上 下
75 / 85
第2章番外編

嫌な女(グレイside)

しおりを挟む
はぁ…。ため息を吐くのは今日で何回目だろうか。
俺は、執務がおわり妻からもらった弁当を食べていた。
「うん、うまいな。」
とくに、俺は卵焼きが好きだ。
卵焼きは、優しさが篭ってるんだよな。
「グレイさま!」
「…きた…。」
「いっしょにたべませんかぁ?」
「はぁ。すまん、俺はいまから陛下から呼ばれた。から、むりだ。」と、俺は弁当をもち陛下の執務室へ向かう。
「と、いうとこです。」
「…ご苦労だった…。まぁ、ここで食べても汚さない限り問題ないからな。」と、陛下がいう。
「ありがとうございます。」
「で、えっと…グレイス嬢は文官か…。」
「そういえば、グレイス嬢の家はあるぎわくがあったな。」
「ほう、それは?」
「グレイス嬢の家が成り上がりなのを知ってるだろ?あと、スパイを送り込んだらなんと凰梅学園(おうばい)にコネ入学したらしい。」
「な、なんと…。凰梅学園といえば、桜蘭学園に次ぐ、名門の女子校ですな。」
「ああ。そうだ。しかも、その学園長は当然断ったらしいが1人の教師を人質にとり入学させなければ殺すと、いったらしい。それで、やむなく入学させたそうだ。」
「…なんと。」
「明日、会議でグレイス嬢の実家ナーサル家を貴族から落とす。」
「かしこまりました。」

そして、俺は家に帰った。
「え?グレイス嬢の実家ナーサル家が明日…。」
「ああ、そうだ。」
「むぅっ。」
「うん?」
「どうして、グレイス嬢には罪はないんでしょうね?」
「あー、それだがな君に対する不敬罪さらにオレに対し媚薬をもったとかで死刑が確定だそうだ。」
「び、媚薬?」
「まぁ、無事だったが。」
「ふぅ。なら、よかった。」
「大丈夫。俺は君のこと、一生愛するから。」
「ふふ。ありがとう。」
しおりを挟む

処理中です...