4 / 168
第一章〜First end〜
突然のことで驚いたのね
しおりを挟む
翌日、迎えに来たメイドに連れられダリアの私室へと向かう。
この邸に来て一年…
初めてダリアから呼び出されてしまった。
ダリアは極力私と関わらないようにしていた様子だったので、私からもなるべく近づかないようにしていたのだが…
「あの…本日はお養母様から、マナーについて教えていただけると伺ったのですが…」
「ええ、そうですよ。早く着席なさい」
「…はい、どうぞよろしくお願い致します」
私がダリアの対面に座ると、控えていたメイド達によってすぐにお茶とお菓子が準備される。
ケーキスタンドには色とりどりの美味しそうなお菓子が並べられ、私の取り皿にもお菓子が乗せられる。
「………」
ダリアも見ているのだから、これは自分が食べてもいいお菓子なのだと判断する。
てっきり昨日の件で呼ばれたのだと思っていたが、思ったより本格的な授業をしてくれるようだ。
思わず笑みを浮かべながらダリアへ視線を移した時、テーブルの上に置かれた…
お茶会に相応しくないそれにようやく気づく。
「───ッ!」
思わず喉が鳴ってしまう。
ダリアの手元に用意されていた躾用の短鞭は、昨年の悲劇を思い起こさせるには十分な代物だった。
忘れかけていたあの惨状が思い出され、今の生活に満足している私を責めてくる。
準備を終えたメイド達が壁へ下がったことにも気づかず、私は鞭から視線を外すことが出来ずにいた。
「………」
その様子をじっと見つめるだけだったダリアが動く。
───パシンッ!!
「───!!」
無音だった室内で、ダリアの手にある鞭が乾いた音をたてながらテーブルへと打ち付けられ…
ついダリアへ視線を移してしまう。
私を見下ろしている温かみのない翡翠の瞳と視線が絡まる。
地獄のお茶会の始まりだった…
(…みっともないわね、何故あんなに鞭に怯えているのかしら?)
(甘やかされて育ったからきっと鞭を見たことが無いんじゃない?)
(奥様が直接指導されているのに、あんなに震えるだなんてむしろ失礼だわ。直接叩かれている訳でもないのに、一体何がそんなに恐ろしいのかしら…)
メイド達はヒソヒソと小声で話しているが、全てしっかり聞こえていた。
だが、メイド達の言葉に対して私が反応することを、ダリアはきっと許さないだろう。
お茶会が始まってかれこれ二十分…
私が何か行動しようとする度にダリアはテーブルを鞭で叩いている。
───パシンッ!!
「っ───!」
私は、この部屋の中で誰よりもダリアという人間の恐ろしさを知っている。
その上で、彼女の持つ鞭が自身へ向けられるかもしれないという恐怖が少しずつ心を蝕んでいく。
鞭から視線を外そうと思わず目を泳がせるも、再び鞭が振り下ろされてしまう。
泣き出さないよう下唇を噛んでもダメ。
目の前にあるティーカップを無心で見つめようとしてもダメ…
改善点は述べられず、問題点が指摘されることもない授業。
「「………」」
最初こそ、鞭の恐ろしさに震えるばかりの私を貶していたメイド達も、今ではダリアを刺激しないよう息を潜めている。
会話のないお茶会は異様な雰囲気を漂わせていた。
───パシンッ!!
「………イーリス。あなたは自分の問題点を理解しているの?」
ようやくダリアが口を開いてくれる。
しかし、ダリアがどんな言葉を発していようと、私にとっては死刑宣告のように聞こえていた。
問題点…?
言葉が理解出来ずに返答が遅れてしまう。
「………ぁ…も、うし訳ありません、勉強…不足で…理解、出来ておりません…」
叱られた幼子のようにみっともなく声が震える。
いや、声だけでなく身体の芯からガタガタと震えてしまっている。
このような直接的な敵意をダリアから向けられるのは久しぶりだった。
ダリアを見ても平常心で過ごせるようになるのに半年かかった。
この邸で自然な笑顔を作るのに更に半年が必要だった。
その全てが無駄だったのだと理解する。
冷ややかに向けられるだけの鋭い視線は、私にとって死神が持つ鎌のように思えた。
ゆっくりと、私の首元に鋭利な刃を当てられているような感覚…
あの地獄の日々は…
今も変わらず私の心を蝕んでいた。
「…そう、突然のことで驚いたのね。ティブロス伯爵夫人から礼儀作法の授業に参加するようお話があったと聞いたわ」
「………はい」
やはり、昨日の件がダリアの逆鱗に触れてしまったようだ。
今さらそのことに気づいてももう遅い。
「今日はどんな状況でも動じないよう指導するつもりで呼んだのだけれど…まぁ、その様子ではとても礼儀作法の授業は難しそうね。ティブロス伯爵夫人にそんな姿を見せてしまってはマクレーガン伯爵家の恥にしかならないもの」
ダリアは息を吐くと、追い払うように手を振る。
退室の合図だった。
すかさずメイドが駆け寄り、私の椅子を引いてくれる。
「……お養母様の、貴重なお時間を台無しにしてしまい…申し訳ありませんでした…」
やっとの思いで声を絞り出すと、私はダリアの顔を見ることも出来ずに部屋を退室するのだった。
*
「……あの私生児に…教育が必要だと仰るのですか?一体…何のために…?」
昨夜。
礼儀作法の家庭教師をイーリスにも付けるように、とセドリックに言われたダリアは怒りに声を震わせていた。
授業の進捗が良くないことをダリアに知られることを危惧したアネスティラは、悩んだ末にセドリックへ報告していた。
ティブロス伯爵夫人の提案は予想外ではあったが、イーリスの扱いに気を揉んでいたセドリックはそれを受け入れるようダリアに指示を出すことを決めた。
「ダリア…あの子をマクレーガン家の娘として認めたからには、最低限の礼儀作法や教育は必要だ。あなたも理解していることだと思っていたのだが?」
「私生児を…この邸に住まわせてやっただけでも…十分な温情ではありませんか?」
「はぁ…与える物に多少の差が出る程度は目を瞑ろう。その程度ならばあなたの憂さ晴らしとして仕方ないと思えても、伯爵家では実子にしか教育を受けさせないと社交界で噂になるようなことは避けたいのだ。あなたの幼稚な反発心が我が家門の恥にしかならないのが分からないわけではないだろう?」
「………」
事実、イーリスを養子として戸籍に入れたからには…
将来、アネスティラとともに社交界に出ることは確定事項だった。
セドリックの懸念は決して間違いではない。
ただ、ダリアが納得出来ないのだ。
セドリックの裏切りの証であるあの私生児へ…
自分の娘であるアネスティラと同じものを与えることなど、ダリアには到底許せるものではなかった。
「…分かりました。あなたがそこまで仰るのでしたら…私が、直接教育致しますわ。実の娘よりも手塩をかけて育ててもらえるなんて…あの私生児にとっても良いことでしょう?」
「……はぁ、好きにしなさい」
セドリックの背中を静かに見送ったあと、ダリアは長年愛用していた扇子を手に取る。
それはセドリックが初めてプレゼントしてくれた扇子だった。
この一年、なんとかあの娘を受け入れられるよう努めてきたけれど…
握り締められた扇子は、ダリアの怒りに耐えかね真っ二つに折れてしまう。
「…まぁいいわ。あの娘が社交界に出たくないと望むよう…しっかりしつければ済む話ですもの…ねぇ?リーシャ…」
鈍い音に手元を一瞥するダリア。
だが、使い物にならなくなった扇子を見ても気にする風もなく…
ダリアはあっさりと扇子を手放したのだった。
この邸に来て一年…
初めてダリアから呼び出されてしまった。
ダリアは極力私と関わらないようにしていた様子だったので、私からもなるべく近づかないようにしていたのだが…
「あの…本日はお養母様から、マナーについて教えていただけると伺ったのですが…」
「ええ、そうですよ。早く着席なさい」
「…はい、どうぞよろしくお願い致します」
私がダリアの対面に座ると、控えていたメイド達によってすぐにお茶とお菓子が準備される。
ケーキスタンドには色とりどりの美味しそうなお菓子が並べられ、私の取り皿にもお菓子が乗せられる。
「………」
ダリアも見ているのだから、これは自分が食べてもいいお菓子なのだと判断する。
てっきり昨日の件で呼ばれたのだと思っていたが、思ったより本格的な授業をしてくれるようだ。
思わず笑みを浮かべながらダリアへ視線を移した時、テーブルの上に置かれた…
お茶会に相応しくないそれにようやく気づく。
「───ッ!」
思わず喉が鳴ってしまう。
ダリアの手元に用意されていた躾用の短鞭は、昨年の悲劇を思い起こさせるには十分な代物だった。
忘れかけていたあの惨状が思い出され、今の生活に満足している私を責めてくる。
準備を終えたメイド達が壁へ下がったことにも気づかず、私は鞭から視線を外すことが出来ずにいた。
「………」
その様子をじっと見つめるだけだったダリアが動く。
───パシンッ!!
「───!!」
無音だった室内で、ダリアの手にある鞭が乾いた音をたてながらテーブルへと打ち付けられ…
ついダリアへ視線を移してしまう。
私を見下ろしている温かみのない翡翠の瞳と視線が絡まる。
地獄のお茶会の始まりだった…
(…みっともないわね、何故あんなに鞭に怯えているのかしら?)
(甘やかされて育ったからきっと鞭を見たことが無いんじゃない?)
(奥様が直接指導されているのに、あんなに震えるだなんてむしろ失礼だわ。直接叩かれている訳でもないのに、一体何がそんなに恐ろしいのかしら…)
メイド達はヒソヒソと小声で話しているが、全てしっかり聞こえていた。
だが、メイド達の言葉に対して私が反応することを、ダリアはきっと許さないだろう。
お茶会が始まってかれこれ二十分…
私が何か行動しようとする度にダリアはテーブルを鞭で叩いている。
───パシンッ!!
「っ───!」
私は、この部屋の中で誰よりもダリアという人間の恐ろしさを知っている。
その上で、彼女の持つ鞭が自身へ向けられるかもしれないという恐怖が少しずつ心を蝕んでいく。
鞭から視線を外そうと思わず目を泳がせるも、再び鞭が振り下ろされてしまう。
泣き出さないよう下唇を噛んでもダメ。
目の前にあるティーカップを無心で見つめようとしてもダメ…
改善点は述べられず、問題点が指摘されることもない授業。
「「………」」
最初こそ、鞭の恐ろしさに震えるばかりの私を貶していたメイド達も、今ではダリアを刺激しないよう息を潜めている。
会話のないお茶会は異様な雰囲気を漂わせていた。
───パシンッ!!
「………イーリス。あなたは自分の問題点を理解しているの?」
ようやくダリアが口を開いてくれる。
しかし、ダリアがどんな言葉を発していようと、私にとっては死刑宣告のように聞こえていた。
問題点…?
言葉が理解出来ずに返答が遅れてしまう。
「………ぁ…も、うし訳ありません、勉強…不足で…理解、出来ておりません…」
叱られた幼子のようにみっともなく声が震える。
いや、声だけでなく身体の芯からガタガタと震えてしまっている。
このような直接的な敵意をダリアから向けられるのは久しぶりだった。
ダリアを見ても平常心で過ごせるようになるのに半年かかった。
この邸で自然な笑顔を作るのに更に半年が必要だった。
その全てが無駄だったのだと理解する。
冷ややかに向けられるだけの鋭い視線は、私にとって死神が持つ鎌のように思えた。
ゆっくりと、私の首元に鋭利な刃を当てられているような感覚…
あの地獄の日々は…
今も変わらず私の心を蝕んでいた。
「…そう、突然のことで驚いたのね。ティブロス伯爵夫人から礼儀作法の授業に参加するようお話があったと聞いたわ」
「………はい」
やはり、昨日の件がダリアの逆鱗に触れてしまったようだ。
今さらそのことに気づいてももう遅い。
「今日はどんな状況でも動じないよう指導するつもりで呼んだのだけれど…まぁ、その様子ではとても礼儀作法の授業は難しそうね。ティブロス伯爵夫人にそんな姿を見せてしまってはマクレーガン伯爵家の恥にしかならないもの」
ダリアは息を吐くと、追い払うように手を振る。
退室の合図だった。
すかさずメイドが駆け寄り、私の椅子を引いてくれる。
「……お養母様の、貴重なお時間を台無しにしてしまい…申し訳ありませんでした…」
やっとの思いで声を絞り出すと、私はダリアの顔を見ることも出来ずに部屋を退室するのだった。
*
「……あの私生児に…教育が必要だと仰るのですか?一体…何のために…?」
昨夜。
礼儀作法の家庭教師をイーリスにも付けるように、とセドリックに言われたダリアは怒りに声を震わせていた。
授業の進捗が良くないことをダリアに知られることを危惧したアネスティラは、悩んだ末にセドリックへ報告していた。
ティブロス伯爵夫人の提案は予想外ではあったが、イーリスの扱いに気を揉んでいたセドリックはそれを受け入れるようダリアに指示を出すことを決めた。
「ダリア…あの子をマクレーガン家の娘として認めたからには、最低限の礼儀作法や教育は必要だ。あなたも理解していることだと思っていたのだが?」
「私生児を…この邸に住まわせてやっただけでも…十分な温情ではありませんか?」
「はぁ…与える物に多少の差が出る程度は目を瞑ろう。その程度ならばあなたの憂さ晴らしとして仕方ないと思えても、伯爵家では実子にしか教育を受けさせないと社交界で噂になるようなことは避けたいのだ。あなたの幼稚な反発心が我が家門の恥にしかならないのが分からないわけではないだろう?」
「………」
事実、イーリスを養子として戸籍に入れたからには…
将来、アネスティラとともに社交界に出ることは確定事項だった。
セドリックの懸念は決して間違いではない。
ただ、ダリアが納得出来ないのだ。
セドリックの裏切りの証であるあの私生児へ…
自分の娘であるアネスティラと同じものを与えることなど、ダリアには到底許せるものではなかった。
「…分かりました。あなたがそこまで仰るのでしたら…私が、直接教育致しますわ。実の娘よりも手塩をかけて育ててもらえるなんて…あの私生児にとっても良いことでしょう?」
「……はぁ、好きにしなさい」
セドリックの背中を静かに見送ったあと、ダリアは長年愛用していた扇子を手に取る。
それはセドリックが初めてプレゼントしてくれた扇子だった。
この一年、なんとかあの娘を受け入れられるよう努めてきたけれど…
握り締められた扇子は、ダリアの怒りに耐えかね真っ二つに折れてしまう。
「…まぁいいわ。あの娘が社交界に出たくないと望むよう…しっかりしつければ済む話ですもの…ねぇ?リーシャ…」
鈍い音に手元を一瞥するダリア。
だが、使い物にならなくなった扇子を見ても気にする風もなく…
ダリアはあっさりと扇子を手放したのだった。
2
お気に入りに追加
196
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
淫らな蜜に狂わされ
歌龍吟伶
恋愛
普段と変わらない日々は思わぬ形で終わりを迎える…突然の出会い、そして体も心も開かれた少女の人生録。
全体的に性的表現・性行為あり。
他所で知人限定公開していましたが、こちらに移しました。
全3話完結済みです。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
地味女で喪女でもよく濡れる。~俺様海運王に開発されました~
あこや(亜胡夜カイ)
恋愛
新米学芸員の工藤貴奈(くどうあてな)は、自他ともに認める地味女で喪女だが、素敵な思い出がある。卒業旅行で訪れたギリシャで出会った美麗な男とのワンナイトラブだ。文字通り「ワンナイト」のつもりだったのに、なぜか貴奈に執着した男は日本へやってきた。貴奈が所属する博物館を含むグループ企業を丸ごと買収、CEOとして乗り込んできたのだ。「お前は俺が開発する」と宣言して、貴奈を学芸員兼秘書として側に置くという。彼氏いない歴=年齢、好きな相手は壁画の住人、「だったはず」の貴奈は、昼も夜も彼の執着に翻弄され、やがて体が応えるように……
若社長な旦那様は欲望に正直~新妻が可愛すぎて仕事が手につかない~
雪宮凛
恋愛
「来週からしばらく、在宅ワークをすることになった」
夕食時、突如告げられた夫の言葉に驚く静香。だけど、大好きな旦那様のために、少しでも良い仕事環境を整えようと奮闘する。
そんな健気な妻の姿を目の当たりにした夫の至は、仕事中にも関わらずムラムラしてしまい――。
全3話 ※タグにご注意ください/ムーンライトノベルズより転載
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる