僕とあなたの地獄-しあわせ-

薔 薇埜(みずたで らの)

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第4章 同甘共苦

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初めて入った静先輩の部屋は外観通り立派で広かった。

でもその広い部屋に対して、物が少ない気がする。
僕の部屋も相当物が少ないことは自覚しているけれど、静先輩も他人のことを言えた立場じゃないと思う。
「静先輩の部屋も全然物ないじゃん。てか、うちより広い分余計すかすかに見える」
「いやいや、最低限テレビはあるし、それこそ部屋が少し広いだけだろ。そんなこと言ってないで飯作るぞ」
ちょっとした静先輩への対抗心はばっさり切り捨てられてしまった。

それにいつも僕が夕飯の前にお風呂に入ることを知ってるのに夕飯を先にするっていうことは、やっぱり昨日のことを気にしてるんだろう。
飯作るぞとか言われても、そのことに気づいちゃったから恥かしくて静先輩の顔とか見られない。

夕飯が出来るまで布団をかぶってあーとかうーとか唸ってたけど、今日の疲れも相まってだんだん眠くなってきたところで静先輩に引きずり出された。
「ほら夕食出来たぞ。ささっと食べて風呂入って寝な」
「んー」

そう言って夕飯もそこそこに済ませ、いざお風呂に入ろうとした時ちょっとしたハプニングがあった。
ご飯を食べても眠気は覚めずぼーっとしてるのを見て、入る前に静先輩が口うるさいぐらいに気をつけろよ、と言ってきた。
分かってるよと話半分に聞いていたのだが、案の定湯船に入ろうとして滑って危うく大惨事になるところだった。
もちろんリビングまで音は響き、静先輩が血相を変えてやってきたんだけど。

最初は興奮状態で大激怒だったんだ。
けど、ぽろっと「だったら一緒に入ってくれればよかったのに」と回ってない頭で言ってしまった後、今の自分たちの状況をようやく理解してなんでそうしなかったのかに気づいた時には、静先輩の視線は全裸の僕の体に釘付けだった。
「っ!」
「ぁ・・・・・・」
すぐに視線は外したみたいだったけど、ぼんっと音が出そうなぐらい一気に顔が真っ赤になってたし、どうやらちょっと鼻血も出てたみたい。
静先輩は僕の安全だけ確認すると、鼻を押さえたまますぐに出て行ってしまった。

僕も流石にちょっと怖かったから反省もしたし、長湯するとそのまま寝ちゃいそうだったから少し温まる程度で出ることにした。
もちろん出る時はかなり慎重に足元とか確認したよね。

そんなこんなでちょっとしたハプニングもありつつ、お風呂から出るとリビングや寝室とは別の部屋に静先輩が布団を敷いているところだった。

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