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それから一週間。
森での生活は以外にも快適だった。
朝日とともに起き、夕日の沈むとともに寝る。時には一緒に星を眺める。ベッドは作ってなく、相変わらずみんなで雑魚寝だ。
「うさぎがかかってたぞ」
そう言いながら帰ってきた黎月の口に、二匹のうさぎが咥えられている。
現代日本人から見ると残酷に見えるかもしれないが、ここ一週間でそんな固定観念も吹き飛んだ。自然の中で生きるのに殺生は付き物なのだ。
「ありがとう」
地面に置かれたうさぎを手に取って、血抜きをする。魔法で。
実はね、魔法が使えるようになったんだよ!
最初は白氷に言われた通り、光を出す魔法、ライトニングばかりで練習していたが、ある時思い立って、風を起こすイメージで試してみたら、なんとあっさり成功。だけどまたライトニングをやったら相変わらず失敗。
なぜかと、色々試しながら考えた結果、ある仮説に辿り着いた。私と白氷たちとでは、そもそものイメージが違っていたのだ。
この世界における魔法とは、自身の体内で魔力を変換して、放出した魔素で作った火や水を出すこと。つまり、何も無いところに新たに何かを出すというのが、この世界での考え方。
だけど私の場合は、魔素をそのもの自体に変換するのではなく、すでにそこに存在している物質と同調させて、働きかけているのではないか。簡単に言うと、何かを新しく出すのではなく、前世での科学知識をもとに変化させているのだ。
例えば、ライトニングはもともとなにもない空間に光を作り出すだから、イメージが完全にできない私にはできない。
だけど、風を起こす魔法は現実的にイメージできる。風が起こるという現象のメカニズム、空気の粒子が動くことで風が起こるということを知っているからだ。
この仮説を検証するため、雷の魔法で実験。
結果、両者とも使えたが、白氷は魔素で雷を作るイメージで、私は空気中のマイナス分子とプラス分子が擦り合わさるイメージでやっていた。
長々と話したが、つまり!
論理さえわかっていれば、私でも魔法が使えるということだ!
「よっしゃー! 」
それがつい二日前。
それから、上達には練習あるのみという信念の元、ことあるごとに魔法を使ってきた。
「紅羽、お願い」
「ええ」
やっぱり新しく何かを出すのは無理だったから、紅羽に火を起こしてもらって肉を焼く。
その間に新しく罠をかけて、明日の食料を確保する。
帰ってきたら肉が焼けているので、そのまま昼ご飯。ハシバも順調に消費されている。主に黎月と紅羽によって。常夜は巨体に見えて、実は結構少食。意外だった。
ちなみに服は洗ってない。というのも、ティリアネが最初に着せてくれたんであろうこの服、超絶優秀なんよ!
どんな汚れもつかない。汗すらつかないうえ、常にいい匂いのする、シルクを上回る着心地!
最高! もう一生これだけ着ていたいぐらい。
ご飯を食べ終わったら自由タイム。私はもっぱら魔法の練習だ。
日が傾き始めたら夕食の用意。ガッツリ食べて、そのまま眠気に身を任せて、黎月をベッド代わりにして就寝。
そんな生活が一ヶ月ほど続いた。
森での生活は以外にも快適だった。
朝日とともに起き、夕日の沈むとともに寝る。時には一緒に星を眺める。ベッドは作ってなく、相変わらずみんなで雑魚寝だ。
「うさぎがかかってたぞ」
そう言いながら帰ってきた黎月の口に、二匹のうさぎが咥えられている。
現代日本人から見ると残酷に見えるかもしれないが、ここ一週間でそんな固定観念も吹き飛んだ。自然の中で生きるのに殺生は付き物なのだ。
「ありがとう」
地面に置かれたうさぎを手に取って、血抜きをする。魔法で。
実はね、魔法が使えるようになったんだよ!
最初は白氷に言われた通り、光を出す魔法、ライトニングばかりで練習していたが、ある時思い立って、風を起こすイメージで試してみたら、なんとあっさり成功。だけどまたライトニングをやったら相変わらず失敗。
なぜかと、色々試しながら考えた結果、ある仮説に辿り着いた。私と白氷たちとでは、そもそものイメージが違っていたのだ。
この世界における魔法とは、自身の体内で魔力を変換して、放出した魔素で作った火や水を出すこと。つまり、何も無いところに新たに何かを出すというのが、この世界での考え方。
だけど私の場合は、魔素をそのもの自体に変換するのではなく、すでにそこに存在している物質と同調させて、働きかけているのではないか。簡単に言うと、何かを新しく出すのではなく、前世での科学知識をもとに変化させているのだ。
例えば、ライトニングはもともとなにもない空間に光を作り出すだから、イメージが完全にできない私にはできない。
だけど、風を起こす魔法は現実的にイメージできる。風が起こるという現象のメカニズム、空気の粒子が動くことで風が起こるということを知っているからだ。
この仮説を検証するため、雷の魔法で実験。
結果、両者とも使えたが、白氷は魔素で雷を作るイメージで、私は空気中のマイナス分子とプラス分子が擦り合わさるイメージでやっていた。
長々と話したが、つまり!
論理さえわかっていれば、私でも魔法が使えるということだ!
「よっしゃー! 」
それがつい二日前。
それから、上達には練習あるのみという信念の元、ことあるごとに魔法を使ってきた。
「紅羽、お願い」
「ええ」
やっぱり新しく何かを出すのは無理だったから、紅羽に火を起こしてもらって肉を焼く。
その間に新しく罠をかけて、明日の食料を確保する。
帰ってきたら肉が焼けているので、そのまま昼ご飯。ハシバも順調に消費されている。主に黎月と紅羽によって。常夜は巨体に見えて、実は結構少食。意外だった。
ちなみに服は洗ってない。というのも、ティリアネが最初に着せてくれたんであろうこの服、超絶優秀なんよ!
どんな汚れもつかない。汗すらつかないうえ、常にいい匂いのする、シルクを上回る着心地!
最高! もう一生これだけ着ていたいぐらい。
ご飯を食べ終わったら自由タイム。私はもっぱら魔法の練習だ。
日が傾き始めたら夕食の用意。ガッツリ食べて、そのまま眠気に身を任せて、黎月をベッド代わりにして就寝。
そんな生活が一ヶ月ほど続いた。
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