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第八章:『闇乃宮裏闘戯場/総大将激突!! 白聖炎VS黒死炎』
【第58話】
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『なるほど、それが貴方様の全力ですか……』
神紋刀と神刀麟麟の二刀を抜き、輝く白炎に全身を包まれた探を前に油断なく身構える黒甲胃のヤミネコ。
『では私もお見せいたしましょう……抜刀・逢魔(おうま)』
抜き打ちの構えのまま滑らかに、そろりと腰の太刀を抜くヤミネコ。
その姿を現した黒銀の刃から発せられる黒い魔庫気は細長い雲のような形を成し、ヤミネコの周囲でとぐろを巻いた蛇のような形で守りの構えに就く。
「なるほど、お前の言わんとする事はよく分かった……僕は弱いな」
『流石は総大将殿。己の至らぬを即に悟り、受け入れておられるとは……お見事な武人でございます。』
聖炎と庫気、不倶戴天にして対極の力を操る武人として対時し 『猛者』 として通じあう2人。
各々の魂(刀)を油断なく構えた2人は身じろぎひとつせずににらみ合う。
『ホワイトフレアスラッシュ!!』
『逢魔!!』
そんな中のまさに剰那、ヤミネコの懐に踏み込んで距離を詰めた探の一撃必殺クロススラッシュ。
それを一刀で受け止め流し横薙ぎに出るヤミネコ。
『ホワイトフレアボール!!』
敵の刀が纏う庫気は無効化出来るが、あの刀そのものの斬撃は防御不可能。
すぐに判断した探はわざと残留させたホワイトフレア魔力塊で敵の刀身を足止めさせつつバックステップ。
敵の攻撃をいなした所で腰を下げた探は下段から突き上げるように斬りかかる。
「アニキ!!」
「雲隠殿!!」
何をしたかは分からないが、まさに利那の速度刀を戻したヤミネコと切り結び、鍔迫り合いとなった探。
それを見守る事しかできない闇乃宮討伐隊メンバー達は探総大将の勝利を祈るばかりである。
「どうでもええけど……ウチらとアンタ、裸キャラ被りしとらん?」
時を同じくして闇乃宮最深部、ヤミノミヤノミコトこと死巫女ルイが座する闇神ノ間。
ヤミネコの空間と同様に四方10メートルの正方形な場が設けられたその上に立ち、巫女装束上着を脱いで黒袴に胸巻きと言う薄着戦闘スタイルになったルイにツッコミを入れるのは般若の面を頭に乗せ、黒い胸帯一枚の裸上半身裸&ホットパンツとブーツ姿の地神紋のもののふ、呉井英里子。
「英里子ちゃん!!」
一時的に人魂の状態から元の姿で復活させられたとは言え、生殺与奪を握られているのは事実。
それを忘れかけている親友にツッコミを入れるのは二児の母となった今でも10代からほぼ変わらない美しいプロポーションを見せつける青ビキニ&パレオ、紐サンダル姿の水神紋のもののふ、雲隠美華だ。
『ふむ、それは否定せぬぞ地神紋のもののふ殿。
幾星霜と待ちわびたこの復讐の刻……わらわも悔い無きようにそなたらサンの春属らと全力で闘いたいのでな。そなたらにはコンディション調整と力加減確認も兼ねた手合わせしてもらおうぞ』
腰を落として足を屈伸させ、手を重ねてしっかりと上に伸ばしながらいちにい、いちにいと準備体操する赤目の少女な 『死巫女』 を前に戸惑う2人。
『そうは言われてもあんな能力を見せつけられては……と言いたげな表情であるな』
ケツしばき100万回で連行された部下の思考を読んだかのような言動にビクッと震える2人。
『よかろう、ではそなたらとわらわの安全確認と行こう。
どちらでも構わぬ、『命ノ宿命(サダメラレシサイゴ)』を解除し、無防備なわらわに全力のデコピンを一発喰らわせるがよい……もしこの場からわらわを一歩でも動かす事が出来た暁には闇乃宮一同、敗北を認めてやろうぞ』
「敗北を認めるっちゅうのはアンタとその仲間達がタメシヤノミコト様率いるウチらに無条件投降するっちゅう事でええんやな?」
『うむ、その通りである。さあ来るがよいぞ!!』
そう言いつつ足を開いて腕を組み、目を閉じる死巫女。
(美香ちゃん、下がっとり……ウチが一撃で終わらせたるわ)
そう言いつつ敵の首領にずかずかと向かって行く英里子。
(ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイ……)
右手で取ったデコピン構えでおでこをエイムしつつ力を底上げするマョイガ探索サポートスキルを早口で多重詠唱する英里子。
『アースオーバードライブ発動!! ゴーレムアムド・ジョン&マルゲリータ!!』
「英里子ちゃん!?」
そこに仕上げと言わんばかりに地神紋強化ゴーレムアームを両腕に上乗せ召喚してダブルデコピンの構えを取る英里子。
勝つためなら手段は選ばない天上天下唯我独尊にしてマキャベリスト・オブ・マキャベリストがこの好機を見逃さないわけがない。
「(※作者自主規制①)ぶちまけて爆ぜトベダボがあ!!」
学生時代からの親友・英里子がそういう女だったと言う事実をうっかり忘れていた美香は死蚕女ルイの額に打ち込まれる二丁のヘッドクラッシュゴーレムデコピンでその頭部が(※作者自主規制②)て(※作者自主規制③) と言う惨劇不可避のスプラッター展開から目を背ける。
【第59話につづく】
神紋刀と神刀麟麟の二刀を抜き、輝く白炎に全身を包まれた探を前に油断なく身構える黒甲胃のヤミネコ。
『では私もお見せいたしましょう……抜刀・逢魔(おうま)』
抜き打ちの構えのまま滑らかに、そろりと腰の太刀を抜くヤミネコ。
その姿を現した黒銀の刃から発せられる黒い魔庫気は細長い雲のような形を成し、ヤミネコの周囲でとぐろを巻いた蛇のような形で守りの構えに就く。
「なるほど、お前の言わんとする事はよく分かった……僕は弱いな」
『流石は総大将殿。己の至らぬを即に悟り、受け入れておられるとは……お見事な武人でございます。』
聖炎と庫気、不倶戴天にして対極の力を操る武人として対時し 『猛者』 として通じあう2人。
各々の魂(刀)を油断なく構えた2人は身じろぎひとつせずににらみ合う。
『ホワイトフレアスラッシュ!!』
『逢魔!!』
そんな中のまさに剰那、ヤミネコの懐に踏み込んで距離を詰めた探の一撃必殺クロススラッシュ。
それを一刀で受け止め流し横薙ぎに出るヤミネコ。
『ホワイトフレアボール!!』
敵の刀が纏う庫気は無効化出来るが、あの刀そのものの斬撃は防御不可能。
すぐに判断した探はわざと残留させたホワイトフレア魔力塊で敵の刀身を足止めさせつつバックステップ。
敵の攻撃をいなした所で腰を下げた探は下段から突き上げるように斬りかかる。
「アニキ!!」
「雲隠殿!!」
何をしたかは分からないが、まさに利那の速度刀を戻したヤミネコと切り結び、鍔迫り合いとなった探。
それを見守る事しかできない闇乃宮討伐隊メンバー達は探総大将の勝利を祈るばかりである。
「どうでもええけど……ウチらとアンタ、裸キャラ被りしとらん?」
時を同じくして闇乃宮最深部、ヤミノミヤノミコトこと死巫女ルイが座する闇神ノ間。
ヤミネコの空間と同様に四方10メートルの正方形な場が設けられたその上に立ち、巫女装束上着を脱いで黒袴に胸巻きと言う薄着戦闘スタイルになったルイにツッコミを入れるのは般若の面を頭に乗せ、黒い胸帯一枚の裸上半身裸&ホットパンツとブーツ姿の地神紋のもののふ、呉井英里子。
「英里子ちゃん!!」
一時的に人魂の状態から元の姿で復活させられたとは言え、生殺与奪を握られているのは事実。
それを忘れかけている親友にツッコミを入れるのは二児の母となった今でも10代からほぼ変わらない美しいプロポーションを見せつける青ビキニ&パレオ、紐サンダル姿の水神紋のもののふ、雲隠美華だ。
『ふむ、それは否定せぬぞ地神紋のもののふ殿。
幾星霜と待ちわびたこの復讐の刻……わらわも悔い無きようにそなたらサンの春属らと全力で闘いたいのでな。そなたらにはコンディション調整と力加減確認も兼ねた手合わせしてもらおうぞ』
腰を落として足を屈伸させ、手を重ねてしっかりと上に伸ばしながらいちにい、いちにいと準備体操する赤目の少女な 『死巫女』 を前に戸惑う2人。
『そうは言われてもあんな能力を見せつけられては……と言いたげな表情であるな』
ケツしばき100万回で連行された部下の思考を読んだかのような言動にビクッと震える2人。
『よかろう、ではそなたらとわらわの安全確認と行こう。
どちらでも構わぬ、『命ノ宿命(サダメラレシサイゴ)』を解除し、無防備なわらわに全力のデコピンを一発喰らわせるがよい……もしこの場からわらわを一歩でも動かす事が出来た暁には闇乃宮一同、敗北を認めてやろうぞ』
「敗北を認めるっちゅうのはアンタとその仲間達がタメシヤノミコト様率いるウチらに無条件投降するっちゅう事でええんやな?」
『うむ、その通りである。さあ来るがよいぞ!!』
そう言いつつ足を開いて腕を組み、目を閉じる死巫女。
(美香ちゃん、下がっとり……ウチが一撃で終わらせたるわ)
そう言いつつ敵の首領にずかずかと向かって行く英里子。
(ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイパワード、ハイ……)
右手で取ったデコピン構えでおでこをエイムしつつ力を底上げするマョイガ探索サポートスキルを早口で多重詠唱する英里子。
『アースオーバードライブ発動!! ゴーレムアムド・ジョン&マルゲリータ!!』
「英里子ちゃん!?」
そこに仕上げと言わんばかりに地神紋強化ゴーレムアームを両腕に上乗せ召喚してダブルデコピンの構えを取る英里子。
勝つためなら手段は選ばない天上天下唯我独尊にしてマキャベリスト・オブ・マキャベリストがこの好機を見逃さないわけがない。
「(※作者自主規制①)ぶちまけて爆ぜトベダボがあ!!」
学生時代からの親友・英里子がそういう女だったと言う事実をうっかり忘れていた美香は死蚕女ルイの額に打ち込まれる二丁のヘッドクラッシュゴーレムデコピンでその頭部が(※作者自主規制②)て(※作者自主規制③) と言う惨劇不可避のスプラッター展開から目を背ける。
【第59話につづく】
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