285 / 359
第二十四章 絶望と失意の花束を
それは絶望
しおりを挟む
「見事見事。 まさか、魔導の力でミュオン触媒核融合をやってのけるとは正に驚愕であった」
遥か高みの視線から褒め言葉を発するバルドゥルにはかすり傷一つない。
彼に対して、肩で息をするフィナが辛うじて言葉を纏う。
「う、嘘でしょ、無傷ってっ。はぁはぁ、一つの町くらい消し飛ばすことのできる魔法よ。なんで……?」
「ふふ、私の周りにはシールドが存在している。それが防いでくれただけだ」
「だ、だからって、至近距離であれを食らって衝撃を防ぎきれるはずが!」
「あはははは、貴様ら未開人にとってみれば凄まじいエネルギーだろうが、私から見れば豆鉄砲のようなもの。とはいえ、評価に値する攻撃だ……ふふ、フィナよ」
「な、なによ」
「未開人の中でもなかなか愉快な存在だ。その存在に敬意を表し、格の違いというものをわかりやすく見せつけてやろう」
バルドゥルは右手に魔力らしき力を宿し、ゆっくりと横に振った。
すると、攻撃魔法と思われるエネルギー体が現れる。
その数は……一つ・二つ・三つ・四つ・五つ・六つ・七つ!
属性が異なるであろう七種の魔法を生んだ。
これにフィナが悲鳴のような声を上げる。
「そ、そんな、七種の魔法を同時に操るなんて!? 光の魔法クラテスで海を割ったという大魔術師リウマ=トレックスでさえ、五つの魔法を操ろうとして発狂したっていうのにっ!?」
この悲鳴にマフィンが更なる絶望を被せる。
「フィナ、七つじゃにゃいニャ……」
「え?」
マフィンは震える猫の爪先を七種の魔法の後ろへ向けた。
そこには数えきれない魔法や魔法陣が蠢いている。
「俺らにはさっぱりわかんにぇ~魔法が、七つの攻撃魔法の後ろに陣取っているニャよ。その数は五百以上……」
「正確に言うと五百二十七だ」
バルドゥルは魔法を浮かべたまま、こちらを諭すようにゆったりとした口調を見せる。
「クク、まぁ、五百を超える魔法の内、攻撃魔法は七種で、あとはそれを補助するための魔法に過ぎんが。魔法の不得手な私ではこれが限界だ」
「不得手ニャと?」
「そうだ。魔法を得意とする者であれば千・二千の魔法を同時に操れる。お前たち未開人とは違い、我々にとってはそう珍しい話ではない」
「ば、馬鹿ニャ。二つの魔法を操るだけでも体への負担、情報処理の脳への負担がとんでもにぇ~のにっ」
「ククク、我々と貴様らでは肉体も脳も比べ物にならぬということよ。さて、魔法による格の違いを見せた。次は、私が得意とする科学の力を披露しよう」
彼はさっと手を振って、五百を超える魔法を消した。
代わりに右手に光の円環を生む。
その円環を目にした途端、私たちの肉体は恐怖に囚われた。
私は呻くように声を生む。
「な、なんだ、その光は……?」
「ふふ、これか? これはあらゆるモノを否定する光。科学が生んだ兵器。では、その力を目にするがいい」
バルドゥルはそう唱え、あらぬ方向へ右手を向け、円環より産み出された光の線を空の彼方へ放つ。
その光を見ただけで細胞の一つ一つに圧が加わり、霧散してしまいそうな恐怖に包まれた。
「ひっ」
――小さな悲鳴。
恐怖に凍りついた銀眼を何とか悲鳴のもとへ向ける。
視線の先ではカインが地面に倒れ丸まり、口からあぶくを産んでいた。
すぐさま彼のもとへ駆け寄りたい。
しかし、恐怖が根を張り、身体が全く動かない!?
私たちの中で唯一、足を動かせたエクアだけがカインのそばにより、大きな震えを纏う手を彼の首元へ当てた。
「だ、大丈夫のようです。せ、先生は気を失っただ、け、はぁはぁ」
今もなお、恐怖が全身を蹂躙し、エクアの心と体を苛んでいる。
それは私たちも同じ。
誰もが光から放たれた恐怖に、己の存在そのもの否定された感覚を覚えて動けずにいた。
バルドゥルは私たちの様子を目にしながら、間の長い拍手を交え讃える。
「素晴らしい。あれを見て、気を失った者が一人で済むとは。さらには身体を動かせる者までいるとは。普通は目にしただけで存在が消えてしまうのものだが……ふむ、スカルペル人は心強き種族と見える」
「さ、さっきの光は、な、なんだ?」
「ほ~、銀眼の主よ、問いかける意思も残っているか。良いだろう、答えてやろう。先ほどの兵器は抽象兵器と呼ばれるものだ。あの円環にはあらゆる存在を否定する力が宿っている」
「あ、あらゆる存在?」
「そうだ、あらゆるだ。この兵器は高エネルギー生命体を屠るために生み出された兵器。貴様らの価値観に合わせれば、神や精霊といった存在を消す兵器だ」
「神を……?」
「我々から見れば神や精霊などもはや敵ではないということだ。そして今日、この兵器は我々にとってとても身近な武器。貴様らでいう、剣や槍程度もの」
「そんなっ!?」
目にしただけで全てを否定され、存在を失いかける兵器が彼らにとって剣や槍程度……もし、そうだというならば、ならば、ならば……え?
ぼとりと、何かが落ちる音が響いた
音へ、瞳のみを動かす。
フィナが鞭を地面に落とし、辛うじて耳に拾える囁き声を漏らす。
「アレが通常の武器って、無理じゃん」
「フィナ?」
「五百の魔法をたやすく操れるって、なによそれ……」
「フィナッ」
「あいつが桁違いの力を持っている可能性は覚悟してたよ、でも……」
「フィナッ!」
「勝てっこない。あんなのに勝てるわけがない」
「フィナッ、やめろ! それ以上口に出せば心が折れるぞ!!」
「私は、私は、私は、私は……なんてモノを呼び覚ましてしまったの……」
フィナは両膝を地面に落として、首をがくりと落とした。
私は彼女へ声を張り上げる。
「フィナ、立て!! ここで諦めれば世界は終わる! フィナッ!」
しかし、彼女はちらりと私に潤んだ瞳を見せるだけで言葉を返すことはない。
フィナは、完全に戦意を失った。
いや、フィナだけではない。
マフィンは身に宿した魔力を霧散させ、親父は両手に握り締めていた剣をだらりと下げ、マスティフも拳から力を失っていた。
エクアも癒しの力を纏わず、辛うじてカインの体に両手を当てているだけ……。
皆が、圧倒的過ぎる古代人バルドゥルを前に、心を折ってしまった。
バルドゥルは残念そうに嘲りを生む。
「クククク、ここでおしまいか? もう、抵抗は試みないのか? ふふ、仕方あるまいか。これほどの実力差を見せつけられて抵抗しようとする者はいまい」
悔しいがバルドゥルの言葉通り、実力に差がありすぎた。
神をも閉じ込める檻さえ意味なく、体内に仕込んでいた呪いも雷撃も通じない。
フィナの必殺の魔法を受け止めても無傷。
奴は魔法も科学も私たちの目線では届かぬ場所に立っている。
このような存在相手に立ち向かうなど、不可能。
それでもっ――!
「ここで諦めるわけにはいかない!」
遥か高みの視線から褒め言葉を発するバルドゥルにはかすり傷一つない。
彼に対して、肩で息をするフィナが辛うじて言葉を纏う。
「う、嘘でしょ、無傷ってっ。はぁはぁ、一つの町くらい消し飛ばすことのできる魔法よ。なんで……?」
「ふふ、私の周りにはシールドが存在している。それが防いでくれただけだ」
「だ、だからって、至近距離であれを食らって衝撃を防ぎきれるはずが!」
「あはははは、貴様ら未開人にとってみれば凄まじいエネルギーだろうが、私から見れば豆鉄砲のようなもの。とはいえ、評価に値する攻撃だ……ふふ、フィナよ」
「な、なによ」
「未開人の中でもなかなか愉快な存在だ。その存在に敬意を表し、格の違いというものをわかりやすく見せつけてやろう」
バルドゥルは右手に魔力らしき力を宿し、ゆっくりと横に振った。
すると、攻撃魔法と思われるエネルギー体が現れる。
その数は……一つ・二つ・三つ・四つ・五つ・六つ・七つ!
