上 下
12 / 35

第12話

しおりを挟む
1週間後、家が出来た。

「え、なんかでかくね?」

「そりゃ私たちとケンイチさんが住むんですからこのくらい大きくなきゃ」

「え待って、一緒に暮らすの?」

「え?」

「いや、俺てっきり別々の家なのかと思って…」

「あーすみません、そこら辺確認してませんでしたね」

「いや、こっちも確認不足だった」

「どうします…?」

「いやぁ、出来ちゃったものは仕方ないだろ、住むよ」

「そうですか、ではこちらです」

マリーに案内され中に入る。

「うおぉ、すげぇ、マジで家だ」

「家ですから、エントランスです、向こうに食堂とキッチン、こっちは倉庫、それで奥に部屋が10部屋あります」

「10部屋?少なくないか?」

「1部屋4人のつもりで作りましたから、あ、ケンイチさんは1人で使ってくださいね」

「もちろんだ、さすがに女の人と一緒の部屋は落ち着かない」

「…そのうち落ち着いてもらいたいんですけどね…」

「なんか言った?」

「いえ何も!とまぁこんな感じですね、仮の家としては上出来かと」

「これで仮か、ちゃんとしたやつが見てみたいな」

「順次作っていきますので」



そしてエルフの里に野菜を売りに行く日になった。

「そういえばケンイチさんの空間魔法に頼りきって食材預けてますけど、大丈夫ですか?」

「大丈夫って何がだ?」

「アイテムボックスってちゃんと数とか覚えておかなきゃいけないじゃないですか」

「あー、俺のは特別製なんだ」

「特別製?」

「こう、入れたものがリスト化されてウィンドウに現れるから気にしなくていいんだ」

「リスト?ウィンドウ?」

「あー、目の前に半透明の板が出てきて、そこに入れたものの種類や数が表示されるんだ」

「え!?なんですかそれ!ずるい!」

「いやずるいって言われてもなぁ…」

「…まぁいいです、行きましょうか」

「おう、スラとタイガはどうする?」

『行くー』

『スラが行くなら私は待機しています』

「分かった、んじゃ行こうか」

エルフの里へはここから2週間程の距離らしい。

全員で行くのも迷惑になりそうなので、俺とマリー、スラ、あと3人を連れて行くことに。

拠点に残る7人には1ヶ月分の食料を渡して倉庫に入れてあるし大丈夫だろう。

いざ出発!
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜

ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。 社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。 せめて「男」になって死にたかった…… そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった! もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!

転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】

ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった 【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。 累計400万ポイント突破しました。 応援ありがとうございます。】 ツイッター始めました→ゼクト  @VEUu26CiB0OpjtL

異世界転生でチートを授かった俺、最弱劣等職なのに実は最強だけど目立ちたくないのでまったりスローライフをめざす ~奴隷を買って魔法学(以下略)

朝食ダンゴ
ファンタジー
不慮の事故(死神の手違い)で命を落としてしまった日本人・御厨 蓮(みくりや れん)は、間違えて死んでしまったお詫びにチートスキルを与えられ、ロートス・アルバレスとして異世界に転生する。 「目立つとろくなことがない。絶対に目立たず生きていくぞ」 生前、目立っていたことで死神に間違えられ死ぬことになってしまった経験から、異世界では決して目立たないことを決意するロートス。 十三歳の誕生日に行われた「鑑定の儀」で、クソスキルを与えられたロートスは、最弱劣等職「無職」となる。 そうなると、両親に将来を心配され、半ば強制的に魔法学園へ入学させられてしまう。 魔法学園のある王都ブランドンに向かう途中で、捨て売りされていた奴隷少女サラを購入したロートスは、とにかく目立たない平穏な学園生活を願うのだった……。 ※『小説家になろう』でも掲載しています。

異世界でネットショッピングをして商いをしました。

ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。 それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。 これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ) よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m hotランキング23位(18日11時時点) 本当にありがとうございます 誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

異世界転生したので森の中で静かに暮らしたい

ボナペティ鈴木
ファンタジー
異世界に転生することになったが勇者や賢者、チート能力なんて必要ない。 強靭な肉体さえあれば生きていくことができるはず。 ただただ森の中で静かに暮らしていきたい。

処理中です...