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【第三章:エデン第一区画/旧動植物研究所ビオトープエリア】
【第18話】
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『ほほほ、どうしました!? 先ほどまでの威勢はどうしました!?』
エデン第一区画、尋常ではないほど巨大な樹木に囲まれた旧動植物研究ビオトープエリア内の獣道。
そこに人類救済計画に抗うレジスタンス軍特殊ソルジャーとしてミクラブレイン破壊すべく侵入したSYK-000・モンキーマンと刃を交えるのは刺客として現れた戦闘用人型アンドロイドSYK-022・カッパマンだ。
(くそっ、こいつ厄介な動きをしやがる……生身の博士を下がらせておいて正解だったぜ!!)
ほぼゼロ距離の間合いをキープしつつ軌道予測が難しい小刀二刀流で執勤なまでに人体の構造的急所を狙ってくる厄介な敵。
博士を庇うためにそれとの一騎打ちに持ち込んだモンキーマンは短く縮めたモンキーロッドではたいて刀筋をずらし落として急所直撃を回避させると言うギリギリの防戦維持し、一気に仕留めるチャンスを伺う。
(ううむ、流石はかのモンキーマン……ワタクシの十八番戦法に持ち込んでも耐え切るとは。軽く四肢をぶっ壊して博士もろとも主様に献上いたすつもりでしたがそうはいかなそうですな!!)
モンキーマンの挑発に乗ったフリをして十八番の瞬速剣戟をお見舞いし、一瞬で行動不能に仕立てあげてしまおうとしたものの、まさかの何十合打ち合っても決着がつかない戦いにもつれこんでしまったカッパマン。
(かくなる上は……この一発から決めるしかありませぬな!!)
自身にとって一番苦手な戦闘展開を打開すべく策を練り終えたカッパマンは決行に移す。
『スプラッシュ!!』
『!?』
突如顔を上げ、長いくちばしの先端から液体を噴出させたカッパマン。
ゼロ距離一騎打ち中故に油と水の混じったような汚液の直撃を顔面に食らってしまったモンキーマンはモンキーロッドを落としてしまう。
『はあっ!!』
そのままモンキーマンの右胸部に二本の小刀で突き貫き、内蔵された人型アンドロイド専用高出力動力炉を破壊しようと一気に加速するカッパマン。
『ぐっ!!』
『なんですと!?』
直感的に上半身を横にしてその痛恨の一撃を交わしたモンキーマンはすぐさま脇と上腕でカッパマンの細腕をがっちりとホールド。
『うごおおおおお!! ファイトー発じやあああ!!』
『ぎゃあああああ!!』
そのまま敵の細腕をへし折って物理的破壊すべく全身の力で捻じ曲げにかかる。
「モンキーマン!!」
『博士、これはただの油と水の混ざりモンだ……汚ねえけど俺のメタルボディに影響はねえ!! こいつの始末は俺に任せて御自身の安全確保に気を付けてくれ!!』
抜き身の電撃ナイフを構えたまま相棒の危機に叫ぶサン博士を安心させるモンキーマン。
「分かったわ!! 組み止めたとは言え何が仕込まれているかわからないからすぐに終わらせるのよ!!」
『おう、あたりめえよ博士!!……こんなもんぶち折ってやる、野郎!!』
一時的に視界を封じられながらもサン博士の声で元気百倍になり、さらに脇をしめて圧を高めるモンキーマン。
『させませんよ!!』
腕をへし折る殺意MAXの細マッチョに取り押さえられ、何故か人型戦闘用アンドロイドと人間の種(?)を超えたリア充爆散しやがれなキズナを見せつけられると言う危機状況下でも自身の刀を手放さずにこらえるカッパマン。
自身にもダメージリスクを伴うがこの状況から逆転するにはこれしかないと判断したカッパマンは小刀の持ち手に隠されていたボタンを震える指で押し込む。
【第19話に続く】
エデン第一区画、尋常ではないほど巨大な樹木に囲まれた旧動植物研究ビオトープエリア内の獣道。
そこに人類救済計画に抗うレジスタンス軍特殊ソルジャーとしてミクラブレイン破壊すべく侵入したSYK-000・モンキーマンと刃を交えるのは刺客として現れた戦闘用人型アンドロイドSYK-022・カッパマンだ。
(くそっ、こいつ厄介な動きをしやがる……生身の博士を下がらせておいて正解だったぜ!!)
ほぼゼロ距離の間合いをキープしつつ軌道予測が難しい小刀二刀流で執勤なまでに人体の構造的急所を狙ってくる厄介な敵。
博士を庇うためにそれとの一騎打ちに持ち込んだモンキーマンは短く縮めたモンキーロッドではたいて刀筋をずらし落として急所直撃を回避させると言うギリギリの防戦維持し、一気に仕留めるチャンスを伺う。
(ううむ、流石はかのモンキーマン……ワタクシの十八番戦法に持ち込んでも耐え切るとは。軽く四肢をぶっ壊して博士もろとも主様に献上いたすつもりでしたがそうはいかなそうですな!!)
モンキーマンの挑発に乗ったフリをして十八番の瞬速剣戟をお見舞いし、一瞬で行動不能に仕立てあげてしまおうとしたものの、まさかの何十合打ち合っても決着がつかない戦いにもつれこんでしまったカッパマン。
(かくなる上は……この一発から決めるしかありませぬな!!)
自身にとって一番苦手な戦闘展開を打開すべく策を練り終えたカッパマンは決行に移す。
『スプラッシュ!!』
『!?』
突如顔を上げ、長いくちばしの先端から液体を噴出させたカッパマン。
ゼロ距離一騎打ち中故に油と水の混じったような汚液の直撃を顔面に食らってしまったモンキーマンはモンキーロッドを落としてしまう。
『はあっ!!』
そのままモンキーマンの右胸部に二本の小刀で突き貫き、内蔵された人型アンドロイド専用高出力動力炉を破壊しようと一気に加速するカッパマン。
『ぐっ!!』
『なんですと!?』
直感的に上半身を横にしてその痛恨の一撃を交わしたモンキーマンはすぐさま脇と上腕でカッパマンの細腕をがっちりとホールド。
『うごおおおおお!! ファイトー発じやあああ!!』
『ぎゃあああああ!!』
そのまま敵の細腕をへし折って物理的破壊すべく全身の力で捻じ曲げにかかる。
「モンキーマン!!」
『博士、これはただの油と水の混ざりモンだ……汚ねえけど俺のメタルボディに影響はねえ!! こいつの始末は俺に任せて御自身の安全確保に気を付けてくれ!!』
抜き身の電撃ナイフを構えたまま相棒の危機に叫ぶサン博士を安心させるモンキーマン。
「分かったわ!! 組み止めたとは言え何が仕込まれているかわからないからすぐに終わらせるのよ!!」
『おう、あたりめえよ博士!!……こんなもんぶち折ってやる、野郎!!』
一時的に視界を封じられながらもサン博士の声で元気百倍になり、さらに脇をしめて圧を高めるモンキーマン。
『させませんよ!!』
腕をへし折る殺意MAXの細マッチョに取り押さえられ、何故か人型戦闘用アンドロイドと人間の種(?)を超えたリア充爆散しやがれなキズナを見せつけられると言う危機状況下でも自身の刀を手放さずにこらえるカッパマン。
自身にもダメージリスクを伴うがこの状況から逆転するにはこれしかないと判断したカッパマンは小刀の持ち手に隠されていたボタンを震える指で押し込む。
【第19話に続く】
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