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第63話
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――どうしてこうなってしまったのか……!?
俺の目の前に立つのは、真っ直ぐな金色の髪を垂らした美しいエリアス……。
だか、その儚げで中性的な美しさとは裏腹に、その中心部のイチモツは恐ろしいほど、巨大で、固く、しっかりと天を向いていた。
「アントン、逃げるなんて駄目でしょ! 言ったでしょ!? みんなでお風呂に入るんだって……」
エリアスの言葉通り、俺たちは今、湯船に入った状態だ。そして……、
「アントン、この期におよんで見苦しいぞ。いい加減大人しくするんだ」
魔力が込められた紐で後ろ手に縛られた俺の背後に立ち、俺の腰を支えているのは、その引き締まった体躯に水を滴らせているヴィクトル……。
「離してくださいっ!」
俺の言葉に、エリアスは淡く微笑むと、俺の顎を掴んで上を向かせた。
「いいねえ~、その顔、すごく……、そそられるよ」
俺を見つめるエリアスの瞳……、間違いなく情欲に揺れている。
「エリアスっ、アデラのことはどうなったんだよっ!? こんなことしてる場合じゃないだろ!?」
俺の言葉に、エリアスはふふっと笑う。
「アントン、まだそんなこと言ってるの? 本当に、君は……、救いようがないほど純粋で、愚かだねえ……」
エリアスに頬を撫でられ、俺は顔を背ける。
「どういう意味だよっ!? それにヴィクトル殿下っ! 殿下はアルベルトのことが好きなんでしょうっ!?
なんで俺にこんなことっ……」
「さっきからお前は何を言ってるんだ?」
後ろからヴィクトルの声。俺の尻の部分に、硬いものがさっきから当たっている。これは絶対ヴィクトルの……。
「殿下。アントンは、殿下がアルベルトと一緒に舞踏会に来たから、二人が恋人同士だと思ってるんですよ」
エリアスが楽しげに言う。
「はあっ!? そんなわけがあるか!
舞踏会に入るのに、二人一緒にいる必要があると言われたから、仕方なく入り口付近をうろついていたあのウジ虫と手を組んだまでのこと!
もし俺様がアルベルトと世界にふたりきりになったとしても、俺はあいつと仲良くするつもりなどない!!!」
ヴィクトルの断言に、俺は身体の力がガクンと抜ける。
「……だって、エリアスが……、二人は両思いだって……」
「本当にアントンって純真だよね~! 殿下とアルベルトなんて、想像するのもオエーッな組み合わせじゃん!
世界がひっくり返ったって、あるわけないって!」
「じゃあ、エリアス……、お前知ってて、俺に嘘ついて……」
呆然と見上げる俺の唇を、エリアスはそっと人差し指で撫でる。
「嘘といえば、アデラのことも最初から全部嘘だよ。アデラが他に恋人がいるのを僕は知ってるし、そのことについてとやかく言うつもりはない。
最初からそういう約束だったんだ。
アデラは、とってもいい子だよ。僕の愛する人――、アントンの動向を逐一漏らさず僕に報告してくれるんだ……」
「なんだって……」
俺は自分の耳を疑った。
今、エリアスは俺のことを……!?
「やっと気づいてくれた? そうだよ、アントン。僕は君を愛してるんだ。はじめて出会ったときから、ずっと!」
真剣な瞳が、冗談でないと告げている。
「嘘だ……」
「嘘でこんな回りっくどいことを僕がすると思う? アルベルトが想像以上に手強かったから、結局ソフィア王女とまで手を組むことになっちゃって……。でもいいんだ。ようやく君を僕のものにできる」
エリアスの唇が近づいてくる。
「愛してる、アントン……」
「おい待て! 勝手に二人だけで話を進めるな!」
ヴィクトルの手が後ろから伸びてきて、俺の口を塞いだ。
「アントンは俺のものだ。口づけなど俺が許さない!」
「はあっ!? お姉様に助けてもらってようやくここまでこれただけのおまけの存在のくせに、笑わせるなよ!
お前なんか僕の魔法でっ!」
エリアスが、腕を振り上げる。
「ちょっと待て!」
俺は叫んだ。
「も、もしかして……、殿下も、俺のことを……?」
振り向いた俺に、ヴィクトルは柄にもなく真っ赤になった。
「まあ、そういうことだ。これも王族である俺様の慈悲の心が……」
「あー、はいはい、そういうのもうどうでもいいから、とっととヤッちゃおうか!?
僕が一番ね!」
エリアスの明るい声。だがその内容は俺を絶望の底に叩き落とすものだった。
「アントン、安心して! もう想像の中で何回も犯してるから、手順はバッチリだよ。
それに王室に代々伝わるこの魔法のお湯……、エッチするときの感度を10倍くらいにしてくれるんだって。
……アルベルトより、ずっと良くしてあげるからね!」
俺の目の前に立つのは、真っ直ぐな金色の髪を垂らした美しいエリアス……。
だか、その儚げで中性的な美しさとは裏腹に、その中心部のイチモツは恐ろしいほど、巨大で、固く、しっかりと天を向いていた。
「アントン、逃げるなんて駄目でしょ! 言ったでしょ!? みんなでお風呂に入るんだって……」
エリアスの言葉通り、俺たちは今、湯船に入った状態だ。そして……、
「アントン、この期におよんで見苦しいぞ。いい加減大人しくするんだ」
魔力が込められた紐で後ろ手に縛られた俺の背後に立ち、俺の腰を支えているのは、その引き締まった体躯に水を滴らせているヴィクトル……。
「離してくださいっ!」
俺の言葉に、エリアスは淡く微笑むと、俺の顎を掴んで上を向かせた。
「いいねえ~、その顔、すごく……、そそられるよ」
俺を見つめるエリアスの瞳……、間違いなく情欲に揺れている。
「エリアスっ、アデラのことはどうなったんだよっ!? こんなことしてる場合じゃないだろ!?」
俺の言葉に、エリアスはふふっと笑う。
「アントン、まだそんなこと言ってるの? 本当に、君は……、救いようがないほど純粋で、愚かだねえ……」
エリアスに頬を撫でられ、俺は顔を背ける。
「どういう意味だよっ!? それにヴィクトル殿下っ! 殿下はアルベルトのことが好きなんでしょうっ!?
なんで俺にこんなことっ……」
「さっきからお前は何を言ってるんだ?」
後ろからヴィクトルの声。俺の尻の部分に、硬いものがさっきから当たっている。これは絶対ヴィクトルの……。
「殿下。アントンは、殿下がアルベルトと一緒に舞踏会に来たから、二人が恋人同士だと思ってるんですよ」
エリアスが楽しげに言う。
「はあっ!? そんなわけがあるか!
舞踏会に入るのに、二人一緒にいる必要があると言われたから、仕方なく入り口付近をうろついていたあのウジ虫と手を組んだまでのこと!
もし俺様がアルベルトと世界にふたりきりになったとしても、俺はあいつと仲良くするつもりなどない!!!」
ヴィクトルの断言に、俺は身体の力がガクンと抜ける。
「……だって、エリアスが……、二人は両思いだって……」
「本当にアントンって純真だよね~! 殿下とアルベルトなんて、想像するのもオエーッな組み合わせじゃん!
世界がひっくり返ったって、あるわけないって!」
「じゃあ、エリアス……、お前知ってて、俺に嘘ついて……」
呆然と見上げる俺の唇を、エリアスはそっと人差し指で撫でる。
「嘘といえば、アデラのことも最初から全部嘘だよ。アデラが他に恋人がいるのを僕は知ってるし、そのことについてとやかく言うつもりはない。
最初からそういう約束だったんだ。
アデラは、とってもいい子だよ。僕の愛する人――、アントンの動向を逐一漏らさず僕に報告してくれるんだ……」
「なんだって……」
俺は自分の耳を疑った。
今、エリアスは俺のことを……!?
「やっと気づいてくれた? そうだよ、アントン。僕は君を愛してるんだ。はじめて出会ったときから、ずっと!」
真剣な瞳が、冗談でないと告げている。
「嘘だ……」
「嘘でこんな回りっくどいことを僕がすると思う? アルベルトが想像以上に手強かったから、結局ソフィア王女とまで手を組むことになっちゃって……。でもいいんだ。ようやく君を僕のものにできる」
エリアスの唇が近づいてくる。
「愛してる、アントン……」
「おい待て! 勝手に二人だけで話を進めるな!」
ヴィクトルの手が後ろから伸びてきて、俺の口を塞いだ。
「アントンは俺のものだ。口づけなど俺が許さない!」
「はあっ!? お姉様に助けてもらってようやくここまでこれただけのおまけの存在のくせに、笑わせるなよ!
お前なんか僕の魔法でっ!」
エリアスが、腕を振り上げる。
「ちょっと待て!」
俺は叫んだ。
「も、もしかして……、殿下も、俺のことを……?」
振り向いた俺に、ヴィクトルは柄にもなく真っ赤になった。
「まあ、そういうことだ。これも王族である俺様の慈悲の心が……」
「あー、はいはい、そういうのもうどうでもいいから、とっととヤッちゃおうか!?
僕が一番ね!」
エリアスの明るい声。だがその内容は俺を絶望の底に叩き落とすものだった。
「アントン、安心して! もう想像の中で何回も犯してるから、手順はバッチリだよ。
それに王室に代々伝わるこの魔法のお湯……、エッチするときの感度を10倍くらいにしてくれるんだって。
……アルベルトより、ずっと良くしてあげるからね!」
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