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【ミキちゃんちのインキュバス2!(第91話)】「隣の芝生は青かった!? リトル淫魔と水遊び、キラキラそうめん !!」
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昼夜間わず35度オーバーが日常と化した酷暑JAPAN。
平日夜、都内S区某所にあるマンション、508号室。
「暑いわねえ……ああああああ……」
「そうですね……あーあああああ……」
冷やし中華のタ食を食べ終え、電気代度外視な全力エアコンでも暑い室内。
首振り扇風機前に身を寄せ合うのは株式会社サウザンド人事部採用担当者の守屋美希・通称ミキちゃんと同居人の男淫魔・アランだ。
「どこか涼しい場所に行きたいわねえ……」
[T区民プールにまた行きましょうか、ミキさん」
「ええ、いいわねえ……」
『マキサンカラオデンワデス!! マキサンカラオデンワデス!!』
キャミソールワンピースなミキちゃんがアランと他愛のない話をしていたその時、FAX電話が甲高いトーキーで鳴り出す。
「マキですって!? もしもし……」
音大時代のルームメイトにしてアラン君もサンクス稼ぎで以前お世話になっていた共通の知人にして音楽家・和歌間 真紀(わかま まき)からの電話をミキちゃんは取る。
『ミキ、久しぶりね。急に電話してごめんなさい。』
「それはいいけど……どうしたの?」
あいてはマキだ、少し警戒しつつ平静を装うミキちゃん。
『去年の夏にうちのタワマンにある水遊び場にミキが連れて来た会社の取引先のお子さんで外国人の男の子と女の子がいたじゃない? あの子達は今年 どうなのかなって、思ったんだけど』
「どうと言われても……」
(近日来日するかもでOKですよ、ミキさん!!)
チラシ裏紙にサインペンの筆談で会話に参加するアラン。
「……近日来日する、とは聞いているわ。それで今年も私が少しだけ接待も兼ねた面倒を任されそうよ」
『やっぱりそうよね!! だってミキは母性あふれる本当に優しい人だし、あの子達も貴女に本当によく懐いていたから当然よ。 それでその時……ウチに来ない?』
「それはどうかなぁ……? 一応会社の取引先のお子さんだし、あの時は移動中にあの水遊び公園を見かけたお子さん達の希望と親御さんの許可もあったから利用出来たけど。 その隣のマンション友人宅となるとなあ……」
(幼児化限定なら僕はOKです)
サインペンとチラシ裏紙提示で意思表示するアランにOKジェスチャーをしつつ社会人として会話を続けるミキちゃん。
「まあ、とりあえず……明日、部長から詳細を聞いて先方とお子さん方の希望とか確認するわ。返事はその後でいい?」
『もちろんよ、ミキ!! じゃあよろしくね!!』
マキは朗らかに返しつつ電話を切る。
それから数日後、週末。
都内S区にあるタワーマンション1204号室
「キアラちゃんにアランちゃんお待たせ!! たくさん食べてね!!」
音大時代の友人であるミキちゃんとその会社取引先のハーフのお子さん2人を自宅にお招きしたマキ。
夫の連れ子であるショウ君と共に食卓についた3人の前に大きなガラス器内で白く輝くそうめんを置いたマキは金髪碧眼の幼児と褐色肌で金髪な幼女に微笑む。
「ありがとう、マキおばちゃん!!」
「いただきますわ!!」
午前中に隣接する水遊び場を満喫した幼児アランとキアラはご機嫌で箸を取り、そうめんをひんやりした黒いつゆにくぐらせる。
「うん、美味しいわ!! マキありがとう!!」
リトル淫魔の保護者として同行し、白いワンピース下に着ておいた競泳水着になって子供達と共に冷たい水浴びを楽しんだミキちゃんも子供達に続いてそうめんを取り、つるりと味わう。
「あまじょっぱくておいちいですのよ!! ありがとマキおばちゃん!!」
キラキラなそうめんをすすり、にっこにこの笑顔でマキに感謝するリトル淫魔なキアラ。
「あらあら、そんなに喜んでくれるなんて……うれしいわキアラちゃん!! たくさん食べてね!!」
それにつられて微笑むマキ。
「はい、ですわ!!」
アラン様からマキなる女の話を事前に聞いており、リトル淫魔の保護者として守屋さんを自宅に招待したマキが邪な意図をもって飲食物に一服盛っている事を想定していたキアラ。
万毒に対する完全解毒効果を持つ錠剤型魔界暗器『下手物好キナ美食家(アンチ・トキシック)』 を事前に摂取し、刺客やトラップ検知に特化した魔界暗器『背後ノ正面ダァレ?(デンジャーサーチャー)』で安全確保しておいた事はおくびもみせずに可愛い幼児としてマキを魅了する。
「ショウお兄ちゃん、おいしいね!!」
「ああ、そうだね。アラン……まあ僕は夏休みほぼ毎日これなんだけど、ハハッ」
リトル淫魔なアランに話しかけられたマキの息子、小学生4年生のショウ君はお年頃の少年らしくはにかむ。
「そうなの!? 毎日こんな美味しい物を食べられるなんてアラン、お兄ちゃんが羨ましいな!!」
「まあアラン君はお口が上手ね!! そうよ、ショウ君!! ママ毎日頑張ってるんだから」
「ああ、うん……いつもありがと、マキちゃん」
ショウ君は薬味として置かれていた錦糸卵をそうめん上にのせつつ2人に答える。
(うふふ、マキも気づいていないようだしアラン君も楽しそうだから良かったわ!!)
508号室に来る前のマキと同居時代、アラン君がどんな待遇だったのかは知らないが……万がーリトル淫魔なアラン君がトラウマで過呼吸を起こしたり吐き戻したりしたらすぐに帰るつもりだったミキちゃん。
一年ぶりに会った可愛らしい幼児2人の正体に気づいていないであろう旧友マキと息子ショウ君と共に賑やかな食卓を囲むミキちゃんは特別な思い出となった水遊び場の記憶と共にそうめんをすするのであった。
【FIN】
平日夜、都内S区某所にあるマンション、508号室。
「暑いわねえ……ああああああ……」
「そうですね……あーあああああ……」
冷やし中華のタ食を食べ終え、電気代度外視な全力エアコンでも暑い室内。
首振り扇風機前に身を寄せ合うのは株式会社サウザンド人事部採用担当者の守屋美希・通称ミキちゃんと同居人の男淫魔・アランだ。
「どこか涼しい場所に行きたいわねえ……」
[T区民プールにまた行きましょうか、ミキさん」
「ええ、いいわねえ……」
『マキサンカラオデンワデス!! マキサンカラオデンワデス!!』
キャミソールワンピースなミキちゃんがアランと他愛のない話をしていたその時、FAX電話が甲高いトーキーで鳴り出す。
「マキですって!? もしもし……」
音大時代のルームメイトにしてアラン君もサンクス稼ぎで以前お世話になっていた共通の知人にして音楽家・和歌間 真紀(わかま まき)からの電話をミキちゃんは取る。
『ミキ、久しぶりね。急に電話してごめんなさい。』
「それはいいけど……どうしたの?」
あいてはマキだ、少し警戒しつつ平静を装うミキちゃん。
『去年の夏にうちのタワマンにある水遊び場にミキが連れて来た会社の取引先のお子さんで外国人の男の子と女の子がいたじゃない? あの子達は今年 どうなのかなって、思ったんだけど』
「どうと言われても……」
(近日来日するかもでOKですよ、ミキさん!!)
チラシ裏紙にサインペンの筆談で会話に参加するアラン。
「……近日来日する、とは聞いているわ。それで今年も私が少しだけ接待も兼ねた面倒を任されそうよ」
『やっぱりそうよね!! だってミキは母性あふれる本当に優しい人だし、あの子達も貴女に本当によく懐いていたから当然よ。 それでその時……ウチに来ない?』
「それはどうかなぁ……? 一応会社の取引先のお子さんだし、あの時は移動中にあの水遊び公園を見かけたお子さん達の希望と親御さんの許可もあったから利用出来たけど。 その隣のマンション友人宅となるとなあ……」
(幼児化限定なら僕はOKです)
サインペンとチラシ裏紙提示で意思表示するアランにOKジェスチャーをしつつ社会人として会話を続けるミキちゃん。
「まあ、とりあえず……明日、部長から詳細を聞いて先方とお子さん方の希望とか確認するわ。返事はその後でいい?」
『もちろんよ、ミキ!! じゃあよろしくね!!』
マキは朗らかに返しつつ電話を切る。
それから数日後、週末。
都内S区にあるタワーマンション1204号室
「キアラちゃんにアランちゃんお待たせ!! たくさん食べてね!!」
音大時代の友人であるミキちゃんとその会社取引先のハーフのお子さん2人を自宅にお招きしたマキ。
夫の連れ子であるショウ君と共に食卓についた3人の前に大きなガラス器内で白く輝くそうめんを置いたマキは金髪碧眼の幼児と褐色肌で金髪な幼女に微笑む。
「ありがとう、マキおばちゃん!!」
「いただきますわ!!」
午前中に隣接する水遊び場を満喫した幼児アランとキアラはご機嫌で箸を取り、そうめんをひんやりした黒いつゆにくぐらせる。
「うん、美味しいわ!! マキありがとう!!」
リトル淫魔の保護者として同行し、白いワンピース下に着ておいた競泳水着になって子供達と共に冷たい水浴びを楽しんだミキちゃんも子供達に続いてそうめんを取り、つるりと味わう。
「あまじょっぱくておいちいですのよ!! ありがとマキおばちゃん!!」
キラキラなそうめんをすすり、にっこにこの笑顔でマキに感謝するリトル淫魔なキアラ。
「あらあら、そんなに喜んでくれるなんて……うれしいわキアラちゃん!! たくさん食べてね!!」
それにつられて微笑むマキ。
「はい、ですわ!!」
アラン様からマキなる女の話を事前に聞いており、リトル淫魔の保護者として守屋さんを自宅に招待したマキが邪な意図をもって飲食物に一服盛っている事を想定していたキアラ。
万毒に対する完全解毒効果を持つ錠剤型魔界暗器『下手物好キナ美食家(アンチ・トキシック)』 を事前に摂取し、刺客やトラップ検知に特化した魔界暗器『背後ノ正面ダァレ?(デンジャーサーチャー)』で安全確保しておいた事はおくびもみせずに可愛い幼児としてマキを魅了する。
「ショウお兄ちゃん、おいしいね!!」
「ああ、そうだね。アラン……まあ僕は夏休みほぼ毎日これなんだけど、ハハッ」
リトル淫魔なアランに話しかけられたマキの息子、小学生4年生のショウ君はお年頃の少年らしくはにかむ。
「そうなの!? 毎日こんな美味しい物を食べられるなんてアラン、お兄ちゃんが羨ましいな!!」
「まあアラン君はお口が上手ね!! そうよ、ショウ君!! ママ毎日頑張ってるんだから」
「ああ、うん……いつもありがと、マキちゃん」
ショウ君は薬味として置かれていた錦糸卵をそうめん上にのせつつ2人に答える。
(うふふ、マキも気づいていないようだしアラン君も楽しそうだから良かったわ!!)
508号室に来る前のマキと同居時代、アラン君がどんな待遇だったのかは知らないが……万がーリトル淫魔なアラン君がトラウマで過呼吸を起こしたり吐き戻したりしたらすぐに帰るつもりだったミキちゃん。
一年ぶりに会った可愛らしい幼児2人の正体に気づいていないであろう旧友マキと息子ショウ君と共に賑やかな食卓を囲むミキちゃんは特別な思い出となった水遊び場の記憶と共にそうめんをすするのであった。
【FIN】
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