誰よりも愛してるあなたのために

R(アール)

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第2章(2回目の人生とやり直し期間)

5話(ギル視点)

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《ギル視点》

まばゆい光に包まれて目を閉じたところまでは覚えている。

そのあと必死に目を覚ますと、俺は寝室にいた。

何だ…。どういうことなんだ…。

フィルはどこだ!どこにいるんだ…?

あの時、ちゃんと俺の腕の中にいたはずだ。

冷たくなっていく彼を俺は…。

フィル…どこにいるんだ。

なぜ俺はここにいるんだ。

何かがおかしい。

とりあえず状況を把握しないと…

今日はいつなんだ…?

その時、執事のディルが扉をノックした。

「旦那様。おはようございます。本日のご予定についてお話させて頂きます。おや…?旦那様、具合でも悪いのでございますか?顔色が悪うございます。すぐに医者を…」

「いや医者はいい。大丈夫だ。それより今日はいつだ?」

ディルは俺のお父様からの執事であり、いつも俺の世話をしていたから少々心配性な面もある。

「今日は○月○日ですよ。それと、本日のご予定は旦那様のご結婚相手がこちらに移動されます。午前はお迎えにあがりますように…」

「○日だと!?」

おかしい…。どう考えてもおかしい。

フィルと出会った日に戻ったとでも言うのか!?

それならフィルは…。前の記憶があるのか…?あの出来事を覚えているのか…?

いや、覚えていてもいなくてもとりあえず会えばわかるだろう。

今はとりあえず時間がない。

「旦那様…。どうかされましたか?」

「いや、なんでもない。すまないな。すぐに用意をして向かう」

「かしこまりました」

そうしてディルは部屋をでた。

そのあと用意を済ませて、フィルのもとへ向かった。

____________




フィルを屋敷に連れてきた。

あの様子では記憶があるのかどうなのかいまいちわからない。

しかし、そのままフィルに記憶があるのか尋ねるのは気が引けた。

あんなに辛い思いをさせてしまった。

俺は守れなかった…。

今さらどうすることもできない。

だけれど、過去に戻ったのなら未来は変えられるかもしれない。

前の人生とは同じにはならないように…フィルとの間に誤解がないように…もう二度と同じ目に遭わせない

絶対に君を守って幸せにしてみせる…

今度こそ君を失わないように…

どんな手を使っても…
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