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14-2 円舞曲の調べに乗って
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「リオネル・ド・バイエ殿……お久しぶりね。そして隣にいらっしゃるのが、ルクリュ子爵のお嬢様……ですわね」
さきほど見かけた時と同じく、一見優し気に見えて強い光を宿した瞳に見据えられて、美鈴は夫人に対して跪礼をしながらこの世界での自らの名を名乗った。
「お初にお目にかかります。……ミレイ・ド・ルクリュです……」
ただでさえ想像以上に華やかな舞踏会場の雰囲気に飲まれそうになっていた美鈴だったが、並みいる貴族たちの中でもひときわ輝きを放つ侯爵夫人の優雅な身のこなしに見惚れて、危うく習い覚えた礼儀作法も忘れて立ち尽くすところだった。
まるで、映画を見ているような感覚、自分が自分でないような……夢うつつの状態にも似た不思議な感覚に陥りながら、美鈴はこの場に立っているのがやっとのような気さえしはじめていた。
「格別に美しい方をわが家にお迎えできて、光栄ですわ。バイエ殿、ミレイ様、お二人とも今夜はどうぞ心ゆくまで楽しんでいらしてね」
「フォンテーヌ侯爵夫人……こちらこそこのような華やかな会へ、お招きにあずかり光栄です」
すぐ隣に並んで立つリオネルの返答をどこかうわの空に聞きながら、美鈴は会釈をして次の招待客のところへ向かう侯爵夫人の後姿を茫然と見送った。
「ミレイ……大丈夫か? もうすぐ円舞曲がはじまるぞ」
初めて見る大貴族の舞踏会の様子に美鈴が圧倒されていることに気づきながらも、さりげなく彼女を見守り続けてきたリオネルがさすがに心配になったのか控えめに声をかけた。
リオネルの温かく大きな手が両肩を包み込み、舞踏会場の光を受けて輝くヘーゼルグリーンの瞳が、美鈴の瞳を覗き込む。
その間にも楽隊は次の演奏曲のための準備を入念に進め、最初の円舞曲に参加する人々はパートナーと手を取り合い、ゆったりとした足取りで広間の中央に進み出ていく。
「リ、リオネル……わたし」
気の強い彼女には珍しく美鈴が明らかな動揺を見せたその時。
肩に置かれていたリオネルの手が、そっと彼女の頬に添えられた。
「……ミレイ、いいか、よく聞いてくれ」
ゆっくりと言い聞かせるように、リオネルは美鈴に囁くように語りかける。
「思い出してくれ、鏡の中の自分の姿を。この場にいる令嬢の中でもとびぬけて美しい君の真珠のような滑らかな肌……」
リオネルの手の指先から彼の身体に流れる熱い血の温もりが、美鈴の緊張で冷えた頬に伝わってくる。
「ここにいる貴婦人達の誰にも、気後れすることはない。それどころか、君が望めば……君はもっと美しくなれる」
美鈴の頬を長い指でそっと撫でてから、リオネルは美鈴の耳元に唇を寄せて呟いた。
頬に伝わる彼の掌の熱さと、同じく熱量をもった息づかいを耳元に感じて、美鈴は徐々に落ち着きを取り戻しつつあった。
美鈴が今、感じているその「熱さ」はこの世界に来て初めてリオネルに触れられた、あの時の感覚をまざまざと思い出させるものだった。
最初は、戸惑いしか感じなかったその瞬間の感覚が、今では……なぜだかひどく懐かしく思い起こされてくることに驚きを感じながら、美鈴は目の前にそっと差し出されたリオネルの手を取った。
美鈴の手を取り、大広間の中央に進み出ながら、リオネルは美鈴に向かって軽く片目を閉じた。
次の瞬間、演奏の始まりを待つ他のペアと同じように、リオネルは片手を美鈴の背中に添え、指を絡ませてつないだ手を高く掲げると彼女と向かい合う形で静止した。
美鈴も、リオネルの肩にそっと手を添え、つないだ手の温もりを感じながら、そっと目を伏せて「その時」を待った。
管弦楽団の指揮者が楽隊に向かって魔法の杖のように指揮棒を振った。
その合図とともに先ず管楽器がゆるやかな音色を奏でだし、それに続いて弦楽器の演奏が浜辺に繰り返し寄せ来る波のように打ち寄せる。
楽隊の演奏に合わせて、大広間に集まった人々が一斉にステップを踏み、踊り始めた。
男性の踊り手のリードに合わせて貴婦人たちがターンする度、色とりどりのドレスが丸い円を描いて揺れる様は、まるで一斉に開花した花が会場を埋め尽くしていくようだった。
リオネルのリードは完璧だった。
ダンスのレッスンを務めていた教師よりも、彼は的確に美鈴の呼吸を読み、巧みなリードで彼女を導き、絶妙なタイミングでターンを促した。
美鈴も、相手が変わっただけでレッスンの時とは段違いに、まるで羽根が生えたかのように軽やかに踊れることに驚きを感じていた。
あくまで美鈴の動きに合わせて彼女が心地よく踊れるようにリードに徹するリオネルの真摯な眼差しを受け止めながら、美鈴は心の中が温かいもので満たされていくのを感じていた。
ひときわ鮮やかに美鈴のオールドローズのドレスの裾が花開き、二人の距離が縮まればそれはリオネルの足に纏わりついてすぼんだ。
永遠に続いてゆくかに思われる時間の中で、ステップに合わせて幾度も開花を繰り返しながら、美鈴は気がつけば夢中になって踊っていた。
自分を縛っていた様々な思い……常々感じていた異世界で生きていく心細さや、リオネルに対する反発、異性に対する羞恥心が一斉に解けてしまうほどに。
