4 / 42
第4話 託された小さな命
しおりを挟む
俺は茂みから飛び出すや否や、最も後方にいた男の背中を深く斬り捨てた。
「があぁ!」
闇夜に轟く断末魔の叫び――だが、残り二人は驚きもせず、すぐさま俺に戦意を向ける。
(ほ~、よく訓練されているな)
男の一人がナイフを投げてきた。
俺がそいつを弾くと、そのナイフの陰に隠れて黒塗りのナイフが現れる。
そいつも難なく弾き、俺はナイフの刃に付着していた液体に舌打ちをぶつけた。
「チッ! 二段構えのナイフに毒とはえげつねぇなぁ。てめぇら、魔族の暗殺部隊か?」
「…………」
「暗殺部隊が何故、そこの剣士と赤ん坊を狙う?」
「…………」
「ふん。ま、だんまりだよな。事情はそちらの女性から聞くとしよう」
俺は踏み込む。
彼らも体を前のめりにして反応を示したが、次には上半身と下半身を二つに分けて地面へと転がった。
「おせーよ」
四つになった彼らに一声かけて、女性剣士へ近づく。
彼女の方は剣を下ろして、その剣先を地面に刺して立っているのがやっと。
ぼたぼたと落ち続ける血の量に俺は顔を歪めた。
(流した血の量が多すぎる。それに毒も……これでは回復魔法でも助からない)
彼女は焦点の合わない暗緑色の瞳をこちらへ向けてきた。
「誰、だ……?」
「安心しろ。敵は全て斬った」
「すべて……あのロベリアの追手を……こうもたやす……」
「ロベリア!? 魔王直属の特殊部隊じゃねえか!? なんでそんな連中があんたを!?」
「はぁ、うぐ、だれかはわからぬが、おそらく人間なのだろう。たのむ、みのがしてくれ」
「おそらく? お前、目が……?」
「私はころされてもかまわない。だけど、この方だけは……」
女性剣士は剣を落として、懐の赤ん坊を守る様に両手で包み、そのまま地面へたりこんだ。
地面に広がる血の泉。
瞳にはもはや何も映っておらず、耳もほとんど聞こえていない。
そうであっても、彼女は赤ん坊を守ろうと、自らを盾にして庇おうとしている。
俺はそんな彼女の肩へ、とても柔らかく手のひらを置いた。
一瞬、彼女はピクリと体を動かしたが、その手のひらから敵意がないことが伝わり、すぐに緊張を鎮めた。
そして、懐から赤ん坊を取り出して、俺へ差し出してくる。
「た、たのむ。この方を……どこか、安全なばしょへ」
俺は赤ん坊を優しく両手で抱き上げて、彼女の耳元で言葉を伝える。
「ああ、わかった。約束しよう。必ず安全な場所へ送り届ける」
「必ず、必ず、必ず、その方を、あんぜんな……」
「わかっている! 心配するな。たとえ魔族であっても赤ん坊に罪はない! 必ずや俺がこの子を守って見せる!!」
「……ありがとう」
彼女はだらりと両手を落として、ゆっくりと頭を下げていく。
そして、最期に耳を疑うようなことを口にした。
「……カルミア様。なぜ、ガルボク様のお命を、うばったのですか? あれに、こころを? しんりゃ……せかい……かぎ……」
「ガルボク? カルミア? おい、あんた!?」
首は力なく垂れ下がり、答えは返ってこない。
俺は二つの名を耳にして、言葉を震わせ疑問を纏う。
「カルミアは魔王の息子。その息子が魔王ガルボグの命を奪った? そ、そんな馬鹿な!? 何故そんなことを!? そもそも、カルミア如きじゃガルボクを討つなんて……だが、それが事実だとすると、この赤ん坊は?」
俺は赤ん坊に瞳を寄せる。
月明りに照らし出された赤ん坊はこのような状況下でもすやすやと寝息を立てていた。
「ははは、こいつは大物だな…………ガルボグが息子に討たれた。そして狙われる赤子……」
俺は赤ん坊が纏っている紫のおくるみをそっと捲る。
「女の子だったのか。ん、この紋章は?」
おくるみの端に記されていた紋章。それは――
「真っ白な花糸・やく・花柱を中心において、赤と白が交わる花びらが囲むプロテアの花に、金龍の紋章。ヘデラ家の紋章。魔王ガルボクの一族。それに――」
おくるみの中には耐水紙に包まれたものがあった。
その包み紙を解き、見る。
「ヘデラ家の刻印をセンターストーンに置く、青色の指輪。ヘデラ家一族の長の証。この子はやはり、魔王ガルボクの娘か」
両手に宿る小さな命――それは宿敵である魔王の娘。
「いったい何が?」
頭を捻る。そして、すぐに悟る。
それは政変。
息子カルミアは父である魔王ガルボクの命を奪い、新たな魔王となった。
そして、自身の椅子を脅かす可能性のある者たちを粛清している。
粛清される筆頭が魔王の血を引く者たち。
亡くなった女性剣士は魔王の娘と一族の証を託され、ここまで逃げてきたのだろう。
「問題は何故ここなのか? いや、それは考えるまでもないか」
カルミアの影響力は大で、魔族領域に安全な場所はなくなった。
だから、人間族と魔族の双方が手付かずである、東方領域の最東端に逃げ込もうとしてやってきた。
その途中に追手につかまり、東方領域の最東端から離れた人間族領域の深くまで入り込んでしまった。
「となると……」
瞳を安らかに眠る赤子へ落とす。
「この子は魔族領域へ戻せない。戻せば殺される。ならば人間族領域に……と言うわけにもいかない。魔王の娘と知られれば、利用するために生かされ、利用価値がないとなれば……」
瞳を瞑り、眉間に皺を寄せる。
「この子は世界のどこにも居場所がない……俺だけが守ってやれる。この子を守れるのは俺だけ……はは、皮肉なもんだな。元勇者が宿敵の娘を守ることになるなんてよ」
両手に伝わる温かさ。その身は綿毛のように軽くも、尊く、深く、重い命。
「……フッ、約束しちまったからな。この子を守ると」
俺は勇者をやめて、一介の戦士になった。
しがらみなぞない。
そりゃあ、俺が行方不明なれば騒ぎは起きるだろうが、むしろ不在を幸いとして政治家たちが俺を悪し様に罵り、クルスを盛り立てていくだろう。
さらに魔族側の政変。
足元を固めるのに時間はかかる。
その間、人間族の領域に大攻勢を仕掛ける可能性は低い。
つまり、クルスたちが育つ時間が生まれるというわけだ。
ここで俺が消えても、世界の大勢に影響を与えることはない。
「ま、そもそもとして、影響力のない地域に飛ばされた時点でいないも同じだしな。いなくても一緒か。だから――」
俺は首もすわっていない赤ん坊を優しく優しく抱いて包み込む。
「教会で赤ん坊の持ち方を習っていてよかったな……安心しろ、俺がお前を守ってやる。必ずな」
「があぁ!」
闇夜に轟く断末魔の叫び――だが、残り二人は驚きもせず、すぐさま俺に戦意を向ける。
(ほ~、よく訓練されているな)
男の一人がナイフを投げてきた。
俺がそいつを弾くと、そのナイフの陰に隠れて黒塗りのナイフが現れる。
そいつも難なく弾き、俺はナイフの刃に付着していた液体に舌打ちをぶつけた。
「チッ! 二段構えのナイフに毒とはえげつねぇなぁ。てめぇら、魔族の暗殺部隊か?」
「…………」
「暗殺部隊が何故、そこの剣士と赤ん坊を狙う?」
「…………」
「ふん。ま、だんまりだよな。事情はそちらの女性から聞くとしよう」
俺は踏み込む。
彼らも体を前のめりにして反応を示したが、次には上半身と下半身を二つに分けて地面へと転がった。
「おせーよ」
四つになった彼らに一声かけて、女性剣士へ近づく。
彼女の方は剣を下ろして、その剣先を地面に刺して立っているのがやっと。
ぼたぼたと落ち続ける血の量に俺は顔を歪めた。
(流した血の量が多すぎる。それに毒も……これでは回復魔法でも助からない)
彼女は焦点の合わない暗緑色の瞳をこちらへ向けてきた。
「誰、だ……?」
「安心しろ。敵は全て斬った」
「すべて……あのロベリアの追手を……こうもたやす……」
「ロベリア!? 魔王直属の特殊部隊じゃねえか!? なんでそんな連中があんたを!?」
「はぁ、うぐ、だれかはわからぬが、おそらく人間なのだろう。たのむ、みのがしてくれ」
「おそらく? お前、目が……?」
「私はころされてもかまわない。だけど、この方だけは……」
女性剣士は剣を落として、懐の赤ん坊を守る様に両手で包み、そのまま地面へたりこんだ。
地面に広がる血の泉。
瞳にはもはや何も映っておらず、耳もほとんど聞こえていない。
そうであっても、彼女は赤ん坊を守ろうと、自らを盾にして庇おうとしている。
俺はそんな彼女の肩へ、とても柔らかく手のひらを置いた。
一瞬、彼女はピクリと体を動かしたが、その手のひらから敵意がないことが伝わり、すぐに緊張を鎮めた。
そして、懐から赤ん坊を取り出して、俺へ差し出してくる。
「た、たのむ。この方を……どこか、安全なばしょへ」
俺は赤ん坊を優しく両手で抱き上げて、彼女の耳元で言葉を伝える。
「ああ、わかった。約束しよう。必ず安全な場所へ送り届ける」
「必ず、必ず、必ず、その方を、あんぜんな……」
「わかっている! 心配するな。たとえ魔族であっても赤ん坊に罪はない! 必ずや俺がこの子を守って見せる!!」
「……ありがとう」
彼女はだらりと両手を落として、ゆっくりと頭を下げていく。
そして、最期に耳を疑うようなことを口にした。
「……カルミア様。なぜ、ガルボク様のお命を、うばったのですか? あれに、こころを? しんりゃ……せかい……かぎ……」
「ガルボク? カルミア? おい、あんた!?」
首は力なく垂れ下がり、答えは返ってこない。
俺は二つの名を耳にして、言葉を震わせ疑問を纏う。
「カルミアは魔王の息子。その息子が魔王ガルボグの命を奪った? そ、そんな馬鹿な!? 何故そんなことを!? そもそも、カルミア如きじゃガルボクを討つなんて……だが、それが事実だとすると、この赤ん坊は?」
俺は赤ん坊に瞳を寄せる。
月明りに照らし出された赤ん坊はこのような状況下でもすやすやと寝息を立てていた。
「ははは、こいつは大物だな…………ガルボグが息子に討たれた。そして狙われる赤子……」
俺は赤ん坊が纏っている紫のおくるみをそっと捲る。
「女の子だったのか。ん、この紋章は?」
おくるみの端に記されていた紋章。それは――
「真っ白な花糸・やく・花柱を中心において、赤と白が交わる花びらが囲むプロテアの花に、金龍の紋章。ヘデラ家の紋章。魔王ガルボクの一族。それに――」
おくるみの中には耐水紙に包まれたものがあった。
その包み紙を解き、見る。
「ヘデラ家の刻印をセンターストーンに置く、青色の指輪。ヘデラ家一族の長の証。この子はやはり、魔王ガルボクの娘か」
両手に宿る小さな命――それは宿敵である魔王の娘。
「いったい何が?」
頭を捻る。そして、すぐに悟る。
それは政変。
息子カルミアは父である魔王ガルボクの命を奪い、新たな魔王となった。
そして、自身の椅子を脅かす可能性のある者たちを粛清している。
粛清される筆頭が魔王の血を引く者たち。
亡くなった女性剣士は魔王の娘と一族の証を託され、ここまで逃げてきたのだろう。
「問題は何故ここなのか? いや、それは考えるまでもないか」
カルミアの影響力は大で、魔族領域に安全な場所はなくなった。
だから、人間族と魔族の双方が手付かずである、東方領域の最東端に逃げ込もうとしてやってきた。
その途中に追手につかまり、東方領域の最東端から離れた人間族領域の深くまで入り込んでしまった。
「となると……」
瞳を安らかに眠る赤子へ落とす。
「この子は魔族領域へ戻せない。戻せば殺される。ならば人間族領域に……と言うわけにもいかない。魔王の娘と知られれば、利用するために生かされ、利用価値がないとなれば……」
瞳を瞑り、眉間に皺を寄せる。
「この子は世界のどこにも居場所がない……俺だけが守ってやれる。この子を守れるのは俺だけ……はは、皮肉なもんだな。元勇者が宿敵の娘を守ることになるなんてよ」
両手に伝わる温かさ。その身は綿毛のように軽くも、尊く、深く、重い命。
「……フッ、約束しちまったからな。この子を守ると」
俺は勇者をやめて、一介の戦士になった。
しがらみなぞない。
そりゃあ、俺が行方不明なれば騒ぎは起きるだろうが、むしろ不在を幸いとして政治家たちが俺を悪し様に罵り、クルスを盛り立てていくだろう。
さらに魔族側の政変。
足元を固めるのに時間はかかる。
その間、人間族の領域に大攻勢を仕掛ける可能性は低い。
つまり、クルスたちが育つ時間が生まれるというわけだ。
ここで俺が消えても、世界の大勢に影響を与えることはない。
「ま、そもそもとして、影響力のない地域に飛ばされた時点でいないも同じだしな。いなくても一緒か。だから――」
俺は首もすわっていない赤ん坊を優しく優しく抱いて包み込む。
「教会で赤ん坊の持ち方を習っていてよかったな……安心しろ、俺がお前を守ってやる。必ずな」
40
お気に入りに追加
116
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
母娘丼W
Zu-Y
恋愛
外資系木工メーカー、ドライアド・ジャパンに新入社員として入社した新卒の俺、ジョージは、入居した社宅の両隣に挨拶に行き、運命的な出会いを果たす。
左隣りには、金髪碧眼のジェニファーさんとアリスちゃん母娘、右隣には銀髪紅眼のニコルさんとプリシラちゃん母娘が住んでいた。
社宅ではぼさぼさ頭にすっぴんのスウェット姿で、休日は寝だめの日と豪語する残念ママのジェニファーさんとニコルさんは、会社ではスタイリッシュにびしっと決めてきびきび仕事をこなす会社の二枚看板エースだったのだ。
残業続きのママを支える健気で素直な天使のアリスちゃんとプリシラちゃんとの、ほのぼのとした交流から始まって、両母娘との親密度は鰻登りにどんどんと増して行く。
休日は残念ママ、平日は会社の二枚看板エースのジェニファーさんとニコルさんを秘かに狙いつつも、しっかり者の娘たちアリスちゃんとプリシラちゃんに懐かれ、慕われて、ついにはフィアンセ認定されてしまう。こんな楽しく充実した日々を過していた。
しかし子供はあっという間に育つもの。ママたちを狙っていたはずなのに、JS、JC、JKと、日々成長しながら、急激に子供から女性へと変貌して行く天使たちにも、いつしか心は奪われていた。
両母娘といい関係を築いていた日常を乱す奴らも現れる。
大学卒業直前に、俺よりハイスペックな男を見付けたと言って、あっさりと俺を振って去って行った元カノや、ママたちとの復縁を狙っている天使たちの父親が、ウザ絡みをして来て、日々の平穏な生活をかき乱す始末。
ママたちのどちらかを口説き落とすのか?天使たちのどちらかとくっつくのか?まさか、まさかの元カノと元サヤ…いやいや、それだけは絶対にないな。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる