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【第五章:エデン第五区画/特殊物理学研究ラボ】
【第70話】
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『sandaisan.physics_battle_programインストール完了……戦闘アンドロイド用追加オペレーションシステムSanmi.Ittai_battle_program確認完了、データ連携開始……完了時間計測中……』
サン博士と3体の戦闘用アンドロイドの目前でミクラ・ブレインによる未知の戦闘用プログラムのインストールに処されているサンリキセン。
床に倒れたままピクリとも動かなくなり、白眼を剥いて大きくだらりと開いた口から舌を出している3体のアンドロイドから響くのは無機質なシステム機械音声だ。
『サンリキセンにサンリキセンエクゼをインストールするとはどういう事だブウ?』
『私にはサンタイサンと聞こえましたが……モンキーマンにサン様は?』
「私にはサンダイサンと聞こえたわ」
『俺はサンミイッタイだが……?』
各々聞こえた単語が全く違う事に戸惑う1人と3体。
『データ連携完了、SYK-044、SYK-045、SYK-046再起動いたします……』
『……』
『起き上がったぞ!!』
モンキーマンの目の前で無言で立ち上がるサンリキセン。
足下に置かれた各々の武器を取ろうともせず、真っ赤に光る眼をじっとこちらに向けて来る様にこの三体の戦闘用アンドロイドがコンピューターウイルスとかそう言う類のモノでは無い何か明らかに危険な物をインストールされた事を察したモンキーマンは緊張しつつもモンキーロッドを握りしめる。
『サン・フトウ……サン・フトウ……』
『モンキーマン……モンキーマン……』
『マッサツセョ、マッサツセョ』
ゆっくりと腰をかがめながら下半身全体に力を入れるスタートダッシュの構えを取りながら不気味な機械音声を反復し始める元サンリキセンだったモノ。
『来るぞ!!』
ミクラ・ブレインがサンリキセンにどんな戦闘用プログラムをインストールしたかは分からないが、あれはダメージを受ける事が前提となる戦闘用アンドロイドに搭載された損傷レベル推定装置を無効化し、動力炉出力制限プログラムのリミッターを解除する代物。
戦闘用アンドロイドとして限界を超えた馬力を無理やり引き出された奴らは自分達にボディスラムを食らわせて壁を押し倒し、サン博士は頭脳だけを残してその他は八つ裂きにするつもりだ。
戦闘用人工知能ですぐさま敵の動きを予測したモンキーマンは仲間に叫ぶ。
『わかりましたぞ!!』
『やったるブウ!!』
それに応じたカッパマンとピッグマンは博士を守る態勢をさらに堅牢にする。
『ハッ!!』
『なんですと!?』
そんなモンキーマンの予想に反し、エビぞりブリッジとなるサンリキセン。
そのまま器用に気持ち悪い動きでカサカサカサササササと地面を這いだしたそれは部屋の三隅に駆けこんで座禅を組む。
『サンダイザン・タイザン!!』
『サンダイザン・シュミセン!!』
『サンダイザン・ガビサン!!』
「あいつら、どうした……何よあれは!?」
サンリキセンの合った詠唱と同時に地下室天井に出現した白い大穴。
そこから轟震と共にせり出して来るのは巨大な赤い裂け目が入った山一つ分は優にある黒い巨石だ。
『いっ隕石だブウ!! 早く逃げるブッウ!!』
何もない空間に出現した光輪から巨石が堕ちて来るでござる。
ジェインやコウガイジが光の穴に消えて行くと言う科学技術の領域を超越した現象を幾度か見たとは言え説明不能にして理解不能な非現実的すぎる現実を前にただ言葉を失って立ち尽くすサン博士とモンキーマン&カッパマン。
そんな中でピッグマンはすぐにエレべーターに駆け寄りそのボタンを連打するが壊れたエレべーターが救助に来る事は無い。
【MMS 第71話につづく】
サン博士と3体の戦闘用アンドロイドの目前でミクラ・ブレインによる未知の戦闘用プログラムのインストールに処されているサンリキセン。
床に倒れたままピクリとも動かなくなり、白眼を剥いて大きくだらりと開いた口から舌を出している3体のアンドロイドから響くのは無機質なシステム機械音声だ。
『サンリキセンにサンリキセンエクゼをインストールするとはどういう事だブウ?』
『私にはサンタイサンと聞こえましたが……モンキーマンにサン様は?』
「私にはサンダイサンと聞こえたわ」
『俺はサンミイッタイだが……?』
各々聞こえた単語が全く違う事に戸惑う1人と3体。
『データ連携完了、SYK-044、SYK-045、SYK-046再起動いたします……』
『……』
『起き上がったぞ!!』
モンキーマンの目の前で無言で立ち上がるサンリキセン。
足下に置かれた各々の武器を取ろうともせず、真っ赤に光る眼をじっとこちらに向けて来る様にこの三体の戦闘用アンドロイドがコンピューターウイルスとかそう言う類のモノでは無い何か明らかに危険な物をインストールされた事を察したモンキーマンは緊張しつつもモンキーロッドを握りしめる。
『サン・フトウ……サン・フトウ……』
『モンキーマン……モンキーマン……』
『マッサツセョ、マッサツセョ』
ゆっくりと腰をかがめながら下半身全体に力を入れるスタートダッシュの構えを取りながら不気味な機械音声を反復し始める元サンリキセンだったモノ。
『来るぞ!!』
ミクラ・ブレインがサンリキセンにどんな戦闘用プログラムをインストールしたかは分からないが、あれはダメージを受ける事が前提となる戦闘用アンドロイドに搭載された損傷レベル推定装置を無効化し、動力炉出力制限プログラムのリミッターを解除する代物。
戦闘用アンドロイドとして限界を超えた馬力を無理やり引き出された奴らは自分達にボディスラムを食らわせて壁を押し倒し、サン博士は頭脳だけを残してその他は八つ裂きにするつもりだ。
戦闘用人工知能ですぐさま敵の動きを予測したモンキーマンは仲間に叫ぶ。
『わかりましたぞ!!』
『やったるブウ!!』
それに応じたカッパマンとピッグマンは博士を守る態勢をさらに堅牢にする。
『ハッ!!』
『なんですと!?』
そんなモンキーマンの予想に反し、エビぞりブリッジとなるサンリキセン。
そのまま器用に気持ち悪い動きでカサカサカサササササと地面を這いだしたそれは部屋の三隅に駆けこんで座禅を組む。
『サンダイザン・タイザン!!』
『サンダイザン・シュミセン!!』
『サンダイザン・ガビサン!!』
「あいつら、どうした……何よあれは!?」
サンリキセンの合った詠唱と同時に地下室天井に出現した白い大穴。
そこから轟震と共にせり出して来るのは巨大な赤い裂け目が入った山一つ分は優にある黒い巨石だ。
『いっ隕石だブウ!! 早く逃げるブッウ!!』
何もない空間に出現した光輪から巨石が堕ちて来るでござる。
ジェインやコウガイジが光の穴に消えて行くと言う科学技術の領域を超越した現象を幾度か見たとは言え説明不能にして理解不能な非現実的すぎる現実を前にただ言葉を失って立ち尽くすサン博士とモンキーマン&カッパマン。
そんな中でピッグマンはすぐにエレべーターに駆け寄りそのボタンを連打するが壊れたエレべーターが救助に来る事は無い。
【MMS 第71話につづく】
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