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第七章:『闇乃宮五ノ闘戯場/黒雷武神ナルカミノミヤ』
【第56話】
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「御織院の娘よ、見事であったぞ!!」
黒雷球を完全消失させ、『空』 でふんわりと地面に着地した茜を抱きしめるミズノミヤ様
「むぎゅう、うーっ!! うーっ!! (五武神様!! 息が、息が!!)」
一息入れる間もなく超着痩せ系&隠れ巨乳な五武神様の胸に顔を押し込まれてしまい、圧で口を塞がれてもがく茜。
「須田丸おじさん、すごかったね!!」
マョイガ探索サポートスキル『ラージドウエポン』 の上位互換スキル『ギガントウエポン』で超巨大化させたデストロイアームとヤミネコのダークホールで挟み撃ちすると言う大技に大感動のあまりジェットエンジン逆噴射しつつ着地するマョイガアーマーに駆け寄る双子。
「ヤミネコさんもナイスアシストだわ!!」
『うむ、私は……』
「はいはい、この場ではしょうがなかったんだろ!? とりあえず男と男の挨拶言うたらうだうだ言わずにコレー択だ、ほれ!!」
マョイガアーマーを下りた須田丸はヤミネコの言葉に割り入り、大寵手を外して素手を差し出す。
『……うむ、それもそうだな。神雷のもののふ殿、まことにありがとうございます』
「おう、お前がいなけりやアレは出来なかった。こっちこそマジでサンキューだぜ!!」
自身も鎧の寵手を外し、5本指の手袋でその手を握り返すヤミネコ。
因縁の仇敵であるはずのタメシヤノミコト様とヤミノミヤノミコトの眷族が和解の握手に至ると言う展開に2人は胸が熱くなる。
(ナルカミノミヤ殿、お聞きしたい事がある)
そんな勝利の歓びの中でナルカミノミヤに耳打ちする雲隠総大将。
(私でわかることならなんなりと)
(最後の試練を乗り越えた時点で残っている我々の仲間は11人……これで貴方のお姉さんを倒し、美香や囚われの仲間を救出できると思うか?)
「総大将様!!」
探のストレートすぎる物言いに抗議するナルカミノミヤの治療にあたっていた式神ライ。
(式神、事実だから気にするな。そうだな……私の知っていた姉であれば勝機はゼロではない。だが、彼女の死巫女としての能力と我ら五武神が見て来た人類史から考えると……我々の勝機はゼロだと言い切っていいだろうな)
(……ナルカミノミヤ様)
ならば私達がここまで来た意味はなんだったのでしょうか? と言いかけたライ。
(式神、安心しろ。我々も神のはしくれ、無策でここに来たわけではない。
最悪の場合……神紋もののふ様方とタケルにエミは無事で元の世界に戻せるようにはしてある。だが雲隠殿、我々にとってベストの選択肢はルイとその春属らを全て倒すことである……もののふの長たる総大将としてお忘れなきように)
今は五武神でありながら従の立場にあるナルカミノミヤは探に念押しする。
「ああ、わかっているよ。 ヤミネコ!! これで我々は五つの闘戯場の主は倒した……約束通り妻とヤミノミヤノミコト殿の所に案内してもらうぞ」
『もちろんでございます、雲隠の総大将殿……開、門!!』
闇乃宮討伐隊メンバー11人の前で九字切りし、闇渦で満たされた鳥居ゲートを召喚するヤミネコ。
『……主と水神紋のもののふ様はこの先でお待ちです。覚悟はお決まりですか?』
最終決戦を前に重苦しい声で念押しするヤミネコ。
「……御織院、昔タメシヤノミコト様に挑んだ時みたいだな」
「ああ、そうだな蓑田。だが今回の目的は華咲を助ける事だからな……一筋縄ではいかぬぞ」
長き戦いの末、ついに闇乃宮の主と対面する。
その事実に文字通り武者震いする茜と須田丸。
「いずれにせよ我々は進むしかありませぬぞ、神紋のもののふ様方」
「そうね、もうここまで来たらやるしかないわね」
「総大将殿、参りましょうぞ」
それに続く春属魔物・式神と言う立場でありながら同行を許されたゼド村長、式神ライ、小鬼タタラ。
『なあ、アニキ……成り行きで同行している俺らはどうすればいいんだ?』
『うむ、ワシも同じくこれからどうすればよろしいのか。ヤミネコ殿』
闇渦鳥居の横に立つヤミネコに問うシネコとカゼネコ。
『2人共安心しろ、その件は主様とご連絡済みだ。とりあえず今回の件でお前達を罰する意思は無く、ひとまずは私が開いたゲートで闇神乃間に戻ってこいとの事だ』
その言葉に&の息を吐く闇乃宮の主達。
「よし、皆……行こう。そして必ず生きて帰るぞ!!」
「おおつ!!」
雲隠総大将殿の言葉に関の声で応じる10人の仲間。
覚悟を決めた闇乃宮討伐隊は最終決戦となる場所に繋がる闇渦に入っていく。
【第57話につづく】
黒雷球を完全消失させ、『空』 でふんわりと地面に着地した茜を抱きしめるミズノミヤ様
「むぎゅう、うーっ!! うーっ!! (五武神様!! 息が、息が!!)」
一息入れる間もなく超着痩せ系&隠れ巨乳な五武神様の胸に顔を押し込まれてしまい、圧で口を塞がれてもがく茜。
「須田丸おじさん、すごかったね!!」
マョイガ探索サポートスキル『ラージドウエポン』 の上位互換スキル『ギガントウエポン』で超巨大化させたデストロイアームとヤミネコのダークホールで挟み撃ちすると言う大技に大感動のあまりジェットエンジン逆噴射しつつ着地するマョイガアーマーに駆け寄る双子。
「ヤミネコさんもナイスアシストだわ!!」
『うむ、私は……』
「はいはい、この場ではしょうがなかったんだろ!? とりあえず男と男の挨拶言うたらうだうだ言わずにコレー択だ、ほれ!!」
マョイガアーマーを下りた須田丸はヤミネコの言葉に割り入り、大寵手を外して素手を差し出す。
『……うむ、それもそうだな。神雷のもののふ殿、まことにありがとうございます』
「おう、お前がいなけりやアレは出来なかった。こっちこそマジでサンキューだぜ!!」
自身も鎧の寵手を外し、5本指の手袋でその手を握り返すヤミネコ。
因縁の仇敵であるはずのタメシヤノミコト様とヤミノミヤノミコトの眷族が和解の握手に至ると言う展開に2人は胸が熱くなる。
(ナルカミノミヤ殿、お聞きしたい事がある)
そんな勝利の歓びの中でナルカミノミヤに耳打ちする雲隠総大将。
(私でわかることならなんなりと)
(最後の試練を乗り越えた時点で残っている我々の仲間は11人……これで貴方のお姉さんを倒し、美香や囚われの仲間を救出できると思うか?)
「総大将様!!」
探のストレートすぎる物言いに抗議するナルカミノミヤの治療にあたっていた式神ライ。
(式神、事実だから気にするな。そうだな……私の知っていた姉であれば勝機はゼロではない。だが、彼女の死巫女としての能力と我ら五武神が見て来た人類史から考えると……我々の勝機はゼロだと言い切っていいだろうな)
(……ナルカミノミヤ様)
ならば私達がここまで来た意味はなんだったのでしょうか? と言いかけたライ。
(式神、安心しろ。我々も神のはしくれ、無策でここに来たわけではない。
最悪の場合……神紋もののふ様方とタケルにエミは無事で元の世界に戻せるようにはしてある。だが雲隠殿、我々にとってベストの選択肢はルイとその春属らを全て倒すことである……もののふの長たる総大将としてお忘れなきように)
今は五武神でありながら従の立場にあるナルカミノミヤは探に念押しする。
「ああ、わかっているよ。 ヤミネコ!! これで我々は五つの闘戯場の主は倒した……約束通り妻とヤミノミヤノミコト殿の所に案内してもらうぞ」
『もちろんでございます、雲隠の総大将殿……開、門!!』
闇乃宮討伐隊メンバー11人の前で九字切りし、闇渦で満たされた鳥居ゲートを召喚するヤミネコ。
『……主と水神紋のもののふ様はこの先でお待ちです。覚悟はお決まりですか?』
最終決戦を前に重苦しい声で念押しするヤミネコ。
「……御織院、昔タメシヤノミコト様に挑んだ時みたいだな」
「ああ、そうだな蓑田。だが今回の目的は華咲を助ける事だからな……一筋縄ではいかぬぞ」
長き戦いの末、ついに闇乃宮の主と対面する。
その事実に文字通り武者震いする茜と須田丸。
「いずれにせよ我々は進むしかありませぬぞ、神紋のもののふ様方」
「そうね、もうここまで来たらやるしかないわね」
「総大将殿、参りましょうぞ」
それに続く春属魔物・式神と言う立場でありながら同行を許されたゼド村長、式神ライ、小鬼タタラ。
『なあ、アニキ……成り行きで同行している俺らはどうすればいいんだ?』
『うむ、ワシも同じくこれからどうすればよろしいのか。ヤミネコ殿』
闇渦鳥居の横に立つヤミネコに問うシネコとカゼネコ。
『2人共安心しろ、その件は主様とご連絡済みだ。とりあえず今回の件でお前達を罰する意思は無く、ひとまずは私が開いたゲートで闇神乃間に戻ってこいとの事だ』
その言葉に&の息を吐く闇乃宮の主達。
「よし、皆……行こう。そして必ず生きて帰るぞ!!」
「おおつ!!」
雲隠総大将殿の言葉に関の声で応じる10人の仲間。
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