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本編
485.ラストチャレンジ5
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三十階層に到着すると、子供達はやはり樹脂の塊拾いから始まる。
「「あっ! いってきます!」」
しかも、早々に魔物が現れたらしく、アレンとエレナは嬉々として駆け出していく。
《あ~、また先を越された~》
《アレンおにーちゃんとエレナおねーちゃん、はや~い》
ベクトルとラジアンは少しだけ悔しそうにしながらアレンとエレナの後を追いかけていった。
「「おわり!」」
《 《えぇ、もう!?》 》
だが、ベクトルとラジアンが追いつく前に、アレンとエレナはあっという間に相手を倒してしまっていた。
……僕達から見たら、相手の魔物が何だったかもわからないうちにだ。
「「ドロップアイテムはね~」」
「ラジアンだった!」
《アレンおにーちゃん、ほんとう!?》
「フィートもあったよ!」
《あらあら、私もあったの? エレナちゃん、凄いわ~》
しかも、初っ端からグリフォンと飛天虎の人形が手に入ったらしい。リヴァイアサン人形からの強運がまだ続いているようだな~。
「おぉ、凄いではないか~」
「本当にね。最近、子供達の運の良さに驚きを通り越して、呆れを感じるようになってきたよ」
「呆れ? 何故だ? 良いことしかないのではないか?」
「えっと……まあ、そうだね」
良いことなのに何故呆れることが? とカイザーに言われ、僕は細かいことに気にし過ぎだったと思い至った。〝良いことは良い!〟でいいじゃないかと。
《あっ! ゴーレム発見! 今度はオレが行くね》
僕が反省? をしているとベクトルがゴーレムを発見し、嬉々として走り出していく。
そして、あっという間に倒すと、尻尾を振りながら戻ってくる。
《パステルラビットの人形だった~》
「「シロだ~」」
白いパステルラビットの人形が手に入ったようだ。
「パステルラビットの色違いもだいぶ集まってきたな~」
「そうだね~。でもね」
「チャチャとリームがまだなの~」
「ああ、そうだね」
ピンク色のピピと水色のミミは既に手に入れているので、あとは茶色とクリーム色のパステルラビットを手に入れたいようだ。
「でも、クリーム色と茶色のパステルラビットの人形って……どの階層になるんだろう?」
「「どこだろう?」」
「だよね」
ドロップアイテムとして出てくる系統の色ではないので、どの階層から出てくるのかが不明である。
「三十一?」
「三十二?」
「ああ、そうか。この先の樹脂の森でも人形のドロップがあるかもしれないのか」
坑道では色系統が決まっていたが、森ではそうとは限らない。なので、そちらでもしかしたらてにはいるかもしれないな。
「だけど、まずはフェンリルとサンダーホークだな」
《そうだね! 絶対に手に入れるぞ!》
《もちろんです! 絶対に手に入れます!》
ジュールとボルトが、やる気を漲らせていた。
パステルラビットも集めたいが、やはりジュールとボルトが優先だな。
「まずはここで!」
「がんばらないとね!」
「「あっ!」」
アレンとエレナは、三十一、三十二階層の前に三十階層を狩り尽くそう……とばかりに、魔物に向かって駆けていく。
「あちらからも来たな。我も行ってこよう」
ちょうど分かれ道だったため、子供達が駆けて行った道とは別の道からも魔物が現れる。すると、カイザーがわくわくした様子をさせながら魔物に向かって行く。
《兄様、何だか不思議そうな顔をしているわよ?》
「カイザーならここからでも魔法で倒せそうだけど、わざわざ向かうんだな~って思ってな」
《ふふっ、私も魔法は使うけれど、やはり身体を動かして戦うほうが性に合うもの。カイザーもきっと身体を動かしたくなったのよ》
「ああ、それもそうか」
身体を動かすことが苦手だった頃の影響か、僕の場合は魔法をばんばん撃つほうが性に合っているが、僕以外の子達は動き回るのが好きだからな。手っ取り早く魔法……という考えにはならないのか。
「「……ジュールとボルトがなかった~」」
「まあ、まだ始めたばかりだし、これからだよ」
ドロップアイテムはいろいろ手に入ったが、人形はホワイトシープだけだったようだ。
「そういえば、ついうっかり休憩しないでこの階層の探索に入っちゃったから、そろそろご飯がてら休憩にしよう」
「「ごはんたべる~」」
僕達は本来なら転移装置の間で長めの休憩を挟んでいたのだが、二十九階層でリヴァイアサンの人形を手に入れた勢いのまま三十階層の探索を始めてしまったのだ。まあ、二十九階層の探索時間が短かったということもあるのだけどな。
なので、ちょっとここら辺で子供達に休息を取らせることにした。良い具合に見通しが良く、そこそこ広い場所にいることだしね。
「何が食べたい? できれば作り置きのものでお願い」
ここは安全地帯ではないので、さすがにこの場で料理するのは止めた。余裕があるとは言っても上級迷宮の三十階層まで来たことだしな。
「おにぎり?」
「サンドイッチ?」
「それならどっちでもいいよ。じゃあ、食べたい具を言って~」
それぞれ食べたいものに、野菜スープをつけておこう。
「アレン、こんぶのおにぎり~」
「エレナ、たまごサンド~」
まずは子供達から渡し、次にカイザー達にも食べたいものを選んでもらって僕達はしばらくの間、休むことにした。
「「あっ! いってきます!」」
しかも、早々に魔物が現れたらしく、アレンとエレナは嬉々として駆け出していく。
《あ~、また先を越された~》
《アレンおにーちゃんとエレナおねーちゃん、はや~い》
ベクトルとラジアンは少しだけ悔しそうにしながらアレンとエレナの後を追いかけていった。
「「おわり!」」
《 《えぇ、もう!?》 》
だが、ベクトルとラジアンが追いつく前に、アレンとエレナはあっという間に相手を倒してしまっていた。
……僕達から見たら、相手の魔物が何だったかもわからないうちにだ。
「「ドロップアイテムはね~」」
「ラジアンだった!」
《アレンおにーちゃん、ほんとう!?》
「フィートもあったよ!」
《あらあら、私もあったの? エレナちゃん、凄いわ~》
しかも、初っ端からグリフォンと飛天虎の人形が手に入ったらしい。リヴァイアサン人形からの強運がまだ続いているようだな~。
「おぉ、凄いではないか~」
「本当にね。最近、子供達の運の良さに驚きを通り越して、呆れを感じるようになってきたよ」
「呆れ? 何故だ? 良いことしかないのではないか?」
「えっと……まあ、そうだね」
良いことなのに何故呆れることが? とカイザーに言われ、僕は細かいことに気にし過ぎだったと思い至った。〝良いことは良い!〟でいいじゃないかと。
《あっ! ゴーレム発見! 今度はオレが行くね》
僕が反省? をしているとベクトルがゴーレムを発見し、嬉々として走り出していく。
そして、あっという間に倒すと、尻尾を振りながら戻ってくる。
《パステルラビットの人形だった~》
「「シロだ~」」
白いパステルラビットの人形が手に入ったようだ。
「パステルラビットの色違いもだいぶ集まってきたな~」
「そうだね~。でもね」
「チャチャとリームがまだなの~」
「ああ、そうだね」
ピンク色のピピと水色のミミは既に手に入れているので、あとは茶色とクリーム色のパステルラビットを手に入れたいようだ。
「でも、クリーム色と茶色のパステルラビットの人形って……どの階層になるんだろう?」
「「どこだろう?」」
「だよね」
ドロップアイテムとして出てくる系統の色ではないので、どの階層から出てくるのかが不明である。
「三十一?」
「三十二?」
「ああ、そうか。この先の樹脂の森でも人形のドロップがあるかもしれないのか」
坑道では色系統が決まっていたが、森ではそうとは限らない。なので、そちらでもしかしたらてにはいるかもしれないな。
「だけど、まずはフェンリルとサンダーホークだな」
《そうだね! 絶対に手に入れるぞ!》
《もちろんです! 絶対に手に入れます!》
ジュールとボルトが、やる気を漲らせていた。
パステルラビットも集めたいが、やはりジュールとボルトが優先だな。
「まずはここで!」
「がんばらないとね!」
「「あっ!」」
アレンとエレナは、三十一、三十二階層の前に三十階層を狩り尽くそう……とばかりに、魔物に向かって駆けていく。
「あちらからも来たな。我も行ってこよう」
ちょうど分かれ道だったため、子供達が駆けて行った道とは別の道からも魔物が現れる。すると、カイザーがわくわくした様子をさせながら魔物に向かって行く。
《兄様、何だか不思議そうな顔をしているわよ?》
「カイザーならここからでも魔法で倒せそうだけど、わざわざ向かうんだな~って思ってな」
《ふふっ、私も魔法は使うけれど、やはり身体を動かして戦うほうが性に合うもの。カイザーもきっと身体を動かしたくなったのよ》
「ああ、それもそうか」
身体を動かすことが苦手だった頃の影響か、僕の場合は魔法をばんばん撃つほうが性に合っているが、僕以外の子達は動き回るのが好きだからな。手っ取り早く魔法……という考えにはならないのか。
「「……ジュールとボルトがなかった~」」
「まあ、まだ始めたばかりだし、これからだよ」
ドロップアイテムはいろいろ手に入ったが、人形はホワイトシープだけだったようだ。
「そういえば、ついうっかり休憩しないでこの階層の探索に入っちゃったから、そろそろご飯がてら休憩にしよう」
「「ごはんたべる~」」
僕達は本来なら転移装置の間で長めの休憩を挟んでいたのだが、二十九階層でリヴァイアサンの人形を手に入れた勢いのまま三十階層の探索を始めてしまったのだ。まあ、二十九階層の探索時間が短かったということもあるのだけどな。
なので、ちょっとここら辺で子供達に休息を取らせることにした。良い具合に見通しが良く、そこそこ広い場所にいることだしね。
「何が食べたい? できれば作り置きのものでお願い」
ここは安全地帯ではないので、さすがにこの場で料理するのは止めた。余裕があるとは言っても上級迷宮の三十階層まで来たことだしな。
「おにぎり?」
「サンドイッチ?」
「それならどっちでもいいよ。じゃあ、食べたい具を言って~」
それぞれ食べたいものに、野菜スープをつけておこう。
「アレン、こんぶのおにぎり~」
「エレナ、たまごサンド~」
まずは子供達から渡し、次にカイザー達にも食べたいものを選んでもらって僕達はしばらくの間、休むことにした。
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