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第一幕
第四十一話 忘れものですか?猫ですか?隙だらけです
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――パーティー会場から離れた調理室近くの外
調理室から出て、二股ぎしたところに長机と茶器類が並ぶ。
そこでマギーはゴリゴリと擂粉木でメニセルの実を潰しながら渋い面を下げてルーレンに泣き言を言っていた。
「くそ、臭いから外でお茶の用意をしろって言われた。あ~あ、最悪だよ」
「クスッ、メニセルの匂いが他のお料理に移ったら大変ですからね」
「全くだよ。パーティー会場にも近づくなとか言われるし。まぁ、仕事が減っていいけどさ」
「たしか、お茶を運ぶために中庭を通れないから、屋敷内を通ってもよいという許可を頂いているんですよね?」
「そうそう、屋敷の中を通っていいってお館に言われた。で、なるべく匂い移りをさせないように気をつけながら南の端にある勝手口から幕舎に行けって」
「そうですか」
「どんだけ嫌われてんだよ、このお茶! そういや、ルーレンはここにいていいのか? 匂いが移るぞ」
「実は先ほど、このテーブルにメニセルを運ぶときに実を一つ潰しちゃったんです。ほら」
と言って、ルーレンは薬品臭のような匂いが残る手のひらを広げて話を続ける。
「それで、臭いから調理室から出てと言われました」
「あ~あ、やっちまったなぁ。なかなか匂いが取れないからなぁ。でも、おかげでさぼれるな!」
「あはは、結果的にそうなっちゃいましたね。でも、そのせいで他の人に仕事を押し付けることになって……」
「仕事?」
「御客人方の休憩用の椅子が何脚か足らなくて、それをついさっきメイド仲間のシニャさんにお願いして、屋敷の備品室まで取りに行ってもらったんです」
「地下の備品室か。男顔負けな力持ちのルーレンならともかく、弱っちいシニャだと大変そうだな」
「男顔負けは余計ですよ。それにマギーさんだって男の人よりも力持ちじゃないですか」
「ははは、たしかにな。でもよ、椅子の数はちゃんと確認してなかったか? そのために備品点検をしたのに。二重チェックしたのってルーレンじゃなかったか?」
「あの日は色々あってしっかりチェックできなかったんですよ。後で確認しましたけど、流し見で済ましちゃいましたし。おかげでメイド長にすっごい怒られました」
「あ~、あのおばさん、口うるさいもんな。その色々ってのは?」
「あの日はアズール様からお叱りを戴いた後に、お茶の片付けを。その時、茶器を落として壊しちゃいまして……それで罰として屋根裏の掃除を。そのおかげで時間が無くなっちゃいました」
「あ~、その話アズール様から聞いたわ。中庭を通ってるルーレンを見つけたって。ルーレンもショートカットするんだな?」
このマギーの問いに、ルーレンはあの日のシオンの指示を悟られないように別の理由を渡す。
「普段はしませんよ。あの日はダリア様に、お店の地図をお渡しするためにちょっと急いでて」
「お店?」
「シオンお嬢様が訪れた店の品位を調べたいそうで」
「なんだそれ、くだらねぇなぁ。なんにせよ、わりぃな。俺が傍にいなかったばかりに。あの日は備品点検用の用紙の準備のせいで、昼食とお茶の準備だけをしてアズール様を一人にしてたからな。茶器の片付けも本当は俺の仕事なのに」
「いえ、全然大丈夫です。あの、それよりも磨り潰すのはもういいんじゃないんですか?」
「ああ、そうだな。で、こいつを茶漉しで濾して、ポットの中へ入れて、しばし寝かせた後、お湯を沸かして注ぎ、少し置くと、この世のものとは思えないお茶の出来上がりと……あれ、お湯を沸かすための固形燃料がない? あれ、あれあれ? おっかしいな、持ってきたはずなんだけど?」
マギーは長机の周りを探すがそれらしきものはない。
ルーレンもまた同じく探すが見当たらない。
「どこにもないですね? 忘れたんじゃないですか?」
「忘れた覚えはないんだけどな。でもないってことは忘れたってことか? 仕方ねぇ、取りに戻るか」
「あ、調理室はダメですよ。匂いが」
「あ、そうだった。ってことは……使用人の給湯室でお湯を沸かして持ってくるか。匂いのせいでメニセルをここから動かすわけにはいかねぇしな。わりぃ、ルーレン、しばらく見ててくれるか? まぁ、誰も盗ったりしないだろうけど。万が一、猫や鳥…………猫も鳥も逃げ出すよな、この匂い」
「クスッ。でも、一応見ておきます」
「おう、頼んだぜ。それじゃ、サクッとお湯を沸かして持ってくるわ」
マギーは軽く手を上げて、屋敷へと向かっていく。
それを見届けたルーレンは沈黙のまま、しばしメニセルのお茶の準備が終えた机の前に立っていたが……彼女は顔を横に振って何かに気づき声を上げた。
「あ、猫……ないと思うけど、念のため追い払っておこうっと。ねこねこ、ね~こ。こっちに来ちゃだめだよ~。あっちに行ってね~」
そう言って、彼女は猫を追いかけて、屋敷とは逆の方向へ離れていく。
彼女が猫を追って姿を消すと物陰から一人の男性が姿を現す。
「猫がいたようだがそんなものに気を取られるとは……フッ、所詮はドワーフ。給仕の仕事というものを知らないようだ。だが、そのおかげでこいつを入れられる」
男性の名はザディラ=スガリ=ゼルフォビラ。
彼は懐から紙袋を取り出して、大量のメニセルを擂粉木に入れて急ぎ潰し始める。
「う、くさ。本当にアズールはこんなものを美味しいと思っているのか? お、おえ……全くなんでこの私がこんなことを。これもそれも、全部アズールのせいだ」
ゴリゴリとゴリゴリと、メニセルを押し潰していく。
「よし、これだけ潰せば十分だろ。元の量の三倍は磨り潰したからな。えっと、これを濾してからポットへ入れておけば……よしっ、これで準備は大丈夫。クククク、アズールめ、大勢の前で恥をかくといい」
――猫ちゃん、どっかに行っちゃったけど……もう戻ってこないよね?――
「ルーレンが戻ってきたようだな。ぎりぎりだったか。すぐに身を隠さないと。ルーレンは屋敷とは真逆の方から戻ってきているので、私は屋敷の方へ行けばいいか。使用人どもは中庭に出払っているだろうからな」
彼は早足にこの場から逃げ出す。
メニセルのお茶が用意された場所へ戻ってきたルーレンは長机を見下ろす。
「…………?」
彼女は軽く眉をひそめて、ポットの蓋を取り、しばし覗き込む。
そして蓋を閉めて、蓋についていたメニセルのエキスを布巾で拭う。
一連の動きを屋敷の物陰から見ていたザディラはほっと胸を撫で下ろす。
「ほっ、気づかれたかと思ったが違うようだな。ふん、愚鈍なドワーフめ。おっと、こうしてはいられない。マギーが戻ってくる。それに早く戻って部屋で着替えないと。この服はこっそり処分して……フフフ、なんだかスパイをしているようで面白いな」
彼はマギーがいるであろう使用人の給湯室を警戒しながら、使用人たちが中庭に出払って誰もいないはずの屋敷内を足早に駆けていく。
――その姿を、一人のメイドが見ていた。
彼女の名はシニャ。
シニャは三段重ねの椅子を持ち上げ、顔を真っ赤にしながら歪めている。
「お、重い……ルーレンがちゃんとチェックしないから、もう! おや、あの方はザディラ様? 何をしてるんだろう? ん、何の匂い? クンクン、う!? く、くさい」
――調理室前
しばらくして、マギーがお湯で満たされたやかんを持って来て、それをテーブルの上に置いた。
「はいよ、ただいま。はぁ、めんどくさ」
「ふふ、お帰りなさい。あとはポットにお湯を注ぐだけですよね? 私がやりますよ」
「そうか? じゃあ、お願いな」
ルーレンはマギーが持ってきたやかんの持ち手を握り、ポットの蓋を開けてお湯を注ぐ。
お湯に触れたメニセルから鼻に刺激を与える薬品臭が立ち上る。
ルーレンは顰め面を見せて手早くお湯を注ぐと、すぐさま蓋を閉めた。
その様子を見ていたマギーが笑う。
「あははは、くっさいだろ。俺も蓋をすぐに閉めちまうからな」
「うう~~、はい。でも、アズール様の好物にこのような態度を取るのは失礼でしょうが」
「いいっていいって、このくらい。じゃ、お茶を届けてくるわ」
「はい、行ってらっしゃい。後片付けは私がしておきますね」
「悪いな。頼んだ」
お茶とお菓子をサービスワゴンに乗せて、マギーは屋敷へ向かう。そこを通り抜けて幕舎にいるアズールへお茶を届けるために。
調理室から出て、二股ぎしたところに長机と茶器類が並ぶ。
そこでマギーはゴリゴリと擂粉木でメニセルの実を潰しながら渋い面を下げてルーレンに泣き言を言っていた。
「くそ、臭いから外でお茶の用意をしろって言われた。あ~あ、最悪だよ」
「クスッ、メニセルの匂いが他のお料理に移ったら大変ですからね」
「全くだよ。パーティー会場にも近づくなとか言われるし。まぁ、仕事が減っていいけどさ」
「たしか、お茶を運ぶために中庭を通れないから、屋敷内を通ってもよいという許可を頂いているんですよね?」
「そうそう、屋敷の中を通っていいってお館に言われた。で、なるべく匂い移りをさせないように気をつけながら南の端にある勝手口から幕舎に行けって」
「そうですか」
「どんだけ嫌われてんだよ、このお茶! そういや、ルーレンはここにいていいのか? 匂いが移るぞ」
「実は先ほど、このテーブルにメニセルを運ぶときに実を一つ潰しちゃったんです。ほら」
と言って、ルーレンは薬品臭のような匂いが残る手のひらを広げて話を続ける。
「それで、臭いから調理室から出てと言われました」
「あ~あ、やっちまったなぁ。なかなか匂いが取れないからなぁ。でも、おかげでさぼれるな!」
「あはは、結果的にそうなっちゃいましたね。でも、そのせいで他の人に仕事を押し付けることになって……」
「仕事?」
「御客人方の休憩用の椅子が何脚か足らなくて、それをついさっきメイド仲間のシニャさんにお願いして、屋敷の備品室まで取りに行ってもらったんです」
「地下の備品室か。男顔負けな力持ちのルーレンならともかく、弱っちいシニャだと大変そうだな」
「男顔負けは余計ですよ。それにマギーさんだって男の人よりも力持ちじゃないですか」
「ははは、たしかにな。でもよ、椅子の数はちゃんと確認してなかったか? そのために備品点検をしたのに。二重チェックしたのってルーレンじゃなかったか?」
「あの日は色々あってしっかりチェックできなかったんですよ。後で確認しましたけど、流し見で済ましちゃいましたし。おかげでメイド長にすっごい怒られました」
「あ~、あのおばさん、口うるさいもんな。その色々ってのは?」
「あの日はアズール様からお叱りを戴いた後に、お茶の片付けを。その時、茶器を落として壊しちゃいまして……それで罰として屋根裏の掃除を。そのおかげで時間が無くなっちゃいました」
「あ~、その話アズール様から聞いたわ。中庭を通ってるルーレンを見つけたって。ルーレンもショートカットするんだな?」
このマギーの問いに、ルーレンはあの日のシオンの指示を悟られないように別の理由を渡す。
「普段はしませんよ。あの日はダリア様に、お店の地図をお渡しするためにちょっと急いでて」
「お店?」
「シオンお嬢様が訪れた店の品位を調べたいそうで」
「なんだそれ、くだらねぇなぁ。なんにせよ、わりぃな。俺が傍にいなかったばかりに。あの日は備品点検用の用紙の準備のせいで、昼食とお茶の準備だけをしてアズール様を一人にしてたからな。茶器の片付けも本当は俺の仕事なのに」
「いえ、全然大丈夫です。あの、それよりも磨り潰すのはもういいんじゃないんですか?」
「ああ、そうだな。で、こいつを茶漉しで濾して、ポットの中へ入れて、しばし寝かせた後、お湯を沸かして注ぎ、少し置くと、この世のものとは思えないお茶の出来上がりと……あれ、お湯を沸かすための固形燃料がない? あれ、あれあれ? おっかしいな、持ってきたはずなんだけど?」
マギーは長机の周りを探すがそれらしきものはない。
ルーレンもまた同じく探すが見当たらない。
「どこにもないですね? 忘れたんじゃないですか?」
「忘れた覚えはないんだけどな。でもないってことは忘れたってことか? 仕方ねぇ、取りに戻るか」
「あ、調理室はダメですよ。匂いが」
「あ、そうだった。ってことは……使用人の給湯室でお湯を沸かして持ってくるか。匂いのせいでメニセルをここから動かすわけにはいかねぇしな。わりぃ、ルーレン、しばらく見ててくれるか? まぁ、誰も盗ったりしないだろうけど。万が一、猫や鳥…………猫も鳥も逃げ出すよな、この匂い」
「クスッ。でも、一応見ておきます」
「おう、頼んだぜ。それじゃ、サクッとお湯を沸かして持ってくるわ」
マギーは軽く手を上げて、屋敷へと向かっていく。
それを見届けたルーレンは沈黙のまま、しばしメニセルのお茶の準備が終えた机の前に立っていたが……彼女は顔を横に振って何かに気づき声を上げた。
「あ、猫……ないと思うけど、念のため追い払っておこうっと。ねこねこ、ね~こ。こっちに来ちゃだめだよ~。あっちに行ってね~」
そう言って、彼女は猫を追いかけて、屋敷とは逆の方向へ離れていく。
彼女が猫を追って姿を消すと物陰から一人の男性が姿を現す。
「猫がいたようだがそんなものに気を取られるとは……フッ、所詮はドワーフ。給仕の仕事というものを知らないようだ。だが、そのおかげでこいつを入れられる」
男性の名はザディラ=スガリ=ゼルフォビラ。
彼は懐から紙袋を取り出して、大量のメニセルを擂粉木に入れて急ぎ潰し始める。
「う、くさ。本当にアズールはこんなものを美味しいと思っているのか? お、おえ……全くなんでこの私がこんなことを。これもそれも、全部アズールのせいだ」
ゴリゴリとゴリゴリと、メニセルを押し潰していく。
「よし、これだけ潰せば十分だろ。元の量の三倍は磨り潰したからな。えっと、これを濾してからポットへ入れておけば……よしっ、これで準備は大丈夫。クククク、アズールめ、大勢の前で恥をかくといい」
――猫ちゃん、どっかに行っちゃったけど……もう戻ってこないよね?――
「ルーレンが戻ってきたようだな。ぎりぎりだったか。すぐに身を隠さないと。ルーレンは屋敷とは真逆の方から戻ってきているので、私は屋敷の方へ行けばいいか。使用人どもは中庭に出払っているだろうからな」
彼は早足にこの場から逃げ出す。
メニセルのお茶が用意された場所へ戻ってきたルーレンは長机を見下ろす。
「…………?」
彼女は軽く眉をひそめて、ポットの蓋を取り、しばし覗き込む。
そして蓋を閉めて、蓋についていたメニセルのエキスを布巾で拭う。
一連の動きを屋敷の物陰から見ていたザディラはほっと胸を撫で下ろす。
「ほっ、気づかれたかと思ったが違うようだな。ふん、愚鈍なドワーフめ。おっと、こうしてはいられない。マギーが戻ってくる。それに早く戻って部屋で着替えないと。この服はこっそり処分して……フフフ、なんだかスパイをしているようで面白いな」
彼はマギーがいるであろう使用人の給湯室を警戒しながら、使用人たちが中庭に出払って誰もいないはずの屋敷内を足早に駆けていく。
――その姿を、一人のメイドが見ていた。
彼女の名はシニャ。
シニャは三段重ねの椅子を持ち上げ、顔を真っ赤にしながら歪めている。
「お、重い……ルーレンがちゃんとチェックしないから、もう! おや、あの方はザディラ様? 何をしてるんだろう? ん、何の匂い? クンクン、う!? く、くさい」
――調理室前
しばらくして、マギーがお湯で満たされたやかんを持って来て、それをテーブルの上に置いた。
「はいよ、ただいま。はぁ、めんどくさ」
「ふふ、お帰りなさい。あとはポットにお湯を注ぐだけですよね? 私がやりますよ」
「そうか? じゃあ、お願いな」
ルーレンはマギーが持ってきたやかんの持ち手を握り、ポットの蓋を開けてお湯を注ぐ。
お湯に触れたメニセルから鼻に刺激を与える薬品臭が立ち上る。
ルーレンは顰め面を見せて手早くお湯を注ぐと、すぐさま蓋を閉めた。
その様子を見ていたマギーが笑う。
「あははは、くっさいだろ。俺も蓋をすぐに閉めちまうからな」
「うう~~、はい。でも、アズール様の好物にこのような態度を取るのは失礼でしょうが」
「いいっていいって、このくらい。じゃ、お茶を届けてくるわ」
「はい、行ってらっしゃい。後片付けは私がしておきますね」
「悪いな。頼んだ」
お茶とお菓子をサービスワゴンに乗せて、マギーは屋敷へ向かう。そこを通り抜けて幕舎にいるアズールへお茶を届けるために。
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