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【第四章:エデン第三区画/旧総合医療技術研究施設棟】

【第37話】

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『オラオラオラ!! そんな豆鉄砲で俺が倒せるかあああ!!』
 モンキーロッドを高速回転させてアンドロイド兵の一斉乱射弾を弾き突き進むモンキーマン。
『伸びろ!! モンキーロッド!!』
 豪快なショルダータックルで敵陣に殴り込んだモンキーマンは愛用のロッドを振り、いつもの二段階延伸状態から追加で一段階延伸させた3メートルと言う三段階延伸化。
 鬼に金棒ならぬ大猿に長棒の論理でしなる鉄棒で全方位を薙ぎ払い、当たるに任せて大暴れする無双っぷりに陣形崩壊していくアンドロイド兵達。
『あいつ、マジかよ……ええい、こうなればあのカッパとヒトの女だけでも!! なんだ、あの黒い霧は……?』
 黒塔ゴソウカンの最上階から最前線でモンキーマンに蹴散らされるアンドロイド兵達を傭隊しつつ冷や汗をかくコンセイマオウは後方で攻撃スタンバイ中のアンドロイド兵達が黒い煙幕で覆われていた事に気が付いてしまう。

『ほほほ、これは助かりますぞ!! ほいほいほいのほいほいっとな!!』
 中央正面から殴り込んだモンキーマンの陽動に合わせ、細長い口孔部先端から黒いガスの煙幕を張りつつその横をニンジャダッシュするカッパマン。
 真横に敵がいるにも関わらず攻撃しようともしない敵に対しカッパマンはワイヤー投郷でその手の自動小銃を十把一絡げに絡めとり、背負ったの即席カゴに次々と放り込んでいく。

 ……余談となるが、35部隊のソルジャーがエデン第二区画中央制御施設で発見していたコクフウカイの予備ボディと思しきブラックウインドガス生成機器。
 それについて調べたところ、なんとブラックウインドガスはミュータントアニマルのような生物の脳内物質をイジって強烈な興奮作用をもたらすバーサーカー効果のみならずアンドロイド兵器に用いればセンサーの正常動作を阻害し、一時的に機能停止させる効果がある事が判明。
 第三区画に向かう前に小型化改良済みのそれを仕込んでもらったカッパマンはカッパオイルと混合する事でさらに強化されたブラックウインドガスをで敵のセンサーを機能停止させつつ、武装解除を進めて行く。

『はいはいはいはいっ!!』
『ビッ……!!』
『ガッ……!!』
『バチン!!』
 ど真ん中から殴り込んだモンキーマンが取り逃したアンドロイドソルジャーに自慢の二丁電撃銃エイムで電撃弾ヘッドショットを喰らわせ、その人工知能をショート破壊させていくサン博士。
 人工知能が壊されてばたばたと倒れて行く仲間に構うことなく数の暴力で自分を仕留めに来るアンドロイドソルジャー軍団の弾幕前を戦闘用ブラックボディースーツ姿の博士は疾走し、障壁物の後ろに滑り込む。
(よしっ、自動充電完了してるわ!!)
 ガントレットデバイスで接近する敵の動向を確認しつつ腰のナイフベルトに装着した全長40センチ程の分厚い両刃剣をを抜くサン博士。
 そのグリップの先端にあるボタンを押し、分厚い刃にぼうっと青い光が灯ったを確かめた博士は横持ちにして腕に力を入れる。
『グラビディブレイド!!』
 モンキーマンとカッパマンが回収しておいたリュートの武器をサン博士が振り抜くと、周囲にぐにゃり感が発生。
 続いて発生した衝撃波と圧迫破壊現象でアンドロイドソルジャー軍団はベキメキグシャァァァァと裂き潰されていく。

「くそっ、なんて奴らだ!!……これでは」
 エデン第三区画、生命改造進化ラボエリア中央管理施設たるゴソウカン最上階で眼下の混戦を見下ろす上位管理者アンドロイド・コンセイマオウ。

 弾幕をものともせず正面から殴り込んで手当たり次第に破壊していくモンキーマン。

 敵を接近感知しつつ後方控えとしてスタンバイ中の兵士を搦め手で武装解除していくカッパマン。

 敵をわざとおびき寄せてグラビディブレイドの一閃で一気にねじり潰すサン博士。

 ど真ん中正面、後方、サイドの三箇所同時攻撃と言う絶妙なチームプレイに翻弄されるばかりのアンドロイドソルジャー軍団はたった3人を相手にしているとは思えない速度で数を減らして行き、鉄くずスクラップの巨大な山と化していく様に焦ったコンセイマオウは室内のコンソールパネルに向かって行く。

【MMS 第38話に続く】
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