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目の前に積まれた木材を次は組み立てていく。こんなにも本格的なDIYは人生初だ。
「ここをこうやって丸く削って・・・」
今頭の中にある設計図は、ログハウスのような感じのもの。まずは土台。
二本の丸太を縦に切って、平らな面を作って並べる。次に別の二つの丸太を、端の方で片側だけを半円状に掘る。それを両側に作って、最初に並べた二本の丸太の上に橋を渡すように重ねる。上の丸太の凹みを上手く下の丸太に嵌めると、一段目の完成!
それを何度も繰り返し、十三段目まで積み上げる。これぐらいの高さがあれば十分だろう。
「あとは天井か・・・」
雨漏りは嫌だから、少しこだわりたいな。・・・よし、決めた!
「何をしているのだ? 」
「見ての通り土掘ってる」
「何に使うの? 」
「泥を作ろうと思って。うん、これぐらいでいいかな! ここに水かけてくれない? 」
バシャ!
「これでいいのか? 」
「もう少し」
バシャ! バシャ!
「これぐらいか? 」
「うん。ありがとう」
黎月が水をかけてくれた土を、ひたすら捏ねる。しばらくすると、少し硬めの泥ができた。大小の石粒や砂の割合がちょうどよかったようだ。その間に、尻尾を器用に使う常世と飛べる紅羽にお願いして、屋根にする部分に、木の枝を細かく格子状に並べてもらった。
「じゃあここからは紅羽が手伝ってくれる? 」
「任せてちょうだい! どうすればいいのかしら? 」
「私がこの泥を枝の上に塗るから、すぐに乾燥させてくれない? 」
「お得意分野よ! 」
屋根部分に登りながら紅羽に説明していると、下から白氷が声をかけてきた。
「シエルよ、なにか我に手伝えることはないのか? 」
しばらくお呼ばれしていなかった白氷が、拗ねてしまった。
「じゃあ入口にする部分を切っておいてくれない? 」
「承知した」
白氷にも仕事をあげたところで、泥塗り開始!
私が格子状の枝の上に泥を塗り広げて、下に落ちてしまわないうちに、紅羽が超高速で乾燥させる。ちなみに泥は常世の尻尾が持ってきてくれている。
上を全部塗り終わったら、部屋の中に入って、下から同じように塗る。
最後の一塊を乾かしてもらえば、セメントもどきの完成だ。ついでに丸太の隙間にも塗り込んでおいた。
気づけばもう空はとっくに薄暗くなっていて、一日の終わりを告げようとしている。今日はこれぐらいにしておこう。
ベッドも何もまだないため、みんな昨日とほとんど同じポジションで眠りについた。本当に濃い一日だった。
***
次の日、もふもふに包まれ眠い目を擦りながら起きた。
今日は家具づくりだ。昨日よりも細かい作業が増える。
まずは余った木を加工して床板を作り、敷き詰める。机と椅子も作って・・・。
外の切り株をくり抜いて、中に助燃剤になるものを入れたらコンロ代わりになる。あれ、待って? これだと火をつけた時に切り株も一緒に燃えちゃうじゃん。
「中に沿って結界を張れば問題ないんじゃないかしら? 」
「本当? じゃあお願い」
「ほら! これで燃え移ることはないわ」
「ありがとう」
「これは切るのか? 」
「俺が切る! 」
「では我は先に気づいたのだが? 」
「私が一番役に立ってるんじゃないの? 」
「我もかなり働いたぞ? 」
「そちは尻尾を動かしていただけではないか! 」
「俺もしかして、あんま役に立ってなかったか? 」
「そんなことないわよ! まあ、一番活躍したのは私だけどね! 」
「おい待て! 」
作業の取り合いや貢献度の張り合いも時々耳にしながら、そんなこんなでようやく完成した。
「ここをこうやって丸く削って・・・」
今頭の中にある設計図は、ログハウスのような感じのもの。まずは土台。
二本の丸太を縦に切って、平らな面を作って並べる。次に別の二つの丸太を、端の方で片側だけを半円状に掘る。それを両側に作って、最初に並べた二本の丸太の上に橋を渡すように重ねる。上の丸太の凹みを上手く下の丸太に嵌めると、一段目の完成!
それを何度も繰り返し、十三段目まで積み上げる。これぐらいの高さがあれば十分だろう。
「あとは天井か・・・」
雨漏りは嫌だから、少しこだわりたいな。・・・よし、決めた!
「何をしているのだ? 」
「見ての通り土掘ってる」
「何に使うの? 」
「泥を作ろうと思って。うん、これぐらいでいいかな! ここに水かけてくれない? 」
バシャ!
「これでいいのか? 」
「もう少し」
バシャ! バシャ!
「これぐらいか? 」
「うん。ありがとう」
黎月が水をかけてくれた土を、ひたすら捏ねる。しばらくすると、少し硬めの泥ができた。大小の石粒や砂の割合がちょうどよかったようだ。その間に、尻尾を器用に使う常世と飛べる紅羽にお願いして、屋根にする部分に、木の枝を細かく格子状に並べてもらった。
「じゃあここからは紅羽が手伝ってくれる? 」
「任せてちょうだい! どうすればいいのかしら? 」
「私がこの泥を枝の上に塗るから、すぐに乾燥させてくれない? 」
「お得意分野よ! 」
屋根部分に登りながら紅羽に説明していると、下から白氷が声をかけてきた。
「シエルよ、なにか我に手伝えることはないのか? 」
しばらくお呼ばれしていなかった白氷が、拗ねてしまった。
「じゃあ入口にする部分を切っておいてくれない? 」
「承知した」
白氷にも仕事をあげたところで、泥塗り開始!
私が格子状の枝の上に泥を塗り広げて、下に落ちてしまわないうちに、紅羽が超高速で乾燥させる。ちなみに泥は常世の尻尾が持ってきてくれている。
上を全部塗り終わったら、部屋の中に入って、下から同じように塗る。
最後の一塊を乾かしてもらえば、セメントもどきの完成だ。ついでに丸太の隙間にも塗り込んでおいた。
気づけばもう空はとっくに薄暗くなっていて、一日の終わりを告げようとしている。今日はこれぐらいにしておこう。
ベッドも何もまだないため、みんな昨日とほとんど同じポジションで眠りについた。本当に濃い一日だった。
***
次の日、もふもふに包まれ眠い目を擦りながら起きた。
今日は家具づくりだ。昨日よりも細かい作業が増える。
まずは余った木を加工して床板を作り、敷き詰める。机と椅子も作って・・・。
外の切り株をくり抜いて、中に助燃剤になるものを入れたらコンロ代わりになる。あれ、待って? これだと火をつけた時に切り株も一緒に燃えちゃうじゃん。
「中に沿って結界を張れば問題ないんじゃないかしら? 」
「本当? じゃあお願い」
「ほら! これで燃え移ることはないわ」
「ありがとう」
「これは切るのか? 」
「俺が切る! 」
「では我は先に気づいたのだが? 」
「私が一番役に立ってるんじゃないの? 」
「我もかなり働いたぞ? 」
「そちは尻尾を動かしていただけではないか! 」
「俺もしかして、あんま役に立ってなかったか? 」
「そんなことないわよ! まあ、一番活躍したのは私だけどね! 」
「おい待て! 」
作業の取り合いや貢献度の張り合いも時々耳にしながら、そんなこんなでようやく完成した。
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