69 / 100
第二幕
第21話 彼女は至る
しおりを挟む
――――早朝
今日から名門とか言われているフォートラム学院に向かうわけだが……いいおっさんがジャリ(※子どもを小馬鹿にした古い言い回し)どもに混じって仲良く勉強とは行く前からうんざりする。
しかも、シオンをいじめた相手は皇族であり魔法使い候補。そいつをどう躱し、どう自分の手駒にしようかと考えると面倒だ。
さらに、学院にはフィアという姉も在籍している。
そいつについてはライラから少しだけ話を聞いた。
ライラ曰く、『一族の中で最もプライドが高くて血と格を重んじ、妾の子であるシオンの事を心底毛嫌いしている』と。
学院でその姉がどう俺と関係してくるかはまだわからないが、状況によっては、これもまた面倒になりそうだ。
学院では寮に住み込むことになるため、その荷物量は中々のもの。
先程からルーレンが玄関前に止めてある馬車と屋敷の間を行ったり来たりして、馬車後部にあるトランク部分にせっせと荷物を詰めている。
俺も手伝おうかと思ったが、一応貴族の令嬢。希望してもそのような雑用は行えないし、させてくれない。
手持ち無沙汰な俺は優雅に黒の羽根扇を仰ぎつつ、遠目でルーレンの仕事ぶりを屋敷内から見物する。
すると、背後から名を呼ぶ声が聞こえた。
「あの、シオン様」
この声はマギーのもの。音調は戸惑いと躊躇い。実に彼女らしくない声質だ。
振り返り、答える。
「どうされたの、マギー?」
「え~っと……」
彼女は頭をぼりぼりと掻いて、いかにも言いにくそうな様子を演出する。
さらに、表情には苦悶を交える。
一体なんだろうか?
「マギー、何か仰りたいならはっきりしなさい。時間はあまり残されてませんし」
「時間……そっすね。ルーレンと一緒にフォートラム学院へいくんすよね。寮ではどうなるんですか? 別々に?」
「わたくしに宛がわれる部屋は個人部屋だそうです。使用人はまた別に部屋があるそうで、そこで待機することになるようですわ」
「そうっすか……それでも、今よりもルーレンと一緒にいる時間や距離が近くなるわけですね?」
「おそらく、そうなるかと」
「そう……」
マギーはルーレンに姿を見られたくないのか、壁に寄り添い体を隠して、哀しみを帯びる瞳でルーレンが懸命に荷物を詰める姿を見つめる。
そして、振り絞るように、俺へこう訴えてきた。
「き、気をつけてください……」
それはまさに喉奥から絞り出したと言っても過言ではない、痛みと苦しみの交わる声。
言葉を漏らした途端、彼女は自身のエプロンの両端を強く握り締めた。
そして、瞳をルーレンから外して、自身の言葉を恥じるかのように顔を歪める。
俺は、このマギーの言葉と態度で悟った。
(こいつ、至ったのか!? アズール殺しの犯人に!?)
以前も少し思ったが、猪武者のような性格に見えて、こいつは想像以上に聡い。
時間はかかったが、マギーは正解を導き出した。
アズールを殺害したのはザディラの手違いのせいではなく、ルーレンの手によるものだと。
だが、そうだと知っても信じたくない思いが彼女の心を苦しめて、それが苦悶の表情として表れる。友達を疑う自分の姿に恥じた様子を見せる。
それでも、シオンのことを心配して何とか言葉を渡そうとした。
しかし、その言葉はあまりにも拙く、理解が及びにくいもの……普通ならば。
だが、俺はすでに知っている。ルーレンがアズールを殺害したことを。
だから、わかる。
マギーは言葉の中に含まれた意図が伝わらなかっただろうと思い、強く目を閉じて謝罪を口にした。
「すみません、変なことを言って。俺の勘違いということもありますし。でも……くそっ!」
真相に気づき、友を犯人と知る。
それでも信じたくない。ましてや、友は自分を犯人に仕立て上げようとしていた可能性もある。
だから信じたくない。
だけど、ルーレンが誰かの命を奪う可能性があるならそれを伝えたい。
葛藤が、マギーの心を引き裂く。
俺は彼女の純白の心に敬意を払いつつも、大いに利用できると判断した。
(剣の腕前はルーレン以上。なかなか聡く、誠実。是非とも俺の手に置きたい。ならば、どうする? どう答えを返す? 決まっている。誠実な相手には誠実で返す……俺なりの誠実でな)
「マギー、わかっています」
「――――っ!?」
マギーをまっすぐ見据え、ただ一言返した。
だが、その一言で十分すぎる答えだった。
この一言で、マギーの信じたくない真実がはっきりとした形で姿を現したのだ。
これが俺の誠実。
優しさで彼女を包むのではなく、現実を突きつけることで彼女の当惑を断つこと。
しかし、そこにはまだ迷いが残る。そいつをここで取り除く。
「ですが、相手が一人とは限りません」
「それって……」
「ライラを頼みましたよ、マギー」
「――はい!!」
これでマギーから迷いが消えた。彼女にはアズールを守り切れなかった後悔の念が残っている。
それをライラを守ることで晴らさせてやる。さらには、目的を与えることで迷いを忘れさせてやれる。
――シオンお嬢様、準備が整いました――
玄関先に待たせてある馬車のそばからルーレンの声が響いてきた。
俺は去り際に、マギーへ問い掛ける。
「今のわたくしの腕前で、勝てる思いますか?」
「え? ま、まさか、シオン様が腕を磨いていたのって?」
「そういうわけではありませんが、結果的にそうなりそうですわね。それで、あなたの見立てでは?」
「……無理です」
「そう。でしたら、あなたの前だけでは、今のわたくしの本当の姿をお見せしましょう」
俺は扇子をパチリと閉じると、マギーへ襲い掛かった。
不意の攻撃であっても彼女は突き出された扇子を躱すが――。
「――っ!? これは……武装石のナイフ?」
武装石――自分の体力を武具へ変化させることのできる魔石。
隠し持っていた武装石をナイフに変化させて、彼女のつま先そばに突き刺し、動きを縫い留めた。
彼女へ短く言葉を渡す。
「今の、見えまして?」
「い、いえ、全く。なるほど、稽古の時とは別物ですね。これがシオン様の本当の実力」
「ふふ、あくまで不意を突いてですが」
「だけど、それでも、ルーレンには……」
「ナイフの動きは見えなかったのでしょう?」
「それはまぁ。でも、刺す気なら気配でわかりましたよ」
「その気配、消すのは得意なんですのよ」
「得意って……殺意や敵意を消すってのは、かなり特殊な訓練をしないと無理ですよ。それなのに」
「生まれつき影の薄い人もいますから。わたくしはその部類なんでしょう」
マギーは手を振って『いやいやいやいや』という態度を見せる。
もちろん、影が薄いから気配を消せるわけじゃない。これは殺し屋時代に磨いたスキル。
俺はナイフに変化させた武装石を靴であらよっと掬い上げて、石に戻った武装石を懐へ戻す。
「単純な戦闘力はルーレンの方が上。ですが、今の動きをあなたにも見切れなかったというなら、ある限定条件下であれば十分に機能します。それがわかれば十分」
「その限定条件下ってのは?」
「ふふふ、秘密です。あまりルーレンを待たせるわけにはまいりません。では、ライラのことを頼みましたわよ、マギー」
「はい、任せてください。次は必ず守り抜きます。シオン様もお気をつけて」
今日から名門とか言われているフォートラム学院に向かうわけだが……いいおっさんがジャリ(※子どもを小馬鹿にした古い言い回し)どもに混じって仲良く勉強とは行く前からうんざりする。
しかも、シオンをいじめた相手は皇族であり魔法使い候補。そいつをどう躱し、どう自分の手駒にしようかと考えると面倒だ。
さらに、学院にはフィアという姉も在籍している。
そいつについてはライラから少しだけ話を聞いた。
ライラ曰く、『一族の中で最もプライドが高くて血と格を重んじ、妾の子であるシオンの事を心底毛嫌いしている』と。
学院でその姉がどう俺と関係してくるかはまだわからないが、状況によっては、これもまた面倒になりそうだ。
学院では寮に住み込むことになるため、その荷物量は中々のもの。
先程からルーレンが玄関前に止めてある馬車と屋敷の間を行ったり来たりして、馬車後部にあるトランク部分にせっせと荷物を詰めている。
俺も手伝おうかと思ったが、一応貴族の令嬢。希望してもそのような雑用は行えないし、させてくれない。
手持ち無沙汰な俺は優雅に黒の羽根扇を仰ぎつつ、遠目でルーレンの仕事ぶりを屋敷内から見物する。
すると、背後から名を呼ぶ声が聞こえた。
「あの、シオン様」
この声はマギーのもの。音調は戸惑いと躊躇い。実に彼女らしくない声質だ。
振り返り、答える。
「どうされたの、マギー?」
「え~っと……」
彼女は頭をぼりぼりと掻いて、いかにも言いにくそうな様子を演出する。
さらに、表情には苦悶を交える。
一体なんだろうか?
「マギー、何か仰りたいならはっきりしなさい。時間はあまり残されてませんし」
「時間……そっすね。ルーレンと一緒にフォートラム学院へいくんすよね。寮ではどうなるんですか? 別々に?」
「わたくしに宛がわれる部屋は個人部屋だそうです。使用人はまた別に部屋があるそうで、そこで待機することになるようですわ」
「そうっすか……それでも、今よりもルーレンと一緒にいる時間や距離が近くなるわけですね?」
「おそらく、そうなるかと」
「そう……」
マギーはルーレンに姿を見られたくないのか、壁に寄り添い体を隠して、哀しみを帯びる瞳でルーレンが懸命に荷物を詰める姿を見つめる。
そして、振り絞るように、俺へこう訴えてきた。
「き、気をつけてください……」
それはまさに喉奥から絞り出したと言っても過言ではない、痛みと苦しみの交わる声。
言葉を漏らした途端、彼女は自身のエプロンの両端を強く握り締めた。
そして、瞳をルーレンから外して、自身の言葉を恥じるかのように顔を歪める。
俺は、このマギーの言葉と態度で悟った。
(こいつ、至ったのか!? アズール殺しの犯人に!?)
以前も少し思ったが、猪武者のような性格に見えて、こいつは想像以上に聡い。
時間はかかったが、マギーは正解を導き出した。
アズールを殺害したのはザディラの手違いのせいではなく、ルーレンの手によるものだと。
だが、そうだと知っても信じたくない思いが彼女の心を苦しめて、それが苦悶の表情として表れる。友達を疑う自分の姿に恥じた様子を見せる。
それでも、シオンのことを心配して何とか言葉を渡そうとした。
しかし、その言葉はあまりにも拙く、理解が及びにくいもの……普通ならば。
だが、俺はすでに知っている。ルーレンがアズールを殺害したことを。
だから、わかる。
マギーは言葉の中に含まれた意図が伝わらなかっただろうと思い、強く目を閉じて謝罪を口にした。
「すみません、変なことを言って。俺の勘違いということもありますし。でも……くそっ!」
真相に気づき、友を犯人と知る。
それでも信じたくない。ましてや、友は自分を犯人に仕立て上げようとしていた可能性もある。
だから信じたくない。
だけど、ルーレンが誰かの命を奪う可能性があるならそれを伝えたい。
葛藤が、マギーの心を引き裂く。
俺は彼女の純白の心に敬意を払いつつも、大いに利用できると判断した。
(剣の腕前はルーレン以上。なかなか聡く、誠実。是非とも俺の手に置きたい。ならば、どうする? どう答えを返す? 決まっている。誠実な相手には誠実で返す……俺なりの誠実でな)
「マギー、わかっています」
「――――っ!?」
マギーをまっすぐ見据え、ただ一言返した。
だが、その一言で十分すぎる答えだった。
この一言で、マギーの信じたくない真実がはっきりとした形で姿を現したのだ。
これが俺の誠実。
優しさで彼女を包むのではなく、現実を突きつけることで彼女の当惑を断つこと。
しかし、そこにはまだ迷いが残る。そいつをここで取り除く。
「ですが、相手が一人とは限りません」
「それって……」
「ライラを頼みましたよ、マギー」
「――はい!!」
これでマギーから迷いが消えた。彼女にはアズールを守り切れなかった後悔の念が残っている。
それをライラを守ることで晴らさせてやる。さらには、目的を与えることで迷いを忘れさせてやれる。
――シオンお嬢様、準備が整いました――
玄関先に待たせてある馬車のそばからルーレンの声が響いてきた。
俺は去り際に、マギーへ問い掛ける。
「今のわたくしの腕前で、勝てる思いますか?」
「え? ま、まさか、シオン様が腕を磨いていたのって?」
「そういうわけではありませんが、結果的にそうなりそうですわね。それで、あなたの見立てでは?」
「……無理です」
「そう。でしたら、あなたの前だけでは、今のわたくしの本当の姿をお見せしましょう」
俺は扇子をパチリと閉じると、マギーへ襲い掛かった。
不意の攻撃であっても彼女は突き出された扇子を躱すが――。
「――っ!? これは……武装石のナイフ?」
武装石――自分の体力を武具へ変化させることのできる魔石。
隠し持っていた武装石をナイフに変化させて、彼女のつま先そばに突き刺し、動きを縫い留めた。
彼女へ短く言葉を渡す。
「今の、見えまして?」
「い、いえ、全く。なるほど、稽古の時とは別物ですね。これがシオン様の本当の実力」
「ふふ、あくまで不意を突いてですが」
「だけど、それでも、ルーレンには……」
「ナイフの動きは見えなかったのでしょう?」
「それはまぁ。でも、刺す気なら気配でわかりましたよ」
「その気配、消すのは得意なんですのよ」
「得意って……殺意や敵意を消すってのは、かなり特殊な訓練をしないと無理ですよ。それなのに」
「生まれつき影の薄い人もいますから。わたくしはその部類なんでしょう」
マギーは手を振って『いやいやいやいや』という態度を見せる。
もちろん、影が薄いから気配を消せるわけじゃない。これは殺し屋時代に磨いたスキル。
俺はナイフに変化させた武装石を靴であらよっと掬い上げて、石に戻った武装石を懐へ戻す。
「単純な戦闘力はルーレンの方が上。ですが、今の動きをあなたにも見切れなかったというなら、ある限定条件下であれば十分に機能します。それがわかれば十分」
「その限定条件下ってのは?」
「ふふふ、秘密です。あまりルーレンを待たせるわけにはまいりません。では、ライラのことを頼みましたわよ、マギー」
「はい、任せてください。次は必ず守り抜きます。シオン様もお気をつけて」
0
お気に入りに追加
348
あなたにおすすめの小説
なんども濡れ衣で責められるので、いい加減諦めて崖から身を投げてみた
下菊みこと
恋愛
悪役令嬢の最後の抵抗は吉と出るか凶と出るか。
ご都合主義のハッピーエンドのSSです。
でも周りは全くハッピーじゃないです。
小説家になろう様でも投稿しています。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
【完結】では、なぜ貴方も生きているのですか?
月白ヤトヒコ
恋愛
父から呼び出された。
ああ、いや。父、と呼ぶと憎しみの籠る眼差しで、「彼女の命を奪ったお前に父などと呼ばれる謂われは無い。穢らわしい」と言われるので、わたしは彼のことを『侯爵様』と呼ぶべき相手か。
「……貴様の婚約が決まった。彼女の命を奪ったお前が幸せになることなど絶対に赦されることではないが、家の為だ。憎いお前が幸せになることは赦せんが、結婚して後継ぎを作れ」
単刀直入な言葉と共に、釣り書きが放り投げられた。
「婚約はお断り致します。というか、婚約はできません。わたしは、母の命を奪って生を受けた罪深い存在ですので。教会へ入り、祈りを捧げようと思います。わたしはこの家を継ぐつもりはありませんので、養子を迎え、その子へこの家を継がせてください」
「貴様、自分がなにを言っているのか判っているのかっ!? このわたしが、罪深い貴様にこの家を継がせてやると言っているんだぞっ!? 有難く思えっ!!」
「いえ、わたしは自分の罪深さを自覚しておりますので。このようなわたしが、家を継ぐなど赦されないことです。常々侯爵様が仰っているではありませんか。『生かしておいているだけで有難いと思え。この罪人め』と。なので、罪人であるわたしは自分の罪を償い、母の冥福を祈る為、教会に参ります」
という感じの重めでダークな話。
設定はふわっと。
人によっては胸くそ。
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢は逃げることにした
葉柚
恋愛
皇太子の子を妊娠した悪役令嬢のレイチェルは幸せいっぱいに暮らしていました。
でも、妊娠を切っ掛けに前世の記憶がよみがえり、悪役令嬢だということに気づいたレイチェルは皇太子の前から逃げ出すことにしました。
本編完結済みです。時々番外編を追加します。
私、幸せじゃないから離婚しまーす。…え? 本当の娘だと思っているから我慢して? お義母さま、ボケたのですか? 私たち元から他人です!
天田れおぽん
恋愛
ある日、ふと幸せじゃないと気付いてしまったメリー・トレンドア伯爵夫人は、実家であるコンサバティ侯爵家に侍女キャメロンを連れて帰ってしまう。
焦った夫は実家に迎えに行くが、事情を知った両親に追い返されて離婚が成立してしまう。
一方、コンサバティ侯爵家を継ぐ予定であった弟夫婦は、メリーの扱いを間違えて追い出されてしまう。
コンサバティ侯爵家を継ぐことになったメリーを元夫と弟夫婦が結託して邪魔しようとするも、侍女キャメロンが立ちふさがる。
メリーを守ろうとしたキャメロンは呪いが解けてTS。
男になったキャメロンとメリーは結婚してコンサバティ侯爵家を継ぐことになる。
トレンドア伯爵家は爵位を取り上げられて破滅。
弟夫婦はコンサバティ侯爵家を追放されてしまう。
※変な話です。(笑)
【完結】王子は聖女と結婚するらしい。私が聖女であることは一生知らないままで
雪野原よる
恋愛
「聖女と結婚するんだ」──私の婚約者だった王子は、そう言って私を追い払った。でも、その「聖女」、私のことなのだけど。
※王国は滅びます。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生した元悪役令嬢は地味な人生を望んでいる
花見 有
恋愛
前世、悪役令嬢だったカーラはその罪を償う為、処刑され人生を終えた。転生して中流貴族家の令嬢として生まれ変わったカーラは、今度は地味で穏やかな人生を過ごそうと思っているのに、そんなカーラの元に自国の王子、アーロンのお妃候補の話が来てしまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる