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第二幕
第17話 世界に知識をもたらす存在
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魔女について尋ねる。
「軽く説明を受けたことはありますが、その魔女とは一体どのような存在なのです?」
「与える者だよ」
「ん?」
スファレは片手を空に伸ばし、太陽を握り込むような仕草を見せて高々に唱える。
「魔女は、この世界アルガルノに新たな知識をもたらす存在。異世界と呼ばれる世界から、この世界には存在しない知識を降り注ぐんだ。僕たち知識の探究者である魔法使いにとって、非常に重要な存在なんだよ」
「異世界……」
「あ、ピンと来ないよねえ。こことは違う世界が存在していて、そこでは僕たちの知らない知識や技術があって、魔女様はその世界と道を繋ぎ、知識や技術を持ってくることができるんだ」
「世界と道を繋ぐ……」
俺はそれを行った人物を知っている――シオンだ!
まさか、シオンは魔女だった? いや、それはどうだろうか?
もし、スファレの説明通り、魔女が異世界の知識をもたらす存在ならば、大した知識もない俺を呼ぶなんておかしな話。
そもそも、シオンは俺に知識を求めたわけじゃなくて、復讐を求めて接触を図ってきた。
だから、シオンは違うのか?
しかし、少なくともこの世界には、別の世界にアクセスする方法があるとみてよい。
そのことを聞くため、さらに質問を重ねる。
「魔女が異世界への道を繋げる……それは一体どのようにして?」
「一対の魂結いのメダリオン。二つで一つとなっている魂結いのメダリオンというメダルが揃い、尚且つ魔女が二人いると可能と言われてる。でも、二人も魔女が現れるなんて滅多にないし、仮に現れても、アクセスする世界に有用な知識や技術があると限らないんだ」
「滅多にないということは、いた時代も?」
「あったらしいよ。僕が生まれる前の話になるけど。その時は、別世界から新たな魔導体系を手に入れて、魔石を生み出したと聞くね」
「魔石というと、照明や船の動力に使われている、あの?」
「そ、元々は別世界の技術なんだよ」
「つまり、このアルガルノは、独自の技術体系の他に、他世界の技術体系を取り込んでいるわけですか」
「そうなるね。そうまでしてるのに発展具合がいまいちなのが残念。未確認だけど、異世界の中には宇宙中を飛び回れる技術や知識を持った世界があるらしいよ。そういう世界にアクセスできたらいいんだけど。アクセスできる世界は選べないようだからねぇ~」
なかなか興味深い話だ。
孤立した地球とは違い、他世界から知識を得る機会がある世界。
ただし、その世界は選べないし、魂結いのメダリオンという道具が必要であり、魔女が二人必要。
「魔女が二人……一人だと居ても意味がないのでしょうか?」
「一人でも異世界へのアクセスは可能だから、意味がないとまでは言わないよ。ただ、手に入れられる情報量が少ないんだ」
「少ない多いはどうやって決まるんですか?」
「アクセスすると、その世界の情報が魔女様の生み出した『情報核』に降りてくるんだけど、一人だと核の大きさと降ろす時間と量がとても小さくなってしまうんだ」
「なるほど……」
地球で例えると、一人では記憶領域が小さく、通信時間と通信速度が制限されて、手に入る情報量が少なるというわけだ。
