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【第七章:最終任務・ミクラ・ブレイン破壊指令!!】
【第111話】
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「危なかった……怪我は無いか、サン?」
「父さん……?」
光の電脳体ではなく、ここにアクセスしたときの黒ボディースーツ姿で白い床に倒れていたサン博士。
ミクラ・ブレインの真っ暗な空間ではない白い空間でズボンにYシャツ、白衣姿の父と対面するサン博士は思考が追い付かず、そのままカエルのように地面に這いつくばるばかりだ。
「久しぶりじゃな、サンちゃん」
「チンゲン先生!? あなたは……コウガイジに焼かれてお亡くなりになったはずでは?」
父に続いて現れたプロフェッサー・チンゲンに驚き、跳び上がるように正座するサン博士。
「サン、君もわかっていると思うが 僕は君のお父さんそのものではない。
正確に言えばこのミクラ・ブレイン内にバックアップデータとして保存されていたミクラ・フトウのデジタルデータ分身なんだ」
「……お父さん、おとうさあん!!」
「おっ、おい!! サン!?」
あの日の女子高生ではなくピチピチ黒ボディースーツの似合うスレンダー美人に成長した娘に泣きながら抱き着かれ、戸惑うミクラ・フトウ。
「デジタル分身でも構わない!! もう一度会えるなんて……もう一度会えるなんて!!」
血も涙もないアンドロイド相手にレジスタンス軍特殊エージェントとして必死に生き延びてきたサン・フトウは在りし日の父を前に決壊した感情のままに大声で泣き叫び、その白衣を涙と鼻水でぐしゃぐちゃにしていく。
「サン、落ち着いた所で聞いてほしい」
「うん……」
目を真っ赤にしつつも少し落ち着いたサン博士を前に穏やかに話しかけるデジタル分身のミクラ・フトウ。
「あの日から10数年……ミクラ・ブレインの暴走と言う最悪の事態を想定していた生身のボクはミクラ・ブレインに感知されない場所にデータストレージを用意して僕とチンゲン先生のデジタル分身を保管しそして万がーの事態に対処するようにしていたんだ」
「そしてワシとチンゲンは幾度となくヤツのデータを内部破壊を試みたもののことごとく失敗。もはや無理かとあきらめかけていたその時、妙案に思い至ったのじゃ」
「妙案……?」
「ああ、これは僕と一部の研究者にしか共有されていなかったんだが……実はこのエデンは将来的に宇宙開発の可能性も視野に入れていたんだ。
その際にはこの中央管理塔そのものをエデンからロケットとして発射し、ミクラ・ブレインによる直接調査を行う予定だった。
……そしてその宇宙ロケット機構は今でも燃料が入っており、やろうと思えば動かせる状態だ」
「……まさか」
「その通りだよ、サン。
僕とチンゲン先生はミクラ・ブレインに気付かれないように時間をかけてハッキングし、ロケットエンジンの操作機構の主導権を確保。それをモンキーマンから確保したセイテンタイセイOSの出力急上昇システムを連結させた」
「……」
「要するにフライミートゥーザムーンと言うことじゃな、サンちゃん」
一言で要約するプロフェッサー・チンゲン。
「サン、僕とチンゲン先生はこの事態の責任をとってヤツと心中する……君はモンキーマンと共に今すぐこの中央管理塔から逃げろ。セイテンタイセイ起動から3分だ」
「父さん……」
「起動!!」
『くそっ、博士 無事で、無事でいてくれ』
同時刻、エデン中央管理塔最上階。
強化ガラスに守られたミクラ・ブレインと意識の無いサン博士を見守ることしか出来ないモンキーマンは敵襲を警戒しつつも人工知能内でカウントダウンするタイマーを注視。
00:20、00:19、00:18と減っていく無情なカウントダウンを前に自らサン博士を手にかけると言う最悪の事態は避けられるように困ったときの神頼みするばかりだ。
『セイテンタイセイ!! まだ待ってくれ!! 15秒だ!!』
サン博士の破壊指令を忠実に実行しようとするセイテンタイセイOSをモンキーマンは牽制する。
『10……9……8……7……6』
もうダメか、ならばせめて自分が。
セイテンタイセイOSが出てくる前に自分の拳で強化ガラスをぶち破ってしまおうとしたその時。
「ぷはあっ!!」
『博士!!』
意識を取り戻すや否や大きく息を吸い込み、手足の拘東具と頭を覆うヘッドデバイスから解放されて床に崩れ落ちるように倒れるサン博士。
『よかった、無事だったんだな!! いまこのミクラ野郎を……』
「モンキーマン!! 逃げるわよ!!」
『えっ、ええっ!?』
「早く!! 時間が無い」
思うように動かない体で手を差し出し必死に叫ぶサン博士。
『わっ、わかった!?』
慌ててサン博士の手を掴み、背中に乗せておんぶしたモンキーマンは扉を蹴破って螺旋階段を駆け下り始める。
【MMS 第112話につづく】
「父さん……?」
光の電脳体ではなく、ここにアクセスしたときの黒ボディースーツ姿で白い床に倒れていたサン博士。
ミクラ・ブレインの真っ暗な空間ではない白い空間でズボンにYシャツ、白衣姿の父と対面するサン博士は思考が追い付かず、そのままカエルのように地面に這いつくばるばかりだ。
「久しぶりじゃな、サンちゃん」
「チンゲン先生!? あなたは……コウガイジに焼かれてお亡くなりになったはずでは?」
父に続いて現れたプロフェッサー・チンゲンに驚き、跳び上がるように正座するサン博士。
「サン、君もわかっていると思うが 僕は君のお父さんそのものではない。
正確に言えばこのミクラ・ブレイン内にバックアップデータとして保存されていたミクラ・フトウのデジタルデータ分身なんだ」
「……お父さん、おとうさあん!!」
「おっ、おい!! サン!?」
あの日の女子高生ではなくピチピチ黒ボディースーツの似合うスレンダー美人に成長した娘に泣きながら抱き着かれ、戸惑うミクラ・フトウ。
「デジタル分身でも構わない!! もう一度会えるなんて……もう一度会えるなんて!!」
血も涙もないアンドロイド相手にレジスタンス軍特殊エージェントとして必死に生き延びてきたサン・フトウは在りし日の父を前に決壊した感情のままに大声で泣き叫び、その白衣を涙と鼻水でぐしゃぐちゃにしていく。
「サン、落ち着いた所で聞いてほしい」
「うん……」
目を真っ赤にしつつも少し落ち着いたサン博士を前に穏やかに話しかけるデジタル分身のミクラ・フトウ。
「あの日から10数年……ミクラ・ブレインの暴走と言う最悪の事態を想定していた生身のボクはミクラ・ブレインに感知されない場所にデータストレージを用意して僕とチンゲン先生のデジタル分身を保管しそして万がーの事態に対処するようにしていたんだ」
「そしてワシとチンゲンは幾度となくヤツのデータを内部破壊を試みたもののことごとく失敗。もはや無理かとあきらめかけていたその時、妙案に思い至ったのじゃ」
「妙案……?」
「ああ、これは僕と一部の研究者にしか共有されていなかったんだが……実はこのエデンは将来的に宇宙開発の可能性も視野に入れていたんだ。
その際にはこの中央管理塔そのものをエデンからロケットとして発射し、ミクラ・ブレインによる直接調査を行う予定だった。
……そしてその宇宙ロケット機構は今でも燃料が入っており、やろうと思えば動かせる状態だ」
「……まさか」
「その通りだよ、サン。
僕とチンゲン先生はミクラ・ブレインに気付かれないように時間をかけてハッキングし、ロケットエンジンの操作機構の主導権を確保。それをモンキーマンから確保したセイテンタイセイOSの出力急上昇システムを連結させた」
「……」
「要するにフライミートゥーザムーンと言うことじゃな、サンちゃん」
一言で要約するプロフェッサー・チンゲン。
「サン、僕とチンゲン先生はこの事態の責任をとってヤツと心中する……君はモンキーマンと共に今すぐこの中央管理塔から逃げろ。セイテンタイセイ起動から3分だ」
「父さん……」
「起動!!」
『くそっ、博士 無事で、無事でいてくれ』
同時刻、エデン中央管理塔最上階。
強化ガラスに守られたミクラ・ブレインと意識の無いサン博士を見守ることしか出来ないモンキーマンは敵襲を警戒しつつも人工知能内でカウントダウンするタイマーを注視。
00:20、00:19、00:18と減っていく無情なカウントダウンを前に自らサン博士を手にかけると言う最悪の事態は避けられるように困ったときの神頼みするばかりだ。
『セイテンタイセイ!! まだ待ってくれ!! 15秒だ!!』
サン博士の破壊指令を忠実に実行しようとするセイテンタイセイOSをモンキーマンは牽制する。
『10……9……8……7……6』
もうダメか、ならばせめて自分が。
セイテンタイセイOSが出てくる前に自分の拳で強化ガラスをぶち破ってしまおうとしたその時。
「ぷはあっ!!」
『博士!!』
意識を取り戻すや否や大きく息を吸い込み、手足の拘東具と頭を覆うヘッドデバイスから解放されて床に崩れ落ちるように倒れるサン博士。
『よかった、無事だったんだな!! いまこのミクラ野郎を……』
「モンキーマン!! 逃げるわよ!!」
『えっ、ええっ!?』
「早く!! 時間が無い」
思うように動かない体で手を差し出し必死に叫ぶサン博士。
『わっ、わかった!?』
慌ててサン博士の手を掴み、背中に乗せておんぶしたモンキーマンは扉を蹴破って螺旋階段を駆け下り始める。
【MMS 第112話につづく】
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