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【第七章:最終任務・ミクラ・ブレイン破壊指令!!】
【第107話】
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『ジョウクウ、テキシュウ!! ジョウクウ、テキシュウ!!』
バイクで一気に壁を昇り終え、中央管理塔敷地内にフライングインしたセイテンタイセイに対し、最後の防衛として弾幕を浴びせる大量の武装ドローンと量産型アンドロイドソルジャー。
『マダマダァ!!』
その数の暴力を前にプロテクターシェルの限界が近い事を察したセイテンタイセイは最後のエネルギーを振り絞ってバイク搭載兵器・インパクトジェットを起動。
その1発で十分すぎる前方運動加速エネルギーを得たバイクは落下運動しつつも1人と1体を乗せてミクラ・ブレイン本体が鎮座する塔に最後の体当たりをぶちかましにいく。
『アトハオメェダ!! モンキーマン!!』
空中を暴走するバイクの姿勢制御に注力していたセイテンタイセイは背負っていたサン博士を前に抱え持ちかえ、バイクを乗り捨てジャンプ
セイテンタイセイOSとして引き出せる全出力をモンキーマンボディの剛鉄拳に乗せて塔の壁をぶち破る。
『博士、大丈夫か?』
「ええ。私は大丈夫……」
物理的にぶち壊されたエデン中央管理塔の壁に塔外から響く派手なバイクの自爆音。
そしてサン博士を前に抱きかかえたまま何もない塔内一室にボヘミアンラプソディーな膝スライディング着地していた自分。
コウガイジOSのデータを元にサン博士が改良アップデートしたセイテンタイセイOS制御プログラムver.03により、OS間での意思疎通(?)と戦闘時のOS交代連携が可能になったとは言え、かなりの無茶をしたんだな……とモンキーマンは察する。
『久しいな、我が娘よ……』
「ミクラブレイン!!」
ひとまず一気に敵を引き離しつつ距離を稼げたものの、ここは敵の本拠地。
モンキーマンとサン博士はどこからともなく聞こえてくる無機質な機会音声に対しすぐに各々の武器を構える。
『我が配下にして改良型セイテンタイセイOSを搭載したコウガイジを意図的に手合わせさせたとは言えその制御プログラムをモンキーマンに組み込んでしまうとは』
「わざわざ私とモンキーマンを指名して呼び寄せ、モンキーマンのデータを盗んでいたお前にだけは言われたくは無いわ」
ミクラ・ブレインの言葉に応じつつも不意打ちを警戒し、携行していたポータブル・プロテクターシェルを起動させるサン博士とモンキーマン。
『うむ、その件は謝ろう……さてコウガイジから聞いているとは思うが、我が生みの親たるミクラ・フトウが設計した特殊プログラム、セイテンタイセイOSは完全再現。
それにより時間はかかったのだが、我が柩となる器も完成した』
(我が柩となる器……?)
いきなり自作(?)厨二ポエムフレーズを言い出すミクラ・ブレインに首をかしげるサン博士。
『人類の命運を背負いし我が娘よ 我が計画を完全停止させたくば塔最上階まで来るがよい。
そこにあるものを見ればお前がなすべき事はすぐにわかるはずだ』
ミクラ・ブレインの音声はぶちっと切れる。
『我がヒツギとなるウツワ?』
厨二ポエムフレーズなのは否定できないが、聞き逃すべきではない意味深な言葉を復唱してしまうモンキーマン。
「それが何かは私も分からないけど……おそらくヤツが意図的に攻撃停止させているのは確かね」
出入口はーか所で遮蔽物のない部屋で敵がのんきにお喋りしていると言う好機であるにも関わらず、壁の大穴から武装ドローンが突入してこないどころか量産型アンドロイドソルジャーも姿を現さないと言う状況。
「モンキーマン、これは好機よ。とにかく最上階へ向かいましょう」
『おう!!』
阿吽の呼吸でサン博士をお姫様抱っこしたモンキーマンは螺旋階段を駆け上る。
【MMS 第108話につづく】
バイクで一気に壁を昇り終え、中央管理塔敷地内にフライングインしたセイテンタイセイに対し、最後の防衛として弾幕を浴びせる大量の武装ドローンと量産型アンドロイドソルジャー。
『マダマダァ!!』
その数の暴力を前にプロテクターシェルの限界が近い事を察したセイテンタイセイは最後のエネルギーを振り絞ってバイク搭載兵器・インパクトジェットを起動。
その1発で十分すぎる前方運動加速エネルギーを得たバイクは落下運動しつつも1人と1体を乗せてミクラ・ブレイン本体が鎮座する塔に最後の体当たりをぶちかましにいく。
『アトハオメェダ!! モンキーマン!!』
空中を暴走するバイクの姿勢制御に注力していたセイテンタイセイは背負っていたサン博士を前に抱え持ちかえ、バイクを乗り捨てジャンプ
セイテンタイセイOSとして引き出せる全出力をモンキーマンボディの剛鉄拳に乗せて塔の壁をぶち破る。
『博士、大丈夫か?』
「ええ。私は大丈夫……」
物理的にぶち壊されたエデン中央管理塔の壁に塔外から響く派手なバイクの自爆音。
そしてサン博士を前に抱きかかえたまま何もない塔内一室にボヘミアンラプソディーな膝スライディング着地していた自分。
コウガイジOSのデータを元にサン博士が改良アップデートしたセイテンタイセイOS制御プログラムver.03により、OS間での意思疎通(?)と戦闘時のOS交代連携が可能になったとは言え、かなりの無茶をしたんだな……とモンキーマンは察する。
『久しいな、我が娘よ……』
「ミクラブレイン!!」
ひとまず一気に敵を引き離しつつ距離を稼げたものの、ここは敵の本拠地。
モンキーマンとサン博士はどこからともなく聞こえてくる無機質な機会音声に対しすぐに各々の武器を構える。
『我が配下にして改良型セイテンタイセイOSを搭載したコウガイジを意図的に手合わせさせたとは言えその制御プログラムをモンキーマンに組み込んでしまうとは』
「わざわざ私とモンキーマンを指名して呼び寄せ、モンキーマンのデータを盗んでいたお前にだけは言われたくは無いわ」
ミクラ・ブレインの言葉に応じつつも不意打ちを警戒し、携行していたポータブル・プロテクターシェルを起動させるサン博士とモンキーマン。
『うむ、その件は謝ろう……さてコウガイジから聞いているとは思うが、我が生みの親たるミクラ・フトウが設計した特殊プログラム、セイテンタイセイOSは完全再現。
それにより時間はかかったのだが、我が柩となる器も完成した』
(我が柩となる器……?)
いきなり自作(?)厨二ポエムフレーズを言い出すミクラ・ブレインに首をかしげるサン博士。
『人類の命運を背負いし我が娘よ 我が計画を完全停止させたくば塔最上階まで来るがよい。
そこにあるものを見ればお前がなすべき事はすぐにわかるはずだ』
ミクラ・ブレインの音声はぶちっと切れる。
『我がヒツギとなるウツワ?』
厨二ポエムフレーズなのは否定できないが、聞き逃すべきではない意味深な言葉を復唱してしまうモンキーマン。
「それが何かは私も分からないけど……おそらくヤツが意図的に攻撃停止させているのは確かね」
出入口はーか所で遮蔽物のない部屋で敵がのんきにお喋りしていると言う好機であるにも関わらず、壁の大穴から武装ドローンが突入してこないどころか量産型アンドロイドソルジャーも姿を現さないと言う状況。
「モンキーマン、これは好機よ。とにかく最上階へ向かいましょう」
『おう!!』
阿吽の呼吸でサン博士をお姫様抱っこしたモンキーマンは螺旋階段を駆け上る。
【MMS 第108話につづく】
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