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初デートでクレープ 前編
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何日かが過ぎ、芽衣はいつものように放課後、柳沼と連れ立ってステージ作りの現場に向かった。今日は多目的室に集まり、ステージに飾る小物の製作だ。
「模擬店チェックもすべて終了したし、こっからはステージ作りに本腰入れてく感じかなあ」
渡り廊下を歩きながら、柳沼が言う。
「まだ雑務が残ってるよ」
「ああ、そんなもの仕事のうちに入らないよ」
前年度も実行委員を経験している柳沼は、余裕の表情だ。
「そういえば大原ちゃん、料理部の模擬店て結局どうなったの?」
「うん、パウンドケーキの他に、クレープも販売することになったよ」
「おお、やるねえ」
「柳沼くんも是非売り上げに協力してって、葉子言ってた」
「協力ね、するする! あ、でもクレープかあ……、俺、甘いものってあんまり得意じゃないんだよね」
「大丈夫。料理部が販売するのは、ピリ辛ホットドッグ風クレープだから」
「何それ、名前聞いただけですっげぇうまそうなんだけど」
「やった、柳沼くん食いついた」
芽衣は小さくガッツポーズをした。一応メニュー考案に携わった身として、客の反応は気になるところだ。
「俺、絶対買いにいくわ」
柳沼にそう言ってもらえ、芽衣は嬉しくなった。
多目的室が近づくと、中から歓声が漏れ聞こえてきた。
(なんだろう、また先生から差し入れがあったのかな)
呑気に構えながら、多目的室の扉を開ける。飛び込んできた光景を前に、芽衣の表情は固まった。
ホワイトボードの前のスペースに、委員たちの人だかりができている。その中心にいるのは、叶恵と美桜だ。二人は以前芽衣が見せてもらったデザイン画そのままの恰好をしていた。
「お、司会の衣装、ついにお披露目だな」
柳沼が言う。
「やっぱあの二人、さまになるなあ」
衣装姿の叶恵と美桜は、どこか別世界の人のように見えた。
人だかりの中から、声が上がる。
「そうやって二人並んでると、王子と姫みたいだねー」
その瞬間、急に叶恵が遠い存在に思えてきて、芽衣は戸惑った。
(本当だ、叶恵くんと美桜ちゃん、すごく似合ってる……)
二人から、そっと目をそらす。
人だかりの中で、「キャッ」と誰かが短い悲鳴を上げた。
「美桜ちゃん……!」
「大丈夫?」
視線を戻すと、美桜が床にへたりこんでいるのが見えた。真っ白な顔をして、とても辛そうだ。
「大丈夫です。ちょっとふらっとしただけですから」美桜が言う。「ただの貧血です……」
「どうしよう、保健室行く?」
「その前に衣装着替えないと」
などと周囲がざわつく中、叶恵が美桜を抱きかかえた。
「俺が保健室まで運びます。誰か佐々木さんの着替え持って来てください」
そうして衣装のまま、多目的室を出ていった。その後を、美桜の着替えを持った女子生徒が追う。
残された面々は、今の出来事について口々に感想を言い合った。大半は美桜を心配する声だったが、中には叶恵の意外な一面に、色めき立つ者もいた。
「柴村くん、見た目だけじゃなくて行動までイケメン……!」
「さっきのは王子と姫というより、ナイトと姫って感じだったねえ」
「いいなあ、わたしも柴村くんにお姫さま抱っこされたーい」
芽衣は複雑な思いで、叶恵たちが出て行った多目的室の扉を見つめた。
目の前で人が倒れたら、助ける。
叶恵のしたことは当たり前のことだ。頭ではそうわかっている。
――なのに、どうしてこんなに胸がざわつくんだろう……。
帰り支度を終え、下駄箱に向かう途中で、征太郎と出くわした。
「お、芽衣。実行委員の仕事は終わったのか?」
「うん。征太郎も今帰り? 今日って部活休みじゃなかったっけ?」
「今日はクラスの出し物の準備」
征太郎のクラスは今、お化け屋敷の準備に追われているのだという。
「んじゃ、そこまで一緒に帰ろうぜ」
「うん」
征太郎と並んで、昇降口の階段を下りる。遠くに作りかけのステージの様子が見えた。ステージエリアに並ぶ模擬店はどれも、ほぼ完成形といった状態だ。
「文化祭まであと少しだね……」
芽衣はぽつりと言った。まだはじまってもいないうちから、寂しい気分だ。時間をかけて一生懸命準備をした文化祭も、本番はきっとあっという間に過ぎてしまうだろう。自分が文化祭に深く関われるのは、今年だけかもしれないというのに。
「来年は受験やら何やらで忙しいだろうし、本腰入れて楽しめるのは今年だろうな」
「うん、わたしも同じこと考えてた」
「マジか。じゃあさ、思い出いっぱい作ろうぜ」
「うん」
「まず芽衣にはうちのクラスのお化け屋敷に来てもらって……」
「あ、征太郎、ちゃっかり自分のクラスの営業してるな?」
「それじゃあ俺だって芽衣のクラスの脱出ゲーム、挑戦しに行ってやるよ」
「ありがとう。でもすっごい難しいよ。征太郎ずっと脱出できないかも」
「はあ? 絶対クリアしてやる」
征太郎はそう言って、顔に力を入れ、鼻の穴をふくらませてみせた。その顔を見て、芽衣は笑いころげた。息が苦しくなるまで笑った。目じりに涙が滲んできた。
「あはは、笑いすぎて涙出てきちゃった」
そう言いながら、征太郎を見上げた。
こんな自分を、征太郎はきっとからかうだろうと思った。しかし――、
「……芽衣、何かあったのか?」
征太郎は真剣な顔で、芽衣の目を覗きこんだ。
「え、何もないよ。どうして?」
「なんかさっきから芽衣、空元気っていうか、無理してる感じしたから」
「なんで……」
――なんで征太郎にはわかっちゃうんだろう……。
芽衣の脳裏に、美桜を抱きかかえて運ぶ、叶恵の姿がちらついた。
「ちょっと、委員の仕事で疲れたのかな。平気だよ」
「そうか?」
「うん。ほら、帰ろう征太郎」
芽衣は征太郎の先に立って、歩き出した。背中から声が聞こえた。
「なあ芽衣、今度デートしない?」
芽衣は驚き、振り返る。「え? どうしたの急に。デートって何」
「だから、文化祭んとき時間合わせて、二人で葉子の模擬店行こうぜって話」
「ああ、そういうことね。うん、行こう行こう。売り上げに貢献しなきゃ」
(なんだ、デートなんて紛らわしい言い方するから、勘違いしそうになっちゃったよ……)
芽衣は内心、ひどく動揺していた。
そんな芽衣の心を読んだかのように、歩み寄って来た征太郎はぼそりと言う。
「文化祭だって、二人きりで回れば立派なデートだろ?」
「模擬店チェックもすべて終了したし、こっからはステージ作りに本腰入れてく感じかなあ」
渡り廊下を歩きながら、柳沼が言う。
「まだ雑務が残ってるよ」
「ああ、そんなもの仕事のうちに入らないよ」
前年度も実行委員を経験している柳沼は、余裕の表情だ。
「そういえば大原ちゃん、料理部の模擬店て結局どうなったの?」
「うん、パウンドケーキの他に、クレープも販売することになったよ」
「おお、やるねえ」
「柳沼くんも是非売り上げに協力してって、葉子言ってた」
「協力ね、するする! あ、でもクレープかあ……、俺、甘いものってあんまり得意じゃないんだよね」
「大丈夫。料理部が販売するのは、ピリ辛ホットドッグ風クレープだから」
「何それ、名前聞いただけですっげぇうまそうなんだけど」
「やった、柳沼くん食いついた」
芽衣は小さくガッツポーズをした。一応メニュー考案に携わった身として、客の反応は気になるところだ。
「俺、絶対買いにいくわ」
柳沼にそう言ってもらえ、芽衣は嬉しくなった。
多目的室が近づくと、中から歓声が漏れ聞こえてきた。
(なんだろう、また先生から差し入れがあったのかな)
呑気に構えながら、多目的室の扉を開ける。飛び込んできた光景を前に、芽衣の表情は固まった。
ホワイトボードの前のスペースに、委員たちの人だかりができている。その中心にいるのは、叶恵と美桜だ。二人は以前芽衣が見せてもらったデザイン画そのままの恰好をしていた。
「お、司会の衣装、ついにお披露目だな」
柳沼が言う。
「やっぱあの二人、さまになるなあ」
衣装姿の叶恵と美桜は、どこか別世界の人のように見えた。
人だかりの中から、声が上がる。
「そうやって二人並んでると、王子と姫みたいだねー」
その瞬間、急に叶恵が遠い存在に思えてきて、芽衣は戸惑った。
(本当だ、叶恵くんと美桜ちゃん、すごく似合ってる……)
二人から、そっと目をそらす。
人だかりの中で、「キャッ」と誰かが短い悲鳴を上げた。
「美桜ちゃん……!」
「大丈夫?」
視線を戻すと、美桜が床にへたりこんでいるのが見えた。真っ白な顔をして、とても辛そうだ。
「大丈夫です。ちょっとふらっとしただけですから」美桜が言う。「ただの貧血です……」
「どうしよう、保健室行く?」
「その前に衣装着替えないと」
などと周囲がざわつく中、叶恵が美桜を抱きかかえた。
「俺が保健室まで運びます。誰か佐々木さんの着替え持って来てください」
そうして衣装のまま、多目的室を出ていった。その後を、美桜の着替えを持った女子生徒が追う。
残された面々は、今の出来事について口々に感想を言い合った。大半は美桜を心配する声だったが、中には叶恵の意外な一面に、色めき立つ者もいた。
「柴村くん、見た目だけじゃなくて行動までイケメン……!」
「さっきのは王子と姫というより、ナイトと姫って感じだったねえ」
「いいなあ、わたしも柴村くんにお姫さま抱っこされたーい」
芽衣は複雑な思いで、叶恵たちが出て行った多目的室の扉を見つめた。
目の前で人が倒れたら、助ける。
叶恵のしたことは当たり前のことだ。頭ではそうわかっている。
――なのに、どうしてこんなに胸がざわつくんだろう……。
帰り支度を終え、下駄箱に向かう途中で、征太郎と出くわした。
「お、芽衣。実行委員の仕事は終わったのか?」
「うん。征太郎も今帰り? 今日って部活休みじゃなかったっけ?」
「今日はクラスの出し物の準備」
征太郎のクラスは今、お化け屋敷の準備に追われているのだという。
「んじゃ、そこまで一緒に帰ろうぜ」
「うん」
征太郎と並んで、昇降口の階段を下りる。遠くに作りかけのステージの様子が見えた。ステージエリアに並ぶ模擬店はどれも、ほぼ完成形といった状態だ。
「文化祭まであと少しだね……」
芽衣はぽつりと言った。まだはじまってもいないうちから、寂しい気分だ。時間をかけて一生懸命準備をした文化祭も、本番はきっとあっという間に過ぎてしまうだろう。自分が文化祭に深く関われるのは、今年だけかもしれないというのに。
「来年は受験やら何やらで忙しいだろうし、本腰入れて楽しめるのは今年だろうな」
「うん、わたしも同じこと考えてた」
「マジか。じゃあさ、思い出いっぱい作ろうぜ」
「うん」
「まず芽衣にはうちのクラスのお化け屋敷に来てもらって……」
「あ、征太郎、ちゃっかり自分のクラスの営業してるな?」
「それじゃあ俺だって芽衣のクラスの脱出ゲーム、挑戦しに行ってやるよ」
「ありがとう。でもすっごい難しいよ。征太郎ずっと脱出できないかも」
「はあ? 絶対クリアしてやる」
征太郎はそう言って、顔に力を入れ、鼻の穴をふくらませてみせた。その顔を見て、芽衣は笑いころげた。息が苦しくなるまで笑った。目じりに涙が滲んできた。
「あはは、笑いすぎて涙出てきちゃった」
そう言いながら、征太郎を見上げた。
こんな自分を、征太郎はきっとからかうだろうと思った。しかし――、
「……芽衣、何かあったのか?」
征太郎は真剣な顔で、芽衣の目を覗きこんだ。
「え、何もないよ。どうして?」
「なんかさっきから芽衣、空元気っていうか、無理してる感じしたから」
「なんで……」
――なんで征太郎にはわかっちゃうんだろう……。
芽衣の脳裏に、美桜を抱きかかえて運ぶ、叶恵の姿がちらついた。
「ちょっと、委員の仕事で疲れたのかな。平気だよ」
「そうか?」
「うん。ほら、帰ろう征太郎」
芽衣は征太郎の先に立って、歩き出した。背中から声が聞こえた。
「なあ芽衣、今度デートしない?」
芽衣は驚き、振り返る。「え? どうしたの急に。デートって何」
「だから、文化祭んとき時間合わせて、二人で葉子の模擬店行こうぜって話」
「ああ、そういうことね。うん、行こう行こう。売り上げに貢献しなきゃ」
(なんだ、デートなんて紛らわしい言い方するから、勘違いしそうになっちゃったよ……)
芽衣は内心、ひどく動揺していた。
そんな芽衣の心を読んだかのように、歩み寄って来た征太郎はぼそりと言う。
「文化祭だって、二人きりで回れば立派なデートだろ?」
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