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第32話
しおりを挟む次の日、今日追加するのは少人数でも遊べるスポーツ、サッカーの小さい版、フットサルとゴルフだ。
フットサルはコートが6面あり、1面の販売料も1万ベルとサッカーよりもお手頃だ。
今日の護衛パーティはラクライ、ガレオンもそうだが、なんでジェイシティ内で俺に着いてくるのか聞いてみると。
「「「ジュンについてた方が楽しそうだから」」」
だそうだ。
ラクライはフットサルコートを見るとどう使うのか聞いてきた。
「これはフットサルと言って5対5でボールを蹴りあって相手のゴールにボールを入れたら得点になるスポーツだよ」
「へー、なかなか面白そうね」
「これって別に5対5じゃなくてもいいんだろ?」
「まぁそこは自由だけど」
「なら僕とサリィ、ジュンとマリルでチームを組んでやってみないかい?」
「いいわね!面白そう!」
「ジュン、よろしく」
ということで2対2のゲームが始まった。
さすがはAランク冒険者たち、体力が違う。
俺は5点目を入れられたところでギブアップしてしまった。
「ジュンは体力無いねぇ、もうちょっと運動したら?」
「あはは、そうだね」
「ジュンのせいで負けた」
言われたい放題だ。
くそー、身体を大きく動かさないスポーツならまだいける!
ということでゴルフを追加。
14階にゴルフ場が出来たので行ってみる。
そこにはとんでもなく広いコースが出来ていた。
打ちっぱなしが出来るところとコースが5コースあるようだ。
まずは打ちっぱなしに行く。
「ゴルフはこのクラブと呼ばれる棒でボールを打って、早くゴールである穴に入れた方が勝ち、みたいなスポーツだよ、打ちっぱなしはその名の通り、ただボールを打つだけだね」
「へー、これはあまり身体を動かさないのね」
「僕としてはこっちの方が好きかもしれないな」
マリルはフットサルが終わったあと「ゲーセンに行きたい」と言い脱落した。
打ちっぱなしを1時間ほどし、コースへ向かう。
最初に打つのはサリィ。
「あぁ!変な方向に行っちゃった!」
ふっふっふ、ゴルフはただただ力強く打てばいい、というスポーツではないのだよ。
次にザンベルト。
「お、上手くいったんじゃないか?」
なんだこいつ…センスの塊かよ。
最後に俺、さっきは偉そうなことを言ったが、俺だって初心者である。
しかし、ビギナーズラックというものはあるようだ。
「お!めちゃくちゃいい感じに飛んだぞ!」
ゴルフカートでまずはサリィの打った球の場所へ。
ボールに追跡装置でも付けているのか、アンドロイドたちは正確にボールの位置を把握しているためボールを探す必要が無い。
これは楽かも。
そのまま打ち続け、サリィは12打目に、俺は9打目、ザンベルトは7打目にホールに入れた。
「それじゃあ僕の勝ちだね」
「くっ!ゴルフなら勝てると思ったのに!」
「ゴルフは楽しいけど、私にセンスは無いかも」
その後再び打ちっぱなしに行き、いい時間になったので猫の住処へと帰った。
ちなみに、ガレオンとラクライの皆さんはホテルの宿泊代無料パスを渡したら喜んで使ってくれた。
「このホテルを知ってしまったらもう元の宿には戻れないかも」
とまで言っていた。
気持ちは分かります。
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