俺は彼から聞いた話を自分の中でふむふむと消化していく。
その様子を見ていたスファレは頃合いだと感じたようで帰宅を促してきた。
「そろそろ戻ろうか? 夕方にはセルガ様と所用あるし」
「そうでしたの?」
「うん。だから、まだ何か質問があるなら今のうちだよ。帰りながらになっちゃうけど」
そう言って、彼は馬車を待たせてある場所へ歩き始めた。
俺は彼の後を追い、限られた時間内で尋ねるべき質問を考える。
それは――
「魔女はいつどのようにして現れるのかわからないと聞いていますが、スファレさんは魔女誕生の条件などをご存じないのでしょうか?」
「知ってるよ。一つは魔女としての素養があること。二つ目は魔女の試練を受けること。この二点」
「素養とは?」
「なぞ。単純に魔法が使えればいいというわけじゃないんだよね。試練に臨めば、その者の素養や性質が判明するらしいけど」
「その試練とは?」
「なぞ」
「またですか……」
「わかっているのは、魔女の素養を持つ者の前に試練は現れるということ。そしてその試練は、人間の心を破壊する試練だということ。内容まではわからないけど」
「人間の心を? 何故、それを破壊しようと」
「さぁ、魔女になりたければ人間やめろってことじゃないかな?」
「人間をやめるのに、その人間のために世界に知識をもたらすのですか?」
「人間のためというよりも、アルガルノのためじゃないかな?」
「どういうことですの?」
「これは眉唾物だけど、数多の世界は競争し合っているんだってさ。その競争に勝ち抜くために、魔女はライバルとなる世界の知識を奪い取ってくる。僕たちがその競争を意識できるようになるのは、相当進化してからって話だけど」
「なるほど、たしかに眉唾物ですわね」
「あはは、知識を求める魔法使いであってもわからないことが多いしね。そろそろ馬車につくから、話はここまでにしよう」
スファレは話を打ち切り、自分の馬車へ乗り込もうとした。
だが、途中で足を止めて、こちらに顔を向けると、飄々だった雰囲気をがらりと変えて重苦しい口調で声を発する。
「守り手は二つあった」
「え?」
「一つは滅び、もう一つは長い時が忘却させた。だから、つけ込まれた」
「はい?」
「敗北は必至。今日、それが一歩前に進んだ」
「あの、何の話をしていらっしゃるのでしょうか?」
「ふふふ、何でもないよ」
彼は奇妙な笑いと共に馬車へ乗り込んだ。
残された俺は頭を捻る。
(今のはなんだ? 守り手? 何を守っているというんだ? それも二つ。一つは滅び、もう一つは忘れ去られた? だから敗北は必至。それが今日一歩前に進んだ……わけがわからん)
彼が意味のない言葉を発したとは思えない。
今の言葉には何かしらの意味がある。
その意味がわからないのは、こちらに情報がそろっていないからだ。
(問題は、その情報自体が何なのかわからないってのがなぁ。はぁ、困ったもんだぜ。それにだ――)
俺は屋敷がある方角へ顔を向ける。
(もともとルーレンの行動だけが謎だった。しかし、アズールの死前後から、奇妙な謎かけがわんさかと出てきている。アズールの死から、屋敷全体の雰囲気が変わったように感じるのは気のせいか?)
ここで軽く頭を振る。
(まぁ、身内が死ねば雰囲気も変わるか。能面顔のセルガも、実は息子の死をしっかり悼んでいて妙な態度を取っているのかもな~~~~っと、そうだったらいいんだが。そうでもなさそうだしな……まったく、こいつらは何を考えているんだか?)
――――――深夜
全てを静謐へと帰す漆黒の刻。
ここまでシオンは、ドワーフと交流を結び、魔法使いと魔女について触れた。
そのことを話し合う者たちがいる。
音も光も閉ざす闇夜に、囁き声が沁み入る。
――――セルガ執務室
声たちは立ち去り、セルガは一人執務室へ残る。
窓から差し込む月明かりだけが、室内の陰影を蒼く浮かび上がらせ、彼は静謐が支配する世界に敬意を捧げるかのように、時移さず散り消えるか細い声を漏らす。
「配置した駒は主を変えて、息子は殺された。違うな、殺したのは駒だが、指示したのは……いや、させられたと言うべきか。これは復讐。そうだ、あいつは守るために指示をさせられた。その、強すぎる想いにつけ込まれ……アズールは目を付けられていたからな」
黒の瞳を窓へ向けて、闇を窺う。
「彼の者たちはシオンを知り、敵に回った。元々勝ち目などない戦いだが、いよいよを以って勝ち目が失われた。残された頼りが、そのシオンというのはなんという皮肉……」
瞳を部屋へ戻し、その隅に視線を送る。
そこには何もなく、暗がりがあるのみ。
「お前は今どこにいるのか? お前の目と耳がどこに存在しているのかわからぬ以上、ルールは破れない。私は駒を配置して、ただそれを見守るしか許されない。その駒も、もはやマギーのみ。彼女だけでは頼りないが、今のシオンと組み合わされば……」
セルガは執務机の上に残されたグラスを手に取る。
グラスを揺らし、ゆるりと波打つ琥珀色の酒を見つめ、薄く笑う。
「魂結いのメダリオン……他者の魂と魂を結ぶ魔道具。それは時間と空間さえも超越する。結ばれた魂は同一体となるか、入れ替わるか、取り替わるか。それとも同居するか。メダルは魔女を永遠たらしめるもの。だがシオンは、その永遠を打ち破るために使用した。これは、シオンの抵抗」
僅かに残った酒をくいっと煽る。
「ふ~、心の弱いあの子がギリギリのところで見せた勇気。しかし、その勇気では足りない。だからこそ今のシオンがいる。問題は、あのシオンはかなり厄介で面倒な存在になりそうだということ」
グラスを執務机へ戻し、シオンがまとめた報告書の束へ視線を移す。
「労働環境の改善……いや、人権。誰にも等しく約束された尊厳。そのような進んだ思想のある存在。さらには――」
窓へ瞳を動かし、そこからは見えぬ海を見通す。
「凍らせた海。魔法。その力の根源を理解する知識。魔導が支配する世界では生まれ難い知識。原理に特化した覇者を約束された知識――――それは即ち、科学……大当たりを引いてしまったようだな、シオンは。おかげさまで頼りを失ってしまった。しかしだ、同時に希望も得た」
セルガは闇を睨みつけ、何もないはずの空間に敵意を向ける。
「失われたはずの勝ち目に小さな灯が灯ったぞ――スティラ」
「軽く説明を受けたことはありますが、その魔女とは一体どのような存在なのです?」
「与える者だよ」
「ん?」
スファレは片手を空に伸ばし、太陽を握り込むような仕草を見せて高々に唱える。
「魔女は、この世界アルガルノに新たな知識をもたらす存在。異世界と呼ばれる世界から、この世界には存在しない知識を降り注ぐんだ。僕たち知識の探究者である魔法使いにとって、非常に重要な存在なんだよ」
「異世界……」
「あ、ピンと来ないよねえ。こことは違う世界が存在していて、そこでは僕たちの知らない知識や技術があって、魔女様はその世界と道を繋ぎ、知識や技術を持ってくることができるんだ」
「世界と道を繋ぐ……」
俺はそれを行った人物を知っている――シオンだ!
まさか、シオンは魔女だった? いや、それはどうだろうか?
もし、スファレの説明通り、魔女が異世界の知識をもたらす存在ならば、大した知識もない俺を呼ぶなんておかしな話。
そもそも、シオンは俺に知識を求めたわけじゃなくて、復讐を求めて接触を図ってきた。
だから、シオンは違うのか?
しかし、少なくともこの世界には、別の世界にアクセスする方法があるとみてよい。
そのことを聞くため、さらに質問を重ねる。
「魔女が異世界への道を繋げる……それは一体どのようにして?」
「一対の魂結いのメダリオン。二つで一つとなっている魂結いのメダリオンというメダルが揃い、尚且つ魔女が二人いると可能と言われてる。でも、二人も魔女が現れるなんて滅多にないし、仮に現れても、アクセスする世界に有用な知識や技術があると限らないんだ」
「滅多にないということは、いた時代も?」
「あったらしいよ。僕が生まれる前の話になるけど。その時は、別世界から新たな魔導体系を手に入れて、魔石を生み出したと聞くね」
「魔石というと、照明や船の動力に使われている、あの?」
「そ、元々は別世界の技術なんだよ」
「つまり、このアルガルノは、独自の技術体系の他に、他世界の技術体系を取り込んでいるわけですか」
「そうなるね。そうまでしてるのに発展具合がいまいちなのが残念。未確認だけど、異世界の中には宇宙中を飛び回れる技術や知識を持った世界があるらしいよ。そういう世界にアクセスできたらいいんだけど。アクセスできる世界は選べないようだからねぇ~」
なかなか興味深い話だ。
孤立した地球とは違い、他世界から知識を得る機会がある世界。
ただし、その世界は選べないし、魂結いのメダリオンという道具が必要であり、魔女が二人必要。
「魔女が二人……一人だと居ても意味がないのでしょうか?」
「一人でも異世界へのアクセスは可能だから、意味がないとまでは言わないよ。ただ、手に入れられる情報量が少ないんだ」
「少ない多いはどうやって決まるんですか?」
「アクセスすると、その世界の情報が魔女様の生み出した『情報核』に降りてくるんだけど、一人だと核の大きさと降ろす時間と量がとても小さくなってしまうんだ」
「なるほど……」
地球で例えると、一人では記憶領域が小さく、通信時間と通信速度が制限されて、手に入る情報量が少なるというわけだ。
俺は彼から聞いた話を自分の中でふむふむと消化していく。
その様子を見ていたスファレは頃合いだと感じたようで帰宅を促してきた。
「そろそろ戻ろうか? 夕方にはセルガ様と所用あるし」
「そうでしたの?」
「うん。だから、まだ何か質問があるなら今のうちだよ。帰りながらになっちゃうけど」
そう言って、彼は馬車を待たせてある場所へ歩き始めた。
俺は彼の後を追い、限られた時間内で尋ねるべき質問を考える。
それは――
「魔女はいつどのようにして現れるのかわからないと聞いていますが、スファレさんは魔女誕生の条件などをご存じないのでしょうか?」
「知ってるよ。一つは魔女としての素養があること。二つ目は魔女の試練を受けること。この二点」
「素養とは?」
「なぞ。単純に魔法が使えればいいというわけじゃないんだよね。試練に臨めば、その者の素養や性質が判明するらしいけど」
「その試練とは?」
「なぞ」
「またですか……」
「わかっているのは、魔女の素養を持つ者の前に試練は現れるということ。そしてその試練は、人間の心を破壊する試練だということ。内容まではわからないけど」
「人間の心を? 何故、それを破壊しようと」
「さぁ、魔女になりたければ人間やめろってことじゃないかな?」
「人間をやめるのに、その人間のために世界に知識をもたらすのですか?」
「人間のためというよりも、アルガルノのためじゃないかな?」
「どういうことですの?」
「これは眉唾物だけど、数多の世界は競争し合っているんだってさ。その競争に勝ち抜くために、魔女はライバルとなる世界の知識を奪い取ってくる。僕たちがその競争を意識できるようになるのは、相当進化してからって話だけど」
「なるほど、たしかに眉唾物ですわね」
「あはは、知識を求める魔法使いであってもわからないことが多いしね。そろそろ馬車につくから、話はここまでにしよう」
スファレは話を打ち切り、自分の馬車へ乗り込もうとした。
だが、途中で足を止めて、こちらに顔を向けると、飄々だった雰囲気をがらりと変えて重苦しい口調で声を発する。
「守り手は二つあった」
「え?」
「一つは滅び、もう一つは長い時が忘却させた。だから、つけ込まれた」
「はい?」
「敗北は必至。今日、それが一歩前に進んだ」
「あの、何の話をしていらっしゃるのでしょうか?」
「ふふふ、何でもないよ」
彼は奇妙な笑いと共に馬車へ乗り込んだ。
残された俺は頭を捻る。
(今のはなんだ? 守り手? 何を守っているというんだ? それも二つ。一つは滅び、もう一つは忘れ去られた? だから敗北は必至。それが今日一歩前に進んだ……わけがわからん)
彼が意味のない言葉を発したとは思えない。
今の言葉には何かしらの意味がある。
その意味がわからないのは、こちらに情報がそろっていないからだ。
(問題は、その情報自体が何なのかわからないってのがなぁ。はぁ、困ったもんだぜ。それにだ――)
俺は屋敷がある方角へ顔を向ける。
(もともとルーレンの行動だけが謎だった。しかし、アズールの死前後から、奇妙な謎かけがわんさかと出てきている。アズールの死から、屋敷全体の雰囲気が変わったように感じるのは気のせいか?)
ここで軽く頭を振る。
(まぁ、身内が死ねば雰囲気も変わるか。能面顔のセルガも、実は息子の死をしっかり悼んでいて妙な態度を取っているのかもな~~~~っと、そうだったらいいんだが。そうでもなさそうだしな……まったく、こいつらは何を考えているんだか?)
――――――深夜
全てを静謐へと帰す漆黒の刻。
ここまでシオンは、ドワーフと交流を結び、魔法使いと魔女について触れた。
そのことを話し合う者たちがいる。
音も光も閉ざす闇夜に、囁き声が沁み入る。
――――セルガ執務室
声たちは立ち去り、セルガは一人執務室へ残る。
窓から差し込む月明かりだけが、室内の陰影を蒼く浮かび上がらせ、彼は静謐が支配する世界に敬意を捧げるかのように、時移さず散り消えるか細い声を漏らす。
「配置した駒は主を変えて、息子は殺された。違うな、殺したのは駒だが、指示したのは……いや、させられたと言うべきか。これは復讐。そうだ、あいつは守るために指示をさせられた。その、強すぎる想いにつけ込まれ……アズールは目を付けられていたからな」
黒の瞳を窓へ向けて、闇を窺う。
「彼の者たちはシオンを知り、敵に回った。元々勝ち目などない戦いだが、いよいよを以って勝ち目が失われた。残された頼りが、そのシオンというのはなんという皮肉……」
瞳を部屋へ戻し、その隅に視線を送る。
そこには何もなく、暗がりがあるのみ。
「お前は今どこにいるのか? お前の目と耳がどこに存在しているのかわからぬ以上、ルールは破れない。私は駒を配置して、ただそれを見守るしか許されない。その駒も、もはやマギーのみ。彼女だけでは頼りないが、今のシオンと組み合わされば……」
セルガは執務机の上に残されたグラスを手に取る。
グラスを揺らし、ゆるりと波打つ琥珀色の酒を見つめ、薄く笑う。
「魂結いのメダリオン……他者の魂と魂を結ぶ魔道具。それは時間と空間さえも超越する。結ばれた魂は同一体となるか、入れ替わるか、取り替わるか。それとも同居するか。メダルは魔女を永遠たらしめるもの。だがシオンは、その永遠を打ち破るために使用した。これは、シオンの抵抗」
僅かに残った酒をくいっと煽る。
「ふ~、心の弱いあの子がギリギリのところで見せた勇気。しかし、その勇気では足りない。だからこそ今のシオンがいる。問題は、あのシオンはかなり厄介で面倒な存在になりそうだということ」
グラスを執務机へ戻し、シオンがまとめた報告書の束へ視線を移す。
「労働環境の改善……いや、人権。誰にも等しく約束された尊厳。そのような進んだ思想のある存在。さらには――」
窓へ瞳を動かし、そこからは見えぬ海を見通す。
「凍らせた海。魔法。その力の根源を理解する知識。魔導が支配する世界では生まれ難い知識。原理に特化した覇者を約束された知識――――それは即ち、科学……大当たりを引いてしまったようだな、シオンは。おかげさまで頼りを失ってしまった。しかしだ、同時に希望も得た」
セルガは闇を睨みつけ、何もないはずの空間に敵意を向ける。
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