属性が異なるであろう七種の魔法を生んだ。
これにフィナが悲鳴のような声を上げる。
「そ、そんな、七種の魔法を同時に操るなんて!? 光の魔法クラテスで海を割ったという大魔術師リウマ=トレックスでさえ、五つの魔法を操ろうとして発狂したっていうのにっ!?」
この悲鳴にマフィンが更なる絶望を被せる。
「フィナ、七つじゃにゃいニャ……」
「え?」
マフィンは震える猫の爪先を七種の魔法の後ろへ向けた。
そこには数えきれない魔法や魔法陣が蠢いている。
「俺らにはさっぱりわかんにぇ~魔法が、七つの攻撃魔法の後ろに陣取っているニャよ。その数は五百以上……」
「正確に言うと五百二十七だ」
バルドゥルは魔法を浮かべたまま、こちらを諭すようにゆったりとした口調を見せる。
「クク、まぁ、五百を超える魔法の内、攻撃魔法は七種で、あとはそれを補助するための魔法に過ぎんが。魔法の不得手な私ではこれが限界だ」
「不得手ニャと?」
「そうだ。魔法を得意とする者であれば千・二千の魔法を同時に操れる。お前たち未開人とは違い、我々にとってはそう珍しい話ではない」
「ば、馬鹿ニャ。二つの魔法を操るだけでも体への負担、情報処理の脳への負担がとんでもにぇ~のにっ」
「ククク、我々と貴様らでは肉体も脳も比べ物にならぬということよ。さて、魔法による格の違いを見せた。次は、私が得意とする科学の力を披露しよう」
彼はさっと手を振って、五百を超える魔法を消した。
代わりに右手に光の円環を生む。
その円環を目にした途端、私たちの肉体は恐怖に囚われた。
私は呻くように声を生む。
「な、なんだ、その光は……?」
「ふふ、これか? これはあらゆるモノを否定する光。科学が生んだ兵器。では、その力を目にするがいい」
バルドゥルはそう唱え、あらぬ方向へ右手を向け、円環より産み出された光の線を空の彼方へ放つ。
その光を見ただけで細胞の一つ一つに圧が加わり、霧散してしまいそうな恐怖に包まれた。
「ひっ」
――小さな悲鳴。
恐怖に凍りついた銀眼を何とか悲鳴のもとへ向ける。
視線の先ではカインが地面に倒れ丸まり、口からあぶくを産んでいた。
すぐさま彼のもとへ駆け寄りたい。
しかし、恐怖が根を張り、身体が全く動かない!?
私たちの中で唯一、足を動かせたエクアだけがカインのそばにより、大きな震えを纏う手を彼の首元へ当てた。
「だ、大丈夫のようです。せ、先生は気を失っただ、け、はぁはぁ」
今もなお、恐怖が全身を蹂躙し、エクアの心と体を苛んでいる。
それは私たちも同じ。
誰もが光から放たれた恐怖に、己の存在そのもの否定された感覚を覚えて動けずにいた。
バルドゥルは私たちの様子を目にしながら、間の長い拍手を交え讃える。
「素晴らしい。あれを見て、気を失った者が一人で済むとは。さらには身体を動かせる者までいるとは。普通は目にしただけで存在が消えてしまうのものだが……ふむ、スカルペル人は心強き種族と見える」
「さ、さっきの光は、な、なんだ?」
「ほ~、銀眼の主よ、問いかける意思も残っているか。良いだろう、答えてやろう。先ほどの兵器は抽象兵器と呼ばれるものだ。あの円環にはあらゆる存在を否定する力が宿っている」
「あ、あらゆる存在?」
「そうだ、あらゆるだ。この兵器は高エネルギー生命体を屠るために生み出された兵器。貴様らの価値観に合わせれば、神や精霊といった存在を消す兵器だ」
「神を……?」
「我々から見れば神や精霊などもはや敵ではないということだ。そして今日、この兵器は我々にとってとても身近な武器。貴様らでいう、剣や槍程度もの」
「そんなっ!?」
目にしただけで全てを否定され、存在を失いかける兵器が彼らにとって剣や槍程度……もし、そうだというならば、ならば、ならば……え?
ぼとりと、何かが落ちる音が響いた
音へ、瞳のみを動かす。
フィナが鞭を地面に落とし、辛うじて耳に拾える囁き声を漏らす。
「アレが通常の武器って、無理じゃん」
「フィナ?」
「五百の魔法をたやすく操れるって、なによそれ……」
「フィナッ」
「あいつが桁違いの力を持っている可能性は覚悟してたよ、でも……」
「フィナッ!」
「勝てっこない。あんなのに勝てるわけがない」
「フィナッ、やめろ! それ以上口に出せば心が折れるぞ!!」
「私は、私は、私は、私は……なんてモノを呼び覚ましてしまったの……」
フィナは両膝を地面に落として、首をがくりと落とした。
私は彼女へ声を張り上げる。
「フィナ、立て!! ここで諦めれば世界は終わる! フィナッ!」
しかし、彼女はちらりと私に潤んだ瞳を見せるだけで言葉を返すことはない。
フィナは、完全に戦意を失った。
いや、フィナだけではない。
マフィンは身に宿した魔力を霧散させ、親父は両手に握り締めていた剣をだらりと下げ、マスティフも拳から力を失っていた。
エクアも癒しの力を纏わず、辛うじてカインの体に両手を当てているだけ……。
皆が、圧倒的過ぎる古代人バルドゥルを前に、心を折ってしまった。
バルドゥルは残念そうに嘲りを生む。
「クククク、ここでおしまいか? もう、抵抗は試みないのか? ふふ、仕方あるまいか。これほどの実力差を見せつけられて抵抗しようとする者はいまい」
悔しいがバルドゥルの言葉通り、実力に差がありすぎた。
神をも閉じ込める檻さえ意味なく、体内に仕込んでいた呪いも雷撃も通じない。
フィナの必殺の魔法を受け止めても無傷。
奴は魔法も科学も私たちの目線では届かぬ場所に立っている。
このような存在相手に立ち向かうなど、不可能。
それでもっ――!
「ここで諦めるわけにはいかない!」
0
お気に入りに追加
349
あなたにおすすめの小説
初夜に「君を愛するつもりはない」と夫から言われた妻のその後
澤谷弥(さわたに わたる)
ファンタジー
結婚式の日の夜。夫のイアンは妻のケイトに向かって「お前を愛するつもりはない」と言い放つ。
ケイトは知っていた。イアンには他に好きな女性がいるのだ。この結婚は家のため。そうわかっていたはずなのに――。
※短いお話です。
※恋愛要素が薄いのでファンタジーです。おまけ程度です。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である
megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。
【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
うっかり『野良犬』を手懐けてしまった底辺男の逆転人生
野良 乃人
ファンタジー
辺境の田舎街に住むエリオは落ちこぼれの底辺冒険者。
普段から無能だの底辺だのと馬鹿にされ、薬草拾いと揶揄されている。
そんなエリオだが、ふとした事がきっかけで『野良犬』を手懐けてしまう。
そこから始まる底辺落ちこぼれエリオの成り上がりストーリー。
そしてこの世界に存在する宝玉がエリオに力を与えてくれる。
うっかり野良犬を手懐けた底辺男。冒険者という枠を超え乱世での逆転人生が始まります。
いずれは王となるのも夢ではないかも!?
◇世界観的に命の価値は軽いです◇
カクヨムでも同タイトルで掲載しています。
(完)聖女様は頑張らない
青空一夏
ファンタジー
私は大聖女様だった。歴史上最強の聖女だった私はそのあまりに強すぎる力から、悪魔? 魔女?と疑われ追放された。
それも命を救ってやったカール王太子の命令により追放されたのだ。あの恩知らずめ! 侯爵令嬢の色香に負けやがって。本物の聖女より偽物美女の侯爵令嬢を選びやがった。
私は逃亡中に足をすべらせ死んだ? と思ったら聖女認定の最初の日に巻き戻っていた!!
もう全力でこの国の為になんか働くもんか!
異世界ゆるふわ設定ご都合主義ファンタジー。よくあるパターンの聖女もの。ラブコメ要素ありです。楽しく笑えるお話です。(多分😅)
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる