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お気に入り 200人記念ストーリー
しおりを挟む「あー、どもども。俺ここ初めてだよね? 結永です」
なんかすげぇ見た事あるとこだな。
100,150ときて、今度は200かな。
前の2回分は見せてもらったから、勝手がどんなもんかは何となくわかってるつもりだけど・・・・・・。
「俺一人じゃないんだよねぇ。・・・弥桜くん、そろそろ出ておいでよ」
この狭い部屋の隅っこで固まったまま微動だにしない弥桜くんに、おいでおいでと手を振る。
大方静がいなくてどうしたらいいかわかんないし怖いんだろうな。
「大丈夫大丈夫、俺しかいないし、後で静来るんでしょ? それまでのちょっとの時間だから」
あー、すごい目きょろきょろさせてどうしようか考えてる。
可愛いからこのまま見ててもいいんだけど、あんま時間ないから早く来てくれると助かるな。
「・・・・・・結永先輩」
袖ぎゅっと握ってくるの可愛いんだけど、それ以上されると後で俺が静に怒られるから程々にして欲しいです、ほんと。
俺らの会話、静に筒抜けなんだから。
まあでもこうやって気を許してくれるの、家族と静と俺ぐらいだからちょっと優越感はあるよね。
「おっけおっけ、じゃ始めよ。ほら、一応名乗って」
「・・・・・・弥桜です」
「そういえば弥桜くん、1回目に出てたよね? その時のことって覚えてる?」
どうなったか知ってるから、きっと・・・。
「・・・・・・? そういえば、何したんだっけ。よく覚えてないな」
「あー、はいはい、思い出さなくていいよ」
案の定全く覚えてないみたいだね。
「んーじゃあ何話そうか。俺たちの共通の話題といえば」
「静先輩?」
「まあ弥桜くんだったらそこが真っ先に出てくるよね」
ほんとに口を開けば静静って、大好きだよね。
「静先輩が後でチョコレートパフェ食べに行こうって。商店街にある喫茶店に二人で行くんだぁ」
「へぇ、良かったじゃん。なに、今日も静は泊まり?」
「うん、今日から3日間は予定ないんだって。それに、今日は雅兄も来てくれるんだ。2人とも仲良いから嬉しいなぁ」
あの二人を見て純粋に仲良いって思えるの、微笑ましいよね。
本人だけが気づいてないってやつだ。
「あ、でも雅兄今日早く来るって言ってたな。どうしよう、家居ないかも」
「今連絡して、一緒に・・・・・・」
パフェ食べに行けばいいじゃんて言おうとしたけど、弥桜くんとのデート邪魔したら後で絶対俺が殴られるやつだわ。
「ん?」
「いや、なんでもない」
「・・・ああ、そっか。結永先輩、はい鍵。先にうち行っててください」
「はっ? え、なんでそうなる・・・? ちょ、まっ、え」
「僕の代わりに、雅兄が来た時のために家にいてください」
いやいやいや、それって弥桜くんたちが帰ってくるまで雅貴さんと二人きりってことじゃ・・・・・・。
てか、何ニヤニヤしてるんだよ。
「完全に揶揄って楽しんでるだろ」
「だっていつも何考えてるかわかんない結永先輩が、真っ赤であたふたしてるの面白いんだもん、ふふっ」
「あーもう、ほんとに・・・・・・」
人で遊ぶのはやめて欲しいもんだけど、弥桜くんがここまで楽しそうな所は久しぶりに見たな。
俺が『写真』の話を無理やりしちゃってからは常に肩に力が入ってるみたいで気が休まる暇もなかったみたいだから。
元々静といる時はよく笑う子だったし、明るい性格だった。
今も何も気にすることがないから、気持ちが安定してて自然な感情が表に出てるんだろうな。
「そういえば、雅兄も最近なんかおかしいんだよね。結永先輩の話すると挙動不審ていうか、今の結永先輩と同じような反応するんだよ。結永先輩、雅兄に何か言いました?」
「・・・・・・まあね」
この間のポッキーの日にダメ元で気持ちを伝えてみたけど、思ったより意識してもらえてるのか。
なんか頑張れば何とかなりそうな気がしてきた。
「結永先輩なら、僕は嬉しいな」
かなり限られた人にしか見せない弥桜くんの笑顔に、ついつい頭に手が伸びてわしゃわしゃと撫で回してしまう。
「そう言ってくれるのはありがたいけど、弥桜くんとしては知らない人とか絶対無理だもんね」
うんうん。
「・・・・・・いや、静かぁに近づいてくるのやめてもらえます?」
「ひっ」
いやぁ、すごい微笑ましい空気で、邪魔するのもなぁと。
親戚のおばさんみたいな気持ちで見てました。
「ああ、そっか。弥桜くんは会うの初めてか」
そうなんですよね、あの時は色々やらかして静に隠されちゃいましたから。
どうも、初めまして、作者のものでございます。
私的には全くもって初めましてじゃないんだけど、怯えないでもらえると助かるかなー。
「えっと・・・・・・、み、弥桜です?」
うんうん、知ってる知ってる~。
ほんとに弥桜は知らない人ダメだね。
結永にくっついたままでいいからさっさと終わらせようか。
今静も呼んだし、すぐ来ると思うよ。
「静先輩・・・・・・」
ちょっとは落ち着いてもらえたかな。
ほらほら、じゃあ結永から挨拶してください。
「読者の皆様、いつもご愛読ありがとうございます。どうやらメインストーリーは佳境に入っているようなので、もう少しお付き合い頂ければ幸いです」
ちょ、ちょ、何バラしてるんですか!?
そういうことは言わないでいようと思ってたのに。
「にししっ」
にしし、じゃねぇし。
やってくれたな。
まあいいか、次は弥桜の番ですよ。
「えっと、いつも読んでくれてありがとうございます。これからも静先輩と一緒に頑張るのでよろしくお願いします」
はい、OKでーす。
「弥桜」
「あ、静先輩!!」
タイミングよく静も来たみたいなので、これで終わりにしようと思います。
弥桜は目にも止まらぬ早さで静のところに行っちゃったので、最後は結永と。
「はいよ」
本編もそうですが、他にも色々な展開がありますので、その辺も含めまだまだお付き合いいただけると幸いです。
ちなみに、この先1番手が掛るのは意外と結永だったりしたりしなかったり。
「はぁ、俺?」
この先徐々に露になる結永の本性ってね。
では、本日はこの辺で本当に終わりにさせていただこうと思います。
ありがとうございました。
どうぞ、よろしくお願い致します。
薔 薇埜
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