84 / 100
第二幕
第36話 真の敵は……
しおりを挟む
シオンをいじめていた女、ブランシュ=ブル=エターンドル。
彼女はシオンを愛しており、シオンの命を守るためにいじめて学院から追い出したと言う。
姉である、フィア=エイドス=ゼルフォビラからシオンを守るために……。
突然降ってわいた情報に俺は感情を隠せず、涙を流すブランシュの両肩を持って問い掛ける。
「今の話はどういう意味ですの!?」
「え、全部わかっているんじゃないの? 私の気持ちも、フィアがあなたの命を狙っていることも?」
「それは……」
いまさら勘違いでしたし、知りませんでしたとは言いづらい。ここは上手くはぐらかそう。
「確認ですわ!」
「確認?」
「そう、確認ですわ。ボタンの掛け違いというか勘違いというか、とにかくそういうことがないように、あなたの口から直接お話を伺いたいの」
「あ、ああ、そういうこと。わかった。でも、色々と聞き苦しいこともあるけど大丈夫?」
「ええ、問題ありません」
「それじゃあ……あなたの姉フィアはあなたのことを良く思っていない。それだけならこんなことにはならなかった。だけど、サイドレッド兄様のせいで……」
ブランシュはまず、人間関係と各々思惑を語った。それは次の通り。
フィアとサイドレッドは婚約関係。
これは皇族とゼルフォビラ家の結びつきを強めるための政略結婚。
フィアはこれに大いに乗る気。
理由は長男と三男が絶大な力を持つゼルフォビラ家から離れ、皇族の一人として存在感を維持するため。
彼女はゼルフォビラ家跡取りの椅子に興味はなく、代わりに別の椅子に座ることにした。
そのためにはサイドレッドとの結婚は絶対条件。
しかし、サイドレッドは女性関係が非常に軽い性格で、貴賎を問わず女性なら声をかける節がある。
そして、尻の軽い彼はよりにもよってシオンに惹かれ始めた。
これはフィアにとって非常にまずいこと。
このままでは皇族の一員は自分ではなく、シオンになるやもしれない。
そう、フィアがゼルフォビラ家の一員として決して認めなかった庶民出の妾の子であるシオンが!
そこでフィアはシオンを結婚できない体にするか、事故に見せかけて殺害するつもりだった。
後者は最終手段。
しかし、前者の手段でも死に等しい。
フィアは自身の息のかかった男子生徒にシオンを襲わせようとした。
フィアは学院出資者ゼルフォビラ家の娘として、学院への影響力は絶大であり、それは皇族以上。
学院内においては女王と言っても過言ではないほどの権力を持っている。
そのため、彼女に逆らえない生徒は大勢いる。実際に俺も、彼女が高等部を纏め上げている様子を確認している。
しかし、ブランシュとて皇族。
黙ってフィアをのさばらせていたわけではない。
表面上、兄との婚約を歓迎する義理の妹を演じつつ、フィアの近くに身を置き、虎視眈々とフィア失脚の方策を練っていた。
その時に、フィアのシオン凌辱&殺害計画を知る。
もちろんフィアは、こんな大それた情報をブランシュに直接話すなどしていない。
しかしブランシュはブランシュで、学院内で起ころうとしている不穏な情報を聞きつけるくらいの情報網は持っていた。
また、ブランシュの演技が功を奏し、フィアの油断を誘えていたのもあった。
ブランシュは独自の情報網を使い、フィアの思惑を知った。
その思惑を泳がし、完遂させた後にそれを表沙汰にすれば、フィア失脚の大情報となったが、同時にそれは愛する女性を犠牲に捧げること。
だからブランシュは急ぎ、彼女の計画を止めなければならない。
だが、すぐには良いアイデアが出なかった。
そこで生まれたのがシオンに対するいじめ。
ブランシュはフィアにこう語る。
「フィア姉様と同様に、私はシオンがあまり好きではないの。だから、あの子を学院から追い出していいかな?」
「どうやって?」
「簡単なことよ。あの子、すっごく気が弱いからちょっといじめてやれば自分から学院から出て行くはず」
「そんなに簡単に行くかしら?」
「まぁ、任せてよ。すぐにあの子を追い出して見せるから」
フィアはブランシュの提案に思案する。
フィアの思案する姿を見て、当時のブランシュは自分の提案が通じることを心から願い、同時にそれに対して唾棄する思いだったと……。
シオンを守るためとはいえ、愛する者をいじめる提案なんて……。
ここで俺は、ブランシュに問い掛ける。
「皇族のあなたでも、フィアお姉様の暴走を止めることは不可能でしたの?」
「情けないけど、この学院で私にあるのは誇りと名誉だけ。でも、あいつには出資者という肩書きもある。それに、私と違って自由にできる資金も桁違いだし」
「なるほど、国家単位であればあなたが有利でも、この限定された場所に置いてはフィアお姉様が有利というわけですか」
俺は軽く手のひらを前に出して、話しを進めるように促す。
ブランシュはこう続ける。
フィアはしばし沈黙を挟んだのち、ブランシュの提案を飲んだ。
おそらく彼女は、自分が直接動いて余計な汚れを生むよりも、他者に動いてもらい目的を果たせる方が得策だと判断したのだろう。
これでブランシュがシオンを守るためにシオンをいじめるという構図が誕生した。
俺はこれに嘆息を生む。
「もっとうまいやり方があったと思いますが……?」
「……ごめんなさい。とっさに出たアイデアで、本当に考え無しでごめんなさい」
「失礼、責めるつもりはなかったのですが……一つ疑問が?」
「なに?」
「サイドレッド様はあなたのいじめのことは?」
「知らなかった。知ったのはあなたが学院から離れたあと。知らなかったのは、私が誰にも相談できないようにあなたを脅していたから。それに当時のあなたは、皇族とゼルフォビラ家の関係を深く把握してなかったみたいだから」
「それで、皇族の肩書きを全面に押し出して、庶民のわたくしを脅したと?」
「……ごめんなさい」
顔を伏せて体を小さくするブランシュ。
そんな彼女を横目に俺はサイドレッドのことを考える。
(しっくりこないなぁ。知らないなんてことあるものか? 激しいいじめを受けていたら、いくら隠そうとしてもどこかに変化はあるもの。それが気になる女性となれば普通気づくだろ? それに何より、あいつは学院の保安を預かる人間。情報網はブランシュ以上のはず)
サイドレッドの姿を思い描く
『あははは、おはよう美しいお嬢さん。咲き誇る美しい花々も君の美しさを前にそっと顔を伏せているよ!』
良い笑顔のアホ面が脳裏を過ぎる……。
(はぁ、抜けてそうなところがあるから気づかなったもありえそうでなぁ。だけど、あとで知ったとしても……俺との出会い。いじめを苦に逃げ出した気になる女性が戻った来たってのに、態度が普通過ぎる。やっぱりなんか妙だよなぁ)
「あの、シオン。黙り込んでどうしたの?」
「え、いえ、少々考え事……そう言えば、サイドレッド様はフォートラムの保安部隊だそうだけど、どうして学院内をうろちょろとしているのかしら?」
「うろちょろって……本当に変わったんだね。とても強くなってるし、心も体も性格も、言葉遣いすらも」
「記憶を失って以降、自分というものが定まらなくて手探りでしたの。学業のことも忘れてましたし。それで、手当たり次第に行動しましてね。鍛えたり、勉強したりと……」
「そうなんだ」
「今のわたくしはお嫌い?」
俺はわざと下から彼女を覗き込むような仕草を見せて、顔を近づける。
ブランシュは急にシオンの顔が迫ってきたものだから、頬を赤らめてすぐさま後ずさった――ちょろい。
「ひゃ! びっくりさせないでよ」
「離れた。やっぱり嫌いなんだ?」
「そ、そんなことないよ。たしかに以前とは違うけど、シオンであることには変わりないはずだし!」
彼女は顔を真っ赤にしながら両手を前に出してわちゃわちゃと動かしている。
その慌てぶりを見て、体育の授業を思い出す。
(俺が頭を撫でた時に顔を真っ赤にして奥歯を噛み締めてたけど、ありゃ、嬉しくて感情を表に出さないように踏ん張ってたんだな)
こいつの気持ちを知った今、こいつの言動の裏にあったモノがシオンへの想いだというのが見えてくる。
暴力的な手段を使わない=シオンの体を傷つけたくない。
シオンに言い寄る兄に対しての罵声=シオンに嫉妬が向かうのを防ぐため。
つまり、ブランシュという女はシオンが好きで好きでたまらないというわけだ。
皇族に愛される女シオン……俺の推理はまったくもって外れてたわけだが、こいつを取り込むのは容易そうだ。
ここは思わぬ計算外として処理しよう。
彼女はシオンを愛しており、シオンの命を守るためにいじめて学院から追い出したと言う。
姉である、フィア=エイドス=ゼルフォビラからシオンを守るために……。
突然降ってわいた情報に俺は感情を隠せず、涙を流すブランシュの両肩を持って問い掛ける。
「今の話はどういう意味ですの!?」
「え、全部わかっているんじゃないの? 私の気持ちも、フィアがあなたの命を狙っていることも?」
「それは……」
いまさら勘違いでしたし、知りませんでしたとは言いづらい。ここは上手くはぐらかそう。
「確認ですわ!」
「確認?」
「そう、確認ですわ。ボタンの掛け違いというか勘違いというか、とにかくそういうことがないように、あなたの口から直接お話を伺いたいの」
「あ、ああ、そういうこと。わかった。でも、色々と聞き苦しいこともあるけど大丈夫?」
「ええ、問題ありません」
「それじゃあ……あなたの姉フィアはあなたのことを良く思っていない。それだけならこんなことにはならなかった。だけど、サイドレッド兄様のせいで……」
ブランシュはまず、人間関係と各々思惑を語った。それは次の通り。
フィアとサイドレッドは婚約関係。
これは皇族とゼルフォビラ家の結びつきを強めるための政略結婚。
フィアはこれに大いに乗る気。
理由は長男と三男が絶大な力を持つゼルフォビラ家から離れ、皇族の一人として存在感を維持するため。
彼女はゼルフォビラ家跡取りの椅子に興味はなく、代わりに別の椅子に座ることにした。
そのためにはサイドレッドとの結婚は絶対条件。
しかし、サイドレッドは女性関係が非常に軽い性格で、貴賎を問わず女性なら声をかける節がある。
そして、尻の軽い彼はよりにもよってシオンに惹かれ始めた。
これはフィアにとって非常にまずいこと。
このままでは皇族の一員は自分ではなく、シオンになるやもしれない。
そう、フィアがゼルフォビラ家の一員として決して認めなかった庶民出の妾の子であるシオンが!
そこでフィアはシオンを結婚できない体にするか、事故に見せかけて殺害するつもりだった。
後者は最終手段。
しかし、前者の手段でも死に等しい。
フィアは自身の息のかかった男子生徒にシオンを襲わせようとした。
フィアは学院出資者ゼルフォビラ家の娘として、学院への影響力は絶大であり、それは皇族以上。
学院内においては女王と言っても過言ではないほどの権力を持っている。
そのため、彼女に逆らえない生徒は大勢いる。実際に俺も、彼女が高等部を纏め上げている様子を確認している。
しかし、ブランシュとて皇族。
黙ってフィアをのさばらせていたわけではない。
表面上、兄との婚約を歓迎する義理の妹を演じつつ、フィアの近くに身を置き、虎視眈々とフィア失脚の方策を練っていた。
その時に、フィアのシオン凌辱&殺害計画を知る。
もちろんフィアは、こんな大それた情報をブランシュに直接話すなどしていない。
しかしブランシュはブランシュで、学院内で起ころうとしている不穏な情報を聞きつけるくらいの情報網は持っていた。
また、ブランシュの演技が功を奏し、フィアの油断を誘えていたのもあった。
ブランシュは独自の情報網を使い、フィアの思惑を知った。
その思惑を泳がし、完遂させた後にそれを表沙汰にすれば、フィア失脚の大情報となったが、同時にそれは愛する女性を犠牲に捧げること。
だからブランシュは急ぎ、彼女の計画を止めなければならない。
だが、すぐには良いアイデアが出なかった。
そこで生まれたのがシオンに対するいじめ。
ブランシュはフィアにこう語る。
「フィア姉様と同様に、私はシオンがあまり好きではないの。だから、あの子を学院から追い出していいかな?」
「どうやって?」
「簡単なことよ。あの子、すっごく気が弱いからちょっといじめてやれば自分から学院から出て行くはず」
「そんなに簡単に行くかしら?」
「まぁ、任せてよ。すぐにあの子を追い出して見せるから」
フィアはブランシュの提案に思案する。
フィアの思案する姿を見て、当時のブランシュは自分の提案が通じることを心から願い、同時にそれに対して唾棄する思いだったと……。
シオンを守るためとはいえ、愛する者をいじめる提案なんて……。
ここで俺は、ブランシュに問い掛ける。
「皇族のあなたでも、フィアお姉様の暴走を止めることは不可能でしたの?」
「情けないけど、この学院で私にあるのは誇りと名誉だけ。でも、あいつには出資者という肩書きもある。それに、私と違って自由にできる資金も桁違いだし」
「なるほど、国家単位であればあなたが有利でも、この限定された場所に置いてはフィアお姉様が有利というわけですか」
俺は軽く手のひらを前に出して、話しを進めるように促す。
ブランシュはこう続ける。
フィアはしばし沈黙を挟んだのち、ブランシュの提案を飲んだ。
おそらく彼女は、自分が直接動いて余計な汚れを生むよりも、他者に動いてもらい目的を果たせる方が得策だと判断したのだろう。
これでブランシュがシオンを守るためにシオンをいじめるという構図が誕生した。
俺はこれに嘆息を生む。
「もっとうまいやり方があったと思いますが……?」
「……ごめんなさい。とっさに出たアイデアで、本当に考え無しでごめんなさい」
「失礼、責めるつもりはなかったのですが……一つ疑問が?」
「なに?」
「サイドレッド様はあなたのいじめのことは?」
「知らなかった。知ったのはあなたが学院から離れたあと。知らなかったのは、私が誰にも相談できないようにあなたを脅していたから。それに当時のあなたは、皇族とゼルフォビラ家の関係を深く把握してなかったみたいだから」
「それで、皇族の肩書きを全面に押し出して、庶民のわたくしを脅したと?」
「……ごめんなさい」
顔を伏せて体を小さくするブランシュ。
そんな彼女を横目に俺はサイドレッドのことを考える。
(しっくりこないなぁ。知らないなんてことあるものか? 激しいいじめを受けていたら、いくら隠そうとしてもどこかに変化はあるもの。それが気になる女性となれば普通気づくだろ? それに何より、あいつは学院の保安を預かる人間。情報網はブランシュ以上のはず)
サイドレッドの姿を思い描く
『あははは、おはよう美しいお嬢さん。咲き誇る美しい花々も君の美しさを前にそっと顔を伏せているよ!』
良い笑顔のアホ面が脳裏を過ぎる……。
(はぁ、抜けてそうなところがあるから気づかなったもありえそうでなぁ。だけど、あとで知ったとしても……俺との出会い。いじめを苦に逃げ出した気になる女性が戻った来たってのに、態度が普通過ぎる。やっぱりなんか妙だよなぁ)
「あの、シオン。黙り込んでどうしたの?」
「え、いえ、少々考え事……そう言えば、サイドレッド様はフォートラムの保安部隊だそうだけど、どうして学院内をうろちょろとしているのかしら?」
「うろちょろって……本当に変わったんだね。とても強くなってるし、心も体も性格も、言葉遣いすらも」
「記憶を失って以降、自分というものが定まらなくて手探りでしたの。学業のことも忘れてましたし。それで、手当たり次第に行動しましてね。鍛えたり、勉強したりと……」
「そうなんだ」
「今のわたくしはお嫌い?」
俺はわざと下から彼女を覗き込むような仕草を見せて、顔を近づける。
ブランシュは急にシオンの顔が迫ってきたものだから、頬を赤らめてすぐさま後ずさった――ちょろい。
「ひゃ! びっくりさせないでよ」
「離れた。やっぱり嫌いなんだ?」
「そ、そんなことないよ。たしかに以前とは違うけど、シオンであることには変わりないはずだし!」
彼女は顔を真っ赤にしながら両手を前に出してわちゃわちゃと動かしている。
その慌てぶりを見て、体育の授業を思い出す。
(俺が頭を撫でた時に顔を真っ赤にして奥歯を噛み締めてたけど、ありゃ、嬉しくて感情を表に出さないように踏ん張ってたんだな)
こいつの気持ちを知った今、こいつの言動の裏にあったモノがシオンへの想いだというのが見えてくる。
暴力的な手段を使わない=シオンの体を傷つけたくない。
シオンに言い寄る兄に対しての罵声=シオンに嫉妬が向かうのを防ぐため。
つまり、ブランシュという女はシオンが好きで好きでたまらないというわけだ。
皇族に愛される女シオン……俺の推理はまったくもって外れてたわけだが、こいつを取り込むのは容易そうだ。
ここは思わぬ計算外として処理しよう。
0
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
能力値カンストで異世界転生したので…のんびり生きちゃダメですか?
火産霊神
ファンタジー
私の異世界転生、思ってたのとちょっと違う…?
24歳OLの立花由芽は、ある日異世界転生し「ユメ」という名前の16歳の魔女として生きることに。その世界は魔王の脅威に怯え…ているわけでもなく、レベルアップは…能力値がカンストしているのでする必要もなく、能力を持て余した彼女はスローライフをおくることに。そう決めた矢先から何やらイベントが発生し…!?

元ゲーマーのオタクが悪役令嬢? ごめん、そのゲーム全然知らない。とりま異世界ライフは普通に楽しめそうなので、設定無視して自分らしく生きます
みなみ抄花
ファンタジー
前世で死んだ自分は、どうやらやったこともないゲームの悪役令嬢に転生させられたようです。
女子力皆無の私が令嬢なんてそもそもが無理だから、設定無視して自分らしく生きますね。
勝手に転生させたどっかの神さま、ヒロインいじめとか勇者とか物語の盛り上げ役とかほんっと心底どうでも良いんで、そんなことよりチート能力もっとよこしてください。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

異世界転生した時に心を失くした私は貧民生まれです
ぐるぐる
ファンタジー
前世日本人の私は剣と魔法の世界に転生した。
転生した時に感情を欠落したのか、生まれた時から心が全く動かない。
前世の記憶を頼りに善悪等を判断。
貧民街の狭くて汚くて臭い家……家とはいえないほったて小屋に、生まれた時から住んでいる。
2人の兄と、私と、弟と母。
母親はいつも心ここにあらず、父親は所在不明。
ある日母親が死んで父親のへそくりを発見したことで、兄弟4人引っ越しを決意する。
前世の記憶と知識、魔法を駆使して少しずつでも確実にお金を貯めていく。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~
青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。
彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。
ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。
彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。
これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。
※カクヨムにも投稿しています

冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる