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第39話
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2日後、ゼノさんから連絡がきた。
「ジュン!ゴートを説得したぞ!明日1日だけなら空けてもいいそうだ!」
おぉ、本当に説得するとはな、代償になにを支払ったんだろう…。
まぁ聞かないでおきますか。
「ということでアリス、明日行くことになったんだが、準備は大丈夫か?」
《それでは1度旅行代理店に向かいましょう》
アリスの言う通りに旅行代理店に向かうことに。
旅行代理店にアリスとゼンと一緒に向かうとアンドロイドに出迎えられた。
「アーデルトラベルへようこそ、オーナー」
《飛行機を1台、明日借りたいのですが、いいですね》
「もちろんですアリス様、何名ほどご利用になりますか?」
《オーナー、何名来る予定なんですか?》
「しまったな、そこを聞いてこなかった」
《はぁ…》
ため息つかないで!アリスさん!
《キュリオン王が乗るので1番大きいものにしましょう、準備できますか?》
「もちろんです、行き先は?」
《デライト帝国とガスパル獣王国以外の全国を回るつもりです》
「そうなりますと…西回りでキュリオンから出発し2時間ほどでベルメイル聖王国に、あとは1時間ずつで各国を回れます」
「そうなると…6時間で全国回れるってことだよな?」
《そうなりますね、順番的にはベルメイル、ドラゴニア、ルシフェル、リーベル、バンネアになります》
「6時間で回れると言っても各国で扉を置いたり王様と話す時間もあるから、1日では無理だな」
《そうですね、キュリオン王には申し訳ないですが、2日の行程で行きましょう》
「だな」
早速そのことをゼノさんに伝える。
「なに?そうか、それは仕方がないな。もうすでに手紙を飛ばしてしまったからゴートにもう1日伸ばせないか聞いてみよう」
あ、この王様全部行くつもりだ。
しばらく待っているとゼノさんからまた電話が。
「なんとかゴートに2日空けてもらうように頼んだ、その代わり色々仕事をさせられそうだが…まぁ大丈夫だろう!はっはっは!」
笑い方がちょっと怖かった。
そんなゼノさんの代償は置いといて、次の日、出発するために旅行代理店の前に来てもらった。
ゼノさんは騎士を10名ほど連れてきた。
こちらも今回はガレオンの皆さんが護衛担当だ。
「今日はよろしく頼むよ、ジュン」
「こちらこそ、各国の王様のお相手は任せます」
「書状はもう行っているはずだからな、任された」
旅行代理店の奥の扉を抜けるとそこは元の世界で1度だけ見たことのある空港だった。
「………」
ゼノさんたちは口をあんぐりと開けていた。
「いや、亜空間というものはすごいのだと改めて知ったな…」
大丈夫です、俺も驚いてますから。
空港の受付に向かうとアンドロイドが対応してくれた。
「お待ちしておりました、オーナー、ゼノ様、ガレオン、騎士団の皆様、それではまず手荷物検査と保安検査があります、その後問題がなければご搭乗できますのでご協力お願いします」
俺はスマホとタブレットくらいなので手荷物検査はほとんどスルー。
ゼノさんたちは…剣やら防具やらを外されていた。
まぁ向こうで返してくれるみたいだし大丈夫かな。
その後搭乗口へ行き飛行機に乗る…のだが。
「な、なんだこの大きいものは…」
ゼノさんたちは初めて見る飛行機に驚いている。
「これが飛行機、飛んで行く機械と書いて飛行機です」
「飛ぶ…?飛ぶのか?この鉄の塊が?」
「はい、飛びます」
「なんと…」
無事全員乗り込めた。
まずはベルメイル聖王国へ。
と出発の前に安全確認や非常事態のときの説明をCAさん(アンドロイドだが)がしてくれた。
そうして出発。
「おぉ、おぉ!飛んだ!飛んだぞ!」
ゼノさんと騎士の皆さん、ガレオンの皆さんは子供のようにはしゃいでいる。
しばらくすると。
「見ろ!雲だ!雲の上にいるぞ!」
まだはしゃいでいた。
まぁ気持ちは分からなくもない、俺も初めて飛行機に乗ったときはこんな感じだった。
2時間後、ベルメイル聖王国に着いたようだ。
飛行機を降りるとそこは…。
特に変わり無い空港だ。
騎士さんたちとガレオンの皆さんは剣や防具を返してもらい装備している。
ゲートを出て受付に向かう。
「お帰りなさいオーナー、ゼノ様、ガレオン、騎士団の皆様」
「なぁアリス、俺には何も変わらない、2時間ただ空を飛んだだけのように見えるんだが?」
《問題ありません、位置的にはベルメイルの王都前になります、あちらの出口から出ましょう》
お、あの出口を出れば王都…いや、聖王国だから聖都なのかな?
言われた通りに扉を抜けるとそこは…。
ジェイシティだった。
「アリス?」
《オーナー、ここでオリジナルゲートを出してください》
…言われた通りに出し扉を抜ける。
そこには大きな城壁がそびえ立っていた。
するとゼノさんが驚きの一言を発した。
「なんと!本当にベルメイル聖王国の聖都ではないか!」
マジか、本当に着いたのか。
アリスが後ろでドヤ顔をしている。
はいはい分かった分かった。
「ジュン!ゴートを説得したぞ!明日1日だけなら空けてもいいそうだ!」
おぉ、本当に説得するとはな、代償になにを支払ったんだろう…。
まぁ聞かないでおきますか。
「ということでアリス、明日行くことになったんだが、準備は大丈夫か?」
《それでは1度旅行代理店に向かいましょう》
アリスの言う通りに旅行代理店に向かうことに。
旅行代理店にアリスとゼンと一緒に向かうとアンドロイドに出迎えられた。
「アーデルトラベルへようこそ、オーナー」
《飛行機を1台、明日借りたいのですが、いいですね》
「もちろんですアリス様、何名ほどご利用になりますか?」
《オーナー、何名来る予定なんですか?》
「しまったな、そこを聞いてこなかった」
《はぁ…》
ため息つかないで!アリスさん!
《キュリオン王が乗るので1番大きいものにしましょう、準備できますか?》
「もちろんです、行き先は?」
《デライト帝国とガスパル獣王国以外の全国を回るつもりです》
「そうなりますと…西回りでキュリオンから出発し2時間ほどでベルメイル聖王国に、あとは1時間ずつで各国を回れます」
「そうなると…6時間で全国回れるってことだよな?」
《そうなりますね、順番的にはベルメイル、ドラゴニア、ルシフェル、リーベル、バンネアになります》
「6時間で回れると言っても各国で扉を置いたり王様と話す時間もあるから、1日では無理だな」
《そうですね、キュリオン王には申し訳ないですが、2日の行程で行きましょう》
「だな」
早速そのことをゼノさんに伝える。
「なに?そうか、それは仕方がないな。もうすでに手紙を飛ばしてしまったからゴートにもう1日伸ばせないか聞いてみよう」
あ、この王様全部行くつもりだ。
しばらく待っているとゼノさんからまた電話が。
「なんとかゴートに2日空けてもらうように頼んだ、その代わり色々仕事をさせられそうだが…まぁ大丈夫だろう!はっはっは!」
笑い方がちょっと怖かった。
そんなゼノさんの代償は置いといて、次の日、出発するために旅行代理店の前に来てもらった。
ゼノさんは騎士を10名ほど連れてきた。
こちらも今回はガレオンの皆さんが護衛担当だ。
「今日はよろしく頼むよ、ジュン」
「こちらこそ、各国の王様のお相手は任せます」
「書状はもう行っているはずだからな、任された」
旅行代理店の奥の扉を抜けるとそこは元の世界で1度だけ見たことのある空港だった。
「………」
ゼノさんたちは口をあんぐりと開けていた。
「いや、亜空間というものはすごいのだと改めて知ったな…」
大丈夫です、俺も驚いてますから。
空港の受付に向かうとアンドロイドが対応してくれた。
「お待ちしておりました、オーナー、ゼノ様、ガレオン、騎士団の皆様、それではまず手荷物検査と保安検査があります、その後問題がなければご搭乗できますのでご協力お願いします」
俺はスマホとタブレットくらいなので手荷物検査はほとんどスルー。
ゼノさんたちは…剣やら防具やらを外されていた。
まぁ向こうで返してくれるみたいだし大丈夫かな。
その後搭乗口へ行き飛行機に乗る…のだが。
「な、なんだこの大きいものは…」
ゼノさんたちは初めて見る飛行機に驚いている。
「これが飛行機、飛んで行く機械と書いて飛行機です」
「飛ぶ…?飛ぶのか?この鉄の塊が?」
「はい、飛びます」
「なんと…」
無事全員乗り込めた。
まずはベルメイル聖王国へ。
と出発の前に安全確認や非常事態のときの説明をCAさん(アンドロイドだが)がしてくれた。
そうして出発。
「おぉ、おぉ!飛んだ!飛んだぞ!」
ゼノさんと騎士の皆さん、ガレオンの皆さんは子供のようにはしゃいでいる。
しばらくすると。
「見ろ!雲だ!雲の上にいるぞ!」
まだはしゃいでいた。
まぁ気持ちは分からなくもない、俺も初めて飛行機に乗ったときはこんな感じだった。
2時間後、ベルメイル聖王国に着いたようだ。
飛行機を降りるとそこは…。
特に変わり無い空港だ。
騎士さんたちとガレオンの皆さんは剣や防具を返してもらい装備している。
ゲートを出て受付に向かう。
「お帰りなさいオーナー、ゼノ様、ガレオン、騎士団の皆様」
「なぁアリス、俺には何も変わらない、2時間ただ空を飛んだだけのように見えるんだが?」
《問題ありません、位置的にはベルメイルの王都前になります、あちらの出口から出ましょう》
お、あの出口を出れば王都…いや、聖王国だから聖都なのかな?
言われた通りに扉を抜けるとそこは…。
ジェイシティだった。
「アリス?」
《オーナー、ここでオリジナルゲートを出してください》
…言われた通りに出し扉を抜ける。
そこには大きな城壁がそびえ立っていた。
するとゼノさんが驚きの一言を発した。
「なんと!本当にベルメイル聖王国の聖都ではないか!」
マジか、本当に着いたのか。
アリスが後ろでドヤ顔をしている。
はいはい分かった分かった。
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