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本編
477.大量生産
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「「いれない? よかった~」」
さすがにアレンとエレナも虫入りのケーキは嫌らしい。入れないと言えば、ほっとした様子を見せる。意外と虫とかでも食べそうな気がしていたので、ちょっとだけ安心した。
「さて、気を取り直して、蒸しケーキを作るか~」
「「つくる~」」
誤解は解けたので、改めて蒸しケーキを作ることにした。
「何味にしようかな~?」
「「あじ? ありみつじゃないの?」」
「もちろん、蟻蜜を使ったものを作るつもりだけど、あれは甘味料だからな。独特の風味はあるけど、プレーン――一番素朴な味になるんだ。だけど、蒸しケーキはパンケーキやパウンドケーキみたいにいろんな味が作れるんだよ。せっかくだし、いろんな味のいろんな色のものを作りたくない?」
「「つくりたい!」」
まあ、蟻蜜の風味もプレーン味も嫌いじゃないと思うけど、今回はただの甘味料として利用するつもりだ。
「そうだな~、緑の蟻蜜を使うなら、エナ草――ほうれん草か緑茶の粉を混ぜて、赤の蟻蜜ならイーチジャムを混ぜて。青の蟻蜜は……これに関してはプレーンがいいだろう。蟻蜜を使わないパターンだと、イシウリのペーストを混ぜたものやチョコレートを混ぜたもの。プレーンにナナの実をゴロゴロ入れたものなんかも良さそうだ」
「「ぜんぶおいしそう!」」
「うむ、全部食べてみたいな!」
早速、作り始めるわけだが、今回は四人同時に別々のものを作り始めた。
卵を泡立てるものではなく、ほぐした卵に蟻蜜、もしくは砂糖や蜂蜜を混ぜ、小麦粉とバーストパウダーを合わせたものを入れてよく混ぜる。あとは少しの油とペーストなどを混ぜる。
「あとは蒸すだけだね」
「「ドロドロ~。どうやってむす?」」
「え? あっ!」
肉まんのように固形でないドロドロの生地をどうやって蒸すのか、子供達から指摘を受けて僕は器を用意していなかったことに気がついた。
「すっかり忘れていたな~。ちょっと待ってな」
耐熱性のコップなどに直接入れて蒸してもいいか、それだと内側に引っついて剥がれないよな~。だからといって、アルミカップやクッキングシートのようなものはない。
「何か使えそうなものはあったかな~」
とりあえず、《無限収納》の中に何かないか探してみる。
「えっと……」
――ピロンッ♪
「ん?」
《無限収納》を漁っていると久しぶりの通知音が聞こえ、ちょうど見ていたアイテムリストに新規のアイテムが追加された。何かと取り出して見てみれば、都合良くシリコンのような素材でできたカップ型だった。しかも、僕に馴染みがあるアルミカップのような形で大量にだ。
「……これはシルかな? それとも、マリアノーラ様かな? で、蒸しケーキが食べたいってことだろうな」
シリコンカップを【鑑定】してみると、シリコンではなく魔物――マグマスライムという未知の魔物の素材で作られているようだ。
「タクミ、どうかしたのか?」
「ん? たぶんだけど、シルからのお届けもの?」
「何っ、緊急の案件か!?」
「いや、そうじゃないよ。今ちょうど使えそうなものが届いたんだけど、カイザーはマグマスライムって知ってる?」
「む? 火山などのかなり暑い地帯にいる熱耐性に特化したスライムだな」
「へぇ~、熱耐性特化のスライムなんているんだ」
まだまだ知らない魔物はいるものだ。
「もしかして、タクミが持っているものがマグマスライムでできておるのか? なら、そちらの青いほうはアイススライムのものか?」
「え? こっち?」
カイザーに言われて、僕は慌てて青いシリコンカップを【鑑定】してみた。すると、カイザーの言った通りにアイススライムの素材から作られてものだった。
「着色の違いかと思ったら素材そのものが違うのか~」
ただの色違いだと思っていたので、二種類あったのはわかっていたけど赤いほうしか鑑定しなかったんだよね~。
「アイススライムは冷却に特化しておる。まあ、マグマスライムは冷却に、アイススライムは熱に弱いという弱点があるので、倒すのは容易だな」
「なるほど、シリコンのように両方に使えるものじゃないから使い分けろってことかな?」
だから二種類のシリコンカップが届いたのか。
「あ、カードもあるな。えっと、『ゴールデンサーモンの親子丼が美味しかったので、鶏肉の親子丼も食べてみたいです。……とみんなの意見が合意して巧さんに連絡しようとしたのですが、ついさっき、マリアノーラ様が蒸しケーキというものを作る巧さん達を見て、器を用意して駆け込んできました。できれば、蒸しケーキもお願いしたいです。あ、でも、両方が駄目なら蒸しケーキをお願いします』だって」
「む?」
リクエストカードだったようだが、最初は親子丼をお願いしてくるつもりだったようだ。
珍しく甘味ではないリクエストだったみたいだが、マリアノーラ様からの飛び込みがあり、一応窺うという形で二種類の品を頼んできたんだな。
というか、マリアノーラ様はリアルタイムで覗いていたようだ。
「良いものを貰ったし、問題ないよ」
シルもリアルタイムでこちらを覗いていたかは知らないが、今は確実に覗いているだろうと了承の言葉を口に出しておく。
「「んにゅ?」」
「ちょっとお返事。アレン、エレナ、カイザー、このカップの八分目くらいまで生地を入れてくれる?」
「「まかせてー!」」
「うむ」
早速貰ったばかりの赤いシリコン……ではないな。スライムカップに作った生地を入れていく。
「僕はケーキを蒸しながら親子丼を作るから、アレンとエレナ、カイザーは追加の生地作りをお願いしてもいいかな?」
「「いいよ~」」
「了解した」
僕は蒸し器でケーキを蒸しつつ、リクエストの親子丼を作っていく。
「お、良い感じに蒸し上がったぞ~」
「「みせて、みせて~」」
一回目の蒸しケーキができあがったと教えると、子供達がすぐさま駆け寄ってくる。
「ふっくら~」
「いろ、きれ~」
「おぉ~、こんな風になるのか~」
全部一度には蒸せなかったので、青のプレーンと赤のイーチ味の二種類を蒸してみたが、思ったよりも綺麗な色でできあがっていた。粗熱を取ってからスライムカップを剥がしてみると、形も綺麗にケーキが取り出せた。
「へぇ~、少しもこびりつきがないな」
とても良いものを貰えたようだ。
とりあえず、赤いカップを冷やしたり、青いカップを加熱したりしないようにだけ気をつけよ。何が起こるかわからないが、わけられているだけの理由はありそうだしな。
「「たべてみてもいい?」」
「いいけど、ご飯前だからどちらかだけを二人で半分ずつな」
「「うん!」」
「わ、我は?」
「カイザーはどちらか一個にしておこうか」
「う、うむ、わかった」
カイザーの胃袋なら何個食べても問題なさそうだが、やはりここは子供達に合わせてもらう。
「「「ん~~~」」」
三人とも口にあったのか、試食後は怒濤の勢いで様々な色と味の蒸しケーキを量産していった。
シルというか、マリアノーラ様にはさすがに作った種類が多かったので、二個ずつくらいで全種類の蒸しケーキと人数分の親子丼を送った。
さすがにアレンとエレナも虫入りのケーキは嫌らしい。入れないと言えば、ほっとした様子を見せる。意外と虫とかでも食べそうな気がしていたので、ちょっとだけ安心した。
「さて、気を取り直して、蒸しケーキを作るか~」
「「つくる~」」
誤解は解けたので、改めて蒸しケーキを作ることにした。
「何味にしようかな~?」
「「あじ? ありみつじゃないの?」」
「もちろん、蟻蜜を使ったものを作るつもりだけど、あれは甘味料だからな。独特の風味はあるけど、プレーン――一番素朴な味になるんだ。だけど、蒸しケーキはパンケーキやパウンドケーキみたいにいろんな味が作れるんだよ。せっかくだし、いろんな味のいろんな色のものを作りたくない?」
「「つくりたい!」」
まあ、蟻蜜の風味もプレーン味も嫌いじゃないと思うけど、今回はただの甘味料として利用するつもりだ。
「そうだな~、緑の蟻蜜を使うなら、エナ草――ほうれん草か緑茶の粉を混ぜて、赤の蟻蜜ならイーチジャムを混ぜて。青の蟻蜜は……これに関してはプレーンがいいだろう。蟻蜜を使わないパターンだと、イシウリのペーストを混ぜたものやチョコレートを混ぜたもの。プレーンにナナの実をゴロゴロ入れたものなんかも良さそうだ」
「「ぜんぶおいしそう!」」
「うむ、全部食べてみたいな!」
早速、作り始めるわけだが、今回は四人同時に別々のものを作り始めた。
卵を泡立てるものではなく、ほぐした卵に蟻蜜、もしくは砂糖や蜂蜜を混ぜ、小麦粉とバーストパウダーを合わせたものを入れてよく混ぜる。あとは少しの油とペーストなどを混ぜる。
「あとは蒸すだけだね」
「「ドロドロ~。どうやってむす?」」
「え? あっ!」
肉まんのように固形でないドロドロの生地をどうやって蒸すのか、子供達から指摘を受けて僕は器を用意していなかったことに気がついた。
「すっかり忘れていたな~。ちょっと待ってな」
耐熱性のコップなどに直接入れて蒸してもいいか、それだと内側に引っついて剥がれないよな~。だからといって、アルミカップやクッキングシートのようなものはない。
「何か使えそうなものはあったかな~」
とりあえず、《無限収納》の中に何かないか探してみる。
「えっと……」
――ピロンッ♪
「ん?」
《無限収納》を漁っていると久しぶりの通知音が聞こえ、ちょうど見ていたアイテムリストに新規のアイテムが追加された。何かと取り出して見てみれば、都合良くシリコンのような素材でできたカップ型だった。しかも、僕に馴染みがあるアルミカップのような形で大量にだ。
「……これはシルかな? それとも、マリアノーラ様かな? で、蒸しケーキが食べたいってことだろうな」
シリコンカップを【鑑定】してみると、シリコンではなく魔物――マグマスライムという未知の魔物の素材で作られているようだ。
「タクミ、どうかしたのか?」
「ん? たぶんだけど、シルからのお届けもの?」
「何っ、緊急の案件か!?」
「いや、そうじゃないよ。今ちょうど使えそうなものが届いたんだけど、カイザーはマグマスライムって知ってる?」
「む? 火山などのかなり暑い地帯にいる熱耐性に特化したスライムだな」
「へぇ~、熱耐性特化のスライムなんているんだ」
まだまだ知らない魔物はいるものだ。
「もしかして、タクミが持っているものがマグマスライムでできておるのか? なら、そちらの青いほうはアイススライムのものか?」
「え? こっち?」
カイザーに言われて、僕は慌てて青いシリコンカップを【鑑定】してみた。すると、カイザーの言った通りにアイススライムの素材から作られてものだった。
「着色の違いかと思ったら素材そのものが違うのか~」
ただの色違いだと思っていたので、二種類あったのはわかっていたけど赤いほうしか鑑定しなかったんだよね~。
「アイススライムは冷却に特化しておる。まあ、マグマスライムは冷却に、アイススライムは熱に弱いという弱点があるので、倒すのは容易だな」
「なるほど、シリコンのように両方に使えるものじゃないから使い分けろってことかな?」
だから二種類のシリコンカップが届いたのか。
「あ、カードもあるな。えっと、『ゴールデンサーモンの親子丼が美味しかったので、鶏肉の親子丼も食べてみたいです。……とみんなの意見が合意して巧さんに連絡しようとしたのですが、ついさっき、マリアノーラ様が蒸しケーキというものを作る巧さん達を見て、器を用意して駆け込んできました。できれば、蒸しケーキもお願いしたいです。あ、でも、両方が駄目なら蒸しケーキをお願いします』だって」
「む?」
リクエストカードだったようだが、最初は親子丼をお願いしてくるつもりだったようだ。
珍しく甘味ではないリクエストだったみたいだが、マリアノーラ様からの飛び込みがあり、一応窺うという形で二種類の品を頼んできたんだな。
というか、マリアノーラ様はリアルタイムで覗いていたようだ。
「良いものを貰ったし、問題ないよ」
シルもリアルタイムでこちらを覗いていたかは知らないが、今は確実に覗いているだろうと了承の言葉を口に出しておく。
「「んにゅ?」」
「ちょっとお返事。アレン、エレナ、カイザー、このカップの八分目くらいまで生地を入れてくれる?」
「「まかせてー!」」
「うむ」
早速貰ったばかりの赤いシリコン……ではないな。スライムカップに作った生地を入れていく。
「僕はケーキを蒸しながら親子丼を作るから、アレンとエレナ、カイザーは追加の生地作りをお願いしてもいいかな?」
「「いいよ~」」
「了解した」
僕は蒸し器でケーキを蒸しつつ、リクエストの親子丼を作っていく。
「お、良い感じに蒸し上がったぞ~」
「「みせて、みせて~」」
一回目の蒸しケーキができあがったと教えると、子供達がすぐさま駆け寄ってくる。
「ふっくら~」
「いろ、きれ~」
「おぉ~、こんな風になるのか~」
全部一度には蒸せなかったので、青のプレーンと赤のイーチ味の二種類を蒸してみたが、思ったよりも綺麗な色でできあがっていた。粗熱を取ってからスライムカップを剥がしてみると、形も綺麗にケーキが取り出せた。
「へぇ~、少しもこびりつきがないな」
とても良いものを貰えたようだ。
とりあえず、赤いカップを冷やしたり、青いカップを加熱したりしないようにだけ気をつけよ。何が起こるかわからないが、わけられているだけの理由はありそうだしな。
「「たべてみてもいい?」」
「いいけど、ご飯前だからどちらかだけを二人で半分ずつな」
「「うん!」」
「わ、我は?」
「カイザーはどちらか一個にしておこうか」
「う、うむ、わかった」
カイザーの胃袋なら何個食べても問題なさそうだが、やはりここは子供達に合わせてもらう。
「「「ん~~~」」」
三人とも口にあったのか、試食後は怒濤の勢いで様々な色と味の蒸しケーキを量産していった。
シルというか、マリアノーラ様にはさすがに作った種類が多かったので、二個ずつくらいで全種類の蒸しケーキと人数分の親子丼を送った。
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