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【ミキちゃんちのインキュバス2!(第109話)】「S区中央商店街、歳末もちつき大会2024!! マッスル夫妻、ゲスト参戦!?」
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年末の金曜日、都内S区某所にあるマンション。
「こうやって二人で一緒に来るのは 久しブリですね、ツヨシ!!」
「そうだな、ジェニファー。いつも忙しいからなあ……」
5階で止まったエレべーターから大きなトランクを引きずりつつ出てきたのは金髪ウェイブロングヘアーに白いもこもこ帽子を被ったコート姿の美女。
それに続くのはコート姿と言う厚着ながらも中身は筋骨隆々なのが分かる程に鍛錬されたニット帽マッスルGUY。
オーストラリア在住のスポーツ医学者にしてボディビルダー、守屋剛(もりやつよし)とそのパートナーとして同棲中のエアロビクサー動画投稿者、ジェニファー・ディライトはトランクをガラガラ引きずりつつ同階の一室へ向かい、取り出した合鍵を差し込んで回す。
「アランちゃんに猫ちゃんズ!! どこにか……?」
「ジェニファーさん!?」
「あらああああん!!」
「きゃああああん!?」
いつものようにお仕事不在タイム中な義妹の部屋のどこかに隠れているギーク猫ちゃんズを探そうと508号室に乗り込んだジェニファーさんとマツスルGUY。
そんな2人の眼に飛び込んできたのは上半身裸でうつ伏せになっているミキちゃん。
そして美腰の左右にいるのは短い前足で剥離シートを剥がし済なシップを器用に持ち構えたまま後ろ足で立つ黒猫アランと謎発光状態な前足をミキの腰にあててふみふみ(?)マッサージ中の白猫キアラだ。
「?????」
『都合ノ良イ怪光(エマージェンシー・フラッシュグレネード)』
状況理解が追い付かず、動きが固まったマッスル2人組を前に黒猫アランはモフモフ短毛内からMkⅡグレネード、いわゆるパイナップルを取り出してピン抜き投擲。
ほぼゼロ距離で2人に眼に強烈な閃光が叩き込まれる。
「ジェニファーさん、ごめんなさいねセルフサービスさせてしまって」
次の瞬間、508号室のリビング内にいたジェニフアーさん。
「……アレレ?」
部屋の中央でうつ伏せになっていたはずがソファーで横になっているミキちゃん。
「あらあん?」
「きああん?」
滝れた覚えの無いティーバック紅茶のマグカップ2つが置かれたちゃぶ台に座った彼女と剛をもてなすようににゃあにゃあ鳴きながらうろうろしているのは白ソックスな短足黒猫アランちゃんと美細白猫キアラちゃんだ。
「ええと、ミキ 何があったんですか?」
「ええ、実は昨日ちょっと大きめな荷物を運んでいたんです。
そしたら腰がゴキッ!!となっちゃって……今日は腰に湿布を貼り、急速有給を取って会社はお休みしていたんです。 あまりにも急だったもので連絡が出来なくて済みません」
「へえ、そうなんデスね おいで、アランちゃん」
「あらあん?」
ジェニファーさんに呼ばれてとことこと向かっていくアラン。
膝に前足を乗せて登ろうとした所を捕まえたジェニファーさんは抱きかかえたまま前足の匂いを徹底的に嗅ぐ
「……湿布の匂いはしませんネ、じゃあこっちはどうなんデスカ!?」
「あらあん!! いにゃん、いにゃあああん!!」
いきなり尻尾の根本とお尻周辺を徹底的に調べ始めたジェニファーさんに驚いたアランはすぐにその手を抜け出し、安全なミキちゃんの胸元に飛び込む。
「キアラちゃんも……おいで?」
「きぁぁぁぁぁん!?」
魔界暗器による記憶改竄が中途半端なジェニファーさんにアラン様と同じことをされると察したキアラは剛の胡坐の中に逃げ込む。
「おいおい、ジェニファー。いきなりどうしたんだ? 猫ちゃんは愛でる物であって虐めちゃあいかんだろ……そうだろ、ミキ?」
「ええ、そうね兄さん。 それで今日来たのは今週末のS区中央商店街餅つき会の件よね?」
パーカーの胸元に潜り込み、顔だけ出して警戒するアランをなでなでしつつ話題を切り替えるミキちゃん。
「おう、今日はそのために来たんだが……ミキはどうなんだ?」
「私は源さんに無理だと連絡済みだけど思うけど、お兄ちゃん達は楽しんできていいわよ・・・むしろ夕飯お願いできるかしら?」
「任せるがヨイですヨ、ミキ!! ツヨシ、すぐに買い出しに行きましょう!!」
「おう、ジェニファー!!」
警戒しているアランとキアラの前でマッスルカップルは立ち上がり、お買い物バックをつかむ。
翌日、都内S区某所にあるS区中央商店街。
「皆サン、おいしいデスね!!」
「おっ、おう……」
みんなで餅つきを終え、参加者のおっちゃん達と共に御雑煮でいただくジェニファーさん。
商店街の皆に愛されるローカルアイドル、守屋さんの海外在住なお兄さんがパートナーと共にゲスト参加なさるとは聞いていたが、こんなブロンド美人だったとは・・・開催責任者としてOKしたお祭り男・源さんに皆心の中でグッジョブする。
「私、日本に来てよかったです!! ミキにツヨシ、ありがとね!!」
「おう、ジェニファー!!」
「そうね義姉さん!!」
ジェニファーさんの言葉にほほ笑み返す守屋兄妹の仲良しっぷりに周囲のおっさんやおばちゃん達はほっこりしつつすまし汁を味わうのであった。
【FIN】
「こうやって二人で一緒に来るのは 久しブリですね、ツヨシ!!」
「そうだな、ジェニファー。いつも忙しいからなあ……」
5階で止まったエレべーターから大きなトランクを引きずりつつ出てきたのは金髪ウェイブロングヘアーに白いもこもこ帽子を被ったコート姿の美女。
それに続くのはコート姿と言う厚着ながらも中身は筋骨隆々なのが分かる程に鍛錬されたニット帽マッスルGUY。
オーストラリア在住のスポーツ医学者にしてボディビルダー、守屋剛(もりやつよし)とそのパートナーとして同棲中のエアロビクサー動画投稿者、ジェニファー・ディライトはトランクをガラガラ引きずりつつ同階の一室へ向かい、取り出した合鍵を差し込んで回す。
「アランちゃんに猫ちゃんズ!! どこにか……?」
「ジェニファーさん!?」
「あらああああん!!」
「きゃああああん!?」
いつものようにお仕事不在タイム中な義妹の部屋のどこかに隠れているギーク猫ちゃんズを探そうと508号室に乗り込んだジェニファーさんとマツスルGUY。
そんな2人の眼に飛び込んできたのは上半身裸でうつ伏せになっているミキちゃん。
そして美腰の左右にいるのは短い前足で剥離シートを剥がし済なシップを器用に持ち構えたまま後ろ足で立つ黒猫アランと謎発光状態な前足をミキの腰にあててふみふみ(?)マッサージ中の白猫キアラだ。
「?????」
『都合ノ良イ怪光(エマージェンシー・フラッシュグレネード)』
状況理解が追い付かず、動きが固まったマッスル2人組を前に黒猫アランはモフモフ短毛内からMkⅡグレネード、いわゆるパイナップルを取り出してピン抜き投擲。
ほぼゼロ距離で2人に眼に強烈な閃光が叩き込まれる。
「ジェニファーさん、ごめんなさいねセルフサービスさせてしまって」
次の瞬間、508号室のリビング内にいたジェニフアーさん。
「……アレレ?」
部屋の中央でうつ伏せになっていたはずがソファーで横になっているミキちゃん。
「あらあん?」
「きああん?」
滝れた覚えの無いティーバック紅茶のマグカップ2つが置かれたちゃぶ台に座った彼女と剛をもてなすようににゃあにゃあ鳴きながらうろうろしているのは白ソックスな短足黒猫アランちゃんと美細白猫キアラちゃんだ。
「ええと、ミキ 何があったんですか?」
「ええ、実は昨日ちょっと大きめな荷物を運んでいたんです。
そしたら腰がゴキッ!!となっちゃって……今日は腰に湿布を貼り、急速有給を取って会社はお休みしていたんです。 あまりにも急だったもので連絡が出来なくて済みません」
「へえ、そうなんデスね おいで、アランちゃん」
「あらあん?」
ジェニファーさんに呼ばれてとことこと向かっていくアラン。
膝に前足を乗せて登ろうとした所を捕まえたジェニファーさんは抱きかかえたまま前足の匂いを徹底的に嗅ぐ
「……湿布の匂いはしませんネ、じゃあこっちはどうなんデスカ!?」
「あらあん!! いにゃん、いにゃあああん!!」
いきなり尻尾の根本とお尻周辺を徹底的に調べ始めたジェニファーさんに驚いたアランはすぐにその手を抜け出し、安全なミキちゃんの胸元に飛び込む。
「キアラちゃんも……おいで?」
「きぁぁぁぁぁん!?」
魔界暗器による記憶改竄が中途半端なジェニファーさんにアラン様と同じことをされると察したキアラは剛の胡坐の中に逃げ込む。
「おいおい、ジェニファー。いきなりどうしたんだ? 猫ちゃんは愛でる物であって虐めちゃあいかんだろ……そうだろ、ミキ?」
「ええ、そうね兄さん。 それで今日来たのは今週末のS区中央商店街餅つき会の件よね?」
パーカーの胸元に潜り込み、顔だけ出して警戒するアランをなでなでしつつ話題を切り替えるミキちゃん。
「おう、今日はそのために来たんだが……ミキはどうなんだ?」
「私は源さんに無理だと連絡済みだけど思うけど、お兄ちゃん達は楽しんできていいわよ・・・むしろ夕飯お願いできるかしら?」
「任せるがヨイですヨ、ミキ!! ツヨシ、すぐに買い出しに行きましょう!!」
「おう、ジェニファー!!」
警戒しているアランとキアラの前でマッスルカップルは立ち上がり、お買い物バックをつかむ。
翌日、都内S区某所にあるS区中央商店街。
「皆サン、おいしいデスね!!」
「おっ、おう……」
みんなで餅つきを終え、参加者のおっちゃん達と共に御雑煮でいただくジェニファーさん。
商店街の皆に愛されるローカルアイドル、守屋さんの海外在住なお兄さんがパートナーと共にゲスト参加なさるとは聞いていたが、こんなブロンド美人だったとは・・・開催責任者としてOKしたお祭り男・源さんに皆心の中でグッジョブする。
「私、日本に来てよかったです!! ミキにツヨシ、ありがとね!!」
「おう、ジェニファー!!」
「そうね義姉さん!!」
ジェニファーさんの言葉にほほ笑み返す守屋兄妹の仲良しっぷりに周囲のおっさんやおばちゃん達はほっこりしつつすまし汁を味わうのであった。
【FIN】
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