3 / 85
第一章 全てを失った魔王
第3話 豚走ではなく遁走
しおりを挟む
立花が戻って来てくれたのか思いきや、玉座の間に現れたのは勇者を名乗るナリシス=フォールトツリーアという名の、青い鎧に赤マントを背負ったセオリーな勇者姿の青年。
まだ、二十歳にも満たないと思われ、幼さ残す顔立ちではあるが非常に整っており、青き瞳の奥には、覚悟と決意と戦士としての誇りを宿している。
彼は短めの青色の髪を振るい、剣先を私へ向けた。
「そこの……農夫? 何故、玉座に農夫が? まぁいい。そこの魔族、魔王はどこだ? 正直に答えるのならば、しばしの間生かしてやろう」
「フフ、魔王はどこだだと? 貴様の目は節穴か? 私こそが魔王! 魔王アルラ=アル=スハイルだ!」
「あはは、くだらない冗談を。魔王がお前のような脂肪の塊のはずないだろう」
「し、脂肪の塊……」
「ふん、魔王アルラと言えば、雄々しくも美を兼ね備えた王と聞く。時に人間さえも瞳を止めて心奪われる美。流れる星のように美しい黄金の瞳に、命の輝きを内包した深緑の髪。瞳に宿りし鋭き眼光は、地上の太陽と言わんばかりに輝かしいものだとな」
「歯の次は瞳が光っているのか? そんなギラギラ光っている目玉だと、自分が眩しくてかなわんぞ」
「いいから、答えろ下郎! 魔王はどこだ!? まさか、民や兵に混じり情けなくも逃げ出したのではないだろうな」
「ほ~、この、小僧めが! 調子に乗りおって。私が魔王だと言っておるだろう。納得できぬのならば、この力を名刺代わりに受け取るが良い! 爆轟魔法・デトナシア!!」
酸素を圧縮し、そこへ強力な熱を投げ入れ、一気に爆発させる爆轟魔法デトナシア。
その爆発から生まれる熱と衝撃波は周囲の空間さえ歪めてしまうもの。
この爆発により、玉座の間には煙と焦げた匂いが充満する。
私は手で煙を払いながら声を生む。
「ケホンケホン、少々やりすぎたか。これでは勇者ナリシスとやらは骨すら――」
「な~に今の? 古臭い魔法」
「たぶん、百年位前の魔法だよね。お姉ちゃん」
煙の向こう側から聞こえてくる二人の少女の声。
「煙、じゃま。えい!」
少女の掛け声とともに風が巻き起こり、煙が霧散する。
晴れ渡った玉座の間の入り口には勇者と、その前に立つ二人の少女。
黒の長い髪と赤い瞳を持つ少女と、銀の長い髪と青い瞳を持つ少女。
二人とも十八歳前後で同じ顔。彼女たちは双子の姉妹と思われる。
やんちゃな子どもような言動とは裏腹に、肌の色素は薄く細身で儚さを漂わせる。
彼女たちは双方とも、腰から下のラインが細いマーメイドのようなデザインをした、蒼の差し色が入る銀のドレスに身を包んでいた。
二人は槍を手にして、見下したような笑い声を立てる。
「クスクス、太っちょさん。今の魔法って、冗談だよね?」
「そうそう、あんな黴臭い魔法を使うなんて」
「か、かびくさいだと? ならば、これはどうだ! 光増幅放出魔法!」
光の力を増幅して一点に放つ、結界でも防ぎにくい魔法。
当たれば、鉄であろうが魔法耐性に優れた金属オリハルコンであろうが、いとも容易く貫いてしまう魔法。
人が食らえば、風穴が開くとどころか触れた途端、蒸発してしまう……のだが?
「なにそれ?」
「術式が単純すぎ」
二人は左手を前に出して魔力を集める。すると、コヒレアは彼女たちへ届く前に霧散して消えてしまった。
「な、なんだと? 術式を解析されて、消されてしまった……」
「それはそうだよ。あんな算数みたいな術式だし」
「あっさり解析できるっての」
「算数……」
「なんでそんな旧魔法を使っているか知らないけど、まぁいいや」
「ふふ、お返しに最新の魔法を見せてあげるよ」
「「光増幅位相魔法!」」
二人は同時に光を収束し、それを光線として放った。
「クッ! 反射魔法!!」
結界では防ぎにくい光の力。だが、反射魔法ならば――
「は、反射できない!? それどころか食い込んでくる! なんだこの魔法は!?」
「ま~た、古い魔法使ってる。何なのこの人?」
「さぁ?」
こちらの必死さとは対照的に、二人の少女は悠長に談笑を行う。
「こ、こんな子どもに舐められるとは、うおぉぉぉ! 反射魔法×30!! これならば逸らすくらいは!」
反射魔法を三十枚に重ね掛けをして、さらに傾け、別方向へと光の魔法を逸らす。
それはうまくいき、少女たちが放った魔法は天井へ向かい、激突。
巨大な轟音と共に天井は消し飛び、破片すらも蒸発してしまった。
「な、なんという魔法だ。見たこともない魔法に解析速度。まさか、この百年でここまで魔導の研究が進んでいようとは……」
私は三人を黄金の瞳に映す。
勇者ナリシス――剣を手にした彼からは並々ならぬ闘気が立ち上り、勇者の称号に恥じぬ気配を見せる。
双子の魔法使い――私の魔法を正面から受けても笑みを消さず、巨大な魔法を放っても浮つくことなく落ち着き払っている。
怠惰にかまけていた今の私では――勝てない。
三人はゆらりとこちらへ頭を振った。
「ライネ、ロゼ。彼を殺すな。城には彼以外いないんだ。生け捕りにして魔王の居場所を吐かせたい」
「う~ん、でも、殺しておいた方がいいと思うよ。魔法は古いけど、魔力は底知れないから」
「そうそう、お姉ちゃんの言うとおり。瞬時にして反射魔法を三十枚重ね掛けするなんて、多分、私たちでも結構きつめだし」
「そうか……君たちがそう判断したなら仕方がない」
勇者ナリシスがゆっくりとこちらへ向かってくるが、私の魔法は一切通じず、この太った肉体では彼と戦う体力も期待できない。
(クッ、情けないが命には代えられん)
私は敵に背中など見せたことがなかった。
しかし、魔王とも認識されず、一介の魔族として生を終えるのはあまりにも情けない……民に見限られた時点で情けなさは限界突破している気もするが、それには目を瞑ろう。
とにかく、今は逃げるんだ!
私は一気に駆け出して、玉座の背後にある巨大なステンドガラスの窓をぶち破り、階下の中庭へ飛び降りる。
それを三人が追いかけてくる。
「待て、魔族!」
「あの人、飛び降りちゃったけど死んじゃうんじゃない?」
「いや、見て、お姉ちゃん!」
「うぉぉぉぉぉ!」
私は風の魔法を纏いふわりと地面へ降り立つ。
上からは勇者たちの声。
「随分と器用な奴だな。空飛ぶ豚かな?」
「すごい、魔法の充填速度と具現速度が並みじゃないよ、あの豚」
「使う魔法は旧魔法なのに、制御と魔力量は超一流。何なの、あの豚は?」
三人の声を背に受けながら、私は悪態をつきつつ全力で中庭を駆け抜ける。
(はぁはぁ、おのれ~、豚豚豚と好き放題言いおって。はぁはぁ、しかし気が逸れている間に、逸れている間に、はぁはぁはぁはぁ、足が上がらない、息が上がる)
「ねぇ、ナリシス。あの魔族、全然進んでないんだけど?」
「あ、ああ、ずいぶんと疲れているようだね」
「うっそ、大して走っていなのに……」
三人は何故か呆れた様子を見せて追いかけて来ない。今のうちに逃げ出さないといけないのだが――
(く、苦しい、ぐるぐると目が回る。酸素が欲しい。水が欲しい。甘いものが食べたい)
「も、もう駄目だ……走れない」
私はこのまま勇者に捕まり、生きて虜囚の辱めを受けることになるのだろうか?
――そう思った時だった!?
「モ~~~~~~!!」
「な、なんだ!?」
凄まじい土煙を上げて何かがこちらに近づいてくる。
私は土煙に映る影を見て、黄金に輝く瞳を涙で溺れさせた。
「あ、あれは――――貫太郎!!」
我が愛牛貫太郎が中庭を疾走しこちらへ向かってきていた。
そして、私の前で止まり、自身の背を見て、首をくいっと上げる。
「も~」
「ま、まさか、背に乗れと?」
「もも!」
「クッ! 貫太郎、ありがとう!」
貫太郎の背に何とかよじ登り、彼の背中を叩く。
「よし貫太郎、脱出だ!」
「ぶもももももも!!」
勇者と魔法使いに追い詰められ、窮地の最中に現れた愛牛貫太郎。
彼女の手によって、私は辛くも生き延びることに成功したのであった。
――玉座の間
壊れたステンドガラスのそばから、牛にまたがり逃げ去る魔王の姿を見つめ続ける勇者ナリシスと双子の魔法使いライネ・ロゼ。
「結局、何だったんだ。あの農夫の魔族は?」
「あの、追いかけなくていいの?」
「そうそう、魔族は皆殺しの予定なんでしょ?」
「そうなんだけど、気勢が削がれてしまったな。あれは放っておいて、もう一度城内に魔族が残っていないか探索しよう」
「情報を持ってなさそうだったら見つけ次第殺すでいい?」
「女子供も関係なくね」
「ああ、構わない。魔族を絶滅させるのが私たちの使命。フフ、あの太った魔族も、ほんの少しだけ寿命が伸びたに過ぎない……」
まだ、二十歳にも満たないと思われ、幼さ残す顔立ちではあるが非常に整っており、青き瞳の奥には、覚悟と決意と戦士としての誇りを宿している。
彼は短めの青色の髪を振るい、剣先を私へ向けた。
「そこの……農夫? 何故、玉座に農夫が? まぁいい。そこの魔族、魔王はどこだ? 正直に答えるのならば、しばしの間生かしてやろう」
「フフ、魔王はどこだだと? 貴様の目は節穴か? 私こそが魔王! 魔王アルラ=アル=スハイルだ!」
「あはは、くだらない冗談を。魔王がお前のような脂肪の塊のはずないだろう」
「し、脂肪の塊……」
「ふん、魔王アルラと言えば、雄々しくも美を兼ね備えた王と聞く。時に人間さえも瞳を止めて心奪われる美。流れる星のように美しい黄金の瞳に、命の輝きを内包した深緑の髪。瞳に宿りし鋭き眼光は、地上の太陽と言わんばかりに輝かしいものだとな」
「歯の次は瞳が光っているのか? そんなギラギラ光っている目玉だと、自分が眩しくてかなわんぞ」
「いいから、答えろ下郎! 魔王はどこだ!? まさか、民や兵に混じり情けなくも逃げ出したのではないだろうな」
「ほ~、この、小僧めが! 調子に乗りおって。私が魔王だと言っておるだろう。納得できぬのならば、この力を名刺代わりに受け取るが良い! 爆轟魔法・デトナシア!!」
酸素を圧縮し、そこへ強力な熱を投げ入れ、一気に爆発させる爆轟魔法デトナシア。
その爆発から生まれる熱と衝撃波は周囲の空間さえ歪めてしまうもの。
この爆発により、玉座の間には煙と焦げた匂いが充満する。
私は手で煙を払いながら声を生む。
「ケホンケホン、少々やりすぎたか。これでは勇者ナリシスとやらは骨すら――」
「な~に今の? 古臭い魔法」
「たぶん、百年位前の魔法だよね。お姉ちゃん」
煙の向こう側から聞こえてくる二人の少女の声。
「煙、じゃま。えい!」
少女の掛け声とともに風が巻き起こり、煙が霧散する。
晴れ渡った玉座の間の入り口には勇者と、その前に立つ二人の少女。
黒の長い髪と赤い瞳を持つ少女と、銀の長い髪と青い瞳を持つ少女。
二人とも十八歳前後で同じ顔。彼女たちは双子の姉妹と思われる。
やんちゃな子どもような言動とは裏腹に、肌の色素は薄く細身で儚さを漂わせる。
彼女たちは双方とも、腰から下のラインが細いマーメイドのようなデザインをした、蒼の差し色が入る銀のドレスに身を包んでいた。
二人は槍を手にして、見下したような笑い声を立てる。
「クスクス、太っちょさん。今の魔法って、冗談だよね?」
「そうそう、あんな黴臭い魔法を使うなんて」
「か、かびくさいだと? ならば、これはどうだ! 光増幅放出魔法!」
光の力を増幅して一点に放つ、結界でも防ぎにくい魔法。
当たれば、鉄であろうが魔法耐性に優れた金属オリハルコンであろうが、いとも容易く貫いてしまう魔法。
人が食らえば、風穴が開くとどころか触れた途端、蒸発してしまう……のだが?
「なにそれ?」
「術式が単純すぎ」
二人は左手を前に出して魔力を集める。すると、コヒレアは彼女たちへ届く前に霧散して消えてしまった。
「な、なんだと? 術式を解析されて、消されてしまった……」
「それはそうだよ。あんな算数みたいな術式だし」
「あっさり解析できるっての」
「算数……」
「なんでそんな旧魔法を使っているか知らないけど、まぁいいや」
「ふふ、お返しに最新の魔法を見せてあげるよ」
「「光増幅位相魔法!」」
二人は同時に光を収束し、それを光線として放った。
「クッ! 反射魔法!!」
結界では防ぎにくい光の力。だが、反射魔法ならば――
「は、反射できない!? それどころか食い込んでくる! なんだこの魔法は!?」
「ま~た、古い魔法使ってる。何なのこの人?」
「さぁ?」
こちらの必死さとは対照的に、二人の少女は悠長に談笑を行う。
「こ、こんな子どもに舐められるとは、うおぉぉぉ! 反射魔法×30!! これならば逸らすくらいは!」
反射魔法を三十枚に重ね掛けをして、さらに傾け、別方向へと光の魔法を逸らす。
それはうまくいき、少女たちが放った魔法は天井へ向かい、激突。
巨大な轟音と共に天井は消し飛び、破片すらも蒸発してしまった。
「な、なんという魔法だ。見たこともない魔法に解析速度。まさか、この百年でここまで魔導の研究が進んでいようとは……」
私は三人を黄金の瞳に映す。
勇者ナリシス――剣を手にした彼からは並々ならぬ闘気が立ち上り、勇者の称号に恥じぬ気配を見せる。
双子の魔法使い――私の魔法を正面から受けても笑みを消さず、巨大な魔法を放っても浮つくことなく落ち着き払っている。
怠惰にかまけていた今の私では――勝てない。
三人はゆらりとこちらへ頭を振った。
「ライネ、ロゼ。彼を殺すな。城には彼以外いないんだ。生け捕りにして魔王の居場所を吐かせたい」
「う~ん、でも、殺しておいた方がいいと思うよ。魔法は古いけど、魔力は底知れないから」
「そうそう、お姉ちゃんの言うとおり。瞬時にして反射魔法を三十枚重ね掛けするなんて、多分、私たちでも結構きつめだし」
「そうか……君たちがそう判断したなら仕方がない」
勇者ナリシスがゆっくりとこちらへ向かってくるが、私の魔法は一切通じず、この太った肉体では彼と戦う体力も期待できない。
(クッ、情けないが命には代えられん)
私は敵に背中など見せたことがなかった。
しかし、魔王とも認識されず、一介の魔族として生を終えるのはあまりにも情けない……民に見限られた時点で情けなさは限界突破している気もするが、それには目を瞑ろう。
とにかく、今は逃げるんだ!
私は一気に駆け出して、玉座の背後にある巨大なステンドガラスの窓をぶち破り、階下の中庭へ飛び降りる。
それを三人が追いかけてくる。
「待て、魔族!」
「あの人、飛び降りちゃったけど死んじゃうんじゃない?」
「いや、見て、お姉ちゃん!」
「うぉぉぉぉぉ!」
私は風の魔法を纏いふわりと地面へ降り立つ。
上からは勇者たちの声。
「随分と器用な奴だな。空飛ぶ豚かな?」
「すごい、魔法の充填速度と具現速度が並みじゃないよ、あの豚」
「使う魔法は旧魔法なのに、制御と魔力量は超一流。何なの、あの豚は?」
三人の声を背に受けながら、私は悪態をつきつつ全力で中庭を駆け抜ける。
(はぁはぁ、おのれ~、豚豚豚と好き放題言いおって。はぁはぁ、しかし気が逸れている間に、逸れている間に、はぁはぁはぁはぁ、足が上がらない、息が上がる)
「ねぇ、ナリシス。あの魔族、全然進んでないんだけど?」
「あ、ああ、ずいぶんと疲れているようだね」
「うっそ、大して走っていなのに……」
三人は何故か呆れた様子を見せて追いかけて来ない。今のうちに逃げ出さないといけないのだが――
(く、苦しい、ぐるぐると目が回る。酸素が欲しい。水が欲しい。甘いものが食べたい)
「も、もう駄目だ……走れない」
私はこのまま勇者に捕まり、生きて虜囚の辱めを受けることになるのだろうか?
――そう思った時だった!?
「モ~~~~~~!!」
「な、なんだ!?」
凄まじい土煙を上げて何かがこちらに近づいてくる。
私は土煙に映る影を見て、黄金に輝く瞳を涙で溺れさせた。
「あ、あれは――――貫太郎!!」
我が愛牛貫太郎が中庭を疾走しこちらへ向かってきていた。
そして、私の前で止まり、自身の背を見て、首をくいっと上げる。
「も~」
「ま、まさか、背に乗れと?」
「もも!」
「クッ! 貫太郎、ありがとう!」
貫太郎の背に何とかよじ登り、彼の背中を叩く。
「よし貫太郎、脱出だ!」
「ぶもももももも!!」
勇者と魔法使いに追い詰められ、窮地の最中に現れた愛牛貫太郎。
彼女の手によって、私は辛くも生き延びることに成功したのであった。
――玉座の間
壊れたステンドガラスのそばから、牛にまたがり逃げ去る魔王の姿を見つめ続ける勇者ナリシスと双子の魔法使いライネ・ロゼ。
「結局、何だったんだ。あの農夫の魔族は?」
「あの、追いかけなくていいの?」
「そうそう、魔族は皆殺しの予定なんでしょ?」
「そうなんだけど、気勢が削がれてしまったな。あれは放っておいて、もう一度城内に魔族が残っていないか探索しよう」
「情報を持ってなさそうだったら見つけ次第殺すでいい?」
「女子供も関係なくね」
「ああ、構わない。魔族を絶滅させるのが私たちの使命。フフ、あの太った魔族も、ほんの少しだけ寿命が伸びたに過ぎない……」
0
お気に入りに追加
31
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

風は遠き地に
香月 優希
ファンタジー
<竜の伝説が息づく大地で、十七歳の青年は己を翻弄する逆境を打破できるのか>
啼義(ナギ)は赤ん坊の頃、"竜の背"と呼ばれるドラガーナ山脈の火山噴火の際に、靂(レキ)に拾われ、彼が治める羅沙(ラージャ)の社(やしろ)で育つ。
だが17歳になった啼義に突き付けられたのは、彼の持つ力が、羅沙の社の信仰と相反するものであるという現実だった。そこから絡(もつ)れて行く運命に翻弄され、彼は遂に故郷を追われてしまう。
体ひとつで未知なる地へ放り出された啼義は、新たな仲間との絆を深めながら、自らの道を探し、切り開こうと奮闘する。
テーマは"逆境の打破"。試練を力に変えて、希望を紡ぐ冒険ファンタジー。
<この作品は、小説家になろう、カクヨム、pixivでも掲載しています>

絞首刑まっしぐらの『醜い悪役令嬢』が『美しい聖女』と呼ばれるようになるまでの24時間
夕景あき
ファンタジー
ガリガリに痩せて肌も髪もボロボロの『醜い悪役令嬢』と呼ばれたオリビアは、ある日婚約者であるトムス王子と義妹のアイラの会話を聞いてしまう。義妹はオリビアが放火犯だとトムス王子に訴え、トムス王子はそれを信じオリビアを明日の卒業パーティーで断罪して婚約破棄するという。
卒業パーティーまで、残り時間は24時間!!
果たしてオリビアは放火犯の冤罪で断罪され絞首刑となる運命から、逃れることが出来るのか!?
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
【完結】婚約を解消して進路変更を希望いたします
宇水涼麻
ファンタジー
三ヶ月後に卒業を迎える学園の食堂では卒業後の進路についての話題がそここで繰り広げられている。
しかし、一つのテーブルそんなものは関係ないとばかりに四人の生徒が戯れていた。
そこへ美しく気品ある三人の女子生徒が近付いた。
彼女たちの卒業後の進路はどうなるのだろうか?
中世ヨーロッパ風のお話です。
HOTにランクインしました。ありがとうございます!
ファンタジーの週間人気部門で1位になりました。みなさまのおかげです!
ありがとうございます!

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる