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【第七章:最終任務・ミクラ・ブレイン破壊指令!!】
【第105話】
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『あなた達、急ぎなさい!! 非常用と緊急用も全て総動員してギュウマオウ様に全施設のエネルギーを送り続 けるのよ!!』
『イエス!!』
人類と暴走電子頭脳の最終決戦場となった洋上の人工島エデン第エデン第四区画、エデン総合エネルギー管理施設。
その中央管理室でフルアーマード・ギュウマオウとサンマイカ強化ピッグマンの豪炎そのものな殴り合いをドローンカメラで見守りつつ、コンソールパネルに向かうワーカーアンドロイド達に指示を出すテッセンコウシュ。
『生きよ』と言うギュウマオウ様の命に二度も背いている事は分かりつつも、運命を共にすることを決めていたテッセンコウシュはエデン島外に出ようとするクレイドルドローンを無理やり操作して総合エネルギー管理施設にUターン。
そのままギュウマオウ専用アンドロイドクレードルでもある玉座の間、中央管理室に強行帰還した彼女はコンソ ールパネル操作を行うワーカーアンドロイド達に上位管理者アンドロイド補佐者として指示を出す。
『まさかサン博士がサンマイカをピッグマンに仕込むなんて・・・・・・ 出力を見る限りではSYK―041と比べると7割程。 でも突貫工事で未知 (であろう)の特殊物理機構を普通のアンドロイドに組み込んであそこまで引き出せるように調整するなんてどういうことなの?』
かのミクラフトウの娘とは言えサン博士の知能バケモノっぷりに身震いするテッセンコウシュ。
どのみち定型作業しか出来ないワーカーアンドロイド程度の人工知能ではこの状況を理解してギュウマオウ様に適切なエネルギー供給を出来てはいなかった。
『私が……ギュウマオウ様を、守る!!』
機械の身とは言え大切な人と共に生きる未来のために覚悟を決めたその時だった。
『アモーレ!!』
『!?』
ハイテンションで甲高く、気持ち悪い掛け声と共に頭部と四肢がバラバラになって床に落ちるワーカーアンドロイド達。
『そこかぁ!!』
クレードルドローンから飛び出したテッセンコウシュはすぐにワーカーアンドロイドに供与されていたアサルトライフルを頭上一点に乱射し、侵入者を仕留めようとする。
『ほほほ、流石はテッセンコウシュ殿……あの程度では隠し切れませんでしたか」
穴だらけになってはらりと地面に落ちるステルスマント。
タイマン中の同志をサポートすべく中央管理室に単身潜入していた隠密行動仕様な戦闘用アンドロイド、SYK-022は長いくちばしを持つ仮面の眼を光らせつつ薄気味悪く笑う。
『カッパマン、 久しぶりね』
豆鉄砲にすらならないアサルトライフルを捨て、特殊物理兵器バショウセンを構えるテッセンコウシュ。
『そうですな、 テッセンコウシュ殿 ……いや、SYK―72―01・ジェインとお呼びした方が座りがよろしいですかな?』
愛用のソニックブレイド二刀流を抜き、応戦態勢を取るカッパマン。
「うふふ、随分懐かしい名前を出してくれるじゃない?
ミクラ・ブレイン様の命でリュートの動きが怪しいから潜入調査させてもらったけど······美しさも気品もない節 足8本脚な気持ち悪い蜘蛛メイドのアンドロイドボディだなんてもう二度とごめんだわね』
『コウキンジョウ、 起動』
その言葉に対し、静かに特殊物理兵器・コウキンジョウを展開させるカッパマン。
「言ってくれますなテッセンコウシュ殿。
キンコジュの力でチーム・サンの一員となり、リュート様に刃を向けた私が言うべきではありませんが……その気持ち悪い蜘蛛メイドは私にとって大切な姉妹であり家族だった者達。
いつジェインと入れ替わったかはいまさらどうでもいい話ですが美しきモノを無残に傷つけた報い、この場で受けてもらいましょうぞ」
威嚇するかのようにカッパマンの頭上を旋回するコウキンジョウと二刀流ソニックブレイドを構えるカッパマン。
(こいつ、 本気だ……!!)