ただただ心地よい円舞曲の調べに乗って、美鈴はリオネルのリードに身を預けて踊り続けた。
さきほど見かけた時と同じく、一見優し気に見えて強い光を宿した瞳に見据えられて、美鈴は夫人に対して跪礼をしながらこの世界での自らの名を名乗った。
「お初にお目にかかります。……ミレイ・ド・ルクリュです……」
ただでさえ想像以上に華やかな舞踏会場の雰囲気に飲まれそうになっていた美鈴だったが、並みいる貴族たちの中でもひときわ輝きを放つ侯爵夫人の優雅な身のこなしに見惚れて、危うく習い覚えた礼儀作法も忘れて立ち尽くすところだった。
まるで、映画を見ているような感覚、自分が自分でないような……夢うつつの状態にも似た不思議な感覚に陥りながら、美鈴はこの場に立っているのがやっとのような気さえしはじめていた。
「格別に美しい方をわが家にお迎えできて、光栄ですわ。バイエ殿、ミレイ様、お二人とも今夜はどうぞ心ゆくまで楽しんでいらしてね」
「フォンテーヌ侯爵夫人……こちらこそこのような華やかな会へ、お招きにあずかり光栄です」
すぐ隣に並んで立つリオネルの返答をどこかうわの空に聞きながら、美鈴は会釈をして次の招待客のところへ向かう侯爵夫人の後姿を茫然と見送った。
「ミレイ……大丈夫か? もうすぐ円舞曲がはじまるぞ」
初めて見る大貴族の舞踏会の様子に美鈴が圧倒されていることに気づきながらも、さりげなく彼女を見守り続けてきたリオネルがさすがに心配になったのか控えめに声をかけた。
リオネルの温かく大きな手が両肩を包み込み、舞踏会場の光を受けて輝くヘーゼルグリーンの瞳が、美鈴の瞳を覗き込む。
その間にも楽隊は次の演奏曲のための準備を入念に進め、最初の円舞曲に参加する人々はパートナーと手を取り合い、ゆったりとした足取りで広間の中央に進み出ていく。
「リ、リオネル……わたし」
気の強い彼女には珍しく美鈴が明らかな動揺を見せたその時。
肩に置かれていたリオネルの手が、そっと彼女の頬に添えられた。
「……ミレイ、いいか、よく聞いてくれ」
ゆっくりと言い聞かせるように、リオネルは美鈴に囁くように語りかける。
「思い出してくれ、鏡の中の自分の姿を。この場にいる令嬢の中でもとびぬけて美しい君の真珠のような滑らかな肌……」
リオネルの手の指先から彼の身体に流れる熱い血の温もりが、美鈴の緊張で冷えた頬に伝わってくる。
「ここにいる貴婦人達の誰にも、気後れすることはない。それどころか、君が望めば……君はもっと美しくなれる」
美鈴の頬を長い指でそっと撫でてから、リオネルは美鈴の耳元に唇を寄せて呟いた。
頬に伝わる彼の掌の熱さと、同じく熱量をもった息づかいを耳元に感じて、美鈴は徐々に落ち着きを取り戻しつつあった。
美鈴が今、感じているその「熱さ」はこの世界に来て初めてリオネルに触れられた、あの時の感覚をまざまざと思い出させるものだった。
最初は、戸惑いしか感じなかったその瞬間の感覚が、今では……なぜだかひどく懐かしく思い起こされてくることに驚きを感じながら、美鈴は目の前にそっと差し出されたリオネルの手を取った。
美鈴の手を取り、大広間の中央に進み出ながら、リオネルは美鈴に向かって軽く片目を閉じた。
次の瞬間、演奏の始まりを待つ他のペアと同じように、リオネルは片手を美鈴の背中に添え、指を絡ませてつないだ手を高く掲げると彼女と向かい合う形で静止した。
美鈴も、リオネルの肩にそっと手を添え、つないだ手の温もりを感じながら、そっと目を伏せて「その時」を待った。
管弦楽団の指揮者が楽隊に向かって魔法の杖のように指揮棒を振った。
その合図とともに先ず管楽器がゆるやかな音色を奏でだし、それに続いて弦楽器の演奏が浜辺に繰り返し寄せ来る波のように打ち寄せる。
楽隊の演奏に合わせて、大広間に集まった人々が一斉にステップを踏み、踊り始めた。
男性の踊り手のリードに合わせて貴婦人たちがターンする度、色とりどりのドレスが丸い円を描いて揺れる様は、まるで一斉に開花した花が会場を埋め尽くしていくようだった。
リオネルのリードは完璧だった。
ダンスのレッスンを務めていた教師よりも、彼は的確に美鈴の呼吸を読み、巧みなリードで彼女を導き、絶妙なタイミングでターンを促した。
美鈴も、相手が変わっただけでレッスンの時とは段違いに、まるで羽根が生えたかのように軽やかに踊れることに驚きを感じていた。
あくまで美鈴の動きに合わせて彼女が心地よく踊れるようにリードに徹するリオネルの真摯な眼差しを受け止めながら、美鈴は心の中が温かいもので満たされていくのを感じていた。
ひときわ鮮やかに美鈴のオールドローズのドレスの裾が花開き、二人の距離が縮まればそれはリオネルの足に纏わりついてすぼんだ。
永遠に続いてゆくかに思われる時間の中で、ステップに合わせて幾度も開花を繰り返しながら、美鈴は気がつけば夢中になって踊っていた。
自分を縛っていた様々な思い……常々感じていた異世界で生きていく心細さや、リオネルに対する反発、異性に対する羞恥心が一斉に解けてしまうほどに。
ただただ心地よい円舞曲の調べに乗って、美鈴はリオネルのリードに身を預けて踊り続けた。
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