36 / 85
第四章 闇と踊る薄幸の少女
第36話 教会の女性騎士シュルマは探訪す
しおりを挟む
パイユ村――ここは魔王アルラがカリンに案内され、訪れた村。その後、畑仕事に貫太郎を貸し出し、村を襲った火龍を退治した。
白銀の鎧を纏い白いマントを羽織る教会騎士シュルマは単独でこのパイユ村に訪れ、聞き取り調査を行った。
彼女は村長セタンの一室を借り、宿主を遠ざけて、一人、古びた机に向かいその結果をまとめている。
複雑に編み込まれた黒のテール髪を揺らし、星の煌めきを内包したかのような美しき黒の瞳を書類へ落とす。
「太った魔族が人間の振りをして、龍を引き連れてきたと聞きましたが、どうも違うようですね。魔族は村に手を貸して、さらに龍退治までした。というのが、正しい見解でしょう。食い違いが生まれたのは、魔族に助けられたという事実を我々に知られ、咎められるのを村人たちが恐れた……そんなところでしょうか」
彼女は席を立ち、窓から村を見渡す。
「虚偽の報告。しかし、咎めても仕方がありません。魔族に救われたなど言えないでしょうし。情勢も悪い。それに、彼らも知らずに協力を求めたこと。報告書は彼らの希望に添えるものしておきましょう」
窓の向こう側では子どもたちが走り回っている。
その姿に微笑みかけて、意識を魔族へと移す。
「うふふ、龍に襲われて大変だったでしょうに、元気ですね。さて、問題は魔族。何のために彼らに手を貸したのか? 連れに少女がいると聞きましたが、その子も魔族? あ、牛もいましたね」
机に戻り、村の者が望むとおりの報告書を封筒に入れる。
「村の者に使いを頼みましょう。私は魔族を追う。炎を司る火龍を火に焼いたという報告は脅威。はぁ、さっさと魔族を刈り取って前線に戻るつもりでしたが、思ったより時間がかかりそうですね」
――数日後
ルシアン村――ここは盗賊退治を餌に、村人たちがツキフネを騙し、命を奪おうとした村。だが、影の民の力を解放したカリンにより彼らの企みは崩れ、盗賊の頭の振りをしていた村長の息子はツキフネに討ち取られ、村は約束通り金を払うことになったという愚か末路を描いた。
パイユ村から最も近いルシアン村へ訪れたシュルマは広場で青年に声をかけて、魔族と少女と牛について尋ねようとしたのだが……その広場で唾液を垂れ流しながら狂った拍子の踊りを踊っている全裸の中年男性を見かける。
「ひひゃははは、ひっひゃっひゃっひゃ~。ふぎがぁああぁあ、ごごっごご、ぶみびみ~」
「なんですか、あれは?」
この問いに、村の青年が答える。
「あの人は村長です。実はオーガリアンが村長の息子を殺害してしまい、それでおかしくなっちゃいまして」
「オーガリアン?」
「あの、あなたは教会騎士様でございますよね? どうか、オーガリアンへ罰を!」
「罰ですか……そもそも、なぜそのようなことに?」
「え~っと、オーガリアンに盗賊退治を頼み、約束通り報酬を渡したのですが、もっと寄越せと怒りだして、それを拒否すると村長の息子を……ひどい連中ですよ」
「私の知るかぎり、オーガリアンは戦士としての心得を知る者が多いはず……本当にそのような無体な真似を?」
「え、ええ、本当ですよ! 教会騎士様はオーガリアンなんかを信じるんですか!?」
青年は必死さを見せてシュルマに訴えてくるが、彼女の目には到底、彼が真実を訴えているようには見えない。
しかし、確証のないことを追及しても無意味。
彼女は自分の目的に意識を合わせた。
「何を信じる信じないは私が判断することです。あなたが判断することではありません」
「あ、はい、も、申し訳ありません!」
「それよりもです、さきほど、『ひどい連中』と言いましたが……それは、魔族と少女と牛のことでしょうか?」
「少女と牛はいましたが、もう一人は魔族ではなく太った男でした」
「太った? なるほど、パイユ村同様、人間に偽装しているようですね」
「はい?」
「こちらのことです。盗賊退治の現場はどこでしょうか? 一応、見ておきたいので」
――ツキフネと盗賊の振りをした村長の息子たちが戦った場所
青年に案内されて、シュルマは森の細道を抜けた先にある広場に訪れた。
両脇は崖。背後は森に挟まれた細い道。待ち伏せしやすい場所。
青年は何十人もの死体が転がって片づけるのに一苦労したなどと苦労話を口にしているが、シュルマはその声に意識を向けずに現場を検分していく。
(複数の足跡。青年の言う何十人は事実のようですが、地面の小石に弓らしき傷の跡。背後にある細道の両脇の草むらは荒らされて……これは待ち伏せされていたようですね。退治に来て待ち伏せされたとなると……)
「盗賊たちはオーガリアンが来ることを知っていたようですね」
「え!? ええ!? そんなはずはないですよ!」
「あら、何故そう思うのですか?」
「だって、オーガリアンに盗賊退治を頼んですぐに向かったんですよ。盗賊が知る由もない!」
「すぐに向かった、ですか? それならば、余計に待ち伏せなどできようはずがないでしょうが……」
「待ち伏せなんてありませんって!」
「何故、そう断言できるのです? そもそも、強く否定するような話ではないでしょう。待ち伏せがあったとしてもあなたに何の不都合があります?」
「え、えっと、そ、それは~……」
しどろもどろになる青年。
そんな彼に呆れた表情を見せるシュルマ。
(はぁ、盗賊と内通してオーガリアンを罠に嵌めたといったところでしょうか。オーガリアンを良く思わぬ者は多いですからね。ままあることとはいえ、何とも醜い。この村は浄化対象でしょう。審問官の査察が必要と中央に文を届けないと)
そんなことを考えながら歩き、周囲を検分していく。
その途中で……。
(魔力とは違う力の痕跡が残っている。これは…………影の民!?)
「あなた! ここに影の民がいたのですか!?」
「え、いえ、それはわかりません。ここにいた者たちは全員殺されてて、生き残ってた奴らも気を失ってたそうですから。ただ、盗賊退治を終えたオーガリアンと太った男と少女と牛だけが村へ戻って来ただけですし」
話を聞いたシュルマは今の人物を反芻する。
(太った男は魔族。となると、連れの少女が影の民? 魔族と影の民が共に旅を? それも牛を連れて? 何が目的?)
「その後、太った男と少女と牛はどこへ向かいました?」
「オーガリアンと一緒に西の方へ向かいました。おそらく、オーヴェル村らへんを経由していくんじゃないですかね」
「オーガリアンと共に? その者は元々、彼らの仲間ではないのですよね?」
「ええ。まぁ、太った男たちもヤバい連中っぽいし、残虐なオーガリアンと馬が合ったのかもしれませんね」
シュルマは頭を悩ませる。
(なぜ、オーガリアンが共に? オーガリアンは人間側に与する種族。それが魔族と影の民の旅に同行? わからない。何が起こっているんでしょうか?)
彼女は小さなため息を吐いて、遠く西を見つめる。
「ふぅ、影の民となれば、異端廓清専門の星天騎士団である私の本分。いよいよ放ってはおけません。これは長丁場になりそうです。部下たちには苦労を掛けると報告しておかねないと……」
影の民の存在という思いもよらぬ情報にシュルマの瞳には殺気が宿った。
その様子に気づかぬ村の青年は過ちを口にする。
「あの、オーガリアンですが、気をつけてくださいね。凄腕ですから」
「凄腕?」
「はい、ツキフネと言う賞金稼ぎで凄腕なんで――」
「待ちなさい。今、ツキフネと言いましたか?」
「は、はい、そう言いましたが?」
シュルマは瞳に殺気を宿したまま、光宿らぬ冷たき黒の瞳で青年を見つめる。
その冷たさに心を射抜かれた青年は短い悲鳴を上げた。
「ひっ」
「……ツキフネは私の友人です」
「え?」
「彼女は誇り高き戦士。共に轡を並べ、幾度も死線をくぐってきた友。そのような方が、貴様が口にしたような真似などするはずないでしょう……」
「あ、いや、それは……」
「彼女を罠に嵌めて、命を奪おうとしたのですね」
「ち、ちがいます! 俺たちはツキフネに――がっ!?」
「穢れた口で、友人の名を語らないでください」
シュルマの槍は青年の胸を穿ち、鋭い穂先は背中を貫き飛び出す。
槍を引くと、青年はどさりと音を立てて地面へ倒れ込み、土色を鮮血に染めていく。
シュルマはまるで汚物を目にするかのように血に染まる槍の先を見つめ、さっと振るい血を落とす。
そして、西を見つめた。
「ツキフネ、どうしてあなたが影の民と同行を? おそらくあなたのこと、何かしらの借りを作ってしまい、同行しているのでしょうが……その義理堅さは過ちですよ、ツキフネ」
白銀の鎧を纏い白いマントを羽織る教会騎士シュルマは単独でこのパイユ村に訪れ、聞き取り調査を行った。
彼女は村長セタンの一室を借り、宿主を遠ざけて、一人、古びた机に向かいその結果をまとめている。
複雑に編み込まれた黒のテール髪を揺らし、星の煌めきを内包したかのような美しき黒の瞳を書類へ落とす。
「太った魔族が人間の振りをして、龍を引き連れてきたと聞きましたが、どうも違うようですね。魔族は村に手を貸して、さらに龍退治までした。というのが、正しい見解でしょう。食い違いが生まれたのは、魔族に助けられたという事実を我々に知られ、咎められるのを村人たちが恐れた……そんなところでしょうか」
彼女は席を立ち、窓から村を見渡す。
「虚偽の報告。しかし、咎めても仕方がありません。魔族に救われたなど言えないでしょうし。情勢も悪い。それに、彼らも知らずに協力を求めたこと。報告書は彼らの希望に添えるものしておきましょう」
窓の向こう側では子どもたちが走り回っている。
その姿に微笑みかけて、意識を魔族へと移す。
「うふふ、龍に襲われて大変だったでしょうに、元気ですね。さて、問題は魔族。何のために彼らに手を貸したのか? 連れに少女がいると聞きましたが、その子も魔族? あ、牛もいましたね」
机に戻り、村の者が望むとおりの報告書を封筒に入れる。
「村の者に使いを頼みましょう。私は魔族を追う。炎を司る火龍を火に焼いたという報告は脅威。はぁ、さっさと魔族を刈り取って前線に戻るつもりでしたが、思ったより時間がかかりそうですね」
――数日後
ルシアン村――ここは盗賊退治を餌に、村人たちがツキフネを騙し、命を奪おうとした村。だが、影の民の力を解放したカリンにより彼らの企みは崩れ、盗賊の頭の振りをしていた村長の息子はツキフネに討ち取られ、村は約束通り金を払うことになったという愚か末路を描いた。
パイユ村から最も近いルシアン村へ訪れたシュルマは広場で青年に声をかけて、魔族と少女と牛について尋ねようとしたのだが……その広場で唾液を垂れ流しながら狂った拍子の踊りを踊っている全裸の中年男性を見かける。
「ひひゃははは、ひっひゃっひゃっひゃ~。ふぎがぁああぁあ、ごごっごご、ぶみびみ~」
「なんですか、あれは?」
この問いに、村の青年が答える。
「あの人は村長です。実はオーガリアンが村長の息子を殺害してしまい、それでおかしくなっちゃいまして」
「オーガリアン?」
「あの、あなたは教会騎士様でございますよね? どうか、オーガリアンへ罰を!」
「罰ですか……そもそも、なぜそのようなことに?」
「え~っと、オーガリアンに盗賊退治を頼み、約束通り報酬を渡したのですが、もっと寄越せと怒りだして、それを拒否すると村長の息子を……ひどい連中ですよ」
「私の知るかぎり、オーガリアンは戦士としての心得を知る者が多いはず……本当にそのような無体な真似を?」
「え、ええ、本当ですよ! 教会騎士様はオーガリアンなんかを信じるんですか!?」
青年は必死さを見せてシュルマに訴えてくるが、彼女の目には到底、彼が真実を訴えているようには見えない。
しかし、確証のないことを追及しても無意味。
彼女は自分の目的に意識を合わせた。
「何を信じる信じないは私が判断することです。あなたが判断することではありません」
「あ、はい、も、申し訳ありません!」
「それよりもです、さきほど、『ひどい連中』と言いましたが……それは、魔族と少女と牛のことでしょうか?」
「少女と牛はいましたが、もう一人は魔族ではなく太った男でした」
「太った? なるほど、パイユ村同様、人間に偽装しているようですね」
「はい?」
「こちらのことです。盗賊退治の現場はどこでしょうか? 一応、見ておきたいので」
――ツキフネと盗賊の振りをした村長の息子たちが戦った場所
青年に案内されて、シュルマは森の細道を抜けた先にある広場に訪れた。
両脇は崖。背後は森に挟まれた細い道。待ち伏せしやすい場所。
青年は何十人もの死体が転がって片づけるのに一苦労したなどと苦労話を口にしているが、シュルマはその声に意識を向けずに現場を検分していく。
(複数の足跡。青年の言う何十人は事実のようですが、地面の小石に弓らしき傷の跡。背後にある細道の両脇の草むらは荒らされて……これは待ち伏せされていたようですね。退治に来て待ち伏せされたとなると……)
「盗賊たちはオーガリアンが来ることを知っていたようですね」
「え!? ええ!? そんなはずはないですよ!」
「あら、何故そう思うのですか?」
「だって、オーガリアンに盗賊退治を頼んですぐに向かったんですよ。盗賊が知る由もない!」
「すぐに向かった、ですか? それならば、余計に待ち伏せなどできようはずがないでしょうが……」
「待ち伏せなんてありませんって!」
「何故、そう断言できるのです? そもそも、強く否定するような話ではないでしょう。待ち伏せがあったとしてもあなたに何の不都合があります?」
「え、えっと、そ、それは~……」
しどろもどろになる青年。
そんな彼に呆れた表情を見せるシュルマ。
(はぁ、盗賊と内通してオーガリアンを罠に嵌めたといったところでしょうか。オーガリアンを良く思わぬ者は多いですからね。ままあることとはいえ、何とも醜い。この村は浄化対象でしょう。審問官の査察が必要と中央に文を届けないと)
そんなことを考えながら歩き、周囲を検分していく。
その途中で……。
(魔力とは違う力の痕跡が残っている。これは…………影の民!?)
「あなた! ここに影の民がいたのですか!?」
「え、いえ、それはわかりません。ここにいた者たちは全員殺されてて、生き残ってた奴らも気を失ってたそうですから。ただ、盗賊退治を終えたオーガリアンと太った男と少女と牛だけが村へ戻って来ただけですし」
話を聞いたシュルマは今の人物を反芻する。
(太った男は魔族。となると、連れの少女が影の民? 魔族と影の民が共に旅を? それも牛を連れて? 何が目的?)
「その後、太った男と少女と牛はどこへ向かいました?」
「オーガリアンと一緒に西の方へ向かいました。おそらく、オーヴェル村らへんを経由していくんじゃないですかね」
「オーガリアンと共に? その者は元々、彼らの仲間ではないのですよね?」
「ええ。まぁ、太った男たちもヤバい連中っぽいし、残虐なオーガリアンと馬が合ったのかもしれませんね」
シュルマは頭を悩ませる。
(なぜ、オーガリアンが共に? オーガリアンは人間側に与する種族。それが魔族と影の民の旅に同行? わからない。何が起こっているんでしょうか?)
彼女は小さなため息を吐いて、遠く西を見つめる。
「ふぅ、影の民となれば、異端廓清専門の星天騎士団である私の本分。いよいよ放ってはおけません。これは長丁場になりそうです。部下たちには苦労を掛けると報告しておかねないと……」
影の民の存在という思いもよらぬ情報にシュルマの瞳には殺気が宿った。
その様子に気づかぬ村の青年は過ちを口にする。
「あの、オーガリアンですが、気をつけてくださいね。凄腕ですから」
「凄腕?」
「はい、ツキフネと言う賞金稼ぎで凄腕なんで――」
「待ちなさい。今、ツキフネと言いましたか?」
「は、はい、そう言いましたが?」
シュルマは瞳に殺気を宿したまま、光宿らぬ冷たき黒の瞳で青年を見つめる。
その冷たさに心を射抜かれた青年は短い悲鳴を上げた。
「ひっ」
「……ツキフネは私の友人です」
「え?」
「彼女は誇り高き戦士。共に轡を並べ、幾度も死線をくぐってきた友。そのような方が、貴様が口にしたような真似などするはずないでしょう……」
「あ、いや、それは……」
「彼女を罠に嵌めて、命を奪おうとしたのですね」
「ち、ちがいます! 俺たちはツキフネに――がっ!?」
「穢れた口で、友人の名を語らないでください」
シュルマの槍は青年の胸を穿ち、鋭い穂先は背中を貫き飛び出す。
槍を引くと、青年はどさりと音を立てて地面へ倒れ込み、土色を鮮血に染めていく。
シュルマはまるで汚物を目にするかのように血に染まる槍の先を見つめ、さっと振るい血を落とす。
そして、西を見つめた。
「ツキフネ、どうしてあなたが影の民と同行を? おそらくあなたのこと、何かしらの借りを作ってしまい、同行しているのでしょうが……その義理堅さは過ちですよ、ツキフネ」
0
お気に入りに追加
33
あなたにおすすめの小説
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
【12/29にて公開終了】愛するつもりなぞないんでしょうから
真朱
恋愛
この国の姫は公爵令息と婚約していたが、隣国との和睦のため、一転して隣国の王子の許へ嫁ぐことになった。余計ないざこざを防ぐべく、姫の元婚約者の公爵令息は王命でさくっと婚姻させられることになり、その相手として白羽の矢が立ったのは辺境伯家の二女・ディアナだった。「可憐な姫の後が、脳筋な辺境伯んとこの娘って、公爵令息かわいそうに…。これはあれでしょ?『お前を愛するつもりはない!』ってやつでしょ?」
期待も遠慮も捨ててる新妻ディアナと、好青年の仮面をひっ剥がされていく旦那様ラキルスの、『明日はどっちだ』な夫婦のお話。
※なんちゃって異世界です。なんでもあり、ご都合主義をご容赦ください。
※新婚夫婦のお話ですが色っぽさゼロです。Rは物騒な方です。
※ざまあのお話ではありません。軽い読み物とご理解いただけると幸いです。
※コミカライズにより12/29にて公開を終了させていただきます。
【完結】勇者学園の異端児は強者ムーブをかましたい
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
ゼルトル勇者学園に通う少年、西園寺オスカーはかなり変わっている。
学園で、教師をも上回るほどの実力を持っておきながらも、その実力を隠し、他の生徒と同様の、平均的な目立たない存在として振る舞うのだ。
何か実力を隠す特別な理由があるのか。
いや、彼はただ、「かっこよさそう」だから実力を隠す。
そんな中、隣の席の美少女セレナや、生徒会長のアリア、剣術教師であるレイヴンなどは、「西園寺オスカーは何かを隠している」というような疑念を抱き始めるのだった。
貴族出身の傲慢なクラスメイトに、彼と対峙することを選ぶ生徒会〈ガーディアンズ・オブ・ゼルトル〉、さらには魔王まで、西園寺オスカーの前に立ちはだかる。
オスカーはどうやって最強の力を手にしたのか。授業や試験ではどんなムーブをかますのか。彼の実力を知る者は現れるのか。
世界を揺るがす、最強中二病主人公の爆誕を見逃すな!
※小説家になろう、pixivにも投稿中。
※小説家になろうでは最新『勇者祭編』の中盤まで連載中。
※アルファポリスでは『オスカーの帰郷編』まで公開し、完結表記にしています。
【完結】私だけが知らない
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる