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第5話 初めての都会
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妹が産まれてからはしばらくは大忙しだった。母様はまだまだ普段の生活には戻れないし、サム爺はまだ産まれて間もない妹に魔法の授業をしようとするし、バンおじさんは産まれてすぐにどこかに行くし、父様はずっとそわそわするしなんだかいつも以上に忙しなかった。やがて日に日に平凡な何もない生活に戻りつつあった時、バンおじさんが家にやって来た。けれどなんだかいつもと様子が違う。なだかとても豪華で綺麗な複で着飾っている。
「用意が出来たそうだ。こっちももう準備は出来ているよな明日には出よう。」
「嫌だ……またあそこに行くのか……嫌だ。」
父様が弱音を吐くのを初めて聞いた……明日は雪が降るだろうかなんて思っていたけど、それよりもおじさんの衣装が気になった。
「なんでいつもと違う服を着ているの?」
「そうだな。明日になお前の父ちゃんは子供が産まれたことを知らせに領主様、貴族様の街まで行くんだ。だからおじさんはその付き添いとか挨拶周りとかいろいろあるから付いていくんだ。」
「えー僕も行きたい行きたい行きたい。」
駄々を捏ねる僕を見る父様の鋭い、人を射殺すような目線は怖かった。結局、おじさんが仲を取り持ってくれて、まだ回復しきっていない母様と妹は家に置いて何故か関係のないサム爺を含めた5人で向かうことになった。おじさんは自分の馬車じゃなくて領主様の馬車で来たらしい……馭者さんはどこに泊まったんだろう……とにかく、領主様の直轄地がある街はアルデバラントという名前でヘビツァ公国との戦争の重要拠点らしい。王国北部の守りの要でとても重厚な壁で囲まれているらしい。街の発展にも一役買ったとか言って自慢してくる爺は相変わらずうるさかった。
いざ出発となったけど、一つ問題が発生した。元々4人で行くことになっていたからバンおじさんが借りてきた立派な馬車で行くはずが呼ばれていない爺が私は絶対馬車だと我儘を言って結局、父様が一人馬に乗って向かうことになった。それからさぁ出発だと勢いづいて馬車に乗り込んだはいいものも……今まで乗り物に乗ったことがないから気付かなかったが、僕はどうやら乗り物に弱いみたいだ。とにかく気持ち悪くて辛くて外を見る余裕もなかった。
「気持ち悪い……」
「ピルトは情けないな僕は平気なのに」
「情けないのぉ。アルデバラントまでの道のりはそこそこあるのにな」
「乗り物酔いか……大変なことだな……カイルは母親似でピルトは父親似なんだな。」
そんな会話もありながら移動中はずっとうなされていた。やがて時間は流れて空は茜色に染まっていた都市に行くために半日かかるなんて聞いてないよ……。
「まだ着かないの?」
「もうすぐさ、ほらあそこ見てごらん。あそこに大きな壁が見えるだろう。」
そう言われてやっと周りの景色を見られるぐらいの余裕が出てきた。ガラスの窓から外を覗くと目に映ったのは大きな石の塊だ。広い畑の中にポツンと現れた異質な存在感のある建造物だった。大小の石をいくつも重ねた壁がどこまでも続いていっているように感じた。
「すっげー。見たことないや……すっげー。」
「確かに凄い……この石どこにあったんだろう。」
初めて見た都会は僕ら兄弟の興味を引いた。夢中で見ていると馬車はそのまま都市に近づいていった。建物の近くに着くとそこには人5人分くらいある高い扉があるところまでたどり着いた。見上げても建造物の様子がはっきりとは見えなくてこんなものを人間は造れるのかと息を呑んだ。いつの間にか気持ち悪さも忘れるぐらいに面白くて、色んなモノを見ていると興奮している様子を機嫌よさそうに見ていたサム爺が話しかけてきた。
「どうだ凄かろう。わしの都市は……」
「べっ……別に……それに領主様の都市でしょ。」
「はっはっは。確かにそうだが、わしのでもあるんだよ。見ていろよ。わしは偉いんだ。」
そういうと馬車から降りると大きな建物の近くに居る人に何か話しかけに行って、何か一言二言話すと戻って来た。そうすると馬車をここまで引いてくれていた馭者に何かを言ってまた乗り込んだ。すると目の前の重厚な扉はゆっくりと開き、馬車はそのまま街の中に入っていった。街には夕暮れでも歩いている人は多く居て、世界中の人がここに居るんじゃないかと思った。こんなに人が暮らしている場所があるとは思わなかった。家の作りから少し違うし、何もかもが新鮮だった。街の中は赤い石の屋根に白い壁の建物が沢山並んでいてとても綺麗で、道も石が敷き詰められていてここに来るまでの道とは違って馬車の揺れも少なくて快適だった。
「僕ここに住みたい。」
ポロっと言ってみるとサム爺はとても喜んで話を進めようとしてバンおじさんが必死で止めて少し大変だった。それから馬車は街の中心を抜けていくと街の中でもひと際大きな壁を持った建物の前で止まった。
「ここがアルデバラント要塞。ダキア王国北部最大の要所だ。ここが落ちることがあればわしらの国は終わる。だが、ここは不落の要塞だ。そしてわしの自慢。なんといっても~」
何も聞いていないのにいつの間にかスイッチが入ってサム爺は長話を始めた。適度に無視しながら大きくて立派なお城に入ると立派な部屋に通された。領主様の支度が未だ出来ていないということで少しゆっくり出来た。ふかふかの椅子に座って部屋の色んなモノを見ていた。わくわくして部屋をうろちょろしているとおじさんに怒られた。しばらく大人しくしていると部屋に誰かが入ってきた。
「領主様の準備が整いました。どうぞこちらへ」
そう促されて進んでいくとそれはもう見たことのない豪華な部屋が拡がっていた。驚いて辺りを見渡していると父様が膝をつき、いそいで父様の真似をして頭を下げた。
「平伏せずとも良い。私と貴殿の仲であろう。して横に居るのは子か?大きくなったな。さぞかし良い剣士になるのであろうな。」
「エディット。こやつらは剣士なぞにはせん。魔法使いにするのだ。そしてゆくゆくはわしの後継として……」
「まあよいわ。今日は何用なのだ?フラン殿も引き連れて何かあったのか?」
「はっ。此度はこのような状況ながら我妻が新しい命を誕生させたことのお知らせと出生税の納税を後に延ばしたくお願いしに参りました。」
「あー。よいよい。貴殿の子供であればむしろ喜ばしいぞ。但し、無償で願いを叶えては示しがつかん。それよりも貴殿もフラン殿から話は聞いていよう。手伝ってくれるか?」
「……はっ。私めの力であれば存分に。」
話はまだまだ続いていたけど内容は難しくて分からなかった。けど床の石材の模様を見るだけでも楽しかった。やがて体勢を変えたいなとモゾモゾし始めていたとき、それを察したおじさんは「ではバール殿、これ以上は……私は他国の事情に首を突っ込む気はありませんから。」そう言って僕らを連れ出してくれた。もう日も暮れたからこの要塞で一泊することになった。夕食はパンとチーズ、シードルが提供されてなんだか僕らは置いてけぼりでなんだか嫌だった。
翌日、出発までいくらか時間があるとのことでおじさんとサム爺と一緒に街を回った。街の教会は家の近くのモノとは比べ物にならないほどに大きくて街の建物はどれも立派で見ごたえがあった。楽しくて走り回っているとパンを売っているお店を見つけた。なんとはなしに見つめているとサム爺がお店の人に声を掛けた。
「なんだ。こんなに少ないのか」
「これはこれはヴィルマ様。いやはややっぱり麦の値段が上がってみんなあまり買ってくれないんですよ。」
なんだか街の人はみんなこんなに立派な暮らしをしているのにどこか疲れているような怖がっているようで変だなと思いながらもそれよりも帰りの馬車が憂鬱で仕方なかった。いやだなぁ……もう馬車に乗るくらいここに住みたいな。
「用意が出来たそうだ。こっちももう準備は出来ているよな明日には出よう。」
「嫌だ……またあそこに行くのか……嫌だ。」
父様が弱音を吐くのを初めて聞いた……明日は雪が降るだろうかなんて思っていたけど、それよりもおじさんの衣装が気になった。
「なんでいつもと違う服を着ているの?」
「そうだな。明日になお前の父ちゃんは子供が産まれたことを知らせに領主様、貴族様の街まで行くんだ。だからおじさんはその付き添いとか挨拶周りとかいろいろあるから付いていくんだ。」
「えー僕も行きたい行きたい行きたい。」
駄々を捏ねる僕を見る父様の鋭い、人を射殺すような目線は怖かった。結局、おじさんが仲を取り持ってくれて、まだ回復しきっていない母様と妹は家に置いて何故か関係のないサム爺を含めた5人で向かうことになった。おじさんは自分の馬車じゃなくて領主様の馬車で来たらしい……馭者さんはどこに泊まったんだろう……とにかく、領主様の直轄地がある街はアルデバラントという名前でヘビツァ公国との戦争の重要拠点らしい。王国北部の守りの要でとても重厚な壁で囲まれているらしい。街の発展にも一役買ったとか言って自慢してくる爺は相変わらずうるさかった。
いざ出発となったけど、一つ問題が発生した。元々4人で行くことになっていたからバンおじさんが借りてきた立派な馬車で行くはずが呼ばれていない爺が私は絶対馬車だと我儘を言って結局、父様が一人馬に乗って向かうことになった。それからさぁ出発だと勢いづいて馬車に乗り込んだはいいものも……今まで乗り物に乗ったことがないから気付かなかったが、僕はどうやら乗り物に弱いみたいだ。とにかく気持ち悪くて辛くて外を見る余裕もなかった。
「気持ち悪い……」
「ピルトは情けないな僕は平気なのに」
「情けないのぉ。アルデバラントまでの道のりはそこそこあるのにな」
「乗り物酔いか……大変なことだな……カイルは母親似でピルトは父親似なんだな。」
そんな会話もありながら移動中はずっとうなされていた。やがて時間は流れて空は茜色に染まっていた都市に行くために半日かかるなんて聞いてないよ……。
「まだ着かないの?」
「もうすぐさ、ほらあそこ見てごらん。あそこに大きな壁が見えるだろう。」
そう言われてやっと周りの景色を見られるぐらいの余裕が出てきた。ガラスの窓から外を覗くと目に映ったのは大きな石の塊だ。広い畑の中にポツンと現れた異質な存在感のある建造物だった。大小の石をいくつも重ねた壁がどこまでも続いていっているように感じた。
「すっげー。見たことないや……すっげー。」
「確かに凄い……この石どこにあったんだろう。」
初めて見た都会は僕ら兄弟の興味を引いた。夢中で見ていると馬車はそのまま都市に近づいていった。建物の近くに着くとそこには人5人分くらいある高い扉があるところまでたどり着いた。見上げても建造物の様子がはっきりとは見えなくてこんなものを人間は造れるのかと息を呑んだ。いつの間にか気持ち悪さも忘れるぐらいに面白くて、色んなモノを見ていると興奮している様子を機嫌よさそうに見ていたサム爺が話しかけてきた。
「どうだ凄かろう。わしの都市は……」
「べっ……別に……それに領主様の都市でしょ。」
「はっはっは。確かにそうだが、わしのでもあるんだよ。見ていろよ。わしは偉いんだ。」
そういうと馬車から降りると大きな建物の近くに居る人に何か話しかけに行って、何か一言二言話すと戻って来た。そうすると馬車をここまで引いてくれていた馭者に何かを言ってまた乗り込んだ。すると目の前の重厚な扉はゆっくりと開き、馬車はそのまま街の中に入っていった。街には夕暮れでも歩いている人は多く居て、世界中の人がここに居るんじゃないかと思った。こんなに人が暮らしている場所があるとは思わなかった。家の作りから少し違うし、何もかもが新鮮だった。街の中は赤い石の屋根に白い壁の建物が沢山並んでいてとても綺麗で、道も石が敷き詰められていてここに来るまでの道とは違って馬車の揺れも少なくて快適だった。
「僕ここに住みたい。」
ポロっと言ってみるとサム爺はとても喜んで話を進めようとしてバンおじさんが必死で止めて少し大変だった。それから馬車は街の中心を抜けていくと街の中でもひと際大きな壁を持った建物の前で止まった。
「ここがアルデバラント要塞。ダキア王国北部最大の要所だ。ここが落ちることがあればわしらの国は終わる。だが、ここは不落の要塞だ。そしてわしの自慢。なんといっても~」
何も聞いていないのにいつの間にかスイッチが入ってサム爺は長話を始めた。適度に無視しながら大きくて立派なお城に入ると立派な部屋に通された。領主様の支度が未だ出来ていないということで少しゆっくり出来た。ふかふかの椅子に座って部屋の色んなモノを見ていた。わくわくして部屋をうろちょろしているとおじさんに怒られた。しばらく大人しくしていると部屋に誰かが入ってきた。
「領主様の準備が整いました。どうぞこちらへ」
そう促されて進んでいくとそれはもう見たことのない豪華な部屋が拡がっていた。驚いて辺りを見渡していると父様が膝をつき、いそいで父様の真似をして頭を下げた。
「平伏せずとも良い。私と貴殿の仲であろう。して横に居るのは子か?大きくなったな。さぞかし良い剣士になるのであろうな。」
「エディット。こやつらは剣士なぞにはせん。魔法使いにするのだ。そしてゆくゆくはわしの後継として……」
「まあよいわ。今日は何用なのだ?フラン殿も引き連れて何かあったのか?」
「はっ。此度はこのような状況ながら我妻が新しい命を誕生させたことのお知らせと出生税の納税を後に延ばしたくお願いしに参りました。」
「あー。よいよい。貴殿の子供であればむしろ喜ばしいぞ。但し、無償で願いを叶えては示しがつかん。それよりも貴殿もフラン殿から話は聞いていよう。手伝ってくれるか?」
「……はっ。私めの力であれば存分に。」
話はまだまだ続いていたけど内容は難しくて分からなかった。けど床の石材の模様を見るだけでも楽しかった。やがて体勢を変えたいなとモゾモゾし始めていたとき、それを察したおじさんは「ではバール殿、これ以上は……私は他国の事情に首を突っ込む気はありませんから。」そう言って僕らを連れ出してくれた。もう日も暮れたからこの要塞で一泊することになった。夕食はパンとチーズ、シードルが提供されてなんだか僕らは置いてけぼりでなんだか嫌だった。
翌日、出発までいくらか時間があるとのことでおじさんとサム爺と一緒に街を回った。街の教会は家の近くのモノとは比べ物にならないほどに大きくて街の建物はどれも立派で見ごたえがあった。楽しくて走り回っているとパンを売っているお店を見つけた。なんとはなしに見つめているとサム爺がお店の人に声を掛けた。
「なんだ。こんなに少ないのか」
「これはこれはヴィルマ様。いやはややっぱり麦の値段が上がってみんなあまり買ってくれないんですよ。」
なんだか街の人はみんなこんなに立派な暮らしをしているのにどこか疲れているような怖がっているようで変だなと思いながらもそれよりも帰りの馬車が憂鬱で仕方なかった。いやだなぁ……もう馬車に乗るくらいここに住みたいな。
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