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19-2 伯爵家からの手紙
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フィリップ・ド・ドパルデュー
美鈴に手紙を送ってきた伯爵家の御曹司の名前だ。
その朝、ドパルデュー家の召使いが紋章入りの書状を携えてルクリュ家に現れたのはちょうど美鈴が目を覚ました頃だった。
金モールの刺繍を施したお仕着せを着た召使いが子爵に面会を求め、子爵と夫人が応対したらしい。
つんと澄ました様子で屋敷の内庭をしゃなりしゃなりと歩く伯爵家の召使いの後ろ姿を、ジャネットも建物の中から見ることができたという。
「ドパルデュー家といえば、ルクリュ子爵様がお仕えする伯爵家と親戚関係にあたる、立派なお家柄なのですよ」
ドパルデュー家について一通りの説明をし終えると、浮き浮きとした様子でジャネットは美鈴にの髪を柔らかい布でくるんだ。
「きっと、子爵様も奥様も、お嬢様のことをお待ちですわ。すぐに支度をしませんとね!」
そういうが早いか、ジャネットはテキパキと美鈴の身支度の手伝いに取り掛かる。
繊細なレース襟の、袖がふんわりと膨らんだ空色のドレス。
朝の衣装では、まだコルセットはつけない。ドレスといっても部屋着のようにシンプルで寛いだ装いなのだった。
「ねえ、ジャネット……。伯爵家の御曹司からの手紙って」
ドレスを着せ終わると、今度は髪のセットに取り掛かったジャネットを振り返り、上目遣いに見つめながら美鈴は呟いた。
「そんなに……大騒ぎをするようなことなの?」
この世界の身分社会や貴族階級の在り方について理解はしているものの、なぜ伯爵家からの手紙一通でここまで浮足立つのか、美鈴にはよく飲み込めなかった。
まだ正式に結婚の申込を受けたわけでもないのに……。
「ミレイ様……」
その問いに、さすがに驚いたような表情を浮かべたジャネットだったが、髪を整えていた手を止め、美鈴の前に回り込んで答えた。
「初めての舞踏会で伯爵家の御曹司のお目に留まるなんて、素晴らしいことですわ。それに……」
腰を屈めて美鈴と目線を合わせるとふんわりと優しい笑みを浮かべる。
「ドパルデュー家のフィリップ様は大変真面目で浮いたお話もいままで出たことのない方。そんな方のお心を動かすほど、お嬢様は魅力的でいらっしゃるのですよ」
「それは……。 あの夜は、着飾っていたから……。リオネルのドレスのおかげでしかないわ」
つい、リオネルの名前を出してしまったことに、美鈴は自分でもハッとする思いだった。
……もし、伯爵家から手紙が来たことを彼が知ったら。一体、どうするのだろう……。
そんな考えがふと頭をよぎり、美鈴は軽く頭を振った。
「ごめんなさい、ジャネット。とにかく今は、早く身支度をしたほうがいいわね……」
ジャネットにそう言ってから美鈴は鏡の中の自分の顔を見つめた。
なぜ、わたしは……リオネルのことを……? こんな時にリオネルのことが頭から離れないなんて。
身支度を終えて食堂へ降りると、子爵と夫人がすでに着席していた。
「おはよう、ミレイ」
50代の子爵は、柔らかで豊かな黒髪を後ろに撫でつけており、優しい瞳にすっと通った鼻、男性にしては白い肌が若々しい印象を与えている。
口ひげを生やした上品な口許に微笑みを湛えて、子爵は軽くお辞儀をする美鈴に席に着くよう促した。
「おはようございます。いいお天気ですね」
美鈴は自分の席に着席すると、子爵夫妻ににっこりと微笑みかけた。
伯爵令息の手紙のこともあってか、子爵はいつもと異なりどことなく落ち着かない様子だったが、反対に子爵夫人はいつも以上にゆったりと優雅な所作でクリーム入りのコーヒーを味わっている。
「ミレイ。その、昨夜は……。舞踏会はどうたったね……?」
初めて社交界に出た養女を気遣ってか、子爵はいくぶんヴォリュームを落とした声で美鈴に尋ねた。
「素晴らしい催しでしたわ。とても華やかでまるで夢のようでした……。侯爵夫人ともお会いできましたし」
美鈴の答えに子爵は安心したようにホッと息を吐き、満足そうに何度も頷いた。
「そ、そうか……! それはよかった」
「ミレイのことですもの! 心配をなさることはなかったのよ」
同意を求めるように子爵夫人が美鈴の方を見て頷いた。
「この数か月でダンスも礼儀作法もすべて身につけてしまったし、昨日はリオネルも一緒だったのだから」
「うん……ま、まあ、確かに……心配など、私もしていないのだが」
『心配していない』といいつつ、少々焦り気味の子爵は、机の上に一枚の封書をそっと乗せた。
「ミレイ、ジャネットから聞いていると思うが、今朝、ドパルデュー家の令息から手紙が来てな……」
昨夜の舞踏会で会ったドパルデュー家の子息のことは、もちろん美鈴も覚えている。
リオネルとのダンスが終わった後、ダンスを申し込まれて踊った内の一人。
天使のように滑らかで白くふっくらとした頬、全体的に丸みを帯びたシルエットの彼のリードは少々心もとないものではあったけれど、丸くぱっちりとした瞳が印象的な好人物だった。
「私としては、もちろん君の気持ちを一番に考えている……彼に会う気があれば、ぜひそうすればよいし、もし、嫌なら……」
歯切れの悪い調子で続ける子爵の話を聞きながら、美鈴はさきほどジャネットが教えてくれたドパルデュー家との関係を思い出していた。
『ルクリュ子爵様が仕える伯爵家と親戚関係にあたる立派な家柄』
それを聞いた時から、美鈴の心はすでに決まっていた。
「子爵……お義父さま」
美鈴がルクリュ子爵に呼びかけると、子爵は決意したように視線を上げた。
その子爵の視線を、美鈴は柔らかな笑顔で受け止める。
「わたし、フィリップ様に会います」
「そ……そうか、よかった! フィリップ様は立派なお方だ。これで私も安心だ」
「まあ、ミレイも乗り気でよかったこと。……ところで、フィリップ様にお会いするなら、訪問着を新調してはどうかしら」
胸を撫でおろしている子爵の隣に座っているロズリーヌ子爵夫人がにっこりと微笑みながら提案した。
「せっかくだから、リオネルにお願いして……あの子なら、直ぐに素晴らしい一着を仕立ててくれるに違いないわ」
「え……リオネルに、ですか?」
思いもよらぬところでリオネルの名が出たことに、美鈴はたじろがずにいられない。
「いい考えだ! 早速リオネルに連絡しよう。昨晩の礼もしたいしな」
「ジャネット、お願いできるかしら……?」
子爵夫人がジャネットに呼びかけるとしっかりものの彼女は機敏な動きで夫人の隣に進み出て指示に耳を傾けた。
婚活のためとはいえこんなにすぐに彼に会うことになるなんて……!
しかも、伯爵家の御曹司との見合いのための衣装をリオネルに頼むことになるなど、予想もしなかった事態だ。
「承知しました、奥様。直ぐに行ってまいりますわね」
ジャネットの後姿を見送りながら、美鈴は今度こそ本当に途方に暮れていた。
美鈴に手紙を送ってきた伯爵家の御曹司の名前だ。
その朝、ドパルデュー家の召使いが紋章入りの書状を携えてルクリュ家に現れたのはちょうど美鈴が目を覚ました頃だった。
金モールの刺繍を施したお仕着せを着た召使いが子爵に面会を求め、子爵と夫人が応対したらしい。
つんと澄ました様子で屋敷の内庭をしゃなりしゃなりと歩く伯爵家の召使いの後ろ姿を、ジャネットも建物の中から見ることができたという。
「ドパルデュー家といえば、ルクリュ子爵様がお仕えする伯爵家と親戚関係にあたる、立派なお家柄なのですよ」
ドパルデュー家について一通りの説明をし終えると、浮き浮きとした様子でジャネットは美鈴にの髪を柔らかい布でくるんだ。
「きっと、子爵様も奥様も、お嬢様のことをお待ちですわ。すぐに支度をしませんとね!」
そういうが早いか、ジャネットはテキパキと美鈴の身支度の手伝いに取り掛かる。
繊細なレース襟の、袖がふんわりと膨らんだ空色のドレス。
朝の衣装では、まだコルセットはつけない。ドレスといっても部屋着のようにシンプルで寛いだ装いなのだった。
「ねえ、ジャネット……。伯爵家の御曹司からの手紙って」
ドレスを着せ終わると、今度は髪のセットに取り掛かったジャネットを振り返り、上目遣いに見つめながら美鈴は呟いた。
「そんなに……大騒ぎをするようなことなの?」
この世界の身分社会や貴族階級の在り方について理解はしているものの、なぜ伯爵家からの手紙一通でここまで浮足立つのか、美鈴にはよく飲み込めなかった。
まだ正式に結婚の申込を受けたわけでもないのに……。
「ミレイ様……」
その問いに、さすがに驚いたような表情を浮かべたジャネットだったが、髪を整えていた手を止め、美鈴の前に回り込んで答えた。
「初めての舞踏会で伯爵家の御曹司のお目に留まるなんて、素晴らしいことですわ。それに……」
腰を屈めて美鈴と目線を合わせるとふんわりと優しい笑みを浮かべる。
「ドパルデュー家のフィリップ様は大変真面目で浮いたお話もいままで出たことのない方。そんな方のお心を動かすほど、お嬢様は魅力的でいらっしゃるのですよ」
「それは……。 あの夜は、着飾っていたから……。リオネルのドレスのおかげでしかないわ」
つい、リオネルの名前を出してしまったことに、美鈴は自分でもハッとする思いだった。
……もし、伯爵家から手紙が来たことを彼が知ったら。一体、どうするのだろう……。
そんな考えがふと頭をよぎり、美鈴は軽く頭を振った。
「ごめんなさい、ジャネット。とにかく今は、早く身支度をしたほうがいいわね……」
ジャネットにそう言ってから美鈴は鏡の中の自分の顔を見つめた。
なぜ、わたしは……リオネルのことを……? こんな時にリオネルのことが頭から離れないなんて。
身支度を終えて食堂へ降りると、子爵と夫人がすでに着席していた。
「おはよう、ミレイ」
50代の子爵は、柔らかで豊かな黒髪を後ろに撫でつけており、優しい瞳にすっと通った鼻、男性にしては白い肌が若々しい印象を与えている。
口ひげを生やした上品な口許に微笑みを湛えて、子爵は軽くお辞儀をする美鈴に席に着くよう促した。
「おはようございます。いいお天気ですね」
美鈴は自分の席に着席すると、子爵夫妻ににっこりと微笑みかけた。
伯爵令息の手紙のこともあってか、子爵はいつもと異なりどことなく落ち着かない様子だったが、反対に子爵夫人はいつも以上にゆったりと優雅な所作でクリーム入りのコーヒーを味わっている。
「ミレイ。その、昨夜は……。舞踏会はどうたったね……?」
初めて社交界に出た養女を気遣ってか、子爵はいくぶんヴォリュームを落とした声で美鈴に尋ねた。
「素晴らしい催しでしたわ。とても華やかでまるで夢のようでした……。侯爵夫人ともお会いできましたし」
美鈴の答えに子爵は安心したようにホッと息を吐き、満足そうに何度も頷いた。
「そ、そうか……! それはよかった」
「ミレイのことですもの! 心配をなさることはなかったのよ」
同意を求めるように子爵夫人が美鈴の方を見て頷いた。
「この数か月でダンスも礼儀作法もすべて身につけてしまったし、昨日はリオネルも一緒だったのだから」
「うん……ま、まあ、確かに……心配など、私もしていないのだが」
『心配していない』といいつつ、少々焦り気味の子爵は、机の上に一枚の封書をそっと乗せた。
「ミレイ、ジャネットから聞いていると思うが、今朝、ドパルデュー家の令息から手紙が来てな……」
昨夜の舞踏会で会ったドパルデュー家の子息のことは、もちろん美鈴も覚えている。
リオネルとのダンスが終わった後、ダンスを申し込まれて踊った内の一人。
天使のように滑らかで白くふっくらとした頬、全体的に丸みを帯びたシルエットの彼のリードは少々心もとないものではあったけれど、丸くぱっちりとした瞳が印象的な好人物だった。
「私としては、もちろん君の気持ちを一番に考えている……彼に会う気があれば、ぜひそうすればよいし、もし、嫌なら……」
歯切れの悪い調子で続ける子爵の話を聞きながら、美鈴はさきほどジャネットが教えてくれたドパルデュー家との関係を思い出していた。
『ルクリュ子爵様が仕える伯爵家と親戚関係にあたる立派な家柄』
それを聞いた時から、美鈴の心はすでに決まっていた。
「子爵……お義父さま」
美鈴がルクリュ子爵に呼びかけると、子爵は決意したように視線を上げた。
その子爵の視線を、美鈴は柔らかな笑顔で受け止める。
「わたし、フィリップ様に会います」
「そ……そうか、よかった! フィリップ様は立派なお方だ。これで私も安心だ」
「まあ、ミレイも乗り気でよかったこと。……ところで、フィリップ様にお会いするなら、訪問着を新調してはどうかしら」
胸を撫でおろしている子爵の隣に座っているロズリーヌ子爵夫人がにっこりと微笑みながら提案した。
「せっかくだから、リオネルにお願いして……あの子なら、直ぐに素晴らしい一着を仕立ててくれるに違いないわ」
「え……リオネルに、ですか?」
思いもよらぬところでリオネルの名が出たことに、美鈴はたじろがずにいられない。
「いい考えだ! 早速リオネルに連絡しよう。昨晩の礼もしたいしな」
「ジャネット、お願いできるかしら……?」
子爵夫人がジャネットに呼びかけるとしっかりものの彼女は機敏な動きで夫人の隣に進み出て指示に耳を傾けた。
婚活のためとはいえこんなにすぐに彼に会うことになるなんて……!
しかも、伯爵家の御曹司との見合いのための衣装をリオネルに頼むことになるなど、予想もしなかった事態だ。
「承知しました、奥様。直ぐに行ってまいりますわね」
ジャネットの後姿を見送りながら、美鈴は今度こそ本当に途方に暮れていた。
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