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プロローグ
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ランドセルをベッドの上に放り投げ、机の上のスマホを手に取る。そして早速『凛斗』に電話をかける。
PLLLL…PLLLL…
「おかけになった電話番号は、現在電波の届かない場所にいるか、…」
「あーもうっ」
通話終了を押す。
先程の歩と麻那の会話にも出てきた『凛斗』は、3歳上の私の彼氏。眉目秀麗、文武両道で学園の王子。告白は凛斗からだった。凛斗が私を好きだなんて、最初はただの冗談だと思っていたのだが、彼の優しさ、その癖ツンデレなところにいつのまにか好きになってそのまま付き合っている形だ。
そろそろ弟が帰ってくる頃だろう。とはいえあの弟が門限通りに帰ってくるとはとても思えないが。
コンコンコン
「瑠乃?瑠夏はまだ帰ってこないの?」
扉に鍵をかけているから、親が入ってこないのが救いだ。
「知らないよそんなの。大体瑠夏は中等部で私は高等部だから分かるわけないじゃん。私に聞かないでよ」
「あら、そう…」
パタパタパタ
母の足音が遠ざかっていく。
PLLLL…PLLLL…
「おかけになった電話番号は、現在電波の届かない場所にいるか、…」
「あーもうっ」
通話終了を押す。
先程の歩と麻那の会話にも出てきた『凛斗』は、3歳上の私の彼氏。眉目秀麗、文武両道で学園の王子。告白は凛斗からだった。凛斗が私を好きだなんて、最初はただの冗談だと思っていたのだが、彼の優しさ、その癖ツンデレなところにいつのまにか好きになってそのまま付き合っている形だ。
そろそろ弟が帰ってくる頃だろう。とはいえあの弟が門限通りに帰ってくるとはとても思えないが。
コンコンコン
「瑠乃?瑠夏はまだ帰ってこないの?」
扉に鍵をかけているから、親が入ってこないのが救いだ。
「知らないよそんなの。大体瑠夏は中等部で私は高等部だから分かるわけないじゃん。私に聞かないでよ」
「あら、そう…」
パタパタパタ
母の足音が遠ざかっていく。
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