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第34話

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コンコン

「失礼します、ギルドマスター」

「来たか、まぁ座ってくれ、君は下がっていいぞ」

「はい」

連れて来てくれた受付さんは帰って行った。

「さて、アレンくん…と後ろの彼らは」

「僕の従魔たちです」

『ルナです』『ピノだよ』『クロだ』『レオと申します』『リル!』

「なるほど、人化の魔法を持つのはドラゴンだけだと思っていましたが」

「僕も知りませんでした、Sランクに上がってから人化の魔法を使えるようになって」

「なるほどな…ん?Sランクに上がってから…?それはどういう意味なのかな?」

「あ、すみません、実は僕の職業なんですけど、エボルヴテイマーって言いまして、知りませんか?」

「エボルヴテイマー?そんな職業は聞いたことがないが…どういった職業なんだ?」

「テイム出来る魔物の数とか、主従関係をしっかりっていうのはテイマーと変わらないんですけど、Gランク魔物しかテイム出来ないというデメリットがあって、代わりに魔物を進化させることが出来るというメリットがある職業です」

「魔物が進化だって!?それは本当のことなのか?!」

「えぇ、この子たちも最初はGランクでしたから」

「そうなのか…あぁいやすまない、話が逸れてしまったな、実は王城から君に手紙が届いていてね」

「王城…からですか?」

いつかくるとは思っていたけど、結構早かったな。

「あぁ、それで返事をどうするのか聞くために呼んだのだが」

「えっと、手紙の内容は」

「見てみるか?」

ギルドマスターさんから手紙を見せてもらった。

「………まぁ要するに王城に来てってことですね」

「そうだな」

「一応聞きたいんですけど、断ったらどうなりますか?」

「王城、つまり陛下から来いと言われているからな、断ったらそれ相応の処罰があるだろう」

「そうですよね、分かりました、王城へ行きます」

「では馬車の準備を…」

『そんなものはいらん』『馬車は必要無いですよ』

「え?クロ?レオ?」

『俺が乗せていくからな!』『私が乗せていきましょう』

「えっと…」

『俺が乗せていく!』『私のほうが速いです』

「この前はレオに乗せてもらったし、今度はクロに乗せてもらおうかな」

『ふんっ!』『くっ!』

「えーっと、では馬車はいらないのかな?」

「はい、クロ…従魔に乗せてもらうので」

「そうか、その、クロくんは速いのかな?」

「えぇ、王都までだったら…ここから3日ってところですかね」

「分かった、では手紙を書くから、出発はその手紙が書き終わってからでいいか?その手紙を持って王都へ行ってくれ」

「分かりました」

こうして僕は王都へ行くことが決まりました。
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