222 / 359
第二十章 それぞれの道
そこは袋小路
しおりを挟む
――三十分後
伝令に向けられたただ一度の砲撃を最後にトーワは沈黙し、エムトたちは何ら攻撃を受けることなくトーワ城までやってきた。
あまりの静けさに訝しがりながらも城内に斥候を放つ。
その斥候からの報告で、エムトはさらに訝しがることになる。
「将軍、戻りました!」
「トーワ城内部はどうなっている?」
「それが、誰一人いません」
「ん?」
「五百のカリスも、領主であるケント以下、複数の配下も存在しません」
「まさか空城の計のつもりか? 城の内部に火薬仕込みや魔導の罠は?」
「そのようなものも一切。城外には旗指物、城内には家財道具だけが残されて、あとは小麦の袋一つありません」
「城を捨てたということか? それではいったいどこへ……森か?」
エムトはマッキンドーの森へ視線を投げる。
「森の大部分がキャビットの領地。だが、トーワとアルリナを結ぶ道にある森は違う。道の九割がアルリナ側で一割がトーワだったか。森の周辺に出入りした形跡がないか確認を。その間に、我々は城の内部を押さえ、探索を行う」
一時間後――
エムトはケントの執務室の椅子に座り、副官から報告を聞いていた。
「城内城外に人影はありません。城の真下に洞窟がありますが、奥へ続く道は細く、奥行きはあるものの広さはないと思われます。また、現在は満ち潮のためか、まるでこちらの足を閉ざすかのように洞窟内に海水が溢れ、中の探索は困難」
「ふむ、森は?」
「いくつもの轍や足跡があり、ケントはカリスを引き連れ森に逃げ込んだものかと」
「そうか、厄介だな」
「兵を使い、森狩りに出ますか? 当然、罠を張っていると思いますが、トーワの森の領土はさほど広くありません。すぐに見つけることができるでしょう」
「そうとは限らん」
「それはどういうことでしょうか?」
「ケントがトーワの領地内だけに隠れているとは限らんということだ」
「アルリナ、またはキャビットの領地を侵犯していると?」
「その可能性が、いや、おそらくそうだろう。だが、それを見極めようとすると」
「我々も彼らの領地を侵すことになる」
「そういうことだ。だから、厄介と口にした」
「将軍、強行いたしますか?」
「いや、勝手な判断はできん。あくまでもトーワを攻めるというまでが我々の役目。それ以上となるとアグリスの判断を仰がねば」
「はっ。それではすぐにアグリスへ連絡を取ります。伝令魔導官!」
魔導兵の中で伝令の任務を担う魔導官が懐より通信用の魔石を取り出す。
だが……。
「これは? 将軍、広域に渡り通信妨害が発生しています。発信源は森のどこかです」
「特定はできぬか?」
「発信源が絶えず変化していて、不可能です。一体、どのような技術を使っているのか?」
「ケントの下にいる錬金術士は相当な使い手と見られるな。ならば、仕方がない。副官、早馬を」
「了解しました。アグリスへ向かわせます」
「思わぬ手間だな。食料にはどの程度余裕がある? 長期の戦闘を想定していないため、少なかったはずだが?」
「城には一切の食料がありませんでしたが、我々の物資だけでも半月は持ちます」
「そうか、一応切り詰めておけ。議会の連中の返事がすぐに来るとは限らん」
――そして、四日後
アグリスへ向かっていた伝令が思いもよらぬ報告をもたらした。
伝令は矢傷を負い、土と血に塗れた姿でトーワの執務室に飛び込んだ!
「将軍、報告を!」
「どうしたというのだ!?」
「アグリスへ向かうためキャビットの領地を抜けようとしたところ、キャビットから攻撃を受けました」
「なんだと!?」
さらに、彼の想像の外側から報告が届く。
別の伝令が足を城内に響かせ、執務室へ転がるように入ってきた。
「エムト将軍!」
「お前は、トロッカーを見張らせてた?」
「はいっ! トロッカーのワントワーフが兵を集めて、こちらを窺っています!」
「どういうことだ!? トロッカーもマッキンドーもヴァンナスの約定を反故にする気か!?」
「それが……」
言葉を漏らしたのは、キャビットに攻撃され矢傷を負った伝令。
彼はこう口にする。
「キャビットはこの戦争において『一度だけ』アグリス軍の通過を認めるが、二度目はニャい! と……」
「なんだ、それは……?」
さらに、トロッカーを見張っていた伝令が言葉を出す。
「トロッカーのワントワーフは人間族の争いに関わるつもりはないが、異種族となれば別とのこと。伝令が二度目のマッキンドーの森越えを行おうとしたことを問題視し、兵を集めているようです!」
「ふざけたことを! では、伝令をアルリナ経由で、しまったっ!?」
エムトは途中で言葉を降ろし、体を固める。
その姿に副官が恐る恐る声を掛けた。
「ど、どうされました、将軍?」
「謀られた! これは罠だ!」
「罠? 一体、それは?」
「アルリナはこの戦争において中立を宣言し、トーワ・アグリス双方の物資と人の移動を禁じているっ」
「あ! ということは、伝令をアグリスに向かわせることができない」
「それどころか、物資の補給もできん!」
「ああっ!」
エムトは奥歯を噛みしめて絶望に塗れた言葉をこう吐き洩らす。
――マッキンドーの森のキャビット
一度きりの通行を認めたが二度目はない。これにより、森の通り抜けができなくなった。
――トロッカーのワントワーフ
人間族の争いには関わらない。だが、異種族となれば別。
もし、我々が無理を押してマッキンドーの森を通り抜けようとすれば、彼らは我々の背後を突く。
キャビットとワントワーフ双方を敵に回すことになる
――アルリナ
戦争中・アグリスとトーワの物資や人の移動を禁じている。
つまり、伝令だけではなく、食料品も手に入れることができないということだ。
もし無理を押せば、ヴァンナス国の約定により庇護下にあるアルリナを蹂躙することになる。
――トーワ
ケントはカリスを率いて、マッキンドーの森に雲隠れ。
探し出そうにも、彼らはトーワの領地に留まっているとは限らない。
武力に物言わせ、他領地の探索を行うにもアグリスの判断が必要。
「ケントが約定を破っているかどうかを確認するためには森の探索が必要。だが、行おうとすれば、我々が約定を破ることになる。探索するならば、絶対にケントたちを見つけ不正を暴かなければならない!」
「暗に、アルリナもしくはキャビット。あるいは双方が協力して森に彼らを隠匿していると?」
「かもしれんし、ケントの勝手かもしれん。それを確認するために、双方へ探索の協力を取り付けようとしても、アグリスの判断が必要。我々の役目はトーワ攻めまで。これ以上の判断はできん!」
「つまり、全てが終えたあと、アルリナにしろキャビットにしろ、ケントを匿っていたとしても知らぬ存ぜぬで過ごせばいいわけですか?」
「そうだ! そして、それだけではない!」
「え?」
「忘れたか? 我々の食料には限りがある!」
「そ、そうでしたっ」
「なんたることだ! 我々はトーワを攻め落としたわけではなかったっ! このトーワに閉じ込められたのだ!!」
ケントは森にいる。それは確実だ。
その探索を行おうとすれば、森は他領地に跨るためアルリナとキャビットの了解が必要となる。
それらを取り付けるためにはアグリスから彼らに働きかけてもらう必要がある。
しかし、魔導による通信は妨害されて連絡が取れない。
早馬を使い、連絡を取ろうとしても、マッキンドーの森の通行は一度のみ。
二度目はない。
もし行おうとすれば、それは侵略行為になる。
そうなれば、異種族間での戦闘行為となり、トロッカーのワントワーフが黙っていない。
エムト軍はトロッカーとマッキンドーの挟み撃ちを喰らうことになる。
もう一つの道であるアルリナは早々と中立を宣言し、一切の関わりを見せていない。
人も物資も行き来できないため、通ることおろか、食料品の買い付けすらできない。
このままでは、エムト軍はトーワで飢え死にしてしまう。
状況を打開するためには森を探索し、ケントを見つけ出すこと。
だが、それを行うためにはまずアグリスと連絡を……と、最初に戻ってしまう。
「いや、たとえ連絡が取れたとしても、アルリナとキャビットはヴァンナスとの約定を盾にして交渉に応じるとは限らん! 最終的に譲ったとしても交渉の時間が長ければ、その時にはこちらの食料が尽きているっ!」
エムトは執務机に拳をぶつける。
「おのれ!! この戦争、すでにアルリナの会談の場で決着がついていたのだ! 私の剣はただ一度も振るわれることなく、全てが決していた!」
将として、兵を引き連れ、ただ一度も剣を交えることなく、敗北が決定する。
このような理不尽、受け入れられようもなかった!
だが、受け入れなければ、大切な仲間たちが飢えに苦しむことになる。
――長きに渡り、戦場を駆け抜けたエムト=リシタ。
彼には、このような恥辱に塗れた戦など経験になかった。
誰も将軍の心を思い、言葉を出せずにいる。
そこに新たな伝令が飛び込んでくる。
「将軍!」
「次はなんだ!?」
「トーワ領主・ケント=ハドリーからの使いです!」
「なんとも嫌な状況で来る。通せ!」
伝令に向けられたただ一度の砲撃を最後にトーワは沈黙し、エムトたちは何ら攻撃を受けることなくトーワ城までやってきた。
あまりの静けさに訝しがりながらも城内に斥候を放つ。
その斥候からの報告で、エムトはさらに訝しがることになる。
「将軍、戻りました!」
「トーワ城内部はどうなっている?」
「それが、誰一人いません」
「ん?」
「五百のカリスも、領主であるケント以下、複数の配下も存在しません」
「まさか空城の計のつもりか? 城の内部に火薬仕込みや魔導の罠は?」
「そのようなものも一切。城外には旗指物、城内には家財道具だけが残されて、あとは小麦の袋一つありません」
「城を捨てたということか? それではいったいどこへ……森か?」
エムトはマッキンドーの森へ視線を投げる。
「森の大部分がキャビットの領地。だが、トーワとアルリナを結ぶ道にある森は違う。道の九割がアルリナ側で一割がトーワだったか。森の周辺に出入りした形跡がないか確認を。その間に、我々は城の内部を押さえ、探索を行う」
一時間後――
エムトはケントの執務室の椅子に座り、副官から報告を聞いていた。
「城内城外に人影はありません。城の真下に洞窟がありますが、奥へ続く道は細く、奥行きはあるものの広さはないと思われます。また、現在は満ち潮のためか、まるでこちらの足を閉ざすかのように洞窟内に海水が溢れ、中の探索は困難」
「ふむ、森は?」
「いくつもの轍や足跡があり、ケントはカリスを引き連れ森に逃げ込んだものかと」
「そうか、厄介だな」
「兵を使い、森狩りに出ますか? 当然、罠を張っていると思いますが、トーワの森の領土はさほど広くありません。すぐに見つけることができるでしょう」
「そうとは限らん」
「それはどういうことでしょうか?」
「ケントがトーワの領地内だけに隠れているとは限らんということだ」
「アルリナ、またはキャビットの領地を侵犯していると?」
「その可能性が、いや、おそらくそうだろう。だが、それを見極めようとすると」
「我々も彼らの領地を侵すことになる」
「そういうことだ。だから、厄介と口にした」
「将軍、強行いたしますか?」
「いや、勝手な判断はできん。あくまでもトーワを攻めるというまでが我々の役目。それ以上となるとアグリスの判断を仰がねば」
「はっ。それではすぐにアグリスへ連絡を取ります。伝令魔導官!」
魔導兵の中で伝令の任務を担う魔導官が懐より通信用の魔石を取り出す。
だが……。
「これは? 将軍、広域に渡り通信妨害が発生しています。発信源は森のどこかです」
「特定はできぬか?」
「発信源が絶えず変化していて、不可能です。一体、どのような技術を使っているのか?」
「ケントの下にいる錬金術士は相当な使い手と見られるな。ならば、仕方がない。副官、早馬を」
「了解しました。アグリスへ向かわせます」
「思わぬ手間だな。食料にはどの程度余裕がある? 長期の戦闘を想定していないため、少なかったはずだが?」
「城には一切の食料がありませんでしたが、我々の物資だけでも半月は持ちます」
「そうか、一応切り詰めておけ。議会の連中の返事がすぐに来るとは限らん」
――そして、四日後
アグリスへ向かっていた伝令が思いもよらぬ報告をもたらした。
伝令は矢傷を負い、土と血に塗れた姿でトーワの執務室に飛び込んだ!
「将軍、報告を!」
「どうしたというのだ!?」
「アグリスへ向かうためキャビットの領地を抜けようとしたところ、キャビットから攻撃を受けました」
「なんだと!?」
さらに、彼の想像の外側から報告が届く。
別の伝令が足を城内に響かせ、執務室へ転がるように入ってきた。
「エムト将軍!」
「お前は、トロッカーを見張らせてた?」
「はいっ! トロッカーのワントワーフが兵を集めて、こちらを窺っています!」
「どういうことだ!? トロッカーもマッキンドーもヴァンナスの約定を反故にする気か!?」
「それが……」
言葉を漏らしたのは、キャビットに攻撃され矢傷を負った伝令。
彼はこう口にする。
「キャビットはこの戦争において『一度だけ』アグリス軍の通過を認めるが、二度目はニャい! と……」
「なんだ、それは……?」
さらに、トロッカーを見張っていた伝令が言葉を出す。
「トロッカーのワントワーフは人間族の争いに関わるつもりはないが、異種族となれば別とのこと。伝令が二度目のマッキンドーの森越えを行おうとしたことを問題視し、兵を集めているようです!」
「ふざけたことを! では、伝令をアルリナ経由で、しまったっ!?」
エムトは途中で言葉を降ろし、体を固める。
その姿に副官が恐る恐る声を掛けた。
「ど、どうされました、将軍?」
「謀られた! これは罠だ!」
「罠? 一体、それは?」
「アルリナはこの戦争において中立を宣言し、トーワ・アグリス双方の物資と人の移動を禁じているっ」
「あ! ということは、伝令をアグリスに向かわせることができない」
「それどころか、物資の補給もできん!」
「ああっ!」
エムトは奥歯を噛みしめて絶望に塗れた言葉をこう吐き洩らす。
――マッキンドーの森のキャビット
一度きりの通行を認めたが二度目はない。これにより、森の通り抜けができなくなった。
――トロッカーのワントワーフ
人間族の争いには関わらない。だが、異種族となれば別。
もし、我々が無理を押してマッキンドーの森を通り抜けようとすれば、彼らは我々の背後を突く。
キャビットとワントワーフ双方を敵に回すことになる
――アルリナ
戦争中・アグリスとトーワの物資や人の移動を禁じている。
つまり、伝令だけではなく、食料品も手に入れることができないということだ。
もし無理を押せば、ヴァンナス国の約定により庇護下にあるアルリナを蹂躙することになる。
――トーワ
ケントはカリスを率いて、マッキンドーの森に雲隠れ。
探し出そうにも、彼らはトーワの領地に留まっているとは限らない。
武力に物言わせ、他領地の探索を行うにもアグリスの判断が必要。
「ケントが約定を破っているかどうかを確認するためには森の探索が必要。だが、行おうとすれば、我々が約定を破ることになる。探索するならば、絶対にケントたちを見つけ不正を暴かなければならない!」
「暗に、アルリナもしくはキャビット。あるいは双方が協力して森に彼らを隠匿していると?」
「かもしれんし、ケントの勝手かもしれん。それを確認するために、双方へ探索の協力を取り付けようとしても、アグリスの判断が必要。我々の役目はトーワ攻めまで。これ以上の判断はできん!」
「つまり、全てが終えたあと、アルリナにしろキャビットにしろ、ケントを匿っていたとしても知らぬ存ぜぬで過ごせばいいわけですか?」
「そうだ! そして、それだけではない!」
「え?」
「忘れたか? 我々の食料には限りがある!」
「そ、そうでしたっ」
「なんたることだ! 我々はトーワを攻め落としたわけではなかったっ! このトーワに閉じ込められたのだ!!」
ケントは森にいる。それは確実だ。
その探索を行おうとすれば、森は他領地に跨るためアルリナとキャビットの了解が必要となる。
それらを取り付けるためにはアグリスから彼らに働きかけてもらう必要がある。
しかし、魔導による通信は妨害されて連絡が取れない。
早馬を使い、連絡を取ろうとしても、マッキンドーの森の通行は一度のみ。
二度目はない。
もし行おうとすれば、それは侵略行為になる。
そうなれば、異種族間での戦闘行為となり、トロッカーのワントワーフが黙っていない。
エムト軍はトロッカーとマッキンドーの挟み撃ちを喰らうことになる。
もう一つの道であるアルリナは早々と中立を宣言し、一切の関わりを見せていない。
人も物資も行き来できないため、通ることおろか、食料品の買い付けすらできない。
このままでは、エムト軍はトーワで飢え死にしてしまう。
状況を打開するためには森を探索し、ケントを見つけ出すこと。
だが、それを行うためにはまずアグリスと連絡を……と、最初に戻ってしまう。
「いや、たとえ連絡が取れたとしても、アルリナとキャビットはヴァンナスとの約定を盾にして交渉に応じるとは限らん! 最終的に譲ったとしても交渉の時間が長ければ、その時にはこちらの食料が尽きているっ!」
エムトは執務机に拳をぶつける。
「おのれ!! この戦争、すでにアルリナの会談の場で決着がついていたのだ! 私の剣はただ一度も振るわれることなく、全てが決していた!」
将として、兵を引き連れ、ただ一度も剣を交えることなく、敗北が決定する。
このような理不尽、受け入れられようもなかった!
だが、受け入れなければ、大切な仲間たちが飢えに苦しむことになる。
――長きに渡り、戦場を駆け抜けたエムト=リシタ。
彼には、このような恥辱に塗れた戦など経験になかった。
誰も将軍の心を思い、言葉を出せずにいる。
そこに新たな伝令が飛び込んでくる。
「将軍!」
「次はなんだ!?」
「トーワ領主・ケント=ハドリーからの使いです!」
「なんとも嫌な状況で来る。通せ!」
0
お気に入りに追加
350
あなたにおすすめの小説


【完結】婚約破棄されたので、引き継ぎをいたしましょうか?
碧桜 汐香
恋愛
第一王子に婚約破棄された公爵令嬢は、事前に引き継ぎの準備を進めていた。
まっすぐ領地に帰るために、その場で引き継ぎを始めることに。
様々な調査結果を暴露され、婚約破棄に関わった人たちは阿鼻叫喚へ。
第二王子?いりませんわ。
第一王子?もっといりませんわ。
第一王子を慕っていたのに婚約破棄された少女を演じる、彼女の本音は?
彼女の存在意義とは?
別サイト様にも掲載しております


【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる