14 / 37
第14話 主任・副主任
しおりを挟む
涙を浮かべ訴えるエバさんを、ツツクラ様は容赦なく追い詰めます。
「ルーレンはこう言っただろ。『エバさんから仕事を受け継いだ際に、私が確認を疎かにしたからです』と。我が身可愛さで嘘をつくなら、自ら非を認めたりしないよ」
「あうっ」
ツツクラ様はこちらへ顔を向けます。向けられた赤く冷たい瞳に、私の背筋が凍りつきました。
「ルーレン、いつ気づいた?」
「えっと、それは?」
「気づいてエバを庇ったのかい?」
「……いえ、纏められた資料が全てと思い込み、確認を疎かにしたのは事実ですから」
「フン、それについては罰を与えるが……まずはエバ!!」
「は、はいぃぃ!!」
ツツクラ様は杖を振り上げて、そっと降ろし、エバさんの肩の上に杖先を置きます。
「お前が何をしようと、仕事に支障がなければいい。だがな、私の手を煩わせた以上、許されない」
「も、もうしわけありま――」
「黙りな! まだ私が喋っている最中だろ!」
「んんっんんっ」
エバさんは口を閉じて激しく首を縦に振り、ツツクラ様の言葉を待ちます。
「だが、調子に乗り過ぎだ。仕事に支障をきたす嫌がらせをするなんてな。だから、お前はクビだ!」
「く、くび? ど、どういうことでしょうか?」
「そのままの意味だ。解雇ってことさ」
「か、かいこ? ほかには?」
「ないよ。なんだい、まさか罰を受けると思ったのかい?」
「え、だって……」
「なんだかんだ言って、お前は今までよくやってくれてたからね。一度のミスくらい目を瞑ってやるさ。退職金だってくれてやる」
そう言って、ツツクラ様はエバさんの左胸から、主任の証明である白い花のピンを奪い取り、外に立っている護衛のディケードさんに声を掛けました。
するとすぐに、ディケードさんの部下が何かを持ってきます。
その何かを受け取ったツツクラ様は、エバさんにそれを渡しました。
「ほら、退職金だ。大事にとっときな」
「これは…………ナイフ?」
「ああ、今からお前にとって金よりも大事なものになるさ。さぁ、解雇されたんだから、部外者は出てってくれ。おい、こいつを摘まみ出せ」
「え、摘まみ出せ? お、お待ちください! わ、私はどうなるんでしょうか?」
「だからクビだって言ってるだろう。ここにはもう、お前の居場所はない。だから、出口近くまで送り出してやるさ――――下層の貧民窟までな」
「それは――!?」
下層の貧民窟……下層では貧しい人たちが暮らしていますが、その中でも貧民窟と呼ばれる場所は特に貧しく、心も頭も壊れた者が多く、治安も最悪です。
そんな場所に、女性が一人で放り出されたら……。
エバさんは激しく動揺してツツクラ様に慈悲を乞います。
「お願いです! あんな場所に行かせないでください! あんな所に行ったら私は――」
「そうだねぇ、お前はこの町じゃ小奇麗にして、身なりの良い方だからねぇ。そんな奴が貧民窟に来たら、男どもがどうするか見ものだね」
「お、お、お、お願いです!! 女の私があんな場所に行ったら、あんな気の狂った連中の集まる場所に行けば何をされるか!!」
「そんときは、その退職金を使いなよ」
「へ?」
「ま、下手な抵抗をするよりも、自分の喉笛を掻き切る方をお勧めするがね。じゃ、今までご苦労」
ツツクラ様が杖を振ります。
すると、複数人の男たちが入って来て、エバさんを無理やり部屋から連れ出していきます。
「ツ、ツツクラ様! どうかご慈悲を!! もう、このような真似を致しませんから!! どうか、どうか、どうかご慈悲をぉぉぉぉ!!」
ばたりと扉は閉じられました。扉の向こうからエバさんの声が聞こえていますが、それは徐々に小さくなっていき、やがては消えました。
ツツクラ様はそれを嘆息で見送り、次に杖を振り上げて、私の顔を殴りつけました。
「この、ガキ!!」
「ひぐっ!」
彼女の一撃はエバさんによる暴力とは比べようもなく強力で、私は床に倒れてしまいます。
その上からさらに杖で打ち据えられます。
「お前は自分がどういう立場なのか理解しているだろう! エバがお前をどう思っているかわかっていただろう! なのになぜ、気づかなかった!! そのせいで儲け話を不意にしたんだよ!! この、この、この!!」
「ひぐ、が、いぎ――も、申し訳ございません!」
「いいかい! 頭が回るだけじゃ生き残れないよ! 生きたいなら生きることに賢くなりな!」
十数発ほど殴られて、ツツクラ様は落ち着きを取り戻しました。
そして、ラスティさんへエバさんのものだった白い花のピンを投げ渡します。
「ラスティ、今日からお前が主任だ。エバ以外でここの仕事を把握しているのは、お前だけだからな」
「はい、お任せください!」
次に、恐怖と痛みに身を縮こませる私に声を掛けます。
「副主任はルーレンだ」
「――え!?」
「なんだい、私の決定に異を唱える気かい?」
「いえ、決してそのようなつもりは……」
「お前は甘ちゃんだが、才能は本物だ。その才を生かして、溜まりに溜まっている事務を回してもらわないと困る。そのために、多少なりとも権限をくれてやるから、仕事の支障にならないように努めな」
そう言って、ツツクラ様は他の職員さんを睨めつけました。
それはつまり、私の裁量で虐めていた皆さんを操れるということ……。
「よし、これで無駄に手を煩わされずに済むね」
これらの判断は私のためなどでは決してなく、ツツクラ様が滞りなく仕事を行えるための人事。
私は立ち上がり、口元から流れる血を拭います。
そして、視線をラスティさんへ向けました。
彼女は小さな息をついて、胸に宿る感情を押し留めようとしている姿を見せます。
そんな彼女の右胸には、早速白い花のピンが差してありました……。
――後日
エバさんの末路が耳に届きます。
貧民窟で降ろされたエバさんはすぐさま男たちに連れ去られ、その後、全裸の遺体となって発見されたそうです。
死体の損傷は激しく、艶やかだった緑の髪は失われ、あるのは焼けただれた頭部に顔。原型を失った顔ですが、右目の目じりにあった泣きぼくろのおかげで彼女だとわかったそうです。
損傷は頭部だけに済まず、下腹部は膿を生み、歯は歯茎ごと毟り取られ、両目は失い、代わりにそこには、腐れ黄ばんだ白濁の液体が満たされたと……。
「ルーレンはこう言っただろ。『エバさんから仕事を受け継いだ際に、私が確認を疎かにしたからです』と。我が身可愛さで嘘をつくなら、自ら非を認めたりしないよ」
「あうっ」
ツツクラ様はこちらへ顔を向けます。向けられた赤く冷たい瞳に、私の背筋が凍りつきました。
「ルーレン、いつ気づいた?」
「えっと、それは?」
「気づいてエバを庇ったのかい?」
「……いえ、纏められた資料が全てと思い込み、確認を疎かにしたのは事実ですから」
「フン、それについては罰を与えるが……まずはエバ!!」
「は、はいぃぃ!!」
ツツクラ様は杖を振り上げて、そっと降ろし、エバさんの肩の上に杖先を置きます。
「お前が何をしようと、仕事に支障がなければいい。だがな、私の手を煩わせた以上、許されない」
「も、もうしわけありま――」
「黙りな! まだ私が喋っている最中だろ!」
「んんっんんっ」
エバさんは口を閉じて激しく首を縦に振り、ツツクラ様の言葉を待ちます。
「だが、調子に乗り過ぎだ。仕事に支障をきたす嫌がらせをするなんてな。だから、お前はクビだ!」
「く、くび? ど、どういうことでしょうか?」
「そのままの意味だ。解雇ってことさ」
「か、かいこ? ほかには?」
「ないよ。なんだい、まさか罰を受けると思ったのかい?」
「え、だって……」
「なんだかんだ言って、お前は今までよくやってくれてたからね。一度のミスくらい目を瞑ってやるさ。退職金だってくれてやる」
そう言って、ツツクラ様はエバさんの左胸から、主任の証明である白い花のピンを奪い取り、外に立っている護衛のディケードさんに声を掛けました。
するとすぐに、ディケードさんの部下が何かを持ってきます。
その何かを受け取ったツツクラ様は、エバさんにそれを渡しました。
「ほら、退職金だ。大事にとっときな」
「これは…………ナイフ?」
「ああ、今からお前にとって金よりも大事なものになるさ。さぁ、解雇されたんだから、部外者は出てってくれ。おい、こいつを摘まみ出せ」
「え、摘まみ出せ? お、お待ちください! わ、私はどうなるんでしょうか?」
「だからクビだって言ってるだろう。ここにはもう、お前の居場所はない。だから、出口近くまで送り出してやるさ――――下層の貧民窟までな」
「それは――!?」
下層の貧民窟……下層では貧しい人たちが暮らしていますが、その中でも貧民窟と呼ばれる場所は特に貧しく、心も頭も壊れた者が多く、治安も最悪です。
そんな場所に、女性が一人で放り出されたら……。
エバさんは激しく動揺してツツクラ様に慈悲を乞います。
「お願いです! あんな場所に行かせないでください! あんな所に行ったら私は――」
「そうだねぇ、お前はこの町じゃ小奇麗にして、身なりの良い方だからねぇ。そんな奴が貧民窟に来たら、男どもがどうするか見ものだね」
「お、お、お、お願いです!! 女の私があんな場所に行ったら、あんな気の狂った連中の集まる場所に行けば何をされるか!!」
「そんときは、その退職金を使いなよ」
「へ?」
「ま、下手な抵抗をするよりも、自分の喉笛を掻き切る方をお勧めするがね。じゃ、今までご苦労」
ツツクラ様が杖を振ります。
すると、複数人の男たちが入って来て、エバさんを無理やり部屋から連れ出していきます。
「ツ、ツツクラ様! どうかご慈悲を!! もう、このような真似を致しませんから!! どうか、どうか、どうかご慈悲をぉぉぉぉ!!」
ばたりと扉は閉じられました。扉の向こうからエバさんの声が聞こえていますが、それは徐々に小さくなっていき、やがては消えました。
ツツクラ様はそれを嘆息で見送り、次に杖を振り上げて、私の顔を殴りつけました。
「この、ガキ!!」
「ひぐっ!」
彼女の一撃はエバさんによる暴力とは比べようもなく強力で、私は床に倒れてしまいます。
その上からさらに杖で打ち据えられます。
「お前は自分がどういう立場なのか理解しているだろう! エバがお前をどう思っているかわかっていただろう! なのになぜ、気づかなかった!! そのせいで儲け話を不意にしたんだよ!! この、この、この!!」
「ひぐ、が、いぎ――も、申し訳ございません!」
「いいかい! 頭が回るだけじゃ生き残れないよ! 生きたいなら生きることに賢くなりな!」
十数発ほど殴られて、ツツクラ様は落ち着きを取り戻しました。
そして、ラスティさんへエバさんのものだった白い花のピンを投げ渡します。
「ラスティ、今日からお前が主任だ。エバ以外でここの仕事を把握しているのは、お前だけだからな」
「はい、お任せください!」
次に、恐怖と痛みに身を縮こませる私に声を掛けます。
「副主任はルーレンだ」
「――え!?」
「なんだい、私の決定に異を唱える気かい?」
「いえ、決してそのようなつもりは……」
「お前は甘ちゃんだが、才能は本物だ。その才を生かして、溜まりに溜まっている事務を回してもらわないと困る。そのために、多少なりとも権限をくれてやるから、仕事の支障にならないように努めな」
そう言って、ツツクラ様は他の職員さんを睨めつけました。
それはつまり、私の裁量で虐めていた皆さんを操れるということ……。
「よし、これで無駄に手を煩わされずに済むね」
これらの判断は私のためなどでは決してなく、ツツクラ様が滞りなく仕事を行えるための人事。
私は立ち上がり、口元から流れる血を拭います。
そして、視線をラスティさんへ向けました。
彼女は小さな息をついて、胸に宿る感情を押し留めようとしている姿を見せます。
そんな彼女の右胸には、早速白い花のピンが差してありました……。
――後日
エバさんの末路が耳に届きます。
貧民窟で降ろされたエバさんはすぐさま男たちに連れ去られ、その後、全裸の遺体となって発見されたそうです。
死体の損傷は激しく、艶やかだった緑の髪は失われ、あるのは焼けただれた頭部に顔。原型を失った顔ですが、右目の目じりにあった泣きぼくろのおかげで彼女だとわかったそうです。
損傷は頭部だけに済まず、下腹部は膿を生み、歯は歯茎ごと毟り取られ、両目は失い、代わりにそこには、腐れ黄ばんだ白濁の液体が満たされたと……。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
Jet Black Witches - 2芽吹 -
azo
ファンタジー
時は1987年頃、主な舞台は南アフリカのとある国、S国。そこでキャンプ暮らしの日々を送っている日本人の父と、北欧N国の母の間に生まれたハーフの女の子、マコトが主人公。のちに知りあう女の子、イルやその母親と、いくつかの降りかかるトラブルとともに、運命を紡いでいく。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-
半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。
亡国の系譜と神の婚約者
仁藤欣太郎
ファンタジー
二十年前に起こった世界戦争の傷跡も癒え、世界はかつてない平和を享受していた。
最果ての島イールに暮らす漁師の息子ジャンは、外の世界への好奇心から幼馴染のニコラ、シェリーを巻き込んで自分探しの旅に出る。
ジャンは旅の中で多くの出会いを経て大人へと成長していく。そして渦巻く陰謀、社会の暗部、知られざる両親の過去……。彼は自らの意思と無関係に大きな運命に巻き込まれていく。
☆本作は小説家になろう、マグネットでも公開しています。
☆挿絵はみずきさん(ツイッター: @Mizuki_hana93)にお願いしています。
☆ノベルアッププラスで最新の改稿版の投稿をはじめました。間違いの修正なども多かったので、気になる方はノベプラ版をご覧ください。こちらもプロの挿絵付き。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
あかりの燈るハロー【完結】
虹乃ノラン
ライト文芸
――その観覧車が彩りゆたかにライトアップされるころ、あたしの心は眠ったまま。迷って迷って……、そしてあたしは茜色の空をみつけた。
六年生になる茜(あかね)は、五歳で母を亡くし吃音となった。思い出の早口言葉を歌い今日もひとり図書室へ向かう。特別な目で見られ、友達なんていない――吃音を母への愛の証と捉える茜は治療にも前向きになれないでいた。
ある日『ハローワールド』という件名のメールがパソコンに届く。差出人は朱里(あかり)。件名は謎のままだが二人はすぐに仲良くなった。話すことへの抵抗、思いを伝える怖さ――友だちとの付き合い方に悩みながらも、「もし、あたしが朱里だったら……」と少しずつ自分を見つめなおし、悩みながらも朱里に対する信頼を深めていく。
『ハローワールド』の謎、朱里にたずねるハローワールドはいつだって同じ。『そこはここよりもずっと離れた場所で、ものすごく近くにある場所。行きたくても行けない場所で、いつの間にかたどり着いてる場所』
そんななか、茜は父の部屋で一冊の絵本を見つける……。
誰の心にも燈る光と影――今日も頑張っているあなたへ贈る、心温まるやさしいストーリー。
―――――《目次》――――――
◆第一部
一章 バイバイ、お母さん。ハロー、ハンデ。
二章 ハローワールドの住人
三章 吃音という証明
◆第二部
四章 最高の友だち
五章 うるさい! うるさい! うるさい!
六章 レインボー薬局
◆第三部
七章 はーい! せんせー。
八章 イフ・アカリ
九章 ハウマッチ 木、木、木……。
◆第四部
十章 未来永劫チクワ
十一章 あたしがやりました。
十二章 お父さんの恋人
◆第五部
十三章 アカネ・ゴー・ラウンド
十四章 # to the world...
◆エピローグ
epilogue...
♭
◆献辞
《第7回ライト文芸大賞奨励賞》
キャロット・コンプレックス
田中まぐろ
ファンタジー
あらすじ
高校二年生の朝日 愛(あさひ いと)は、両親の不仲がきっかけで内向的な性格になってしまった。母親から「この世に生んで…ごめんね」と言われ、深く心に傷を負い、家を飛び出してしまう。無我夢中で走り、辿り着いた場所は、いつも毎朝御参りしている神社・東京太神宮(とうきょうたいしんぐう)だった。吸い込まれるように鳥居を潜ると、境内はなんと洞窟となっていた。
洞窟の奥に進むと、錆びた”レイピア”が落ちていた。そのレイピアから謎の声と朝日色の光が放たれ、五つの名が浮かび、そして愛(いと)は地神球(ちじんきゅう)と呼ばれる、神と人間が住む世界に飛ばされてしまう。
飛ばされた世界で、月の仮面を被った月下(げっか)と名乗る集団に襲われそうになるが、手脚から炎を出す不思議な青年に助けられる。
なんとその青年は天照大御神の”御神体”を授かった、人神(にんじん)と呼ばれる、人と神の血を引く者だった。
魔皇リリィディアと塔の賢者たち
仁川リア(休筆中)
ファンタジー
カリスト帝国の第一皇女・クラリス・カリスト。
皇女でありながら、大陸で二人しか居ないとされるSSランクハンターの聖騎士だ。
次期皇帝として、帝国を構成する六カ国に住まう六人の賢者たちから「次期皇帝として認められてこい」という無茶ぶりを現皇帝にして母であるディオーレ・カリストから命じられてしまう。
お城の窮屈な生活から脱出して、気ままな一人旅のチャ〜ンス! …とはならず、クラリスの受難が始まったのだった。
これは人を愛し人を呪った、原初の女神の物語――。
※分割話は完結次第、適宜統合しています。
外伝・スピンオフもあります。
『ポンコツ妖精さんは、そろそろ転生をやめにしたい』(完結)
『アルケミストのお姉さんは、今日もヒャッハーがとまらない!』(完結)
『カードマジック☆スクランブル 〜トラックで轢かれたほうが異世界転生〜』(完結)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる