MMS ~メタル・モンキー・サーガ~

千両文士

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【第五章:エデン第五区画/特殊物理学研究ラボ】

【第78話】

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『博士、このエレべーターはどこに向かっているんだブウ?』
 アンドロイドクレードルでのダメージ修復を終え、唯一稼働していたエレべーターでエデン第五区画、特殊物理学研究ラボ内を移動中のチーム・サン。
 ロクリキセンから奪ったバショウセンとメカニックソルジャー・ジェイコブ謹製のドリルインパクトハンマーを背負ったピッグマンはいつ止まるともわからないエレべーター内でガントレットデバイスをガチャガチャしているサン博士に問う。
「……ごめんなさい、ピッグマン。私もわからないの。
 でもおそらく、先刻サンリキセンと戦った部屋とあなた達を修理した部屋、このエレべーターまでの移動ルートと上昇時間から考えるに……着くのはここだわ」
 そう言いつつガントレットデバイスのマッピングホログラムを3体の前に映写して指さすサン博士。
『表現が正しいかはわかりませんが、この筒形の部屋(?)のような場所が我々の到着地点ですかな?』
「ええ、そうよカッパマン。ここが元なんの施設だったかわからないけど……おそらく囚われのマツモトもここにいるはず」
『ああ、そうだな博士……!!』
 恩師を焼き殺され、2体の仲間を露骨な紙めプで機能停止、さらには大切な仲間を目の前で人さらいに及ぶという狼籍の数々……ミクラ・ブレインの狂気的な人類救済計画を阻止し、チーム・サンとして旧総合医療技術研究棟・ゴソウカン最上階で喫した大敗北を取り戻すには今しかない。
『ご搭乗の皆様、大変お待たせいたしました……当昇降機はまもなく目的階にて停止いたします』
 エレべーター内に響く機会音声と共に3Dホログラムマップを確認する1人と3体は各々覚悟を決める。

『特殊物理学ラボシークレットルームへようこそ、サン・フトウ様』
『我ら姉妹、ご到着をお待ちしておりました……わのよ!!』
 エレべーターを降り、丸いレンズが等間隔にはめ込まれた円筒形内部と思しき部屋に出た1人と3体。
 エデン第五区画を管理する上位管理者アンドロイドとして反重力浮遊状態でチーム・サンを出迎えるのはゴールドチャイナドレス姿で金髪のロングヘアの額から金色一本角をは生やした褐色少女とシルバーチャイナドレス姿で白銀のロングヘアの額から一本角をは生やした少女の2人組だ。
「あなた達がキンカクとギンカクね……マツモトは無事でしょうね」
 コウガイジや蜘妹メイドの乱入や奇襲を警戒しつつ右手に電撃銃、左手にグラビディブレイドを構えた女戦士として敵に対時するサン博士。
(マツモトを人質に取られたからかは分らんが……今の博士は本気だ!!)
(フトウ様が覚悟を決めたのであれば、私もやるしかありませんな……)
(とにかくオイラは……絶対に、ぜえったいに、逃げねえぞブウ!!)
 ミクラ・フトウ謹製の特殊制御デバイス・キンコジュを巌められた事でサン博士をお守りし、仇成す者を打ち倒す使命を課されたモンキーマン、カッパマン、ピッグマンは未知の強敵を前に各々の武器を構える。

『カズミちゃんが気になるの?』
 予期せぬまさかの問いかけにキンカクを見てしまうギンカク。
『そうねえ無事かどうかは言えないけど……サン博士が来るまでカズミちゃんにはアタシ達とたっぷり遊んでもらったわ』
 本物の人間女の子さんのぷにもち肌をつんつくし、一緒にご馳走を食べて麻雀とテレビゲームも楽しんで十分満足したからもう送り返した……と言う事実を答えるわけにはいかず、 それっぽい事を言ってお茶を濁そうとするキンカク。
「この外道め!!」
 レジスタンス軍で一部の女性ソルジャーが回し読みしていたハダカの女同士で素肌を寄せ合ってあんなことやこんなことを愉しむレズビアンポルノ雑誌を没収した際、好奇心からそれを読んでしまったことがあるサン博士。
 身包み剥ぎ取られて一糸まとわぬソルジャー・マツモトが蜘妹メイドの粘糸で傑にされ、自由を奪われた状態でサディストメスガキ姉妹の玩具としてあんなことやこんなことで辱められて嬌声をあげさせられる様を動画生成してしまったチーム・サンはすぐさま電撃銃を乱射し、先制攻撃に出る。

【MMS 第79話につづく】
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