ミキちゃんちのインキュバス 2 !!

千両文士

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【ミキちゃんちのインキュバス2!(第48話)】「ミキちゃん、夏への扉(後編) アラン、ビーチ・アモーレtoミキちゃん!!」

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 ミキちゃんがリィト執事の来訪を受けてから数日後。
「天国って……話に聞いていたのとは大分イメージが違うな」
 会社の女性上司、守屋美希さんがキアラの姪っ子とTOKYO観光デートした事は聞いていたが、まさかの恩返しバカンスにキアラのみならず自分も呼んでもらえたと言う事に驚くばかりのトランクス海パン姿のヲタク会社員、茶摘 卓雄。
「ええ、茶摘さんが文献資料とかで見る神様とか天界とかそう言うのって……人間界の人々が勝手にイメージを作っちゃってるケースが多いんですよね」
 隣の茶摘と同じく水着に着替え終え、サングラス装着済みでビーチパラソル下、ビーチベンチ上でゆったりするアラン。
「アランさん、私はシオンさんと面識は無いのですが……天使族の方へのご挨拶はどのようにすればいいのでしょうか?」
 白銀ロングヘアを頭上で結び、水着の尻尾用穴から白い狐尻尾を出してくつろぐギンコさん。
「んなもんい―じゃん、気にすんなよお狐さんよぉ!! ほれ、飲んでる? タダ酒フィーバー万歳だぜ!!」
「あっ刑事さん、 どうも……」
(接待兼護衛枠とは言え)ラビオのオヤジと共に上位天使族アンジェラ家の私有地内プライベートビーチに招待された烏魔刑事。
 隣に座る白髪オールバックな老魔界刑事・ラビオのオヤジがお揃いチョイスしたアロハシャツにサングラス&ピンク地に大判小判なトランクス水着なのはさておき……役得MAX案件&自分を拾ってくれたオヤジヘの感謝で胸が一杯の烏魔はクーラーボックス内でよく冷えたプレミアム天界ビールを隣のギンコさんに渡す。
「しかし茶摘のアニキ……キアラちゃんやミキさんはどんな水着をチョイスしたんでやんしょね。あっしは楽しみでありんすよ、げへへへへ」
 女性陣の水着お着換え待ち中の男衆の心の声を代弁する烏魔。
 普段なら一発アウトでラビオ刑事によるお仕置きモノ発言だが『女淫魔族さん達とビーチリゾート』と言う時点で何かを期待してしまっていた男達は言い返せずダンマリを決め込む。

「皆さま、お待たせですのよ!!」
「シオンちゃん!!」
 ビッグサングラスに長い金髪をミニお団子にし、ぺったんこの胸に『シオン』と書かれたエノク文字校章入り天界神立学院指定の白スクール水着で現れた天使族の少女、シオン・アンジェラ。
「はあい、待たせたわね」
「姉さん!!」
「イザベラさん!!」
 赤いロングヘアを頭上で束ね、青い薔薇の装飾が右胸に刻まれた真紅のビキニ姿のイザベラさん。
 砂丘蓮美と言う仮の姿たる普通地味子ではない美巨爆乳にボンキュッボンな女淫魔本来の姿に戻れ、なおかつ愛しのギンコさんにセクシーアピールできる大チャンスにイザベラさんはモデルウォークで向かってくる。
「皆さま、お待たせですわ!!」
「キアラ!!」「うひょぉぉぉん!!」
 金髪を頭上左右でミニお団子にし、褐色肌上に白いギリギリなV字紐。
 件のスリングショットでこちらに向かってくるキアラに日常的に誘惑されている茶摘は一線を踏み堪えたものの、即堕ちした烏魔は一瞬で目がハートになる。
「はあい……みんなぁ」
「ミキさん!! あれっ?」
『ドキッ!!女淫魔だらけのビーチバカンス』水着披露会のトリとなったミキちゃんの声。
 女淫魔さん達がここぞとばかりにセクシーアピールしまくる中、バカンス主賓のミキちゃんが自いビーチパーカーにつば広帽子と言う予想外の恰好なのに驚く男衆。
「そうなるわよね、一応この下は水着なの?… …でも恥ずかしいからちょっとだけ、ね?」
 パーカーの前を大きく開き、白ライン入り紺競泳水着を見せるミキちゃん。
 いつものスーツやスカート&ブラウス、オーバーサイズTシャツではわからない素足の脚線美に柔らかな美巨乳と均整が取れたくびれグラマーボディ……『本当に美しい物』を目の前にしたその場の全員は思わず言葉を失ってただただ見入ってしまう。
「とりあえず……ビーチに来ましたから遊びましょ?」
 キアラちゃんやイザベラさんとは真逆な露出度が低く地味でありきたりなデザインの水着であるにも関わらず予想外の注目を集めてしまい、ビーチパーカーをそっと閉じつつ無理やり話題を切り替えるミキちゃん。
「はいですわ、ミキお姉さま!!」
「茶摘のアニキ、ビーチバレーやろうぜ!!」
「いいですわ、烏間さん!! 私もお相手しますわ!!」
「いいぜ!! かかって来な!!(黒ギャルおっぱいいただきだぜ!!)」
「わしも入れてもらいますぞ……ほほほ」
 茶摘&キアラチームVS魔界刑事コンビチームによる夏満開なビーチバレー。
「ギンコさん、背中にサンオイルお願いできます?」
「ミキお姉さま、私もお願いしますわ!!」
 うつ伏せになってビキニの紐を外すイザベラさんにドキドキなギンコさんとスクール水着の肩ひもをずらすシオンちゃんの甘えんぼっぷりにニコニコなミキちゃんは各々サンオイルを手に取る。

 それからしばらくして……
「海っていいわね……」
 魔界刑事&キアラのボールに翻弄される茶摘、日焼けでじっとしているのに飽きて砂のグラサン猫像を作るシオンちゃんと共に遊んでいるギンコさん、そして砂の温かさと日光でウトウトしているイザベラさん。
 そんな平和なビーチの光景をパラソル下から楽しむミキちゃんは呟く。
「そうですね、みんな各々楽しそうで僕もうれしいです!!」
 同じくゆったりとしている隣のアランもそれにこたえる。
「そう言えばアラン君は海に入らないの?」
「……ええ、僕はちょっと。子供の頃家族旅行で行った海で魔界のクラゲに引きずり込まれた事があって」
「それって大きいの?」
 これまでの魔界の生き物パターン的にものすごくデカイ可能性大と思ったミキちゃんは聞き返す。
「いや、そこまでではありませんよ。大きさも10メートルいかない小型種で、姉さんがすぐに魔銃で……」
 慌てて口を閉ざし、ビーチでトップレスナップ中のイザベラさんを確認するアラン。
「そうなんだね。
 私はパパがサーフィン、お兄ちゃんがトライアスロンをやっていたから海にはよく行っていたけど……高校生ぐらいから色々あってね足が遠のいていたの。
でもね、海自体は好きなのよ」
 上半身を起こしつつはにかむように笑うミキちゃん。
「……そうなんですね、あの、もしよければ僕と散歩しませんか」
 そう言いつつミキちゃんに手を差し出すアラン。
「えっ? はい……」
 同居しはじめて約一年ちょっと、今更だがそのイケメンっぷりに胸キュンになったミキちゃんはその手を取ってビーチベンチを降り、アランと共に波打ち際へ向かって行くのであった。

【FIN】
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