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準備期間です。
26.まじですか?
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どうやら風の精霊さんは、騒ぎを聞きつけてやって来たようだ。
《なになに? なにかあったのかー?》
《ああ、風のか。ちょっとリアの周りいた害虫を片付けているだけだよ》
害虫……害虫か~。
ヒューリーったら、辛辣だね……。
いやでも、間違ってはいないと思ってしまう自分がいるわ~。
《ふう~ん。もしかしてリアを泣かせたのか? 緑の――って、ヒューだったか? お仕置きは済んだの? 俺もやりたい。交ぜて交ぜてー》
《なんで風のを交ぜないといけないのさ。リアにまとわり付く害虫をこてんぱんにするのを、僕が譲るわけないだろ》
《え~。いいじゃん。俺も交ぜてよー》
風の精霊さん、お仕置きを娯楽かなんかと間違えてません?
そんなに楽しそうにされても困っちゃうわ~。
《で? 何があったのさ。害虫ってそいつだろ? なになに、リアはまた誘拐でもされたのかー? 誘拐されるの好きだね~》
いやいや、好きで誘拐されているわけじゃないよ!?
って、今回は誘拐じゃないし!!
《僕がそんなヘマ、二度とするわけないだろ。だが、そいつが害虫であることは間違いないな。人間の王がリアにつけた護衛だよ。ホント使えない!》
あ、ヒューリーの言葉に王様が項垂れた。
わかりやすく落ち込んでますね~。
まあ、自業自得ってやつだね。
《護衛ね~。リアはまだ狙われてるわけ~?》
《僕とミリアが契約している時点で人間にとってリアは魅力的なんだと。馬鹿にしてるよね。リアの気持ちを無視して、精霊の恩恵なんて与えて貰えるはずないのにさー》
そうだよね~。
私を手に入れたからって、精霊の恩恵が確実にあるわけでもないんだよね~。
何だってそんな勘違いをしているんだか……。
《そうだ! 風の、リアと契約しないか?》
《ん~? まあ、リアなら契約してやってもいいかー。リア~、名前~》
「ええっ!?」
まじで?
そんな簡単に契約しようとしちゃうわけ!?
いやいや、風の精霊さんよ、もうちょっとちゃんと考えようよ!
今のは凄い軽いノリだったよぉ!?
「ヒュ、ヒュー。いきなりどうしたの?」
《ん? リアの契約精霊が増えれば、護衛なんてものつけなくても良くならないか? 多ければそれだけ人間は手を出しづらくなるだろう?》
確かにヒューリーの言っていることは正論だ。
契約精霊が増えれば、それだけ対応が慎重になるだろうけれど……。
だけどさっ!
「いやいやいやっ! 精霊との契約ってそんなノリでするものじゃないよ?」
《リアならいいさ。っていうか、またあのクッキーを食わせろよ》
あ、風の精霊さん、クッキーを気に入ったんだ。
でも――
「うちに来てくれてたら、クッキーくらいいつでもあげるのにー」
《そうなのか?》
「うん、あの時一緒にあげた小さな風の精霊さん達はたまに来るよー?」
《あの時? ああ、あのちび共か!》
《確かに最近よく見掛けるなー》
「クッキー一枚ずつしかあげてないのに、最近じゃ毎回手土産持参で来るんだよー」
あの子達、森で取れる木の実とか果物とかを持ってくるんだよねー。
中には高級な果物とかもあったりする。
さらには、どっかから掘り出した宝石の原石なんかを持ってくる精霊もいる。
あれにはビックリしたね~。
《まあいいさ。ほら、リア。俺に名前をくれー》
あ、契約するのは既に確定事項なんだね。
まあ、契約してくれるって言うならしてもらいましょうか。
そのほうが私の生存率が上がるわけだしね。
「えっと、そうね……」
名前、名前……そうだなぁ~。
「ルークっていうはどうかな?」
《おっ、いいじゃん。俺はルークな。リア、これからよろしくな》
「うん。ルーク、これからよろしくね」
名前を決めると、私とルークから黄緑色の光が放たれた。
契約の光だね。
これで私は三人の上級精霊と契約したことになる。
《お! ちゃんと契約できたな。それじゃあ、ちょっと待ってろ!》
契約が成立すると、ルークはそう言ってどこかに行ってしまった。
どこに行ったんだろうか?
まあ、行動を強制するつもりはないからいいんだけどね。
それにルークって、ふらりと何処かに行ってふらりと帰ってくるイメージがあるんだよね。
だから気にするだけ無駄なような気がするんだよね。
《なになに? なにかあったのかー?》
《ああ、風のか。ちょっとリアの周りいた害虫を片付けているだけだよ》
害虫……害虫か~。
ヒューリーったら、辛辣だね……。
いやでも、間違ってはいないと思ってしまう自分がいるわ~。
《ふう~ん。もしかしてリアを泣かせたのか? 緑の――って、ヒューだったか? お仕置きは済んだの? 俺もやりたい。交ぜて交ぜてー》
《なんで風のを交ぜないといけないのさ。リアにまとわり付く害虫をこてんぱんにするのを、僕が譲るわけないだろ》
《え~。いいじゃん。俺も交ぜてよー》
風の精霊さん、お仕置きを娯楽かなんかと間違えてません?
そんなに楽しそうにされても困っちゃうわ~。
《で? 何があったのさ。害虫ってそいつだろ? なになに、リアはまた誘拐でもされたのかー? 誘拐されるの好きだね~》
いやいや、好きで誘拐されているわけじゃないよ!?
って、今回は誘拐じゃないし!!
《僕がそんなヘマ、二度とするわけないだろ。だが、そいつが害虫であることは間違いないな。人間の王がリアにつけた護衛だよ。ホント使えない!》
あ、ヒューリーの言葉に王様が項垂れた。
わかりやすく落ち込んでますね~。
まあ、自業自得ってやつだね。
《護衛ね~。リアはまだ狙われてるわけ~?》
《僕とミリアが契約している時点で人間にとってリアは魅力的なんだと。馬鹿にしてるよね。リアの気持ちを無視して、精霊の恩恵なんて与えて貰えるはずないのにさー》
そうだよね~。
私を手に入れたからって、精霊の恩恵が確実にあるわけでもないんだよね~。
何だってそんな勘違いをしているんだか……。
《そうだ! 風の、リアと契約しないか?》
《ん~? まあ、リアなら契約してやってもいいかー。リア~、名前~》
「ええっ!?」
まじで?
そんな簡単に契約しようとしちゃうわけ!?
いやいや、風の精霊さんよ、もうちょっとちゃんと考えようよ!
今のは凄い軽いノリだったよぉ!?
「ヒュ、ヒュー。いきなりどうしたの?」
《ん? リアの契約精霊が増えれば、護衛なんてものつけなくても良くならないか? 多ければそれだけ人間は手を出しづらくなるだろう?》
確かにヒューリーの言っていることは正論だ。
契約精霊が増えれば、それだけ対応が慎重になるだろうけれど……。
だけどさっ!
「いやいやいやっ! 精霊との契約ってそんなノリでするものじゃないよ?」
《リアならいいさ。っていうか、またあのクッキーを食わせろよ》
あ、風の精霊さん、クッキーを気に入ったんだ。
でも――
「うちに来てくれてたら、クッキーくらいいつでもあげるのにー」
《そうなのか?》
「うん、あの時一緒にあげた小さな風の精霊さん達はたまに来るよー?」
《あの時? ああ、あのちび共か!》
《確かに最近よく見掛けるなー》
「クッキー一枚ずつしかあげてないのに、最近じゃ毎回手土産持参で来るんだよー」
あの子達、森で取れる木の実とか果物とかを持ってくるんだよねー。
中には高級な果物とかもあったりする。
さらには、どっかから掘り出した宝石の原石なんかを持ってくる精霊もいる。
あれにはビックリしたね~。
《まあいいさ。ほら、リア。俺に名前をくれー》
あ、契約するのは既に確定事項なんだね。
まあ、契約してくれるって言うならしてもらいましょうか。
そのほうが私の生存率が上がるわけだしね。
「えっと、そうね……」
名前、名前……そうだなぁ~。
「ルークっていうはどうかな?」
《おっ、いいじゃん。俺はルークな。リア、これからよろしくな》
「うん。ルーク、これからよろしくね」
名前を決めると、私とルークから黄緑色の光が放たれた。
契約の光だね。
これで私は三人の上級精霊と契約したことになる。
《お! ちゃんと契約できたな。それじゃあ、ちょっと待ってろ!》
契約が成立すると、ルークはそう言ってどこかに行ってしまった。
どこに行ったんだろうか?
まあ、行動を強制するつもりはないからいいんだけどね。
それにルークって、ふらりと何処かに行ってふらりと帰ってくるイメージがあるんだよね。
だから気にするだけ無駄なような気がするんだよね。
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