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第2章(2回目の人生とやり直し期間)
13話(ギル視点)
しおりを挟む《ギル視点》
次の日、ギルは急いで騎士団に向かった。
「副団長、今日は早いですね」
「ああ、今日は用事があってな。団長どこにいるかわかるか?」
「団長なら事務室にいますよ」
「ありがとう」
そうしてすぐに事務室に向かった。
「団長、お話があるのですが…」
「おい、まずはノックをしろ。」
「すみません。急いでいたもので…」
「まあいい。それより昨日結婚したばかりだったな。おめでとう…であってるのか?」
「あってますよ」
「おい、冗談だろ?あの悪魔と評されるフィルだぞ…?」
「彼は噂とは違います。まるで天使のような人です」
「毒されておかしくなったのか?」
「あなたも彼に会えばわかりますよ。それより今日はフィルとの時間を増やすためになるべく屋敷で仕事をするべく、お願いしに来たんですよ」
「冗談だろ?お前が忙しいのはわかるが今まで普通に仕事をしていたじゃないか…」
「今のままではフィルとの時間が足りないんだ。書類は作成する。だが部下の訓練は他のやつにまかせられないだろうか」
「いや無理だ。お前ほど強いやつが俺以外にいないからな」
「そこを何とか頼むよ」
「はぁー、わかったよ。あんまりお前は普段わがままは言わないからな。だが、2週間に1回は絶対に来いよ」
「わかりました。ありがとうございます。ではもう行きますね」
「おい、もう行くのか…まだ何もしてないだろ」
「今日は話をしに来ただけですので…それに午後はフィルと出掛けるんです。なのでなるべく早く帰らないと」
「そうか。お前も変わったな…」
「変わりましたか…?」
「ああ、変わったよ。今のお前は前よりも幸せそうだ。」
「そうですか。もう行きますね」
「おー、またすぐに来いよ」
部屋を出ていくときのギルの耳は心なしか赤かった。
あいつも変わったな…幸せそうならよかったと騎士団長は思っていた。
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