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【ミキちゃんちのインキュバス2!(第54話)】「大魔界警察捕物帳!! 死神夫妻と紐パンティー(前編)」
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『お~れはウォー 番長だぁ テレテッテ♪ てぇんかムソウのバンカラだ♪』
平日日中、都内某所にあるカラオケ店の個室に響く人気アニメ『のらえもん』のキャラテーマソング『俺は番長、ウォー様だ!!』。
(さて、これより魔界警察作戦会議を始める)
ミキちゃんを狙う不審者にマークされている可能性が高い守屋家と茶摘家を離れ、防音仕様なカラオケ店の個室を確保したラビオ刑事。
ヒルカラを楽しむグループを装うべく烏魔刑事にノリノリで歌わせていたラビオ魔界刑事は小声ながらも重い口調で皆を見回す。
(例の件、決行は今夜。 アラン殿、例のトラップの準備は?)
(大丈夫です、 ミキさんの魔力をたっぷり付着させた例のモノと魔界スマホの探知同期化は完了です)
アランはラビオ刑事の問いかけに静かに答える。
(キアラ殿、隠形の準備は?)
(大丈夫ですわ、カラスマさんとの連携も確認済みです)
『来たるぅ~ジョッカー!! 脅威の軍団♪ 世界を牛耳る悪しき者♪ 世界を征服するヤツら♪』
キアラは『悪の組織ジョッカーのテーマ』を歌い始めた烏魔刑事のノリノリ演技をチラ見しつつラビオ刑事に答える。
(ギンコ殿は事前に共有済みじやがワシとイザベラ殿と共に犯人のアジトヘカチコミじゃ。よろしく頼むぞ)
(はっ、はい!! お任せください!!)
白いフード付きパーカーにジャージズボン、スニーカー姿の神狐族・ギンコさんは初めての経験に戸惑いつつも答える。
(よしっ、これで共有は大丈夫じゃ……もう昼が近いしここで何か食べて行こうか? ワシのお大臣じゃ)
そう言いつつフードメニューを取り出したラビオ刑事に全員が目を輝かせる。
それから数時間後、夜……都内S区某所にあるマンション。
(あそこが508号室だな……)
世闇に乗じてマンション裏の駐輪場に不法侵入したレスラーマスクに黒Tシャツ、ズボン姿の不審者は辺りに警戒しつつ建物に接近。
この部屋に住まう魔潤体質者女性の特濃級魔力がたっぶりと残留付着したままベランダに落ち残されたセクシーヴァイオレットなシースルーランジェリーパンティーに獣の眼を向ける。
(魔力を使うのはリスクだが……妻のためにもこのチャンス、絶対に逃すわけにはいかない!! えいっ!!)
レスラーマスク男が508号室のベランダに腕を伸ばし、気合を入れると紐パンティは引き寄せられるかのようにベランダを離れてふわふわと落下し、その手の上に着地。
(テレポート!!)
それを掴んだ男は音もなく詠唱と共に一瞬でドロンと消える。
……S県某所にある安アパートの一室。
「ゲホッケホッ……」
何も無い部屋でせんべい布団とぺったんこ枕、薄いバスタオルに包まり咳き込むのは長い黒髪の女性だ。
「魔力が……足りないわ、この前の変身と転移のせいで……苦しいハァ、ハァ」
「オトメ、帰ったよ!!」
「鎌雄さん!!」
突如部屋に現れた黒Tシャツの男性はレスラーマスクを取って握りしめて来たシースルーランジェリーパンティーを女性に渡す。
「ああ、癒される……鎌雄さん、ありがとう、本当にありがとう」
「オトメが無事でよかったよ……まさかあのコスプレイベントの最中、君の正体が見抜かれるとは。そのおばあさんが何者かはしらないが、あのお姉さんにはもう今後近づかない方がよさそうだね」
「ええ、そうね……ああ、上質な魔力でどんどん回復していくわ……」
ミキちゃんの部屋から盗んで来たパンティを胸に押し当てた若い女性の呼吸が落ち着き始め、血色もだんだん良くなっていく。
「とりあえずは……」
鎌雄と言う丸顔のおじさんが黒髪の女性を介抱していたその時、何者かがアパートのドアをノックする。
「……こんな時間に誰だ?」
「あなた、どうしましょう。嫌な予感がするわ……」
明らかに意思を持ってドアを叩き続ける訪問者。まだ体が全快していない黒髪の女性は不安そうな目で鎌雄をみる
「とにかく出てみよう……いざとなれば記憶を刈り取るだけだ」
そういいつつ何かの詠唱を始める鎌雄の手になにか長い棒のようなものが現れはじめる。
「御用改めである!! 神妙にしろ!!」
「ひえっ!!」
「きゃああ!!」
大音声と共に扉を蹴破り、十手をもって突撃してくる赤肌白髪のデーモン族と二丁リボルバーを構えたベネチアンマスクの赤髪女淫魔、白狩衣に白い尻尾を生やした神狐族の男。
神狐の力で動きを封じられた2人は乱入者にあっというまに取り押さえられてて拘束されてしまう。
「現行犯確保ですわ!!」
「こちらもです、ラ……ザ・カウボーイさん!!」
「よし、ナイスですぞ!! あとはダークガールとバカラス、A殿とあの方をこちらにお連れして……簡易取り調べじゃ!!」
ギンコさんがラビオ刑事を作戦コードネームではない本名で呼びかけたのはとにかく、ミキちゃんに白昼堂々手を出そうとした魔界人を確保したラビオ刑事はすぐに魔界スマホで待機メンバーに召集をかける。
【中編に続く】
平日日中、都内某所にあるカラオケ店の個室に響く人気アニメ『のらえもん』のキャラテーマソング『俺は番長、ウォー様だ!!』。
(さて、これより魔界警察作戦会議を始める)
ミキちゃんを狙う不審者にマークされている可能性が高い守屋家と茶摘家を離れ、防音仕様なカラオケ店の個室を確保したラビオ刑事。
ヒルカラを楽しむグループを装うべく烏魔刑事にノリノリで歌わせていたラビオ魔界刑事は小声ながらも重い口調で皆を見回す。
(例の件、決行は今夜。 アラン殿、例のトラップの準備は?)
(大丈夫です、 ミキさんの魔力をたっぷり付着させた例のモノと魔界スマホの探知同期化は完了です)
アランはラビオ刑事の問いかけに静かに答える。
(キアラ殿、隠形の準備は?)
(大丈夫ですわ、カラスマさんとの連携も確認済みです)
『来たるぅ~ジョッカー!! 脅威の軍団♪ 世界を牛耳る悪しき者♪ 世界を征服するヤツら♪』
キアラは『悪の組織ジョッカーのテーマ』を歌い始めた烏魔刑事のノリノリ演技をチラ見しつつラビオ刑事に答える。
(ギンコ殿は事前に共有済みじやがワシとイザベラ殿と共に犯人のアジトヘカチコミじゃ。よろしく頼むぞ)
(はっ、はい!! お任せください!!)
白いフード付きパーカーにジャージズボン、スニーカー姿の神狐族・ギンコさんは初めての経験に戸惑いつつも答える。
(よしっ、これで共有は大丈夫じゃ……もう昼が近いしここで何か食べて行こうか? ワシのお大臣じゃ)
そう言いつつフードメニューを取り出したラビオ刑事に全員が目を輝かせる。
それから数時間後、夜……都内S区某所にあるマンション。
(あそこが508号室だな……)
世闇に乗じてマンション裏の駐輪場に不法侵入したレスラーマスクに黒Tシャツ、ズボン姿の不審者は辺りに警戒しつつ建物に接近。
この部屋に住まう魔潤体質者女性の特濃級魔力がたっぶりと残留付着したままベランダに落ち残されたセクシーヴァイオレットなシースルーランジェリーパンティーに獣の眼を向ける。
(魔力を使うのはリスクだが……妻のためにもこのチャンス、絶対に逃すわけにはいかない!! えいっ!!)
レスラーマスク男が508号室のベランダに腕を伸ばし、気合を入れると紐パンティは引き寄せられるかのようにベランダを離れてふわふわと落下し、その手の上に着地。
(テレポート!!)
それを掴んだ男は音もなく詠唱と共に一瞬でドロンと消える。
……S県某所にある安アパートの一室。
「ゲホッケホッ……」
何も無い部屋でせんべい布団とぺったんこ枕、薄いバスタオルに包まり咳き込むのは長い黒髪の女性だ。
「魔力が……足りないわ、この前の変身と転移のせいで……苦しいハァ、ハァ」
「オトメ、帰ったよ!!」
「鎌雄さん!!」
突如部屋に現れた黒Tシャツの男性はレスラーマスクを取って握りしめて来たシースルーランジェリーパンティーを女性に渡す。
「ああ、癒される……鎌雄さん、ありがとう、本当にありがとう」
「オトメが無事でよかったよ……まさかあのコスプレイベントの最中、君の正体が見抜かれるとは。そのおばあさんが何者かはしらないが、あのお姉さんにはもう今後近づかない方がよさそうだね」
「ええ、そうね……ああ、上質な魔力でどんどん回復していくわ……」
ミキちゃんの部屋から盗んで来たパンティを胸に押し当てた若い女性の呼吸が落ち着き始め、血色もだんだん良くなっていく。
「とりあえずは……」
鎌雄と言う丸顔のおじさんが黒髪の女性を介抱していたその時、何者かがアパートのドアをノックする。
「……こんな時間に誰だ?」
「あなた、どうしましょう。嫌な予感がするわ……」
明らかに意思を持ってドアを叩き続ける訪問者。まだ体が全快していない黒髪の女性は不安そうな目で鎌雄をみる
「とにかく出てみよう……いざとなれば記憶を刈り取るだけだ」
そういいつつ何かの詠唱を始める鎌雄の手になにか長い棒のようなものが現れはじめる。
「御用改めである!! 神妙にしろ!!」
「ひえっ!!」
「きゃああ!!」
大音声と共に扉を蹴破り、十手をもって突撃してくる赤肌白髪のデーモン族と二丁リボルバーを構えたベネチアンマスクの赤髪女淫魔、白狩衣に白い尻尾を生やした神狐族の男。
神狐の力で動きを封じられた2人は乱入者にあっというまに取り押さえられてて拘束されてしまう。
「現行犯確保ですわ!!」
「こちらもです、ラ……ザ・カウボーイさん!!」
「よし、ナイスですぞ!! あとはダークガールとバカラス、A殿とあの方をこちらにお連れして……簡易取り調べじゃ!!」
ギンコさんがラビオ刑事を作戦コードネームではない本名で呼びかけたのはとにかく、ミキちゃんに白昼堂々手を出そうとした魔界人を確保したラビオ刑事はすぐに魔界スマホで待機メンバーに召集をかける。
【中編に続く】
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