クレードルドローンによる修復処置を直前まで受けていたとは言えアンドロイドボディの負傷回復状態とエネルギー充填状況を鑑みるに勝ち目はゼロ、良くて相打ち。
だが、 ギュウマオウ様のためにここで負けるわけにはいかない。
主従関係を超えた『愛』 故に覚悟を決めたテッセンコウシュはバショウセンを振り上げ、カッパマンを吹き飛ば そうとする。
【MMS 第106話につづく】
『イエス!!』
人類と暴走電子頭脳の最終決戦場となった洋上の人工島エデン第エデン第四区画、エデン総合エネルギー管理施設。
その中央管理室でフルアーマード・ギュウマオウとサンマイカ強化ピッグマンの豪炎そのものな殴り合いをドローンカメラで見守りつつ、コンソールパネルに向かうワーカーアンドロイド達に指示を出すテッセンコウシュ。
『生きよ』と言うギュウマオウ様の命に二度も背いている事は分かりつつも、運命を共にすることを決めていたテッセンコウシュはエデン島外に出ようとするクレイドルドローンを無理やり操作して総合エネルギー管理施設にUターン。
そのままギュウマオウ専用アンドロイドクレードルでもある玉座の間、中央管理室に強行帰還した彼女はコンソ ールパネル操作を行うワーカーアンドロイド達に上位管理者アンドロイド補佐者として指示を出す。
『まさかサン博士がサンマイカをピッグマンに仕込むなんて・・・・・・ 出力を見る限りではSYK―041と比べると7割程。 でも突貫工事で未知 (であろう)の特殊物理機構を普通のアンドロイドに組み込んであそこまで引き出せるように調整するなんてどういうことなの?』
かのミクラフトウの娘とは言えサン博士の知能バケモノっぷりに身震いするテッセンコウシュ。
どのみち定型作業しか出来ないワーカーアンドロイド程度の人工知能ではこの状況を理解してギュウマオウ様に適切なエネルギー供給を出来てはいなかった。
『私が……ギュウマオウ様を、守る!!』
機械の身とは言え大切な人と共に生きる未来のために覚悟を決めたその時だった。
『アモーレ!!』
『!?』
ハイテンションで甲高く、気持ち悪い掛け声と共に頭部と四肢がバラバラになって床に落ちるワーカーアンドロイド達。
『そこかぁ!!』
クレードルドローンから飛び出したテッセンコウシュはすぐにワーカーアンドロイドに供与されていたアサルトライフルを頭上一点に乱射し、侵入者を仕留めようとする。
『ほほほ、流石はテッセンコウシュ殿……あの程度では隠し切れませんでしたか」
穴だらけになってはらりと地面に落ちるステルスマント。
タイマン中の同志をサポートすべく中央管理室に単身潜入していた隠密行動仕様な戦闘用アンドロイド、SYK-022は長いくちばしを持つ仮面の眼を光らせつつ薄気味悪く笑う。
『カッパマン、 久しぶりね』
豆鉄砲にすらならないアサルトライフルを捨て、特殊物理兵器バショウセンを構えるテッセンコウシュ。
『そうですな、 テッセンコウシュ殿 ……いや、SYK―72―01・ジェインとお呼びした方が座りがよろしいですかな?』
愛用のソニックブレイド二刀流を抜き、応戦態勢を取るカッパマン。
「うふふ、随分懐かしい名前を出してくれるじゃない?
ミクラ・ブレイン様の命でリュートの動きが怪しいから潜入調査させてもらったけど······美しさも気品もない節 足8本脚な気持ち悪い蜘蛛メイドのアンドロイドボディだなんてもう二度とごめんだわね』
『コウキンジョウ、 起動』
その言葉に対し、静かに特殊物理兵器・コウキンジョウを展開させるカッパマン。
「言ってくれますなテッセンコウシュ殿。
キンコジュの力でチーム・サンの一員となり、リュート様に刃を向けた私が言うべきではありませんが……その気持ち悪い蜘蛛メイドは私にとって大切な姉妹であり家族だった者達。
いつジェインと入れ替わったかはいまさらどうでもいい話ですが美しきモノを無残に傷つけた報い、この場で受けてもらいましょうぞ」
威嚇するかのようにカッパマンの頭上を旋回するコウキンジョウと二刀流ソニックブレイドを構えるカッパマン。
(こいつ、 本気だ……!!)
クレードルドローンによる修復処置を直前まで受けていたとは言えアンドロイドボディの負傷回復状態とエネルギー充填状況を鑑みるに勝ち目はゼロ、良くて相打ち。
だが、 ギュウマオウ様のためにここで負けるわけにはいかない。
主従関係を超えた『愛』 故に覚悟を決めたテッセンコウシュはバショウセンを振り上げ、カッパマンを吹き飛ば そうとする。
【MMS 第106話につづく】
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