帝国に奪われた聖女様は帝国の皇太子に溺愛されてます

第2章

グレイの家族

　そして、翌日。
　私は、グレイと一緒にグレイの実家へ向かった。
「わぁ。ここが…。ひ、広過ぎます。」
「はは。そうか？これでも、そんなに凄くないが。」
「え？」
「皇族公爵は本来皇宮の隣でさらに広いんだ。しかし、俺の祖父が皇宮の隣ってまぁ、なんか…うるさいだろ？だから、皇都の外れに建てたんだ。」
「なるほど…。」
「そういえば、あちらのかたは？」
　玄関には60代ぐらいの夫婦がいた。
「ああ、あれは俺の両親だよ。」
「え！そうなの？？」
「うん。じゃ、挨拶しにいこう。」
「…ええ。」
「初めましてね？あなたが妻となる御方ね。お会いしたかったわ。」
「あ、ありがとうございます。」
「あらあら、そんなに畏まらなくてもいいわよ。」
「はいっ。」
「じゃあ、中にはって。」
「はい、お邪魔します。」
　グレイはと、いうとお義父さんとなにか話している。
　私は、リビングの椅子にすわった。
「よいしょ。」
「あの子の子供を2人も育ててくれてありがとうね。」
「い、いえいえ！とんでもないです！」
「いいのよ。あの子も貴方のこと探していたのよ。」
「え？」
「あら、しらない？貴方に助けられたあと、あの女性を決して見つけるといってね。」
「そうだったのですか！？」
「あら、その反応だとあの時のことあまりしらないそうね。実は、あの時グレイは二人の婚約者候補に媚薬を盛られたの。」
「ふ、ふたりの？」
「ええ。当然、二人は婚約者候補から外したわ。そして、婚約者および妻となるのはあの時助けてくれた女性のみ。と、いうことになったの。子供がいるときいたときはびっくりしたけど親子元気そうでよかったわ。」
「そうそう、双子はどんな感じ？名前とかも教えて。」
「はい！」
私は、アイラとライラのことを話した。
「あー、はやくあいたいわ！」 
「ふふ。次、連れてきますね。」
「ええ、お願いね。」
「そうそう。お産なんだけど、どんな様子だったの？」
「双子だったので丸1日奮闘することになりました。」
「まぁ…きついわね。」
「はい。しかし、母体も子供も無事だとのことでした。」
「ふふ。よかったわ。」と、お義母さまはおっしゃった。