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第2章(2回目の人生とやり直し期間)
22話
しおりを挟む馬車に乗って2時間程経った。
「もうすぐ着きそうだな」
「こんなに遠い場所なのですね」
「ああ、腰が痛かったりしないか?一応ふわふわのイスの馬車にしたんだが…」
「大丈夫です!イスがふわふわでギルとお話もできたので嬉しいですよ!」
「ならよかったよ。俺もフィルと話せて嬉しいよ」
話している間に目的の場所に着いた。
馬車から降りる時、ギルが手を差しのべてくれてその手をとって降りた。
「わ~!素敵ですね」
そこには大きなお屋敷があって庭園も王都のとは違った良さがあった。
「ああ、気に入ってくれたのならよかった」
にこっと微笑んでくれた。
「ここは侯爵家の別荘なんだ。」
「こんなに素敵な場所に連れてきてくださってありがとうございます!」
「ふふっ、俺もフィルと来れて嬉しいよ。中に入ろうか」
「はい!」
屋敷の中を案内してもらっていてふと気がついた。
「ここには僕とギル以外に人がいないのですか?」
「普段は使用人がいるんだが、滞在する間いないように伝えたんだ。フィルと二人きりで過ごしたかったから…食事や湯浴みも俺がやるから安心してくれ」
「そうだったのですね…!ギルは何でもできるのですね!すごいです!僕も手伝えることがあったら何でもやりますね」
「フィルがそう言ってくれてよかったよ。……実はフィルに大事な話があるんだ。聞いてくれるか?」
「はい!あの…もしかしてギルはそのためにここまで連れてきてくださったのですか?」
「ああ、他の人に聞かれると少し困るからな。どこで話そうか…長い話になりそうだからゆっくりと話せるところにしよう。茶室でもいいか?」
「はい。どちらでも大丈夫ですよ!」
そうして僕らは茶室へと向かった。
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