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第13話
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2日後、商人ギルドから連絡が来た。
「冒険者ギルドから連絡が来た。護衛と魔石の件についてだ、至急商人ギルドに来るように」
とのことだった。
早速商人ギルドに行き受付に事情を話しカレンさんの元へ行く。
コンコン。
「カレンさん、来ましたよ」
「ジュンか、入れ」
扉を開け中に入る。
「よし、では冒険者ギルドに行くとしよう」
「え?商人ギルドでなにか用があるからここに呼び出したんじゃないの?」
「私が事務作業を抜け出すためだ!」
さいですか。
「じゃあ行きますか」
冒険者ギルドのディルックさんの元へ行く。
「ディルック、護衛と魔石の件で来たぞ」
またカレンさんはノックもせずに…。
「だからカレン、ノックをしろと何百回…はぁ、あぁ、護衛も魔石も用意したよ、今呼ぶから待ってろ」
そう言ってディルックさんは部屋を出ていった。
護衛かぁ、どんな人が来るんだろ。
しばらくするとディルックさんが帰ってきた。
後ろにはイケメンと美女が…何だこの世界、顔の良い奴しかいないのか?
俺なんて…俺なんて…くそっ!悔しくなんかないやい!
「待たせた、このパーティがジュンの護衛に付けようと思っているパーティだ、自己紹介を」
「Aランクパーティガレオンのリーダー、アレクだ」
「ダリウス」
「ナタリアです、よろしくね」
「ユウリだよ~」
「よろしくお願いします、あのAランクってどのくらいの強さなんですか?」
「最高ランクだよ、ディルック、よくこんなパーティ見つけて、説得してきたね」
「最高ランク!?すごいじゃないですか!」
「俺は説得なんてしてない」
「そうです、説得はされていません。ですがディルックさんが護衛を付けようとするほどの人です。俺たちに任せてください」
アレクさんはカレンさん並に赤い髪にイケメン顔、ダリウスさんはゴツイ身体をしたスキンヘッド、ナタリアさんは長い青髪をアップにまとめた美人さん、ユウリさんは茶髪で活発系といった感じだ。
「このパーティを護衛に付けようと思っている、どうだろうか?」
「いえいえ、俺の方からはなにも言うことはありません、付けてくれるだけありがたいです」
「そうか、ではガレオンの皆、頼むぞ」
「「はい」」「は~い」
「そして魔石だが、下の階に用意させてある、1000個だ、支払いはジュンがするのか?」
「いや、ここは商人ギルドが払おう」
「え?カレンさん、いいんですか?」
「今後のジェイシティの儲けを考えたらこの程度安いもんさ」
「ちなみに魔石のお値段は…」
「1個大体1000ベルくらいだな」
え!?1000ベル!?だとすると1000個だから…100万ベル!?
「か、カレンさん!借金してでも俺が払いますよ!」
「いいんだ、今後のジェイシティの儲けを考えてみろ、貴族も巻き込めたらとんでもないことになるぞ」
「で、でも…」
「ジュンはうちと冒険者ギルドに抱えられることになるんだ、この程度であーだこーだ言ってられないぞ?」
「…分かった、ではここはお願いします、でも儲けが出たらちゃんと返すから!」
「期待しているよ」
「今名前が出たジェイシティとは?」
ガレオンのリーダー、アレクさんが聞いてくる。
「俺の店の名前です、そうだ、ついでだからガレオンの皆さんも見ていきますか?」
「見ていく、とは?」
「そのジェイシティですよ、お金はあります?」
「あぁ」
「じゃあ早速行きましょうか、ゲートオープン」
木製の扉が現れる。
それに驚くガレオンの皆さん。
「この扉の向こうがジェイシティです」
ガレオンの皆さんが扉を抜ける。
そして中の広さに全員が驚く。
まだまだ驚くのは早いんだなぁ。
「では皆さんは自由に見て回ってください、分からないことがあったら俺に聞いてくださいね」
そう言うとガレオンの皆さんは散り散りになって行…かない。
どうしたんだろ?
「あの、どうかしましたか?」
「いや、我々は一応ジュンの護衛だからね、離れたらまずいかと」
「あぁ、この店の中は安全なので大丈夫ですよ」
「安全とは?」
うーん、試してもらった方が早いか。
「じゃあアレクさん、ダリウスさんに向かって攻撃してみてください」
「わ、分かった、いくぞダリウス」
ダリウスさんが頷く、そしてアレクさんが剣を抜く。
しかし、剣を抜いた瞬間アレクさんの姿が無くなった。
あれ!?こんなはずじゃなかったのに!
「あ、アリス!?ここって攻撃したら強制退店になるんじゃなかったっけ!?」
《攻撃の意思さえあれば強制退店になります》
あー、べんりぃ。
じゃなくて!
「アレクさんは元の部屋にいるんだよね?」
《はい》
「とりあえずアレクさんの入店禁止、解いてあげてね」
《承知しました》
その後アレクさんを再び店内に入れた。
「とまぁこのように攻撃の意思さえあれば強制退店になります」
「なるほど、いやさすがに驚いた。ダリウスが目の前から消えたと思ったら俺が消えていたのか」
「そうだよ~、あたしもびっくり~」
「私も驚きました、ここまで高性能とは」
ダリウスさんも頷いている。
「まぁこんな感じでこの中は安全なので、皆さんには外での護衛をお願いしたいです」
「分かった、ではそうしよう」
そう言うとガレオンの皆さんは各々店を見に行った。
アレクさんとダリウスさんは飲食店へ、ナタリアさんとユウリさんは動く階段(エスカレーター)に恐る恐る乗りながら上の階へ向かった。
案内板とかあったら便利かな?
「アリス、案内板って用意出来る?」
「はい、魔石を10個使いますが出来ます」
魔石を使うのか。
うーん、カレンさんに相談だな。
「冒険者ギルドから連絡が来た。護衛と魔石の件についてだ、至急商人ギルドに来るように」
とのことだった。
早速商人ギルドに行き受付に事情を話しカレンさんの元へ行く。
コンコン。
「カレンさん、来ましたよ」
「ジュンか、入れ」
扉を開け中に入る。
「よし、では冒険者ギルドに行くとしよう」
「え?商人ギルドでなにか用があるからここに呼び出したんじゃないの?」
「私が事務作業を抜け出すためだ!」
さいですか。
「じゃあ行きますか」
冒険者ギルドのディルックさんの元へ行く。
「ディルック、護衛と魔石の件で来たぞ」
またカレンさんはノックもせずに…。
「だからカレン、ノックをしろと何百回…はぁ、あぁ、護衛も魔石も用意したよ、今呼ぶから待ってろ」
そう言ってディルックさんは部屋を出ていった。
護衛かぁ、どんな人が来るんだろ。
しばらくするとディルックさんが帰ってきた。
後ろにはイケメンと美女が…何だこの世界、顔の良い奴しかいないのか?
俺なんて…俺なんて…くそっ!悔しくなんかないやい!
「待たせた、このパーティがジュンの護衛に付けようと思っているパーティだ、自己紹介を」
「Aランクパーティガレオンのリーダー、アレクだ」
「ダリウス」
「ナタリアです、よろしくね」
「ユウリだよ~」
「よろしくお願いします、あのAランクってどのくらいの強さなんですか?」
「最高ランクだよ、ディルック、よくこんなパーティ見つけて、説得してきたね」
「最高ランク!?すごいじゃないですか!」
「俺は説得なんてしてない」
「そうです、説得はされていません。ですがディルックさんが護衛を付けようとするほどの人です。俺たちに任せてください」
アレクさんはカレンさん並に赤い髪にイケメン顔、ダリウスさんはゴツイ身体をしたスキンヘッド、ナタリアさんは長い青髪をアップにまとめた美人さん、ユウリさんは茶髪で活発系といった感じだ。
「このパーティを護衛に付けようと思っている、どうだろうか?」
「いえいえ、俺の方からはなにも言うことはありません、付けてくれるだけありがたいです」
「そうか、ではガレオンの皆、頼むぞ」
「「はい」」「は~い」
「そして魔石だが、下の階に用意させてある、1000個だ、支払いはジュンがするのか?」
「いや、ここは商人ギルドが払おう」
「え?カレンさん、いいんですか?」
「今後のジェイシティの儲けを考えたらこの程度安いもんさ」
「ちなみに魔石のお値段は…」
「1個大体1000ベルくらいだな」
え!?1000ベル!?だとすると1000個だから…100万ベル!?
「か、カレンさん!借金してでも俺が払いますよ!」
「いいんだ、今後のジェイシティの儲けを考えてみろ、貴族も巻き込めたらとんでもないことになるぞ」
「で、でも…」
「ジュンはうちと冒険者ギルドに抱えられることになるんだ、この程度であーだこーだ言ってられないぞ?」
「…分かった、ではここはお願いします、でも儲けが出たらちゃんと返すから!」
「期待しているよ」
「今名前が出たジェイシティとは?」
ガレオンのリーダー、アレクさんが聞いてくる。
「俺の店の名前です、そうだ、ついでだからガレオンの皆さんも見ていきますか?」
「見ていく、とは?」
「そのジェイシティですよ、お金はあります?」
「あぁ」
「じゃあ早速行きましょうか、ゲートオープン」
木製の扉が現れる。
それに驚くガレオンの皆さん。
「この扉の向こうがジェイシティです」
ガレオンの皆さんが扉を抜ける。
そして中の広さに全員が驚く。
まだまだ驚くのは早いんだなぁ。
「では皆さんは自由に見て回ってください、分からないことがあったら俺に聞いてくださいね」
そう言うとガレオンの皆さんは散り散りになって行…かない。
どうしたんだろ?
「あの、どうかしましたか?」
「いや、我々は一応ジュンの護衛だからね、離れたらまずいかと」
「あぁ、この店の中は安全なので大丈夫ですよ」
「安全とは?」
うーん、試してもらった方が早いか。
「じゃあアレクさん、ダリウスさんに向かって攻撃してみてください」
「わ、分かった、いくぞダリウス」
ダリウスさんが頷く、そしてアレクさんが剣を抜く。
しかし、剣を抜いた瞬間アレクさんの姿が無くなった。
あれ!?こんなはずじゃなかったのに!
「あ、アリス!?ここって攻撃したら強制退店になるんじゃなかったっけ!?」
《攻撃の意思さえあれば強制退店になります》
あー、べんりぃ。
じゃなくて!
「アレクさんは元の部屋にいるんだよね?」
《はい》
「とりあえずアレクさんの入店禁止、解いてあげてね」
《承知しました》
その後アレクさんを再び店内に入れた。
「とまぁこのように攻撃の意思さえあれば強制退店になります」
「なるほど、いやさすがに驚いた。ダリウスが目の前から消えたと思ったら俺が消えていたのか」
「そうだよ~、あたしもびっくり~」
「私も驚きました、ここまで高性能とは」
ダリウスさんも頷いている。
「まぁこんな感じでこの中は安全なので、皆さんには外での護衛をお願いしたいです」
「分かった、ではそうしよう」
そう言うとガレオンの皆さんは各々店を見に行った。
アレクさんとダリウスさんは飲食店へ、ナタリアさんとユウリさんは動く階段(エスカレーター)に恐る恐る乗りながら上の階へ向かった。
案内板とかあったら便利かな?
「アリス、案内板って用意出来る?」
「はい、魔石を10個使いますが出来ます」
魔石を使うのか。
うーん、カレンさんに相談だな。
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