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リミィの恋の話
51.ティムン先生
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講堂に集まった生徒たちからは、黄色い悲鳴があがっていた。
「「きゃあ、素敵!」」
「いいなぁ!特別クラス!」
「「あんなに素敵な先生なんて」」
その黄色い歓声の先にいたのは、リミア(リミィ)の許嫁ティムン・アークフィルだった。
まず、学園長が新任教諭が、簡単にティムン教諭の説明をした。
特別クラスを受け持つことと、騎士としても魔導士としても、とても優秀な先生だと言う事を告げて、ティムンを壇上に上げた。
「え~、只今、ご紹介に預かりました新任教師のティムン・アークフィルです。学園長からは過分のお褒めの言葉を頂きましたが、僕自身まだラフィリルの学園を卒業したばかりの若輩者です!どこまでやれるか分かりませんが、生徒達ひとりひとりの立場になって頑張りたいと思っています!皆!ぜひ、一緒にがんばりましょう!」
そう言って頭を下げた。
オレンジ色の髪に金色の瞳は、とても珍しく美しく、しかも手足はすらりと伸び、どこからどう見ても美男子のティムンの容姿に周りの生徒たちからはため息が漏れた。
同僚の教師達からもである。
皆から温かい拍手が送られた。
「何かご質問は?」とティムンが講堂内にいる生徒たちに問いかけると数人の生徒が元気よく手を挙げた。
「はいっ!先生っ!先生は特別クラスの担任だと言う事ですが、普通クラスへの授業も受け持って下さるのですか?」と、上級生の一人が質問した。
「そうだね、野外活動や実習の場合には付き添うと思うよ。魔法学や実習は二年からになるから新入生のクラスでは特別クラスだけになるけどね」
ざわさわと新入生達からは「え~特別クラスだけぇ~?」とか「ずるぃぃ~」と悔しそうな声が上がっていた。
「はいっ!先生はどんな生徒が好ましいですか?好きな女性のタイプは?」と別の生徒が勇気ある質問を死、周りから笑いがもれたが、女子はその質問の答えに、食い入るように耳をすませた。
「ははっ、そうだね。何にでも一生懸命取り組む人は生徒であれ異性であれ好ましいね!間違ってもテストで手を抜くような生徒は願いさげだね!もちろん、この学園にはそんな自惚れの強い生徒はいないと思うけどね?」と笑顔で答えた。
目が笑っていないのをジルとリミィだけが分かっている。
二人とも真っ青である。
『『ティムン兄様怒ってる?』』
『『ティムン兄様怒ってる?』』
『『ティムン兄様怒ってるーっ!』』
ジルが、ごくりと唾を飲みこむ。
リミィに至っては涙目である。
そうして新任教師の挨拶が終わり生徒たちが各教室に戻った。
「どうしよう!どうしよう!どうしよう!兄様、絶対怒ってるよね?」
「う…うん、失敗したなぁ~っ!」
「特別クラスに入り治せないかなぁ?」
「いや、さすがにそれは今さら無理だろう?」
「うううううう」
「僕だって泣きたいよ、まさか普通クラスだと一年じゃ実習すらないなんて一体今さら何を学べばいいんだか…」
「そんな事より兄様の授業は二年生になってからじゃないと受けられないのよ!こんなのってないわ!」
自業自得とはいえ、クラス編成の為のテストで手を抜いた事を死ぬほど後悔した二人だった。
そして、その日は泣きじゃくるリミィをジルが慰めながら寮へと戻ったのだった。
リミィにとっては、大好きなフィリアと一緒のクラスになれなかったばかりか、心から慕っている許嫁に呆れられたに違いないのだから大変なショックである!
学園でいる間に立派な淑女になってティムンお兄様に認めてもらおうと張り切っていた筈なのに自分はテストで手を抜くなんて何て事をしたのかと今さらながらに自分を責めまくった。
「「きゃあ、素敵!」」
「いいなぁ!特別クラス!」
「「あんなに素敵な先生なんて」」
その黄色い歓声の先にいたのは、リミア(リミィ)の許嫁ティムン・アークフィルだった。
まず、学園長が新任教諭が、簡単にティムン教諭の説明をした。
特別クラスを受け持つことと、騎士としても魔導士としても、とても優秀な先生だと言う事を告げて、ティムンを壇上に上げた。
「え~、只今、ご紹介に預かりました新任教師のティムン・アークフィルです。学園長からは過分のお褒めの言葉を頂きましたが、僕自身まだラフィリルの学園を卒業したばかりの若輩者です!どこまでやれるか分かりませんが、生徒達ひとりひとりの立場になって頑張りたいと思っています!皆!ぜひ、一緒にがんばりましょう!」
そう言って頭を下げた。
オレンジ色の髪に金色の瞳は、とても珍しく美しく、しかも手足はすらりと伸び、どこからどう見ても美男子のティムンの容姿に周りの生徒たちからはため息が漏れた。
同僚の教師達からもである。
皆から温かい拍手が送られた。
「何かご質問は?」とティムンが講堂内にいる生徒たちに問いかけると数人の生徒が元気よく手を挙げた。
「はいっ!先生っ!先生は特別クラスの担任だと言う事ですが、普通クラスへの授業も受け持って下さるのですか?」と、上級生の一人が質問した。
「そうだね、野外活動や実習の場合には付き添うと思うよ。魔法学や実習は二年からになるから新入生のクラスでは特別クラスだけになるけどね」
ざわさわと新入生達からは「え~特別クラスだけぇ~?」とか「ずるぃぃ~」と悔しそうな声が上がっていた。
「はいっ!先生はどんな生徒が好ましいですか?好きな女性のタイプは?」と別の生徒が勇気ある質問を死、周りから笑いがもれたが、女子はその質問の答えに、食い入るように耳をすませた。
「ははっ、そうだね。何にでも一生懸命取り組む人は生徒であれ異性であれ好ましいね!間違ってもテストで手を抜くような生徒は願いさげだね!もちろん、この学園にはそんな自惚れの強い生徒はいないと思うけどね?」と笑顔で答えた。
目が笑っていないのをジルとリミィだけが分かっている。
二人とも真っ青である。
『『ティムン兄様怒ってる?』』
『『ティムン兄様怒ってる?』』
『『ティムン兄様怒ってるーっ!』』
ジルが、ごくりと唾を飲みこむ。
リミィに至っては涙目である。
そうして新任教師の挨拶が終わり生徒たちが各教室に戻った。
「どうしよう!どうしよう!どうしよう!兄様、絶対怒ってるよね?」
「う…うん、失敗したなぁ~っ!」
「特別クラスに入り治せないかなぁ?」
「いや、さすがにそれは今さら無理だろう?」
「うううううう」
「僕だって泣きたいよ、まさか普通クラスだと一年じゃ実習すらないなんて一体今さら何を学べばいいんだか…」
「そんな事より兄様の授業は二年生になってからじゃないと受けられないのよ!こんなのってないわ!」
自業自得とはいえ、クラス編成の為のテストで手を抜いた事を死ぬほど後悔した二人だった。
そして、その日は泣きじゃくるリミィをジルが慰めながら寮へと戻ったのだった。
リミィにとっては、大好きなフィリアと一緒のクラスになれなかったばかりか、心から慕っている許嫁に呆れられたに違いないのだから大変なショックである!
学園でいる間に立派な淑女になってティムンお兄様に認めてもらおうと張り切っていた筈なのに自分はテストで手を抜くなんて何て事をしたのかと今さらながらに自分を責めまくった。
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