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本編
467.またも貴石の迷宮4
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蟻蜜大量入手により攻略に勢いが増した子供達は、十五階層の緑の石の森、十六階層の赤い石の森、十七階層の青い石の森、十八階層の透明の石の森と……一階層と同じ色の似たような森だが、かなり格落ちな雰囲気の階層を次々と攻略していった。
それも……一日一階層よりも早いペースでね。
「「十九かいそうだー!」」
《また坑道になったね》
「ふむ、これは……ガラスのようだな」
そして、十九階層は緑のガラスの坑道だった。
「緑の坑道に戻ったってことは、四色の坑道と森でひと括り、素材が変わって繰り返す感じかな?」
《私達は見ていないけれど、十一階層が緑の岩の坑道だったのかしら?》
「うん、そうだよ」
《なるほどです。では、次の階層が青のガラスの坑道でしたら、兄上の考えが正解ですね》
《行ってみればわかるよ。だから、早く行こうよ!》
僕とフィートとボルトで迷宮の構造について話していると、ベクトルが早く行こうと急かしてくる。
それも、僕の背中をぐいぐいと押しながらね。
「わかった、わかった」
《も~なの! ベクトル、少しは落ち着くの!》
《だって、早く進みたいんだも~ん》
マイルに怒られてもベクトルは気にしていないな。
「アレンもはやくいきたーい」
「エレナもいきたい!」
「さっきまで採掘していなかったか?」
「「おわった~」」
とりあえず、いくつか手に入れるべくガラスの坑道を割っていた子供達だが、もう満足したらしい。
《お兄ちゃん、採掘したガラスの塊はこれだよ。収納してね》
「……いつのまにこんなに割ったんだよ」
ジュールが大小様々のガラスの山の番をしていた。
「よくこの大きさのものが採れたな~」
僕が注目したのは、僕が抱えられないほどの大きさのガラスの塊だ。
《良い感じに突き出していたから、根元を狙ったらコロッっていってたね~》
「「コロッといった!」」
「ははは~。まあ、何かに使えるかもしれないしな~……」
「「そうなの! だから、かいしゅうして!」」
こうやって死蔵品が増えていくんだよな~。
というか、僕の《無限収納》って、まだ容量は大丈夫なのだろうか? 魔力量によって容量は大きくなり、僕の魔力はかなりあるので無限に近いとは思うが……無限ではないよな?
これについては、シルに確認しておいたほうがいいかな?
まあ、今のところ〝そろそろ無理そう〟などと思ったことはないので、まだ余裕はあるだろう。
「それじゃあ、進むか」
「「おー!」」
緑のガラスを回収してから、僕達は十九階層の攻略を始めた。
「「てやっ!」」
開始早々、ガラス製っぽい見た目の巨大なバッタが現れたのだが、アレンとエレナの蹴りで粉々になってしまった。
《……ジャイアントグラスホッパーの亜種かな?》
《……そうみたいね。通常とは違うガラスの身体だったものね》
《……ガラスだと、いつ身体が壊れるかわからなくて生きづらそうだね》
ジュール、フィート、ベクトルは、粉々になったジャイアントグラスホッパーを不憫そうに見つめていた。
《こなごな~。アレンおにーちゃんとエレナおねーちゃん、すご~い》
《ドロップアイテムに変わるの!》
《あれは……瓶ですね。中に何かが入っているのでしょうか?》
地面に散らばっていた粉々のガラスがドロップアイテムに変わると、キラキラとした粉が入ったガラス瓶だった。ガラス瓶はいくつかあったのだがどれも違う色だ。
「「おにぃちゃん、これなーに?」」
「えっと……ガラスの粉だな?」
「「ガラス?」」
「うん、ガラスの粉。ガラス製品、コップとかを作る時に混ぜたり、あとは塗料もだね。ペンキとかに混ぜるみたいだな」
「「……まあまあだね」」
残念ながら僕達にとっては使い道のなさそうな品だ。
だからなのか、子供達はあまり嬉しそうではない。どう頑張ってもお土産とかにもならなそうだしな~。これならまだガラス玉のほうが喜んだだろう。
「アレン、エレナ、またジャイアントグラスホッパーが来たぞ」
「「たおしてくる~」」
カイザーに敵の存在を教えられた子供達は、すぐさまジャイアントグラスホッパーに向かって行った。
《また粉々なの!》
《ドロップアイテムはまた瓶っぽいわね。ということは、またガラスの粉かしら?》
あっという間に倒してしまった子供達は、また別の色のガラスの粉を持って帰ってきた。
《つぎはラジアンもたおしたい!》
「「いいよ~」」
次にジャイアントグラスホッパーが現れた時は、ラジアンが戦うことになったようだ。
「ラジアンだと粉々じゃなくて、バラバラって感じになったな」
そして、すぐに現れたジャイアントグラスホッパーをラジアンは危なげなくと倒してみせた。
《タクミおにーちゃん、なかみがちがうよ~?》
「本当だね。粉以外もドロップアイテムはあるんだな」
ラジアンが持ち帰ってきたドロップアイテムを見ると、アレンとエレナと同じような瓶ではあったが、中身が粉ではなくシーグラスのような欠片っぽいものが詰め込まれていた。
《粉々にして倒したら粉で、バラバラにして倒したら欠片って、『巨獣の迷宮』のお肉と同じ原理かな?》
「ああ、なるほど! その可能性はありそうだな」
「「おぉ!」」
『巨獣の迷宮』では通常のドロップアイテムは肉の塊なのだが、木っ端みじんにして倒した時だけひき肉が手に入った。ジュールの考察の通り、それと同じ原理っぽいものが働いているのかもしれないな。
「「ためしてみる!」」
「試すのはいいけど、手加減し過ぎて倒しきれなかった時は危ないからな。ドロップアイテムになるまで油断するなよ」
「「わかった~」」
粉々のほうはもうやっているので、試すとなると損害を与えないように倒す方向となる。そうなると、魔物の息が絶えていなく、瀕死の状態で最後の悪足掻きなどがされると厄介である。
「「ガラスだまだった~」」
「こっちは、しましま~」
「こっちのは、おはなだよ~」
そうして、試した結果、小指の爪くらいのトンボ玉が手に入ったようだ。
《あら、これは可愛いわね》
《本当なの! これならお土産にも良さそうなの!》
「「そうなの! だから、いっぱいあつめたい!」」
縞模様だったり花模様が入っているガラス玉は子供達とフィート、マイルの女の子組には受けがいいようだ。ということは、レベッカさん達にも喜ばれる可能性があるということで、やはりというかなんというか……お土産集めが開始されることとなった。
《むむ……手加減が難しいな~。欠片になっちゃったよ》
「うむ、これは我らには向いておらんな」
「「もう! ベクトルとカイザーはけんがくね!」」
ベクトルとカイザーには向く作業ではなかったようで、アレンとエレナから戦力外通告を受けていた。
「いろんな色、模様の玉があるみたいだけど、ベース、もしくは模様が緑なんだな~」
「「ほんとうだ!」」
戦力外が出たとしても僕達の戦闘力は問題なく、次々とトンボ玉は集められていった。
すると途中で、わりとカラフルな感じで集まっていると思っていたトンボ玉が、どこかしらに緑色が入っていることに気がついた。
「じゃあ、つぎのかいそうでは、あか?」
「それで、つぎがあおで、そのつぎがとうめい?」
「そんな気がするな」
「「よし、あつめよう!」」
「……だよね~」
確実にそう言うと思ったが、赤、青、透明のガラスの坑道でもトンボ玉集めは続けることが決まった。
「じゃあ、緑はそろそろいいかい?」
「「うん! 二十かいそうにいこう!」」
というわけで、二十階層に行くため、十九階層の攻略をさくさく進めることになった。
それも……一日一階層よりも早いペースでね。
「「十九かいそうだー!」」
《また坑道になったね》
「ふむ、これは……ガラスのようだな」
そして、十九階層は緑のガラスの坑道だった。
「緑の坑道に戻ったってことは、四色の坑道と森でひと括り、素材が変わって繰り返す感じかな?」
《私達は見ていないけれど、十一階層が緑の岩の坑道だったのかしら?》
「うん、そうだよ」
《なるほどです。では、次の階層が青のガラスの坑道でしたら、兄上の考えが正解ですね》
《行ってみればわかるよ。だから、早く行こうよ!》
僕とフィートとボルトで迷宮の構造について話していると、ベクトルが早く行こうと急かしてくる。
それも、僕の背中をぐいぐいと押しながらね。
「わかった、わかった」
《も~なの! ベクトル、少しは落ち着くの!》
《だって、早く進みたいんだも~ん》
マイルに怒られてもベクトルは気にしていないな。
「アレンもはやくいきたーい」
「エレナもいきたい!」
「さっきまで採掘していなかったか?」
「「おわった~」」
とりあえず、いくつか手に入れるべくガラスの坑道を割っていた子供達だが、もう満足したらしい。
《お兄ちゃん、採掘したガラスの塊はこれだよ。収納してね》
「……いつのまにこんなに割ったんだよ」
ジュールが大小様々のガラスの山の番をしていた。
「よくこの大きさのものが採れたな~」
僕が注目したのは、僕が抱えられないほどの大きさのガラスの塊だ。
《良い感じに突き出していたから、根元を狙ったらコロッっていってたね~》
「「コロッといった!」」
「ははは~。まあ、何かに使えるかもしれないしな~……」
「「そうなの! だから、かいしゅうして!」」
こうやって死蔵品が増えていくんだよな~。
というか、僕の《無限収納》って、まだ容量は大丈夫なのだろうか? 魔力量によって容量は大きくなり、僕の魔力はかなりあるので無限に近いとは思うが……無限ではないよな?
これについては、シルに確認しておいたほうがいいかな?
まあ、今のところ〝そろそろ無理そう〟などと思ったことはないので、まだ余裕はあるだろう。
「それじゃあ、進むか」
「「おー!」」
緑のガラスを回収してから、僕達は十九階層の攻略を始めた。
「「てやっ!」」
開始早々、ガラス製っぽい見た目の巨大なバッタが現れたのだが、アレンとエレナの蹴りで粉々になってしまった。
《……ジャイアントグラスホッパーの亜種かな?》
《……そうみたいね。通常とは違うガラスの身体だったものね》
《……ガラスだと、いつ身体が壊れるかわからなくて生きづらそうだね》
ジュール、フィート、ベクトルは、粉々になったジャイアントグラスホッパーを不憫そうに見つめていた。
《こなごな~。アレンおにーちゃんとエレナおねーちゃん、すご~い》
《ドロップアイテムに変わるの!》
《あれは……瓶ですね。中に何かが入っているのでしょうか?》
地面に散らばっていた粉々のガラスがドロップアイテムに変わると、キラキラとした粉が入ったガラス瓶だった。ガラス瓶はいくつかあったのだがどれも違う色だ。
「「おにぃちゃん、これなーに?」」
「えっと……ガラスの粉だな?」
「「ガラス?」」
「うん、ガラスの粉。ガラス製品、コップとかを作る時に混ぜたり、あとは塗料もだね。ペンキとかに混ぜるみたいだな」
「「……まあまあだね」」
残念ながら僕達にとっては使い道のなさそうな品だ。
だからなのか、子供達はあまり嬉しそうではない。どう頑張ってもお土産とかにもならなそうだしな~。これならまだガラス玉のほうが喜んだだろう。
「アレン、エレナ、またジャイアントグラスホッパーが来たぞ」
「「たおしてくる~」」
カイザーに敵の存在を教えられた子供達は、すぐさまジャイアントグラスホッパーに向かって行った。
《また粉々なの!》
《ドロップアイテムはまた瓶っぽいわね。ということは、またガラスの粉かしら?》
あっという間に倒してしまった子供達は、また別の色のガラスの粉を持って帰ってきた。
《つぎはラジアンもたおしたい!》
「「いいよ~」」
次にジャイアントグラスホッパーが現れた時は、ラジアンが戦うことになったようだ。
「ラジアンだと粉々じゃなくて、バラバラって感じになったな」
そして、すぐに現れたジャイアントグラスホッパーをラジアンは危なげなくと倒してみせた。
《タクミおにーちゃん、なかみがちがうよ~?》
「本当だね。粉以外もドロップアイテムはあるんだな」
ラジアンが持ち帰ってきたドロップアイテムを見ると、アレンとエレナと同じような瓶ではあったが、中身が粉ではなくシーグラスのような欠片っぽいものが詰め込まれていた。
《粉々にして倒したら粉で、バラバラにして倒したら欠片って、『巨獣の迷宮』のお肉と同じ原理かな?》
「ああ、なるほど! その可能性はありそうだな」
「「おぉ!」」
『巨獣の迷宮』では通常のドロップアイテムは肉の塊なのだが、木っ端みじんにして倒した時だけひき肉が手に入った。ジュールの考察の通り、それと同じ原理っぽいものが働いているのかもしれないな。
「「ためしてみる!」」
「試すのはいいけど、手加減し過ぎて倒しきれなかった時は危ないからな。ドロップアイテムになるまで油断するなよ」
「「わかった~」」
粉々のほうはもうやっているので、試すとなると損害を与えないように倒す方向となる。そうなると、魔物の息が絶えていなく、瀕死の状態で最後の悪足掻きなどがされると厄介である。
「「ガラスだまだった~」」
「こっちは、しましま~」
「こっちのは、おはなだよ~」
そうして、試した結果、小指の爪くらいのトンボ玉が手に入ったようだ。
《あら、これは可愛いわね》
《本当なの! これならお土産にも良さそうなの!》
「「そうなの! だから、いっぱいあつめたい!」」
縞模様だったり花模様が入っているガラス玉は子供達とフィート、マイルの女の子組には受けがいいようだ。ということは、レベッカさん達にも喜ばれる可能性があるということで、やはりというかなんというか……お土産集めが開始されることとなった。
《むむ……手加減が難しいな~。欠片になっちゃったよ》
「うむ、これは我らには向いておらんな」
「「もう! ベクトルとカイザーはけんがくね!」」
ベクトルとカイザーには向く作業ではなかったようで、アレンとエレナから戦力外通告を受けていた。
「いろんな色、模様の玉があるみたいだけど、ベース、もしくは模様が緑なんだな~」
「「ほんとうだ!」」
戦力外が出たとしても僕達の戦闘力は問題なく、次々とトンボ玉は集められていった。
すると途中で、わりとカラフルな感じで集まっていると思っていたトンボ玉が、どこかしらに緑色が入っていることに気がついた。
「じゃあ、つぎのかいそうでは、あか?」
「それで、つぎがあおで、そのつぎがとうめい?」
「そんな気がするな」
「「よし、あつめよう!」」
「……だよね~」
確実にそう言うと思ったが、赤、青、透明のガラスの坑道でもトンボ玉集めは続けることが決まった。
「じゃあ、緑はそろそろいいかい?」
「「うん! 二十かいそうにいこう!」」
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