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クリスマスおでん
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「ああ、満足満足」
葉子は、ソファの背もたれに身を預けた。テーブルの上には空のトレイがのっている。
芽衣と葉子は放課後、ドーナツショップに寄り道していた。ドーナツショップは学校から少し離れたところにあり、大通りからも外れている。そのため、店内で同じ学校の生徒に出くわすことは稀だった。芽衣は気兼ねなくドーナツをたくさん注文できるこの店を気に入っていて、葉子と放課後に遊べる日などは、よく訪れている。
「芽衣はまだ食べてるでしょ? わたしなんか雑誌取ってくるね。一緒に見よう」
葉子が席を立ち、レジ横の雑誌コーナーに向かう。芽衣はその間、十一個めとなるドーナツに齧りついた。
ファッション誌を片手に、葉子が戻ってくる。それから二人で誌面を覗きこみながら、ああでもないこうでもないと話し合った。
「新しいコート欲しいけど、高いよね」
「セールまで待つしかないね」
「セール中でもコートって高くない?」
ページを捲り続けていた葉子の手が止まった。「え、嘘、知らない」
葉子はカルチャー関連のページを見つめている。
「何か気になる記事?」
芽衣の問いかけに、葉子は我に返ったように視線を上げた。
「うん、これ、今度映画化されるんだって」
葉子が指さしたのは書籍の紹介記事だ。
「わたし前にこの小説読んだことあるんだ。すごい面白いの。映画かあ……観てみたいなあ」
「じゃあ上映されたら一緒に観に行こうよ」
「うん、そうだね。芽衣も絶対気に入ると思う」
「わあ、楽しみだー」
葉子とわかれた帰り道、書店の前を通り過ぎようとして、芽衣は思いついた。
「葉子がさっき言ってた小説、わたしも読んでみようかな」
店内に入り、小説の棚に向かう。するとそこに、見知った後ろ姿があった。芽衣はそっと足音を忍ばせ、近づく。
「叶恵くん」
「うわっ」
声をかけると、立ち読みに熱中していたらしい叶恵が、驚きの声をもらした。
「え、芽衣さん? どうしたんですか」
「気になる本があって来てみたら、叶恵くんを見つけて」
「ああ、そうだったんですか」
「今日、葵ちゃんは? 叶恵くんひとり?」
叶恵は放課後、妹の葵の世話をするため家にいるはずだった。
「葵は習い事行ってます」
「あ、そうか」
「芽衣さんは何を探しているんですか?」
芽衣は葉子から教えてもらった小説のタイトルを伝えた。
「それなら俺、持ってますよ」
「葉子も読んだって言ってた。もしかしてすごい有名な小説なのかな」
「そうですね。確か去年あたり、どこの書店行っても目立つとこに並んでいたはず。それで気になって読んでみたんです。面白いですよ」
「今度映画化もされるらしいよ。それでわたしも読んでみようかなーって思ったんだ」
「あ、じゃあ俺貸しますよ。時間大丈夫なら、今からうちまで取りに来ますか?」
「いいの?」
「はい。あ、でもこれからちょっとだけ寄るところあるんですけど、その後でもいいですか?」
「寄るところ?」
「陽太にいのお店です」
陽太にい――藤代を、叶恵は兄のように慕っている。元々は二人の父親同士が親しく、その関係で叶恵は何かあるたび、藤代に相談に乗ってもらっていたのだという。
叶恵から藤代を紹介され、芽衣は一度、彼の店を尋ねたことがあった。
藤代は飴細工職人で、商店街の外れに店を持っている。藍色の暖簾、焦げ茶色の木戸――外観は落ち着いた雰囲気の店だ。だが一歩店内に踏み入ると、色とりどりの花が開くように、美しい飴細工が出迎えてくれた。今にも水滴を散らして泳ぎだしそうな金魚や、じっと見ていると羽ばたきの音が聞こえてきそうになる小鳥など、藤代の作る飴細工はどれも繊細で、一つの芸術作品のようだった。
「こんにちは」
店に入り、叶恵は作業場に向かって声をかけた。店内からはガラス越しに、作業場の様子がうかがえるようになっている。
「お、来たか」
頭に手拭いを巻いた、作務衣姿の藤代が出てきた。芽衣の顔を見て、
「芽衣ちゃんも一緒だったのか」
と笑顔を浮かべる。
「ちょうど一段落したところだから、見てきていいぞ」
「じゃあ、失礼します」
藤代に言われ、叶恵はほくほく顔で作業場に入っていった。芽衣はここに来るまでに叶恵から、藤代の作業場を見せてもらう約束をしているのだと説明されていた。
――叶恵くん、クッキー作りにハマって、もしかして今度は飴細工にも挑戦するつもりなのかな……。
料理をしているときの叶恵は、本当に楽しそうだ。自分の好きなものをわかっていて、情熱を傾けられる叶恵を、芽衣は尊敬していた。
「わたしもちょっと店内見てもいいですか?」
芽衣は藤代に尋ねた。
「もちろんだよ。何か気になるのあったら教えて」
「このお花の細工のやつ、きれいですね。キラキラしていて、宝石みたい」
「あ、じゃあもしかしてこういうのも好きかな?」」
藤代は芽衣をレジの傍に手招きした。そこには千代紙を使って折られた、百合の花が飾られていた。
「へえ、可愛い」
「レジ周り殺風景だったから、こういうの飾るのもいいかなってさ。どうかな?」
「はい、いいと思います。お店の雰囲気とも合ってて。藤代さんが折ったんですか?」
「相方が折ったんだよ」
「相方?」
「相方っていうか……彼女? 今日本帰って来ててさ」
「彼女さん、普段は外国にいるんですか?」
「そう、今年から海外留学してて。今まで折り紙なんて関心なかったくせに、帰国したら突然、向こうでは意外とこういうのが受けるのよなんて言って、色々折ってみせてくれたんだよ」
それで折り終わったやつを強引に押し付けてきてさ、まったく困るよな、などと言いながら、藤代はまんざらでもない顔をしてた。実際、本当に困っているのなら、店に飾ったりなんかしないだろう。
「なんだか、素敵な彼女さんですね」
「そうかな?」
と言いつつ、藤代は頰をゆるませている。
(藤代さん、彼女さんのことが大好きなんだな……)
彼女の帰国がよほど嬉しいのだろうと芽衣は思った。
「早速読みはじめようかな」
ソファに座り、芽衣は叶恵から借りてきたばかりの本を開いた。そのとき――、
「あれ?」
本の間から、厚紙のようなものが滑り落ちてきた。
「なんだろう……」
拾い上げる。それは厚紙ではなく、一枚の写真だった。写っていたのは、仲睦まじい様子で女性と肩を並べる、叶恵の姿。まだ髪型が垢ぬけていないから、高校入学前だろう。しかし現在の叶恵の様子と激しく違う点はないから、そんなに昔ではない。きっと、この一年以内に撮影されたものに違いない。
(誰だろう、この女の人……)
叶恵より年上なのは間違いないが、母親という年齢ではない。高く見積もっても、せいぜい二十代の前半くらいにしか見えない。
(まさか、叶恵くんの彼女……?)
瞬時にぶんぶんと頭を振る。きっと親戚の人か何かだろう。放課後は家事や妹の面倒見るためまっすぐ帰宅する叶恵に、恋人などいるはずがない。そう自分に言い聞かせた。
だけど、本当にそうだろうか?
今までたまたま、叶恵の口から恋愛に関する話題が出ていなかっただけで、実際は芽衣の知らないところで、恋人と過ごしていてもおかしくないのだ。
「ごはん会を続けて、叶恵くんのこと少しは知った気になっていたけど、実際はまだまだ知らないことだらけなのかもしれないな……」
芽衣はつぶやき、ソファの上で小さく膝を抱えた。
葉子は、ソファの背もたれに身を預けた。テーブルの上には空のトレイがのっている。
芽衣と葉子は放課後、ドーナツショップに寄り道していた。ドーナツショップは学校から少し離れたところにあり、大通りからも外れている。そのため、店内で同じ学校の生徒に出くわすことは稀だった。芽衣は気兼ねなくドーナツをたくさん注文できるこの店を気に入っていて、葉子と放課後に遊べる日などは、よく訪れている。
「芽衣はまだ食べてるでしょ? わたしなんか雑誌取ってくるね。一緒に見よう」
葉子が席を立ち、レジ横の雑誌コーナーに向かう。芽衣はその間、十一個めとなるドーナツに齧りついた。
ファッション誌を片手に、葉子が戻ってくる。それから二人で誌面を覗きこみながら、ああでもないこうでもないと話し合った。
「新しいコート欲しいけど、高いよね」
「セールまで待つしかないね」
「セール中でもコートって高くない?」
ページを捲り続けていた葉子の手が止まった。「え、嘘、知らない」
葉子はカルチャー関連のページを見つめている。
「何か気になる記事?」
芽衣の問いかけに、葉子は我に返ったように視線を上げた。
「うん、これ、今度映画化されるんだって」
葉子が指さしたのは書籍の紹介記事だ。
「わたし前にこの小説読んだことあるんだ。すごい面白いの。映画かあ……観てみたいなあ」
「じゃあ上映されたら一緒に観に行こうよ」
「うん、そうだね。芽衣も絶対気に入ると思う」
「わあ、楽しみだー」
葉子とわかれた帰り道、書店の前を通り過ぎようとして、芽衣は思いついた。
「葉子がさっき言ってた小説、わたしも読んでみようかな」
店内に入り、小説の棚に向かう。するとそこに、見知った後ろ姿があった。芽衣はそっと足音を忍ばせ、近づく。
「叶恵くん」
「うわっ」
声をかけると、立ち読みに熱中していたらしい叶恵が、驚きの声をもらした。
「え、芽衣さん? どうしたんですか」
「気になる本があって来てみたら、叶恵くんを見つけて」
「ああ、そうだったんですか」
「今日、葵ちゃんは? 叶恵くんひとり?」
叶恵は放課後、妹の葵の世話をするため家にいるはずだった。
「葵は習い事行ってます」
「あ、そうか」
「芽衣さんは何を探しているんですか?」
芽衣は葉子から教えてもらった小説のタイトルを伝えた。
「それなら俺、持ってますよ」
「葉子も読んだって言ってた。もしかしてすごい有名な小説なのかな」
「そうですね。確か去年あたり、どこの書店行っても目立つとこに並んでいたはず。それで気になって読んでみたんです。面白いですよ」
「今度映画化もされるらしいよ。それでわたしも読んでみようかなーって思ったんだ」
「あ、じゃあ俺貸しますよ。時間大丈夫なら、今からうちまで取りに来ますか?」
「いいの?」
「はい。あ、でもこれからちょっとだけ寄るところあるんですけど、その後でもいいですか?」
「寄るところ?」
「陽太にいのお店です」
陽太にい――藤代を、叶恵は兄のように慕っている。元々は二人の父親同士が親しく、その関係で叶恵は何かあるたび、藤代に相談に乗ってもらっていたのだという。
叶恵から藤代を紹介され、芽衣は一度、彼の店を尋ねたことがあった。
藤代は飴細工職人で、商店街の外れに店を持っている。藍色の暖簾、焦げ茶色の木戸――外観は落ち着いた雰囲気の店だ。だが一歩店内に踏み入ると、色とりどりの花が開くように、美しい飴細工が出迎えてくれた。今にも水滴を散らして泳ぎだしそうな金魚や、じっと見ていると羽ばたきの音が聞こえてきそうになる小鳥など、藤代の作る飴細工はどれも繊細で、一つの芸術作品のようだった。
「こんにちは」
店に入り、叶恵は作業場に向かって声をかけた。店内からはガラス越しに、作業場の様子がうかがえるようになっている。
「お、来たか」
頭に手拭いを巻いた、作務衣姿の藤代が出てきた。芽衣の顔を見て、
「芽衣ちゃんも一緒だったのか」
と笑顔を浮かべる。
「ちょうど一段落したところだから、見てきていいぞ」
「じゃあ、失礼します」
藤代に言われ、叶恵はほくほく顔で作業場に入っていった。芽衣はここに来るまでに叶恵から、藤代の作業場を見せてもらう約束をしているのだと説明されていた。
――叶恵くん、クッキー作りにハマって、もしかして今度は飴細工にも挑戦するつもりなのかな……。
料理をしているときの叶恵は、本当に楽しそうだ。自分の好きなものをわかっていて、情熱を傾けられる叶恵を、芽衣は尊敬していた。
「わたしもちょっと店内見てもいいですか?」
芽衣は藤代に尋ねた。
「もちろんだよ。何か気になるのあったら教えて」
「このお花の細工のやつ、きれいですね。キラキラしていて、宝石みたい」
「あ、じゃあもしかしてこういうのも好きかな?」」
藤代は芽衣をレジの傍に手招きした。そこには千代紙を使って折られた、百合の花が飾られていた。
「へえ、可愛い」
「レジ周り殺風景だったから、こういうの飾るのもいいかなってさ。どうかな?」
「はい、いいと思います。お店の雰囲気とも合ってて。藤代さんが折ったんですか?」
「相方が折ったんだよ」
「相方?」
「相方っていうか……彼女? 今日本帰って来ててさ」
「彼女さん、普段は外国にいるんですか?」
「そう、今年から海外留学してて。今まで折り紙なんて関心なかったくせに、帰国したら突然、向こうでは意外とこういうのが受けるのよなんて言って、色々折ってみせてくれたんだよ」
それで折り終わったやつを強引に押し付けてきてさ、まったく困るよな、などと言いながら、藤代はまんざらでもない顔をしてた。実際、本当に困っているのなら、店に飾ったりなんかしないだろう。
「なんだか、素敵な彼女さんですね」
「そうかな?」
と言いつつ、藤代は頰をゆるませている。
(藤代さん、彼女さんのことが大好きなんだな……)
彼女の帰国がよほど嬉しいのだろうと芽衣は思った。
「早速読みはじめようかな」
ソファに座り、芽衣は叶恵から借りてきたばかりの本を開いた。そのとき――、
「あれ?」
本の間から、厚紙のようなものが滑り落ちてきた。
「なんだろう……」
拾い上げる。それは厚紙ではなく、一枚の写真だった。写っていたのは、仲睦まじい様子で女性と肩を並べる、叶恵の姿。まだ髪型が垢ぬけていないから、高校入学前だろう。しかし現在の叶恵の様子と激しく違う点はないから、そんなに昔ではない。きっと、この一年以内に撮影されたものに違いない。
(誰だろう、この女の人……)
叶恵より年上なのは間違いないが、母親という年齢ではない。高く見積もっても、せいぜい二十代の前半くらいにしか見えない。
(まさか、叶恵くんの彼女……?)
瞬時にぶんぶんと頭を振る。きっと親戚の人か何かだろう。放課後は家事や妹の面倒見るためまっすぐ帰宅する叶恵に、恋人などいるはずがない。そう自分に言い聞かせた。
だけど、本当にそうだろうか?
今までたまたま、叶恵の口から恋愛に関する話題が出ていなかっただけで、実際は芽衣の知らないところで、恋人と過ごしていてもおかしくないのだ。
「ごはん会を続けて、叶恵くんのこと少しは知った気になっていたけど、実際はまだまだ知らないことだらけなのかもしれないな……」
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